第1回大会[1975年]報告

日本映像学会第1回大会
1975年11月8‐9日
主催校:日本大学芸術学部
実行委員長:大竹徹

 前年(1974)の9月19日に発足した映像学会の最初の大会だっただけに、実行委員会も29名というメンバーを組織して運営したが、何かと予期しない事態が起きたりして、不備なことが多かったと思います。大会両日の参加者は主催校の予想を下まわり、会員諸氏の反応はあまり大きなものではなかったのが残念でしたが、第1日岩波ホールで行われた創作と研究発表は、貴重な内容豊かなものであったと思います。
 また、創立から数年間は、学会の総会は春に、大会は秋にと、総会と大会を別々に行っていたのも、今となれば懐かしい思い出でもあります。

研究発表(11.9・日大芸術学部)
吉積 健「デザインの側から」
重森弘淹「記念写真の意味」
小山義美「映像表象について」
岡田 晋「映像メッセージにおける視線の問題」

講演およびイベント(11.8・岩波ホール)
対談「私の映像論」新藤兼人・白井佳夫
講演「映像学への途」岡田 晋
上映「映画発達史」(短編)解説者・浅沼圭司

創作発表
片岡 薫「腹部内臓ガン」
中川邦彦「距てられた部屋」
吉岡敏夫「fragments 3」
長渡明久「うつらなかった写真」
脇リギオ「1969年夏」
松本俊夫「アートマン」

(執筆・記録:大竹徹)