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東部支部講演会「アニメマニアとシネフィルの間に立って」【5月22日】

2015/05/09 東部支部

日本映像学会会員 各位

 青葉若葉の美しい季節となりました。皆様、いかがお過ごしでしょうか。
さて、京都での全国大会も近づいてまいりましたが、東部支部では下記の日程で講演会を企画いたしました。講演者はアニメーション監督の片渕須直会員です。アニメーションを中心に、日本における商業映画の今を考える企画です。登録制の講演ではありませんが、入構をスムーズにするため、参加希望の場合は下記のメールアドレスへお知らせくだされば助かります。
 しばらく疎かになっておりました支部講演会ですが、今後は様々に展開していきたいと思いますので、みなさまどうぞご協力ください。

東部支部代表 奥野邦利

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テーマ:「アニメマニアとシネフィルの間に立って」
講演者:アニメーション監督 片渕須直会員

日時:平成27年5月22日(金)18時30分〜20時00分(質疑応答を含む)
場所:日本大学芸術学部 江古田校舎東棟地下EB-1教室

概要:
 日本の商業的な、あるいは物語的なアニメーションは、1950年代末から60年代にかけてまず子どもを主対象としたものとして本格化し、次いで1970年代後半以降になって対象年齢を10代後半以降の若い世代に向けたものに主流を移し「アニメ」と呼ばれるようになって現在に至っている。後者が国産アニメーションの興隆をもたらしたともいえるのだが、それは対象としている年齢層に特有な興味を主軸に据えていることから一般的な映画観客とのあいだに乖離が発生しているのもまた事実である。しかしながら、この40年ほどの間にアニメーションの制作者側も、観客の側も年齢を重ねていて、より高い年齢層を含めた興味に対応する作品も数多く作られるようになってきている。問題はそうした第三の潮流ともいうべきアニメーション作品群が、主流を占めるいわゆる「アニメ」のイメージの影に隠れて、その存在自体の認知が進んでいないことである。このため、こうした新傾向の作品群は多くの場合において観客数を獲得できないでいる。こうした状況について、制作現場の側から報告と問題提起を行う。

発表者略歴:片渕須直
1960年生まれ。日大芸術学部映画学科在学中から宮崎駿監督作品『名探偵ホームズ』に脚本家として参加。『魔女の宅急便』(89)では演出補を務めた。TVシリーズ『名犬ラッシー』(1996)で監督デビュー。その後、長編『アリーテ姫』(01)を監督。TVシリーズ『BLACK LAGOON』(06)の監督・シリーズ構成・脚本。2009年には昭和30年代の山口県防府市に暮らす少女・新子の物語を描いた『マイマイ新子と千年の魔法』を監督。口コミで評判が広がり、異例のロングラン上映とアンコール上映を達成、全国にも飛び火した。

研究会終了後、同会場にて東部支部報告を予定しています。

問い合わせ先
日本大学芸術学部映画学科 A研究室(奥野)
e-mail:okuno.kunitoshi@nihon-u.ac.jp
tel:03-5995-8221
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日本映像学会東部支部
代表 奥野邦利
〒176-8525
東京都練馬区旭丘2-42-1
日本大学芸術学部内


報告:会報第172号(2015年10月1日)52-53頁