ショートフィルム研究会共催「Birth – つむぐいのち – 女性監督によるアニメーション」【上映:12月4-7,9-10日、講演:12月5日、展示:12月4-27日】

ショートフィルム研究会共催「Birth ― つむぐいのち ― 女性監督によるアニメーション」開催のお知らせ
(ショートフィルム研究会第14回活動)

催事名:「Birth ― つむぐいのち ― 女性監督によるアニメーション」
若見ありさ氏を始めとし、3名のアニメーション監督により制作される出産がテーマの、ドキュメンタリー・アニメーション作品(平成26年度文化庁芸術振興費補助金助成対象作品)を軸に、講演や展示を行う。

詳細はこちら
http://theatercafe.blog.fc2.com/blog-entry-525.html

●展示
タイトル「作品ができるまで~制作の現場と思考。アイデアとイメージ」
日時 12月4日(金)-12月27日(日)13:00-21:00(火曜定休)※最終日のみ-17:00
入場無料、要1ドリンク(500円)注文

●講演
「砂が動き出すとき ― アニメーションとドキュメンタリー 日常と現実と妄想」
日時 12月5日(土)講演 18:00-19:00
入場無料、要1ドリンク(500円)注文
定員 17名

●上映
「Birth ― つむぐいのち ― 女性監督によるアニメーション」
日時 12月4日(金)14:00/19:30、5日(土)14:00、6日(日)14:00/19:30、7日(月)19:30、9日(水)19:30、10日(木)19:30
入場無料、要1ドリンク(500円)注文
定員 1回15名
上映作品(62分)
「air」若見ありさ/9min30sec/2000年
「chorus」若見ありさ/4min26sec/2009年
「sand animation集」若見ありさ/1min/2009-2011年
「blessing0-5」若見ありさ/4min/2015年
「DREAMS」荒井知恵/2分/2008年
「鈍行列車」あしたのんき/4分30秒/2003年
「FRANK’S FEAST」あしたのんき/2分/2005年
「yokohama girl」あしたのんき/20秒/2010年
「relax」あしたのんき/1分/2013年
「6 pieces」あしたのんき/ほぼ15秒/2013年
「雪渡り」こぐまあつこ/13分30秒/2004年
「Birth-つむぐいのち-」/荒井知恵 こぐまあつこ 若見ありさ/19分/2015年 助成:文化庁文化芸術振興費補助金

会場 シアターカフェ
(〒460-0011愛知県名古屋市中区大須二丁目32-24マエノビル2階)
主催 シアターカフェ
共催 日本映像学会ショートフィルム研究会、Child Pokke

●作家プロフィール
こぐまあつこ
徳島県生まれ。グラフィックデザイナーを経て、アニメーションの世界に入る。99年よりフリーランス。現在は、主にTV-CM、ビデオなどのアニメーションの企画・演出・制作を多彩な技法で手掛ける。その他に、人形制作・イラストレーションなどでも活躍。仕事以外の活動では、子ども達を対象にしたワークショップ・講演など、アニメーション芸術の普及、振興に勤めている。日本アニメーション協会(JAA)常任理事

荒井知恵
手描きアニメーター、イラストレーター。アニメーションプロダクションに勤務後、2002年よりフリーランス。仕事の傍ら、フリップブック、絵本、映像等を気ままに製作、発表を続ける。
ウェブサイト「あしたのんきショウ」(http://a-nonki.net)上で、小品を公開。ぱらぱらマンガ(フリップブック)への愛がグループ展の企画に発展。2006年より現在まで、主に東京都内にて不定期に開催。日本アニメーション協会(JAA)会員。

若見ありさ
ガラス台を使用した叙情的な砂絵アニメーション『chorus』や赤ちゃんと出産祝いをコマ撮りアニメーションにした『blessing』等制作。子ども番組のアニメーション制作をする一方、工作のひとつとして子ども向けのアニメーションワークショップにも力を入れている。

