学会機関誌の改革について

日本映像学会会員各位

学会機関誌の改革について:お知らせとお願い

 第21期機関誌編集委員会は、学会機関誌の改革について前期委員会からの課題を引き継いで検討を重ね、下記の方針で作業を進めることを理事会(10月4日開催)に提案して了承されました。ここにその概要をご報告すると共に、幾つかの検討課題について会員の皆様のご意見を賜りたいと存じます。

改革の骨子
 『映像学』に国際版『ICONICS』の機能を統合することで誌面を拡充し冊子版と電子版を刊行する
 機能の統合とは、従来は日本語論文に限定していた『映像学』に外国語論文の投稿を受け付け、『ICONICS』で行なっていた日本語優秀論文の英訳掲載は『映像学』で継続することを意味します。新『映像学』への移行の時期は、改変に伴う諸課題の解決や必要な体制の整備に目途がつきしだい決定します。

経緯の説明
 周知のとおり、国際版『ICONICS』電子版の発刊が第19期機関誌編集委員会(2010~2012)によって決定されました。単にメディア環境の変化に適応するためだけでなく、「会員の論文を海外に発信することで国際交流を促進する[1]」という国際化の新たな理念を実現するための方策です。従来の『ICONICS』の主な柱であった「招待論文」と「海外委員」を廃止するという重要な変更が同時になされたのもこの理念にもとづくものですが、その結果、『ICONICS』の学術誌としての性格は著しく変化することになりました[2]。また、『ICONICS』の電子版発刊が決定した一方で、かねてより課題だった『映像学』のウェブ公開は諸般の事情で捗々しい進展を見せていません。こうした事情に鑑み、当期編集委員会は、『映像学』に国際的発信の機能を統合し、併せて新しい『映像学』をウェブで公開することが「会員の論文を海外に発信することで国際交流を促進する」という改革の理念に照らして合理的な方策であると判断した次第です[3]。ご理解とご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。

アンケートへの回答のお願い(下記の別紙でご回答ください)
 大小幾つかの課題の中で、特に会員の皆様のニーズに関わる下記の事項についてご意見を賜りたいと存じます。1.外国語論文の使用言語。『ICONICS』と同様、専門領域やアカデミック・コミュニティとの関係で独語と仏語も受け入れるべきである、というご意見や、国際交流の現状を鑑みて英語だけでよい、とするご見解もあると想定されます。2.ウェブ公開のタイミング。インターネットの利点を活かして言語を問わず即公開すべきであるというご意見や、外国語論文は即公開すべきだが日本語論文については冊子版の意義を尊重して一定期間を置いて公開する方がよい等のご要望もあるかと存じます。3.冊子版の判型。現行の『映像学』はA5判ですが、他学会の機関誌にはA4判も少なくないようです。この機会にご意見をお聞かせいただければ幸いです。なお、今回のアンケートは機関誌編集委員会内で今後行われる課題解決の作業にのみ利用させていただくもので、個人を特定できる情報(お名前、所属支部など)を委員会外にて開示することはございません。また本アンケートは、多数決で決定するための投票ではございません。この点はご了承ください。

日本映像学会 第21期機関誌編集委員会
委員長 中村秀之

(2014年12月13日)


[1]
「機関誌編集委員会報告 「ICONICS」電子版のお知らせ」(『会報』156号、2012年4月1日、3頁)、「『ICONICS』電子版の発刊について」(『映像学』88号、2012年5月25日、103頁)。
[2] 例えば、10号までの掲載論文数が平均8本弱であったのに対して、第19期の決定を受けて第20期委員会(2012~2014)が担当した『ICONICS』11号の「投稿論文」は1本(不採択)でした。
[3] 新しい『映像学』の電子版発刊は、科学技術振興機構(JST)が提供する電子ジャーナル発行用のプラットフォーム「J-STAGE Lite(仮称)」(2016年上期運用開始予定)を利用する予定で、鋭意準備を進めているところです。

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