2018/12/06 関西支部
下記の通り日本映像学会関西支部第85回研究会を開催いたします。研究会終了後には支部総会、懇親会も行います。会員の皆様の参加をお待ち申し上げます。
日時:平成30年12月15日(土)午後2時より
会場: 京都工芸繊維大学 松ケ崎キャンパス 東部構内 東3号館 1F K101講義室
研究発表1:アニメーション作画の為の人体立体構造のマニュアル
発表者:大阪芸術大学大学院芸術研究科博士後期課程 李炅俅(イ・キョング)
要旨:アニメーションの人物を描く際に、老若男女、体型、絵柄など様々なジャンルの絵を幅広く描ける力となる基礎は、人体解剖学である。しかし、人体解剖学はすごく専門的で複雑な分野で、初心者には入門の壁は高く、中でも立体構造の理解は最も難しい。また、既存の人体解剖学書籍も立体構造にだけはそう優しくはないのが現状である。そこで、初心者にも人体の立体構造をわかりやすく伝えられる資料があればと思い、私が修士で制作したのが「アニメ作画の為の人体立体構造のマニュアル」である。この資料は、人体立体構造の理解に重点を置き、複雑な筋肉構造をキュービック形にデフォルメし、リアルな人体との比較、また、他書やネット活用などの有機的連動を考え、最終的に2冊構成として「基礎編」と「資料編」で制作した。博士課程で至った今は、教材としてのシリーズ化を考え研究を深めている。
研究発表2:美術館におけるソーシャリー・エンゲイジド・アートの可能性 ─映像・インスタレーション・アーカイヴ─
発表者:京都工芸繊維大学大学院博士後期課程 平井菜穂
要旨:1990年代以降に展開してきたソーシャリー・エンゲイジド・アートは、一般市民との対話や共同作業を含む社会関与型の芸術実践である。本発表では、フィル・コリンズ(Phil Collins 1970-)、ジェレミー・デラー(Jeremy Deller 1966-)、田中功起(1975-)らの映像作品をとりあげ、ソーシャリー・エンゲイジド・アートの鑑賞経験について考察する。これらの作品において、一般市民の参加によるパフォーマンスは、時間的にも空間的にもそれが行われた地点から切り離され、映像作品として鑑賞者の前に示される。だが、それは単なるできごとの再現や記録ではない。インスタレーションやアーカイヴといった展示手法を通じて、アーティストは、そこには立ち会わなかった鑑賞者を、単なる傍観者であることを乗り越えてあらたに社会に向き合わせるような工夫を凝らしている。本発表では、これらのアーティストの戦略の分析を通じて、美術館におけるソーシャリー・エンゲイジド・アートの可能性を検討する。
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・支部総会 研究会終了後、午後4時30分〜 同会場にて
・懇親会 午後6時半より 太郎屋 (京都市中京区新町通四条上ル東入ル観音堂町473
075-213-3978 京都市営地下鉄「四条烏丸」駅、阪急「烏丸」駅より徒歩5分
日本映像学会関西支部事務局
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