以上

日本映像学会ショートフィルム研究会
代表 林緑子
〒460-0011
愛知県名古屋市中区大須二丁目32-24
マエノビル2階
シアターカフェ 内


報告:会報第173号(2016年1月1日)8頁

第2回ドキュメンタリードラマ研究会【11月28日】

第2回ドキュメンタリードラマ研究会(11月28日)開催のお知らせ

第2回研究会を下記のとおり開催いたします。
是非、多くの会員の皆様にご出席いただけましたら幸いです。

日時 2015年11月28日(土) 14:00-16:40

会場 専修大学 神田キャンパス 7号館763教室(座席数35)
〒101-8425 東京都千代田区神田神保町3-8
水道橋駅(JR)西口より徒歩7分
九段下駅(地下鉄/東西線、都営新宿線、半蔵門線)出口5より徒歩3分
神保町駅(地下鉄/都営三田線、都営新宿線、半蔵門線)出口A2より徒歩3分
キャンパスマップ http://www.senshu-u.ac.jp/univguide/profile/campus.html
内容 ドキュメンタリードラマ研究の射程について考える

研究会メンバー3名のそれぞれの関心から研究発表を行う。
その後ディスカッションを行い、今後の研究会で取り上げていくテーマ、キーワード、作品などを挙げ、ドキュメンタリードラマ研究の射程について議論する。また、年度末で研究会主催の上映会企画について立案する。

式次第
14:00 開会 挨拶

14:05-14:30 発表1「これまでのドキュメンタリードラマの探索〜データベース構築に向けて〜」杉田このみ(千葉商科大学)

14:30-15:00 発表2「モキュメンタリードラマの現在」中垣恒太郎(大東文化大学)

15:00-15:30 発表3「高校での映画教育から生まれる作品の可能性」昼間行雄(文化学園大学)

15:30-15:40 休憩

15:40-16:40 パネルディスカッション
参加無料。どなたでも参加できます。

資料の用意の都合で事前に、本会webサイトの申し込みフォーマットから
もしくは、下記メールにてご連絡いただけますと幸いです。

申し込み用フォーマットURL http://docudoraeizo.wix.com/documentarydorama

お問い合わせ
日本映像学会ドキュメンタリードラマ研究会
代表 杉田このみ
E-mail docudoraeizo@gmail.com
〒272-8512千葉県市川市国府台1-3-1
千葉商科大学政策情報学部内

以上


報告:会報第173号(2016年1月1日)10頁

第38回映画文献資料研究会【12月12日】

第38回映画文献資料研究会のお知らせ

日本映像学会映画文献資料研究会では下記の如く研究例会を開催いたします。会員の皆様のご参加をお待ちしています。

日 時:2015年12月12日(土) 15時~17時
場 所:日本大学芸術学部江古田校舎東棟4階S404教室
    西武池袋線江古田駅下車、徒歩5分。(東京都練馬区旭丘2-42-1)
    アクセスマップ http://www.art.nihon-u.ac.jp/information/access.html
発表者:牛嶋興平氏(日本大学大学院芸術学研究科博士前期課程)
テーマ:「日本映画におけるキャラクターとしての河童像の変遷」
 「河童」というキャラクターは日本文化にとってなじみ深いものである。古くから映画に限らず、様々なメディアに登場し、幅広い河童像が生み出されてきた。
 本発表では、特に映像文化に現れてきた河童像に注目し、そうした多様な河童像の変遷を辿っていくことで、時代やメディアと影響関係にあったキャラクターの在り方を検討する。

問合せ先:日本映像学会映画文献資料研究会代表 田島良一
〒176-8525
東京都練馬区旭丘2-42-1
日本大学芸術学部映画学科内
℡ 03-5995-8220・8944

以上

関西支部第76回研究会【11月28日】

日本映像学会関西支部第76回研究会(11月28日)開催のお知らせ

下記の通り日本映像学会関西支部第76回研究会を開催いたします。会員の皆様の参加をお待ち申し上げます。

日時:平成27年11月28日(土)午後2時より
会場:谷岡学園梅田サテライトオフィス『CURIO-CITY(キュリオ-シティ)』
(〒530-0011大阪府大阪市北区大深町4番20号グランフロント大阪タワーA[南館]16階)

