2021/03/02 アジア映画研究会
アジア映画研究会会員/日本映像学会会員各位
「日本映像学会アジア映画研究会(第3期第5回)開催のお知らせ」
アジア映画研究会(第3期第5回/通算第38回)を下記のとおり開催します。
日時:2021年4月6日(火)18時~20時
(ZOOMによるオンライン開催:事前申込制)
申込:3月31日(水)締切
下記URLより所定のフォームにご記入の上,お申込みください。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSevkf4SZctEvPfNtcIuitirjyXJQDpIZwgoEvzHM_R_in1KKg/viewform
内容:
報告:台湾アニメーション展望(25分+討議)
稲見公仁子(台湾映画研究家)
要旨:アニメーション映画『幸福路のチー』(原題:幸福路上)は、東京アニメアワードフェスティバル2018でグランプリを獲得し、日本のアニメ業界人の支持も受けて一般公開された稀有な台湾映画である。台湾では、台北映画祭台北映画賞で秀作揃いの実写映画を抑えてグランプリを受賞した。監督のソン・シンインは、もともとは実写を目指していた人物で、本作の後は実写の製作に入っていると伝え聞く。じつは、過去にも台湾では実写映画で名の通った監督が長編アニメーション映画に取り組んだ例が散見される。これに対し、日本などはアニメーションと実写の演出家の間にきっぱりとした線引きが見られる。この差異は何なのか。台湾アニメーションの発展過程を見据えながら検証してみたい。
発表:ミャンマー映画史研究に向けての整理(75分+討議)
山本文子(三重大学ほか非常勤講師)
要旨:報告者はこれまで断片的にしか語られてこなかったミャンマー映画の歴史について、限られた資料からではあるが、その輪郭をとらえることを試みている。2020年は初のビルマ語映画製作から数えてちょうど100周年であった。本報告では政治体制の観点から①植民地時代、②議会制民主主義時代、③軍政期前半:社会主義時代、④軍政期後半:市場経済化以降、⑤民主化以降の五つに区分したうえで、ミャンマー映画の歴史を整理する。報告者の主たる関心はミャンマー映画がいかにその社会に影響を与えてきたかにあり、ミャンマー映画の歴史をとくに社会的文脈に位置付けながら理解したいと考えている。本報告はそのための予備段階に位置づけられる。
皆様のご参加をお待ちしております。
4月座長:金子遊