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関西支部第82回研究会【12月9日】

2017/12/01 関西支部

日本映像学会関西支部第82回研究会(12月9日)のお知らせ

下記の通り日本映像学会関西支部第82回研究会を開催いたします。研究会終了後には支部総会、懇親会も予定しております。会員の皆様の参加をお待ち申し上げます。

日時:平成29年12月9日(土)午後2時より
会場:谷岡学園梅田サテライトオフィス『CURIO-CITY(キュリオ・シティ)』

研究発表1:剪紙アニメーションがもたらすデジタル映像表現の可能性について
発表者:京都精華大学大学院芸術研究科博士後期課程 王鍵芝(オウケンシ)会員
要旨:中国剪紙(切り紙・切り絵)は中国の民間芸術の母体といわれ、 中国における民間芸術文化の集大成である。「万古蟾」という有名なアニメーション監督の発想によリ、中国の伝統的な民間芸術で、 デザインはくっきりとして明快で色彩鮮明な剪紙を、 初めてアニメに応用した。万さんへのインタビューによると、 中国の「剪紙(切り紙)アニメーション」 は中国の独創的なものではないが、 他国の切り紙アニメーションと比べると、 切り紙のスタイルの違いだけでなく、色、デザインの面では、 民族的な特徴がある。
 本発表は「上海美術映画製作所」 が制作した中国剪紙アニメーションについての研究から始まる。製作所は創立以来、民族性のあるアニメーショ ンの制作を目指し、努力してきたが、 民族的で芸術性の高いアニメーションを多く制作した。また、そのようなアニメーションは中国で「美術映画」と呼ばれている。その呼び方から発想され、本研究は「美術」と「映画」の二つの面か剪紙アニメーションを検討する。「美術」の面はキャラクター、背景、材質から剪紙アニメーションのビジュアル的な表現を分析する。「映画」の面はショット、モンタージュ、音楽から剪紙アニメーションの映像表現手法を分析する。この二つの面から剪紙アニメーションの特徴をまとめる。そして、同時に現代のデジタル映像表現を通して、一層効率的に新たな視覚効果をもたらすために、剪紙アニメーションを制作する。

研究発表2:日本の地域社会における写真館の社会的役割について:家族の記念写真を中心として
発表者:大阪芸術大学 属託助手 李京彦(イギョンオン)会員
要旨:デジタル写真時代の到来以後、町の写真館の姿が消えつつある。
 写真の発明以後、写真が急速に普及した背景には様々な要因があったが、写真館の登場は、写真の普及に大きな役割を果たした。写真館は肖像画の代替であった肖像写真を撮影することで成立した商業施設である。また、誕生、成年、結婚など、既存の各儀式の記念写真を撮影することに営業領域を広げ、大都市だけでなく小さな町にも存在する一般的な商業施設として定着した。
 写真館で(または写真師に)写真を撮影する行為は、非日常の自分を演じる行為であり、一定の形式を持つ写真館スタイルの写真に自分を当てはめるという点で、「擬似儀式」、すなわち「儀式的行為」として考えることができる。
 本研究は、今日大抵の写真館の主な業務になっている家族の記念写真を中心に考察を行う。また、大阪・兵庫地域の写真館の事例を基にし、写真館の「儀式的行為」としての家族の記念写真撮影が社会的にどのような意味を持つのか、その儀式的行為によりどのような事象が生じているのかについて考える。

谷岡学園梅田サテライトオフィス『CURIO-CITY(キュリオ-シティ)』
〒530-0011大阪府大阪市北区大深町4番20号 グランフロント大阪タワーA(南館)16階
①JR大阪駅中央北口アトリウム広場から2階連絡デッキで、グランフロント大阪タワーAへ(直結)!
②オフィスビル専用エレベータで9階へ!
③9階で階層別エレベータに乗り換えて16階へ!
http://www.tanigaku.ac.jp/contents/guide/satellite.html
・支部総会 午後4時30分〜 同会場にて
・懇親会 午後6時頃より 会費5,000円程度
     「世界のビール博物館」グランフロント大阪店
     06-6371-6968 下記URL
     http://www.world-liquor-importers.co.jp/osaka/osaka_beer/access.html

以上
日本映像学会関西支部事務局
〒585-8555
大阪府南河内郡河南町東山469
大阪芸術大学映像学科内
Tel: 0721-93-3781(内線3327)
email:eizou@osaka-geidai.ac.jp