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西部支部上映会『伊藤⾼志「零 ゼロ へ」福岡上映』【2月19日・20日】

2022/02/14 西部支部

⽇本映像学会⻄部⽀部/FMF 福岡
伊藤⾼志新作映画『零へ』福岡上映  2022年2⽉19⽇(⼟)・20 ⽇(⽇) 中州⼤洋メディアホール

⽇本を代表する実験映像作家・伊藤⾼志 の最新作にして初の⻑編作品「零へ」を九州初上映いたします。
2021 年秋に東京、京都、名古屋で開催された⽇本最⼤の実験映画イベント「イメージフォーラム・フ ェスティバル 2021」。その「東アジア・エクスペリメンタル・コンペティション 2021」部⾨において伊藤⾼志⽒の「零へ」が準グランプリにあたる「寺⼭修司賞」を受賞しました。
この受賞を記念して⽇本映像学会⻄部⽀部と FMF 福岡では「伊藤⾼志『零へ』福岡上映」を 2022 年 2 ⽉ 19 ⽇(⼟)、20 ⽇(⽇)の⼆⽇間、福岡・中州の「⼤洋メディアホール」にて開催いたします。
本上映会では九州初上映となる『零へ』のほか、特別プログラムとしてパッケージ化されていない短編 2 作品『⽢い⽣活』(2010 年 23 分)、『最後の天使』(2014 年 33 分)の上映や作家の佐々⽊敦⽒、大日方欣一⽒との対談も予定しています。
是⾮ともご協⼒をお願いいたします。

名 称 『伊藤⾼志「零 ゼロ へ」福岡上映』
⽇ 時 2022 年 2 ⽉ 19 ⽇(⼟)2 ⽉ 20 ⽇(⽇)2 ⽇間
会 場 ⼤洋メディアホール (福岡市博多区中洲 4-6-10 ⼤洋ビル 6F)
主 催 ⽇本映像学会⻄部⽀部/FMF 福岡
協 ⼒ 舞踏⾭⿓會 河合⽂化教育研究所・⾝体表現教育研究会 九州産業⼤学メディアラボ

お問い合わせ FMF福岡 山本(090-1193-6038)

タイムスケジュール(19 ⽇、20 ⽇共通)
※Aプログラム「零へ」(72 分)、Bプログラム「⽢い⽣活」「最後の天使」(計 56 分)

対談は 19 ⽇ 佐々⽊ 敦⽒、20 ⽇ 大日方欣一⽒
13:00〜 Bプログラム
14:30〜 Aプログラム
16:10〜 対 談
17:00〜 Aプログラム
※各回⼊れ替え制(⼊場は上映の 15 分前)
※新型コロナウィルスの感染状況によってスケジュール等が変更になる場合がございます。 事前に下記のサイト等にてご確認下さい。(劇場への直接のお問い合わせはご遠慮下さい)

料 ⾦
当日券のみ
1 プログラム ⼀般 1000 円 学生 500 円 2 プログラム ⼀般 1500 円 映像学会会員 500円
※対談はプログラム券を購⼊していただいた⽅は無料でご覧いただけます。
※2 プログラム券は 2 ⽇にわたって利⽤可能。またプログラムの組み合わせは⾃由です。

特設サイト https://www.fmffukuoka.com/towardzero
FACEBOOK https://www.facebook.com/towardzerofukuoka
Twitter https://twitter.com/towardzerofuk

作品紹介
『零へ』 2021 年/デジタル/72 分
スタッフ・キャスト 映画を撮る⼥⼦⼤⽣:久保瑞季 時々消える⼥友達:笹原祐理 幻影の⼥達に惑わされる初⽼の男:原⽥伸雄 男の⼿⾸を抱き彷徨う⼥:⾼橋瑞乃 死へと導く⼥:天津孔雀 ⾁欲の幻影:シンキミコ 天使:松⽥美和⼦ 監督・脚本・撮影・編集 : 伊藤⾼志 ⾳響 : 荒⽊優光・伊藤⾼志

作品について
『受賞作(零へ)は2部構成で、第1部は舞踏家のドキュメンタリーと本学学⽣へのインタビューで構 成され、第2部は、第1部の出演者が演じる、⼼の闇を抱えながらカメラを回し続ける⼥⼦学⽣、男の⼿ ⾸を捨てるために⾃分の分⾝と対峙しながら彷徨する⼥、性に溺れる⼀⽅で死の影に怯えながら魂の救 済を求める男の3⼈のストーリーが交差しながら進⾏する、上映時間72分の作品です。
衝撃的で先鋭的、 美的な描写で綴られたこの作品は、⽣と死という⼈間存在の本質を抉りながら、観客に⽣きる意味を強 く問い掛けます。』 (九州産業⼤学HPより抜粋) https://www.kyusan-u.ac.jp/faculty/geijutsu/news/image_forum_festival-35th/
『バットを振り下ろす、スコップを引きずる……。伊藤⾼志作品独特の強迫的な描写が散りばめられた 作者の集⼤成的作品であり、新境地を開く⻑編である。映画を撮る⼥⼦⼤⽣、男の⼿⾸を捨てるために放 浪する⼥、⿊い⾐裳に包まれた⼥の幻影に怯える男……いくつかの物語が、静謐だが強い緊張感を持っ て交差し、やがて“零”へと向かっていく。』 (イメージフォーラム・フェスティバル 2021 公式 HP より) http://www.imageforumfestival.com/2021/program-a
選評等 『とても⼒強い作品で、⽣と死の境界を揺さぶる鮮烈な怪談映画でした。巨匠ともいえる監督が、こんな にも瑞々しい初⻑編を撮った事に驚かされ、作品から迸る情熱に審査員⼀同エネルギーを貰いました。 この作品が 20 代の監督たちの作品と同じ賞を競った、ということも新たな意味を持つと思います。』 (イメージフォーラム・フェスティバル 2021 寺⼭修司賞選評)

