メディア考古学研究会(第3回)開催のお知らせ【7月13日】

2024/06/24 メディア考古学研究会

メディア考古学研究会(第3回)開催のお知らせ【7月13日(土)】

日本映像学会メディア考古学研究会(第3回)を下記のとおり開催いたします。館内入場無料、事前予約などはございませんので、会場に直接お越しください。皆様のご参加をお待ちしております。

日時:2024年7月13日(土)
13:00~15:00(入退場自由)
会場:板橋区立教育科学館2階・教材製作室

〒174-0071東京都板橋区常盤台4-14-1
東武東上線 上板橋駅 北口下車 徒歩5分
https://www.itbs-sem.jp/access/

――――――――――――――
「たわむれるイメージ/GO STOP PROJECTION―エミール・レイノー生誕180周年記念」

斬新な発想でテアトル・オプティークをはじめとする多彩なアニメーション装置を生み出しつつも、シネマトグラフの登場に挫折したエミール・レイノーの生誕180周年を記念して、現代の若手研究者・若手作家たちのメディア考古学的な「温故知新」の試みを取り上げる。エミール・レイノーの幻の投影機「プラクシノスコープ・ア・プロジェクション」の再現実演、また戦前の短命規格の映像装置やアニメーションにインスパイアされて絵画・立体・アニメ作品を作る若手作家3名の作品展示体験と彼らとの対話を通じて、過去と現在の表現の概念的類似と技術的相違、そしてその可能性について掘り下げていきたい。

発表①山端健志(板橋区立教育科学館/武蔵野美術大学)
「プラクシノスコープ・ア・プロジェクションの再構築」
鏡を利用した動画装置「プラクシノスコープ」で知られるエミール・レイノー。彼の発明品のなかで光学玩具の水平走行とマジックランタンの映写が交差する、家庭用の反射映写式アニメーション装置「プラクシノスコープ・ア・プロジェクション(praxinoscope à projection)」について、発表者自らが再構築した方法の解説とその再現上映を行う。

発表②野田大地(武蔵野美術大学/日本画作家)
「日本画制作せず、日本画メディアを使う意識。」
様々な情報が飛び交う近年、日本画と言う名称がそぐわず疑問を感じたり定義の不明瞭さを感じ取ったりすることがあります。本発表はその疑問や不明瞭さを図式化、言語化し考察します。加えて、その解釈を拡大解釈した実験的な制作と意見を述べます。

発表③𠮷田航(東京藝術大学/メディアアーティスト)
「線路のフレームレート」 ※展示協力:東京藝術大学大学院映像研究科
これまでに制作してきた課題や作品を、参考作品や先行事例を述べながら、映像装置としての視点で振り返りたいと思います。今回展示される「線路のフレームレート」の作品解説を軸に、自分自身の映像装置に対する眼差しを共有できたら幸いです。

発表④かねひさ和哉(アニメーション研究家)
「”漫画映画”ふたたび~個人制作による古典的アニメーション表現の再解釈」
映像編集ソフトの普及は、フィルム時代の映像をノンリニア編集で模倣する試みを可能にした。セルアニメーションの撮影処理、またアニメーションの古典的表現をデジタル環境下で再現する方法、またその試みのメディア考古学的見地における意義について論じる。

全体シンポジウム
コメンテーター:松本夏樹(大阪芸術大学/現存する日本最古のアニメーション発見者)
司会:福島可奈子(早稲田大学)

お問い合わせ先:
日本映像学会メディア考古学研究会
代表・福島可奈子
korogattahotmail.co.jp