アジア映画研究会(第3期第16回)開催のお知らせ【2月7日】

2023/01/20 アジア映画研究会

アジア映画研究会[第3期第16回(通算49回)]を下記の通り開催いたします。

日時:2023年2月7日(火) 18:00 – 20:00
(ZOOMによるオンライン開催:事前申込制)
申し込み締め切り:2月3日(金)
下記URLより所定のフォームにご記入の上、お申し込みください。
https://forms.gle/nMd6ZwboPZp8EaEx8

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「インドネシア映画再訪」

昨年の東京フィルメックスでは、インドネシア映画『自叙伝』がグランプリを受賞。また、新たな世代を牽引してきたカミラ・アンディニの作品も特別招待枠で上映されました。
これら2作品に代表されるように、ここ数年でこれまでになかったインドネシア映画の胎動が始まっているように思われます。2月のアジア映画研究会では、研究サイドと現場サイド、ふたつの方向から、インドネシア映画を再訪してみたいと思います。

報告1:
「インドネシア映画の変化を読む」
西 芳実[映画研究者・京都大学 東南アジア地域研究研究所准教授]

インドネシア映画はどこに向かいつつあるのか。2021年、2022年のインドネシア映画は、今を生きる若者たちの戸惑いを描いた『自叙伝』(マクブル・ムバラク)や『フォトコピー』(レガス・バヌテジャ)といった1990年代生まれの監督作品や、『復讐は私にまかせて』(エドウィン)や『ナナ』(カミラ・アンディニ)といった「時代もの」が国内外に鮮烈な印象を残した。
本報告では、ガリン・ヌグロホ以降のインドネシア映画の系譜にこれらの作品を位置づけるとともに、独立戦争やスハルト時代、1998年民主化といったインドネシア現代史が映画によってどのように語り直されようとしているのかを考えることで、インドネシア映画の現状と今後を探る。
[参考]
西芳実著『夢みるインドネシア映画の挑戦』英明企画編集、2021
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784909151223 

報告2:
「現場から見る、インドネシア映画の現在・未来」
森永泰弘[サウンドデザイナー/サウンドアーティスト]

長らく東南アジアの映画制作を実践するなかで、インドネシア現代映画の中心人物たち、ガリン・ヌグロホ、カミラ・アンディニ、イファ・イスファンシャ、ヨーゼプ・アンギらと協働し作品を創ってきた。今回、彼らとの実践経験を通じて、いま現在のインドネシア映画の実情を、多角的な観点から語ってみたい。

2月座長:杉原賢彦