伊藤⾼志 受賞コメント
『⽣と死、此岸と彼岸を越境した作品を撮り続けて 40 年。⾃分が今までやってきたことは間違いではな いと確信しました。これを励みに、さらに前衛的な作品づくりに取り組みたい』 佐々⽊敦(対談ゲスト)東京上映時の Twitter(抜粋) 『イメージフォーラムフェスティバルで、伊藤⾼志の新作『零へ』を観終わって今、ひどく興奮している。 驚嘆すべき傑作。ヤバイヤバイヤバイ! 72 分の実質⻑編。ホラー映画/映像の⽂法を徹底的に蹂躙し尽くしている。

伊藤⾼志コメント <上映に寄せて>
今回私の新作『零へ』がイメージフォーラム・フェスティバル 2021 で寺⼭修司賞を受賞し、斬新さと独 創性において⼤変優れているという評価を得、⾼齢者ですが若者に負けてたまるかという気持ちでもっ と頑張ろうと勇気が湧きました。なんと⾔っても「実験映画」や「個⼈映画」は学⽣時代の私を狂喜させ た魅惑的世界ですが、その⾯⽩さを教えてくれたのが福岡の⾃主上映組織 FMF でした。私の原点はここ にあります。私は福岡の⼤学を出て東京の映画界で常識的な映画のあり⽅を叩き込まれるうちに、そう じゃないでしょ!という思いが強まり、退社し京都の芸術⼤学で映像を教える⽴場になりました。あれ から 29 年間、学⽣たちに型を破ることを⽬指せ!⾮常識であれ!と⾔い続け、私もその思いを強く持ち ながら作品作りを続けてきましたが、この春私は退官します。福岡に戻ってきたからには FMF と共に実 験的な表現をもう⼀度盛り上げたい、そんな思いを抱きながら『零へ』を上映します。

関連企画紹介 「関連 2 作品上映」19 ⽇、20 ⽇ 13:00 より
『⽢い⽣活』2010 年 /デジタル/ 23 分
出演:寺⽥みさこ、原⽥⾐織、吉⽥良⼦ ⾳響:荒⽊優光 ⼀輪のユリを⼿にただひたすら街を彷徨う喪服の⼥、ハンマーを引きずりながら喪服の⼥に殺意を抱く ⾦髪の少⼥、⾞を転がしながら獲物を求める⼥。この三⼈の⼥たちが繰り広げる悪夢のような⼀⽇。

『最後の天使』2014 年/ デジタル /33 分
出演:村上璃⼦、上川周作、⼤⾕悠、松尾恵美、早川聡 ⾳響:荒⽊優光 理不尽な暴⼒に明け暮れる⻘年とその被害者である⾚い鞄を持った⼥、古びたアパートで閉じこもりの ⼥に執拗に迫る謎の⼥、この⼆つの物語は交錯することなく不穏なカオスへと突き進む。

対談
ゲスト 1 佐々⽊敦 2 ⽉ 19 ⽇ 16:10 より
プロフィール 思考家。作家。⾳楽レーベル HEADZ 主宰。福岡の出版社、書肆侃侃房発⾏の⽂学ムック「ことばと」 編集⻑。映画美学校⾔語表現コース「ことばの学校」主任講師。30 年以上にわたって芸術⽂化の複数の 分野でさまざまな活動を⾏なっている。映画評論の著作として『この映画を視ているのは誰か?』(作品 社)、『ゴダール原論』(新潮社)など。最新刊は初の⼩説『半睡』(書肆侃侃房)

ゲスト2 大日方欣一2月20日 16:10より
プロフィール 写真・映像研究。東京都府中市出身。筑波大学大学院博士課程満期修了退学。1980年代後期より写真関係を中心に執筆、翻訳、展覧会企画、アーカイブ研究を手掛ける。主な刊行物:『大辻清司の写真 出会いとコラボレーション』『北代省三の写真と実験 かたちとシミュレーション』『榎倉康二〈予兆〉』『今井祝雄タイムコレクション』他。2015年より九州産業大学芸術学部写真・映像メディア学科教授。2020年4月九産大旧体育館「さよならからの遭遇」展、2021年7月大楠アリーナ「伊藤高志マルチプロジェクション作品『三人の女』」上演の企画を担当した。『野村佐紀子 32冊の本とインタビュー』『大辻清司フィルムコレクション・6〈クロス・トーク/インターメディア〉』を近刊予定。