研究発表1:日本における1970年代後半の自主上映:オルタナティヴな映像環境の行方
発表者:大阪芸術大学芸術学部 非常勤講師 田中晋平会員
要旨:本発表では、日本の主に1970年代後半に発展した非商業的な自主上映の意義を検討する。先行研究では、戦後の自主製作・自主上映の歴史のなかで、60/70年代以降にかつての政治主義的な上映運動と異なる、映画ファン、シネフィルによる活動が隆盛し、後のミニシアター・ブームなどに繋がったとする見方が一般化している。これに対して、発表で当該期に注目する狙いは、当時の〈個人〉という立場や非商業主義を強調する自主上映が構築しようとした、オルタナティヴな映像環境の役割を捉え返すことにある。議論の流れとして、まず1968年の鈴木清順問題共闘会議におけるシネクラブの問題提起を出発点に据え、以降の自主上映に繋がる論点を摘出する。次に70年代後半に現れる自主上映グループとその共同配給などの取り組み、具体的には欧日協会やシネマテーク・ジャポネーズの活動について考える。最後に、その活動が担った映画文化が、80年代以降にどのように変容するかを探る。

研究発表2:『ヴィトリーヌ』のヴァリエーションとその映像的視覚効果
発表者:大阪経済大学人間科学部 北市記子会員
要旨:メディアアートの先駆者・山口勝弘は、戦後の前衛芸術そのものを体現する希有な存在である。その70年近くに及ぶキャリアの中で、時に様々にスタイルを変化させながら表現活動を展開してきたが、今もなお彼がこだわり続けているのが、初期の代表作『ヴィトリーヌ』である。
 『ヴィトリーヌ』は、作品と鑑賞者との関係性によって動的なイメージが立ち現れる、環境的な広がりを持った造形作品のシリーズである。その最初の作品は1951年に制作され、翌1952年の「実験工房第三回発表会」で発表された。以後1958年までの約7年間に、100点近くの作品が制作されたと考えられており(正確な作品数は不明)、ヴァリエーションも様々である。作品の一部は美術館にコレクションされ世界的にも高く評価されているが、一方であまりの作品数の多さから、山口自身もその全容を把握しきれていないのが実状である。
 前述したように、山口が実質的に『ヴィトリーヌ』制作に取り組んだのは、活動初期のわずか7年ほどの間である。しかしその後も折にふれて、幾度となくこの作品をリバイバルさせている。最近では、2013年に神戸で開催された展覧会「回遊する思考:山口勝弘展」において、『ヴィトリーヌもどき』という新作が発表された。実は私自身、当該作品の制作に関して、その構想段階から密接に関わっていたという経緯がある。そのプロセスにおける山口との直接的なやり取りの中で、『ヴィトリーヌ』が美術史の文脈において高く評価されているだけでなく、山口自身にとっても、今なお非常に大きな存在であるということを改めて思い知らされたのである。
 私は現在、山口勝弘のアーティスト活動の全容をまとめるべく研究を進めているところであるが、その最初のアプローチとして、まずは彼が生涯に渡ってこだわり続ける初期の代表作『ヴィトリーヌ』について、詳細な分析を行うことが重要であると考えた。そこで具体的なアプローチとして、これらの作品群を可能な限りリスト化して「可視化」し、改めてその構造や表現上の特徴を比較・分析することとした。系統立てて分析を行うことで、山口が作品を通して提示しようとした理念や思考をつまびらかにすることができるのではないか、と考えたからである。今回は、現在進めている上記の研究成果の一部を発表する。

[会場案内]
谷岡学園梅田サテライトオフィス『CURIO-CITY(キュリオ-シティ)』
大阪駅前 グランフロント大阪タワーA(南) 16階
当日11時~17時のみ対応電話番号 06-6940-7845
※アクセス方法
大阪駅中央口北口2Fデッキからオフィス用シャトルエレベータで9F、そこから11F~18Fエレベータに乗り換えて16へ。
http://www.tanigaku.ac.jp/contents/guide/img/satellite_access.pdf に詳細データがあります。

研究会終了後(午後4時30分頃)同会場にて支部総会を行います。
また午後6時頃より懇親会を催します。会費5000円程度、会場は当日お知らせします。皆様の参加をお待ちしています。

