日本映像学会第13回大会
1987年6月6日‐8日
主催校:金沢美術工芸大学
実行委員長:佐々木健太郎
(1)この大会は北陸の地で初めて開催されたものであり、学会が目的とする映像の学問的研究及び実際的映像効果について学際的に深められた。
(2)映像文化が今後如何なる展開をするかに関して、シンポジウム「映像文化は大衆社会をどのように変えてゆくか」や具体的映像展でその方向が討議されたが、金沢市をはじめ北陸一円の地域社会に対する啓蒙となり有効であった。
(3)金沢美術工芸大学が担当校であり、大会会場も同大学施設で開催されたので若い研究学徒にも刺激となり教育効果が上がった。
研究発表
池田千里「刺激パターンの先鋭さと仮現運動発生」
田島良一「『稲妻強盗』の製作年代をめぐって」
岡村征夫「映画技術におけるショットの研究」
小笠原隆夫「映像了解の紀元とその基本的構造」
橋本英治「モンタージュ、その記号学的一側面」
岡田 晋「鏡と自画像」
牧野 守「早創期における映画文献について」
岩本憲児「ヴェルトフ映画のデザイン」
植条則夫「公共広告における映像表現の特質」
林 三郎「映像メディアの学習3─映像によるメッセージを学ぶことを中心として─」
勇崎哲史「写真による”むら”おこし─北海道・東川町『写真の町』宣言と『国際写真フェスティバル』」
吉田貞介映像教育におけるカリキュラム研究」
小林はくどう「ビデオワークショップの新しいディメンション─ビデオで教わることからビデオで自ら学ぶ教育へ─」
シンポジウム(パネルディスカッション)
テーマ「映像文化は大衆社会をどのように変えてゆくか=映像による文化の変容について=」
コーディネーター/波多野哲朗
パネリスト/松本俊夫・村木良彦・依田義賢
映像作品展
竹上正明「写真抽象表現によるCGイメージ製作」
山口良臣「無限柱」
豊原正智「ビデオ作品『SHA』(6min, Sound, 1986)」
岩本字司「HiKiZuRi part1.2.3」
浅井敬三(参考出品)「海外TVCMディスプレイ」
(併催)第2回映像ユニバシアード─参加作品─
(※入力中)
武蔵野美術大学
東京造形大学
多摩美術大学
京都芸術短期大学
エクスカーション
金沢市郊外別所町の筍生産地にて加賀筍料理の宴会開催
(執筆・記録:佐々木健太郎)