2018年度第2回アジア映画研究会【6月6日】

2018/06/06 アジア映画研究会

日本映像学会アジア映画研究会(第4回)開催のお知らせ
アジア映画研究会(第2期第4回/通算第23回)を下記のとおり開催します。

日時:2018年6月6日(水) 18:00-20:00
会場:国際交流基金・御苑前オフィス7階アジアセンター(702-703会議室)
〒160-0004 東京都新宿区四谷4-16-3-7F
(東京メトロ丸ノ内線 四谷三丁目駅 2番出口 から徒歩8分)
アクセスマップ https://www.jpf.go.jp/j/access/map.html

内容:
「スロー・シネマは観客の身体をどう考えてきたか——アピチャッポン、ラヴ・ディアスの映像実践を中心に」
発表者:中村紀彦(ゲスト/アジア映画研究会会員) 45分+討議

2010年代から欧米圏の映画批評・研究で活発に議論されてきたスロー・シネマ(Slow Cinema)という概念は、さまざまな可能性を含みもって展開してきた。その一方で、スロー・シネマの妥当性についての審議は国外で熱を帯び続けているが、国内での本格的な紹介や議論はまだない。そこで発表者は、東南アジア圏の映像作家(とりわけアピチャッポン、ラヴ・ディアスら)の実践から、スロー・シネマの展開可能性を探ってみたい。物語展開の希薄さ、ミニマルな画面構成、日常性の強調、そしてきわめて長尺であることが特徴的なスロー・シネマは、相当な身体的負担を観客に与えるだろう。その反面、この作品群はあたかも観客の存在を無視して成立しているかのようでもある。こうした一連のスロー・シネマは、いかなるかたちで観客の存在を戦略的に考慮あるいは無視し、いかに観客の身体性を要請あるいは排除してきたのだろうか。

「バディと同性愛の狭間に――韓国映画の最前線」
発表者:夏目深雪(ゲスト/アジア映画研究会会員) 45分+討議

昨年公開された『お嬢さん』はそのエロティックでありながら清々しいレズビアン描写が話題を呼んだ。今年に入ってからは『ザ・キング』『名もなき野良犬たちの輪舞< ロンド>』と、男たちのバディものの傑作が続いている。元々同性愛描写に寛容ではなかった韓国社会の地殻変動を感じるとともに、バディものといっても、香港映画などと較べると明らかにBL色が強いなど、新しい動きが垣間見える。レズビアン≠フェミニズム、BL≠ホモセクシュアリティ、そしてホモソーシャルな韓国社会。既存のジェンダー理論及び共同体を覆そうとするかのような韓国映画の勢いの源泉を探る。韓国映画が繋がりの強い同性同士、或いは同性愛そのものの表象を通して、表現しようとしていることは何なのか。それらは何を撃とうとしているのか。
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ご参加についていくつか注意点がございます。

<19時までにご来場の方>
御苑前オフィスビルの正面玄関からお入りいただき、直接7階アジアセンターフロアまでお越しください。

<19時以降ご来場の方>
19時以降はビルが施錠されます。今回は19時から座長である夏目が発表の予定ですので、申し訳ございませんが、19時以降のご来場は対応できませんので悪しからずご了承ください。

<出欠について>
国際交流基金の会場の都合で、前日までに参加者全員のお名前と、所属・役職(または職業)を報告する必要があります。参加をご希望の方は「調整さん」でおこないますので、下記のサイトへ行き、「出欠を入力する」をクリックしてください。

「表示名」にお名前と、コメント欄に所属・役職(または職業)を入力、○(出席)△(不明)×(欠席)のいずれかを選ぶ。最後にコメントがあれば入力してください。
出席の方は、前日6/5(火)18:00までにお願いします。
https://chouseisan.com/s?h=5df297ca37c649efb9a11c0807894d60

以上

日本映像学会アジア映画研究会
代表 石坂健治
〒215-0014
神奈川県川崎市麻生区白山2丁目2−1
日本映画大学内