日本映像学会関西支部事務局
〒585-8555大阪府南河内郡河南町東山469
大阪芸術大学映像学科内
Tel: 0721-93-3781(内線3327)


報告:会報第173号(2016年1月1日)4頁

第9回クロスメディア研究会【11月28日】

第9回クロスメディア研究会開催のお知らせ

第9回クロスメディア研究会の研究発表を下記のごとく開催します。
開催日時:2015年11月28日(土)14:00-18:00
開催場所:大妻女子大学千代田キャンパス F棟4階F444教室
〒102-8357 東京都千代田区三番町12
03‐5275‐6026(斎藤恵)
アクセスマップ https://www.otsuma.ac.jp/access/chiyoda
キャンパスマップ http://www.otsuma.ac.jp/about/facilities/chiyodacampus

以下研究発表の発表者、タイトル、概要です。

発表者:柴岡信一郎(日本ウェルネススポーツ大学)
タイトル:1940年幻の東京オリンピックからの連続性を辿る
概要:今日、2020年東京オリンピックに向けて様々な準備が進み、国を挙げてのオリンピックムーブメント創成が進む。本発表では、戦況の悪化により開催を返上し幻に終わった1940年東京オリンピックを取り上げる。同オリンピックの公式プログラム冊子を基に、予定されていた競技会場の今日の現況を記録し、以降の1964、2016、2020年と続く東京オリンピック構想及び都市開発における連続性を報告する。

発表者:宮田徹也(日本近代美術思想史研究)
タイトル:「現代芸術」と「現代アート」の相異
概要:アメリカ独立宣言(1776年)、フランス人権宣言(1789年)、イギリス産業革命(1750~1850年代)という闘争を経て人類が獲得した「自由」は流通拡張と人口増加を培養し、「平等」が「贅沢」を促す市場経済という欲望の競争の顛末は即ち戦争であった。歴史的建造物が灰燼に帰し、人間が人間を人間と思わず大量殺戮する世界大戦を目の当たりにしたアーティスト達は、神や王、君主に帰属しないちっぽけな存在である「我々が此処に居てよい」ことを証明するために「現代芸術」を「発見」した。無鑑査・無褒章・自由出品の美術展、アンデパンダン展もまた、資本主義が確立した後の1884年にフランスのパリで開催され始めたことも見逃せない。モネやゴッホのモダニズム絵画の価格上昇と、アメリカ抽象主義やポップアート作品の価値増大の違いにも留意すべきだ。今日、NYC、北京、ロンドンで競売されている「現代アート」と1915年当時の「現代芸術」は、厳密に峻別されるべきである。

発表者:相田アキラ(ゲスト発表、清里フォトアートミュージアム)
タイトル:メディアの変遷―写真感光材料の歴史からみるフィルムからデジタルへの移行についての考察―
概要:写真の記録メディアは、この10年でフィルムからデジタルへと完全に移行した。CCDやCMOSといった撮像素子の登場は、カメラにとってイノベーションと言えるものに違いない。
一方で、写真感光材料の歴史をひも解くと、それまでの常識を覆すような発明から写真の技術が飛躍的に向上したという事象は少なくない。例えば、ガラス乾板からフィルムへの移行や、カラーフィルムの実用化等、数多くの発明が生まれている。
デジタルカメラは、フィルムカメラを知る時代の人々にとっては驚きの技術である。しかし、こういった技術の革新が、不定期ではあるが、あるスパンを経て登場するという事実を我々は忘れていたのではないか。我々はフィルムの時代があまりに長かったことで、いずれ新技術が登場してくるという予測を見過ごしてはいなかったか。
今発表では、フィルムからデジタルへの移行について詳しく振り返り、出来れば今後の写真の発展についても考察したい。

