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関西支部第88回研究会【12月7日】及び関西支部総会

2019/11/21 関西支部

日本映像学会関西支部第88回研究会(12月7日)及び関西支部総会のお知らせ

下記の通り日本映像学会関西支部第88回研究会を開催いたします。研究会終了後には支部総会、懇親会も行います。会員の皆様の参加をお待ち申し上げます。

日時:令和元年12月7日(土)午後2時より
会場: 大阪大学豊中キャンパス 文学研究科 文法経本館464教室

研究発表1:映画の空間から逸脱する伊藤高志の実験映像
発表者:大阪大学人間科学研究科博士後期課程 松井浩子会員
要旨:伊藤高志は、その最初期において複雑なコマ撮りの手法による特徴的な空間を描きだした。最初期の代表作といえる『SPACY』では、空間を撮影した写真を貼り込んだパネルをその空間に配して撮影。それらの写真をコマ撮りすることで発生した入れ子構造は、鏡の迷宮のような空間表象を生みだした。画面内奥に向かって進み続けるこの作品の運動は、映画の空間特性を活かしつつアニメーションが生成するどこにも存在しない場所の知覚体験を鑑賞者にもたらす。その実験を発展させた『BOX』、つづく『DRILL』では、『SPACY』でのパネルの平面性を立体に置き換えたことにより、無機質な建築物がまるで命を持ったかのように、波うち、歪み、飛び出すような動きをみせる。本発表では『BOX』『DRILL』を中心に、人物の登場しない無機質な空間のみで構成された映画に出現する生命のようなものを、ドゥルーズの『感覚の論理』を元に検証する。

研究発表2:アーカイブと創造性について~特徴の抽出と新たな創造~
発表者:甲南女子大学 八尾里絵子会員
要旨:近年、現代アート作品の再制作や復元が積極的に行われており、そこから生まれる新たな創造性が、新しいアーカイブ資料の読み方のひとつとして注目されている。
本発表では、アーカイブと創造性について、体験や学習などの〈活動〉に注目しその事例を紹介する。ひとつは、故人となったアーティストの作品の〈特徴を抽出し、新たな表現を生み出す〈機械学習〉、他に、現役アーティストの〈経験〉により、故人の作品の〈特徴〉を取得する方法など。これらは、アーカイブから新たな創造性を生み出した〈アーカイブ活動〉と考えられる。
この考察の背景には、2018年5月に逝去した日本のメディアアートの先駆者・山口勝弘の、膨大な量の遺品を一旦預かることとなった経緯がある。アート史において重要となる資料は既にC.シャルル氏によりウェブで公開されているが、最晩年の山口の言説とメディアをとりあげ、美術資料のアーカイブと創造性の今後について考察する。

〒560-8532 大阪府豊中市待兼山町1-5 大阪大学文学研究科

最寄駅:阪急電車宝塚線・石橋阪大前駅(急行停車)下車 東へ徒歩約15分
大阪モノレール 柴原阪大前駅下車 徒歩約15分
https://www.osaka-u.ac.jp/ja/access/

・支部総会 研究会終了後、午後4時30分〜 同会場にて

・懇親会 午後5時半より 源樹や 石橋店 会費は4500円(コース料理・飲み物代込み)
https://www.shigehiro-sangyo.co.jp/shop.php#hattori

日本映像学会関西支部事務局
〒585-8555大阪府南河内郡河南町東山469
大阪芸術大学映像学科内
Tel: 0721-93-3781(内線3327)
email: eizouosaka-geidai.ac.jp