2023年度 日本映像学会アニメーション研究会・映像心理学研究会 合同研究会【8月26日】

2023/07/18 アニメーション研究会

2023年度 日本映像学会アニメーション研究会・映像心理学研究会 合同研究会

日本映像学会アニメーション研究会と映像心理学研究会の合同究発表会を開催いたします。参加登録をしていただければ、どなたでも参加いただける会です。
ご興味、ご関心がございましたら、是非ご参加くださいますようご案内申し上げます。

日本映像学会 映像心理学研究会・アニメーション研究会 代表:横田正夫

■開催概要

日時:2023年8月26日(土曜日)PM2:00~4:45
会場:日本大学文理学部3号館3406教室(3407教室へ変更)

参加登録:参加をご希望される方は、8月25日(金曜日)までに下の参加登録フォームに必要事項をご記入ください。
https://forms.gle/BVvDJNpTBDWHAAvs6
登録いただいたメールアドレス宛に登録受付完了のメールが送られます。メールが届かない場合は、お手数ですが運営の野村(nomura.worksgmail.com)までお問い合わせください。

■プログラム

2:00~3:00 アニメーション研究会(3:00~3:15 質疑応答)

「今敏作品にみる夢幻様体験の心理分析」
日本大学文理学部 横田正夫

要旨
今敏監督の「パーフェクトブルー」に登場するバーチャル未麻については、かつて主人公美麻の分身と捉えて報告したが、しかしバーチャル美麻を分身として捉えるには無理がある。むしろバーチャル美麻は「あなたは誰なの」といって追いかける美麻の夢幻様体験で、繰り返し追いかける夢幻様体験を経ることで美麻は自らの職業移行を完遂させていたと考えるべきである。続く「千年女優」においても鍵の君を追いかけるために主人公の藤原千代子は女優の道を選ぶのであり、鍵の君は幻のような存在であった。「東京ゴッドファーザーズ」では赤ん坊の親を探し回り、その間には赤ん坊が天使のように見える夢幻様体験がった。「パプリカ」に登場する刑事は、夢の中で犯人を追いかけて、途中で道を失うのであり、そのためにパプリカの夢治療を受け、夢の共有体験があった。今敏監督の主人公たちはいずれも夢幻様体験によって現実に向き合うための前向き行動力が高まっていた。

3:30~4:30 映像心理学研究会(4:30~4:45 質疑応答)

「アニメーションを動きとして認知させる原理」
日本大学芸術学部 片渕須直

要旨
 2013年6月に開催された日本アニメーション学会第15回大会のシンポジウム「大学に於けるアニメーション教育」の場で、「教育に当たってまず、それがどのような原理に基づいて動きとして認知されるのかという再把握が必要なのではないか」と提案し、多くの知覚心理学研究者の賛同を得て研究会を開くようになった。数年間に渡る一連の研究会を通じて、「ショートレンジの仮現運動(SRAM)」、「ロングレンジの仮現運動(LRAM)」というふたつの原理を仮説的に導入することによって、本来静止画を連続させたものでしかないアニメーション映像から動きが認知される筋道に考えが及ぶところまで進んでいた。しかしそこで「ショートレンジ・ロングレンジの仮現運動」の名は、かつて失敗に終わった研究からの引用なので別の名が必要なのではないか、という忠告があり、次回までに命名を考えて来ようというところで、研究会は中断してしまった。この中断期間中に実用者側の立場からの実感をもとに考えたことも合わせて、あらためて「アニメーションを動きとして認知させる原理」についての整理を試みたい。