発表者:斎藤恵(大妻女子大学)
タイトル:こどものために書かれたピアノ作品―練習曲を中心に―
概要:こどものために書かれたピアノ作品には、大きく分けて、教則本あるいは練習曲というタイトルが付けられたものと、そうでないものがある。そうでないものとは、たとえば「こどものためのアルバム」や「こどもの情景」、「こどもの領分」等、「こどもの・・・・」というタイトルが付けられているもののことを指す。しかし練習曲というタイトルを持ってはいても、一旦、その曲集を開いてみると、たんに番号が付けられただけのものと、個々の曲別にこどもに関するタイトルを持っているものもある。一方、「こどもの・・・・」というタイトルが付けられていても、実際に年少者が演奏するには難しい作品もかなり存在している。本発表では、教則本や練習曲を中心にして、こどものために書かれた西欧と日本の音楽作品の内容について考察してゆく。

発表者:河合明(芸術メディア研究会)
タイトル:ヒット曲は必要か?自己目的化社会から自己共生成社会へ向けて
概要:今日の経済格差の問題に対して「新自由主義」が規制緩和を促進し市場メカニズムによって経済全体を活性化させるトリクルダウン(富裕層をさらに富ませれば貧困層の経済状況が改善する)によって問題を解決しようとするなら、リベラリズムはNPOなどの「社会的起業」のように「人間は誰でも始めから社会的存在であり、皆平等である。」という公平な冨の分配にある。どちらにしても経済成長による安定的な富の創出が不可欠なのであるが、先進国の経済はもはや限りない拡大をめざす消費社会ではなく、むしろ物資や製品は生産過剰に置かれている。その象徴の一つが商品の自己目的化であり、短期的に商品のバージョンアップを行い、使いもしない機能を付加して無理矢理需要を創出し資本を転回させるのである。(この発表では特に音楽産業と本の出版業の自己目的化についても指摘する。)また今日の情報と金融を中心としたグローバルな社会は冨をフラットに分散させてもいる。従ってこのような状況に「新自由主義」や「リベラリズム」の考えは社会的問題の解決にはたして有効な手だてなのだろうか。そのような疑問を示しつつさらに今必要なのは、フラットな関係による個と個を共有するあらたなコミュニケーションの創出であり、これを「自己共生成社会」と名付けることにしょう。それはどのようなことか、発表者の試みも紹介しつつ論じたい。

発表者:牛田あや美(京都造形芸術大学)
タイトル:外地を描いたマンガ
概要:本研究は、戦前・戦中における「漫画」のなかに描かれた当時の戦地・植民地であった“異国(外地)”の表象を明らかにするものである。戦前においての“異国”への旅、戦中では部隊とともに従軍している漫画家(挿絵家も含む)たちもいた。カメラマンだけでなく、画家や漫画家たちも従軍していることを鑑みると写真だけでなく「絵」も戦争のプロパガンダとして使用していたことは明らかである。戦時下における“異国”の表象を通し「漫画」の「絵」に描かれる物語、それに付け加えられる「文字」によって、戦時下の「漫画」を明らかにし、「漫画史」への布石となるべく新たな視座を目指す。それにより、いまだ闇となっている戦時下の「漫画」の歴史を明らかにしたい。例えば戦前の雑誌『少年倶楽部』を見ると中国人の少年が投稿している。読者は日本人だけでなく、植民地下の人々にもいた。戦時下、漫画家は翼賛体制に協力せねばならず、戦後彼らは公にそのことに触れることを避けてきた。アンタッチャブルな問題としてそのまま残されている。

以上
日本映像学会クロスメディア研究会
代表 李容旭
e-mail:lee@img.t-kougei.ac.jp
〒164-8678東京都中野区本町2-9-5
東京工芸大学芸術学部映像学科内


報告:会報第173号(2016年1月1日)12-15頁

西部支部2015年度研究例会・総会【11月28日】

2015年日本映像学会西部支部研究例会開催のお知らせ

西部支部では,下記のとおり,研究例会を開催いたします。
会員の皆様のご参加をお待ち申し上げております。

なお,例会終了後に支部総会の開催を予定しております。
―――――――――――
日時:2015年11月28日(土)  15:00-17:00
会場:九州産業大学17号館6階 601教室(〒813-0004 福岡県福岡市東区松香台2丁目3−1)

1)「評論としての映像音響詩―”Reassenbly”」
発表者:中村滋延(九州大学大学院芸術工学研究院)

