第46回大会ーご挨拶
第46 回日本映像学会全国大会(大会更新情報)
大会実行委員長 門林岳史

ご挨拶

日本映像学会第46回大会は2020年5月30日(土)31日(日)に関西大学千里山キャンパスにて開催が予定されておりましたが、新型コロナウイルス流行のため、計画通りの開催は中止となりました。その後私たちは日程を延期しての開催を模索してきましたが、キャンパスに一堂に会しての開催は社会状況に鑑みて適切ではないと考え、2020年9月26日(土)27日(日)にオンラインで開催することに決定しました。この厳しい社会状況のなか、会員の研究活動を絶やさないための決断ですが、オンラインでの大会開催は日本映像学会史上初めてのことであり、大きなチャレンジとなります。

幸いなことに発表を予定していた多くの会員の皆さまのご理解をいただき、充実した研究発表・作品発表を揃えた大会を準備することができました。シンポジウム「映像アーカイブの実践と未来」では、学会内外からの登壇者を迎え、映像アーカイブの現状とその課題について討議します。シンポジウムを含め、本大会での活発な議論が、この厳しい社会状況のなか、日本映像学会における研究活動や交流を再始動させる一歩となることを期待しています。

開催にあたって会員の皆さまに様々な点でご不便をかけるかもしれませんが、ご協力とご支持を賜りますよう、お願いいたします。

第46 回日本映像学会全国大会(大会変更前情報)
大会実行委員長 門林岳史

日本映像学会第46 回大会は、来年(2020 年)5 月30(土)・31 日(日)に関西大学にて開催を予定しています。大阪での年次大会の開催は、大阪芸術大学での第27 回大会(2001 年)以来の19 年振りです。130余年という関西大学の長い歴史を紐解くと、日本映画史・映像史との接点を数多く持っていることに気づかされます。例えば、日本映画史を代表する俳優の志村喬や鶴田浩二や、『ゴジラ』(1954 年) のプロデューサーとして著名な田中友幸は関西大学の出身です。阪神間モダニズムの建築家・村野藤吾の設計による学舎が並ぶ千里山キャンパスでは、日本と香港との合作映画『亡命記』(1955 年)のロケ撮影も行われました。

実学重視を謳ってきたこの大学が、日本の映像文化史に小さいながらも意外な痕跡を残してきたことは、大阪という街が日本映画史にとって果たした役割の重要性を多少なりとも反映しているといえるでしょう。

第46 回大会では、こうした映像文化の歴史を顧みつつ、その現在の状況について多様な切り口から考察するべく、映像メディアの理論と実践をめぐるシンポジウムの開催を計画しています。映像の制作・流通・鑑賞の条件がすっかりデジタル環境に切り替わった今日、私たちの日常生活はますます映像メディアに浸透されたものになってきました。こうした状況は、中央から発信されるマスメディアの機能をますます強化する側面を持ちつつ、他方では、地域に根ざしたミクロな映像文化の実践を活性化することにも資してきたと言えるでしょう。本大会のシンポジウムは、そうした状況を踏まえつつ、映像メディアの理論と実践が現在どのような転機を迎えているのか、歴史的な視座も踏まえて討議する場にしたいと考えています。

大会実行委員会の核となるのは、関西大学文学部の映像文化専修です。この専修は、文学部に19 ある専修のなかでも新しい専修で、2018 年度に第10 期生を送り出したばかりです。スタッフは決して多くはありませんが、関西地区において、人文学としての映像学を学ぶことのできる独立した専修(学科)を設置している例は他に類を見ません。まだ発展途上である本専修にとって、日本映像学会の年次大会の開催は大きなチャレンジでもあります。どうか多数の会員の皆様のご協力とご支持を賜りますよう、お願いいたします。

会期 2020年9月26日(土)、27日(日)
会場 オンライン開催
関西大学千里山キャンパス
〒564-8680
大阪府吹田市山手町3-3-35
第46回大会実行委員会
委員長 門林岳史 (関西大学)
副委員長 堀潤之 (関西大学)
委員 菅原慶乃 (関西大学)
委員 伊藤弘了 (京都大学)
委員 大橋勝 (大阪芸術大学)
委員 桑原圭裕 (関西学院大学)
委員 橋本英治 (神戸芸術工科大学)
委員 前川修 (神戸大学)