アナログメディア研究会協力「実験映画上映―フィルムにとって映画とは何か」【11月21日】

2015/11/09 アナログメディア研究会

アナログメディア研究会協力事業
■■■■ 実験映画上映 ● フィルムにとって映画とは何か ■■■■
開催のお知らせ

映画のメディア(支持体)は百年以上前から最近までフィルムだけだった。フィルム映写機で暗い部屋のスクリーンに映写し、みんなで見るのが映画だった。今、スマホの画面で見るモノも“映画”だ、などと言われる中で、原点にかえってフィルムで作られた映画を暗い部屋で、フィルム映写機による映写で見る。これは“映画とは何か”を問い直すことでもある。

■11月21日土曜日 19時上映 18時30分開場

■阿佐ヶ谷 アートスペース煌翔(コウショウ)
http://www.kohsho.co.jp/Art_Space_top.html
東京都杉並区阿佐谷南3−2−29  電話 03−3393−6337
JR 阿佐ヶ谷駅南口 徒歩5分 / 東京メトロ丸ノ内線 南阿佐ヶ谷 徒歩2分

■入場料 1000円 学生500円

■プログラム
●「心霊映画」宮崎淳●「光る女」徳永彩加●「FORMOSA BLUE」川口肇●「フランスバニングコック隊長の市警団」太田曜●「SUBTLETY」水由章●「THINKING DOT」大島慶太郎●「кинофрагмент (Filmfragment) 」末岡一郎●「IN A SHRINE」能登勝●「Kdybych byl spion (私がスパイだったら)」伊藤隆介●「ミートボールブーン」谷岡昭宏 ●「まぜるな」奥山順市

■主催:阿佐ヶ谷アートストリート
https://www.facebook.com/阿佐ヶ谷アートストリート-244146855753223/?ref=bookmarks&pnref=story

■協力:日本映像学会アナログメディア研究会
https://www.facebook.com/analogmedia/?ref=bookmarks
代表 西村智弘 〒166-0011 東京都杉並区梅里1-3-3 阿佐ヶ谷美術専門学校(担当:末岡一郎)

■■■■ プログラム 詳細 ■■■■
全て16ミリフィルム自家現像、直接加工、などの作品。 全作品フィルム映写機で上映。

■「心霊映画」宮崎淳 2005年 15分 光学サウンド
2005年9月新宿ロフトプラスワンで行われたイベント「ファンタスマゴリア〜闇に封印された映像コレクション」で上映された宮崎淳唯一の自家現像ホラー映画。

■「光る女」徳永彩加 2015年 3分 サウンド別出し
存在し得ない「光る」女。しかしそこには確実に存在していて・・・。
12月の川原に立つ女、私はこの眼で見たのだ、光る女を。

■「FORMOSA BLUE」川口肇 2015年 8分 サウンド別出し
撮影時の手持ちバルブ撮影によるブレ・滲み・露光ムラ、自家現像による現像ムラ・キズによるエマルジョン剥離、再撮影時の手持ちブレ、色調補正、時間操作等の組み合わせ、多重の再撮影やブローアップ。

■「フランスバニングコック隊長の市警団」太田曜2015年 5分 光学サウンド
アムステルダムのレンブラント広場には「フランスバニングコック隊長の市警団(通称夜警)」この集団肖像画に描かれた人達が実物大の彫刻になって鎮座していた。その後ろには作者レンブラントの立像もある。

■「SUBTLETY」水由章 2012年 5分 サイレント
「映像の繊細さ」「映像の微妙さ」「映像の曖昧さ」という視る人それぞれが感じる事象をテーマにしたのが本作「SUBTLETY」である。

■「THINKING DOT」大島慶太郎 2011年 8分 光学サウンド
イメージを作り出す為の、主な手段は、未露光のフィルムに素材となるフィルムを重ね合わせ、暗室の卓上で露光する密着焼きである。

■「кинофрагмент (Filmfragment) 」末岡一郎 2014年 5分 光学サウンド
『映画の断片』と題し、ソビエト時代のウクライナで使用されていたフィルムの断片を素材にした作品。映画/フィルムは常に物理的断片化による散逸に曝されている。

■「IN A SHRINE」能登勝 2008年 19分(オリジナルは14分)サイレント
記録映画の制作会社で廃棄処分扱いだったネガを拾って来て、それに魚にまつわる映像と言葉を重ねた。何故魚の夢かは、この作品の技法が「魚の夢送り」という映画の技法だからと言う単純な理由。今回新しい試み有り。

■「Kdybych byl spion (私がスパイだったら)」伊藤隆介2014年 7分 光学 サウンド
35ミリ、16ミリなどのフィルムを物理的に切り貼りしたファウンド・フーテージ作品。

■「ミートボールブーン」谷岡昭宏 2015年 3分40秒 サウンド別出し
この作品は16mm幅のフィルムに直接、絵を描くという技法で制作をし、色彩と質感、動きに特徴があります。揺れ動く丸は日本の隠喩。また、フィルムペイントの豊かな質感を見てほしいと思い制作しました。

■「まぜるな」奥山順市 2008年 5分 光学サウンド
映像を見よ!イメージはチカチカ。サウンドはボツボツ。黒点は現像液。白点は定着液。私は、現像液と定着液を生フィルムに直接ペイントしてこの作品を制作した。“暗室作業を白日の下にさらせ”をスローガンに、私は、現像・定着の魅力に独自の美学で迫ったのだ。

以上

日本映像学会アナログメディア研究会
代表 西村智弘
〒166-0011 東京都杉並区梅里1-3-3
阿佐ヶ谷美術専門学校(担当:末岡一郎)
https://www.facebook.com/analogmedia/?ref=bookmarks


報告:会報第173号(2016年1月1日)11-12頁