《Reassembly》は「映像音響詩」と名付けられた映像付きの電子音響音楽である。私は、この作品において小津安二郎の歴史的名作《東京物語》の卓越性を音響と映像によって表現しようとした。一種の「評論」である。
《東京物語》には物語の基本構造が明確に存在する。それは「行って帰る」という構造である。この構造には「(東京に)行く前」と「(東京から)帰った後」、「こちら側(=尾道)」と「あちら側(=東京)」という対比関係がある。
《Reassembly》は、2時間15分の上映時間の《東京物語》を、その構造を保持したまま6分間に縮小し、映像とともに音響が物語の中の対比関係を豊かに彩っている様子を表現した。しかし素材は原作のままではあり得ず、また対立関係の彩り方はより象徴的になり、それは《東京物語》にインスパイヤされた完全なる「新作」である。

2)【学生発表】「服飾の自己表現と心の関係性を描いた2DCGアニメーション—The Choice is Yours」
発表者:田中梨咲
(九州産業大学芸術研究科博士前期課程 造形表現専攻デザイン領域2年)

服装(服飾)とは着ている人物の内面や個性が表れた表象であろう。身につける人物の感情で服装は変化し、服によって感情が変化する。さらにそこに他者の目が加わることにより、服自体の意味が変化することもある。人にとって服を選ぶ理由は様々である。好きな色や形、素材や動きやすさなど、目的や時と場所に応じた服を、人は常に選択している。人が自分を表現するにあたり、服は極めて身近な存在である。服装はその人の内面の鏡であり、自分を表現するツールであると考えても良い。
本研究では、服と自己表現、そして心理的な関係性を調査し、いくつかのケースを検討しながらユニークな2DCGアニメーションを制作する。

3)【学生発表】「フィルムサウンド分類法の整理 ―直近20 年間の邦画分析を通して―」
発表者:三好悠介(九州大学芸術工学部)・中村滋延
映画分析の一環として、1950 年代以降様々な分類基準を持つフィルムサウンドの分類法が提案されてきた。その中でもボードウェルとトンプソンの提唱する「音の次元」、シオンの提唱する「改訂版三等分円モデル」の2つが現在多く使用されている。しかし、それら多様な分類法には統一された見解は示されておらず、体系的な映画音響分析の手法は未だ確立されていない。本発表の目的は、邦画作品分析を通して前述の2つの分類法の対応関係、分析における不整合点を検討し,その結果と他の先行分類法をもとに音響的要素全てを包括できる新しい分類モデルの構築を目指していくことである。

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会場案内
九産大は敷地が広いため、国道3号線の正門よりも、JR九産大前駅側の北門の方が比較的近くなります。
map_Kyusan17
キャンパスマップ http://www.kyusan-u.ac.jp/guide/map/campus.html
アクセスマップ http://www.kyusan-u.ac.jp/guide/map/access.html

以上

問い合わせ先
日本映像学会西部支部
代表 伊原久裕
e-mail:ihara@design.kyushu-u.ac.jp
〒815-8540福岡市南区塩原4-9-1
九州大学芸術工学部内


報告:会報第173号(2016年1月1日)9頁

アナログメディア研究会協力「実験映画上映―フィルムにとって映画とは何か」【11月21日】

アナログメディア研究会協力事業
■■■■ 実験映画上映 ● フィルムにとって映画とは何か ■■■■
開催のお知らせ

映画のメディア(支持体)は百年以上前から最近までフィルムだけだった。フィルム映写機で暗い部屋のスクリーンに映写し、みんなで見るのが映画だった。今、スマホの画面で見るモノも“映画”だ、などと言われる中で、原点にかえってフィルムで作られた映画を暗い部屋で、フィルム映写機による映写で見る。これは“映画とは何か”を問い直すことでもある。

■11月21日土曜日 19時上映 18時30分開場

■阿佐ヶ谷 アートスペース煌翔(コウショウ)
http://www.kohsho.co.jp/Art_Space_top.html
東京都杉並区阿佐谷南3−2−29  電話 03−3393−6337
JR 阿佐ヶ谷駅南口 徒歩5分 / 東京メトロ丸ノ内線 南阿佐ヶ谷 徒歩2分

■入場料 1000円 学生500円

■プログラム
●「心霊映画」宮崎淳●「光る女」徳永彩加●「FORMOSA BLUE」川口肇●「フランスバニングコック隊長の市警団」太田曜●「SUBTLETY」水由章●「THINKING DOT」大島慶太郎●「кинофрагмент (Filmfragment) 」末岡一郎●「IN A SHRINE」能登勝●「Kdybych byl spion (私がスパイだったら)」伊藤隆介●「ミートボールブーン」谷岡昭宏 ●「まぜるな」奥山順市

■主催:阿佐ヶ谷アートストリート
https://www.facebook.com/阿佐ヶ谷アートストリート-244146855753223/?ref=bookmarks&pnref=story

■協力:日本映像学会アナログメディア研究会
https://www.facebook.com/analogmedia/?ref=bookmarks
代表 西村智弘 〒166-0011 東京都杉並区梅里1-3-3 阿佐ヶ谷美術専門学校(担当:末岡一郎)

■■■■ プログラム 詳細 ■■■■
全て16ミリフィルム自家現像、直接加工、などの作品。 全作品フィルム映写機で上映。

■「心霊映画」宮崎淳 2005年 15分 光学サウンド
2005年9月新宿ロフトプラスワンで行われたイベント「ファンタスマゴリア〜闇に封印された映像コレクション」で上映された宮崎淳唯一の自家現像ホラー映画。

■「光る女」徳永彩加 2015年 3分 サウンド別出し
存在し得ない「光る」女。しかしそこには確実に存在していて・・・。
12月の川原に立つ女、私はこの眼で見たのだ、光る女を。

■「FORMOSA BLUE」川口肇 2015年 8分 サウンド別出し
撮影時の手持ちバルブ撮影によるブレ・滲み・露光ムラ、自家現像による現像ムラ・キズによるエマルジョン剥離、再撮影時の手持ちブレ、色調補正、時間操作等の組み合わせ、多重の再撮影やブローアップ。

■「フランスバニングコック隊長の市警団」太田曜2015年 5分 光学サウンド
アムステルダムのレンブラント広場には「フランスバニングコック隊長の市警団(通称夜警)」この集団肖像画に描かれた人達が実物大の彫刻になって鎮座していた。その後ろには作者レンブラントの立像もある。

■「SUBTLETY」水由章 2012年 5分 サイレント
「映像の繊細さ」「映像の微妙さ」「映像の曖昧さ」という視る人それぞれが感じる事象をテーマにしたのが本作「SUBTLETY」である。

■「THINKING DOT」大島慶太郎 2011年 8分 光学サウンド
イメージを作り出す為の、主な手段は、未露光のフィルムに素材となるフィルムを重ね合わせ、暗室の卓上で露光する密着焼きである。

■「кинофрагмент (Filmfragment) 」末岡一郎 2014年 5分 光学サウンド
『映画の断片』と題し、ソビエト時代のウクライナで使用されていたフィルムの断片を素材にした作品。映画/フィルムは常に物理的断片化による散逸に曝されている。

■「IN A SHRINE」能登勝 2008年 19分(オリジナルは14分)サイレント
記録映画の制作会社で廃棄処分扱いだったネガを拾って来て、それに魚にまつわる映像と言葉を重ねた。何故魚の夢かは、この作品の技法が「魚の夢送り」という映画の技法だからと言う単純な理由。今回新しい試み有り。

■「Kdybych byl spion (私がスパイだったら)」伊藤隆介2014年 7分 光学 サウンド
35ミリ、16ミリなどのフィルムを物理的に切り貼りしたファウンド・フーテージ作品。

■「ミートボールブーン」谷岡昭宏 2015年 3分40秒 サウンド別出し
この作品は16mm幅のフィルムに直接、絵を描くという技法で制作をし、色彩と質感、動きに特徴があります。揺れ動く丸は日本の隠喩。また、フィルムペイントの豊かな質感を見てほしいと思い制作しました。

■「まぜるな」奥山順市 2008年 5分 光学サウンド
映像を見よ!イメージはチカチカ。サウンドはボツボツ。黒点は現像液。白点は定着液。私は、現像液と定着液を生フィルムに直接ペイントしてこの作品を制作した。“暗室作業を白日の下にさらせ”をスローガンに、私は、現像・定着の魅力に独自の美学で迫ったのだ。

以上

日本映像学会アナログメディア研究会
代表 西村智弘
〒166-0011 東京都杉並区梅里1-3-3
阿佐ヶ谷美術専門学校(担当:末岡一郎)
https://www.facebook.com/analogmedia/?ref=bookmarks


報告:会報第173号(2016年1月1日)11-12頁

アナログメディア研究会主催「『ヒカルオンナ』実験映画の女たち 女性フィルムメーカー特集映画上映」【11月28日】

アナログメディア研究会主催
『ヒカルオンナ』実験映画の女たち 女性フィルムメーカー特集
映画上映のお知らせ

【日時・会場】
■日程:11/28(土) 【Aプロ】17:45開場/18:00上映【Bプロ】19:50開場/20:00上映 ※受付開始時刻は16:45から
■会場:渋谷UPLINK FACTORY(1F)〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町37-18 トツネビル1階
JR渋谷駅ハチ公口から北西へ徒歩10分
■料金:1プロ¥1,500(1drink込)/全プロ予約¥2,300(1drink込)、全プロ当日¥2,500(1drink込)
※日本映像学会会員は予約のみ全プロ¥2,000(1drink込)となります。
会員予約は下記e-mailよりご連絡ください。(UPLINKホームページ内の予約ページは通常予約となりますので、お間違えのないようお気を付けください。)
e-mail:analogmedia2013@gmail.com

■主催: 日本映像学会 アナログメディア研究会
https://www.facebook.com/analogmedia
e-mail:analogmedia2013@gmail.com
■協力:フレデリック・デヴォー(映像作家・マルセイユ大学准教授)/ Light Cone / ミストラルジャパン

フレデリック・デヴォーやセシル・フォンテーヌなど、欧州の女性作家をはじめとしたライトコーン(パリ)所蔵の16ミリフィルム作品!
日本人作家では、葉山嶺、徳永彩加などの若手、浅野優子や宮田靖子の実力派フィルムメーカーによる16ミリ、8ミリ作品の上映です。
この機会に女性作家の実験映画が引き出す力強さ、儚さ、美しさ、繊細さといった魅力をじっくりとご覧ください!

上映場所、地図などは以下のURLをご参照下さい。
http://www.uplink.co.jp/event/2015/40487

■■■プログラム■■■

●Aプログラム

田端志津子「three minutes out」(3’00/sound/2000/8mm)
黄木可也子「紅花の影色染め」(10’00/sound/2015/8mm)
小畑円香「とどまることなかれ」(3’00/sound/2015/8mm)
宮田靖子「ひかりぬけて」(7’00/sound/2013/8mm)
三井彩紗「short-term memory」(4’00/sound/2015/8mm)
三谷悠華「RIKO」(11’00/silent/2014/8mm)
中原千代子「行ったり来たり」(4’00/sound/2015/8mm)
遠藤萌美「pureness」(4’00/sound/2015/16mm)
徳永彩加「隙」(2’00/sound/2015/16mm)
白木羽澄「架空旅行」(8’00/sound/2015/16mm)
浅野優子「蟻の生活」(14’00/sound/1994/16mm)
葉山嶺「Reportage !」(1’00/silent/2015/16mm)

※上映後、作家トーク有り

●Bプログラム

ジェルメーヌ・デュラック「Disque 957」(6’00/silent/1928/16mm)
マルティンヌ・ルッセ「Un vent leger dans le feuillage」(3’00/sound/1994/16mm)
セシル・フォンテーヌ「JAPON SERIES」(7’00/sound/1991/16mm)
フレデリック・デヴォー「ELLIPSES」(5’22/silent/1999/16mm)
マーサ・コルバーン「Cats Amore」(2’30/sound/2002/16mm)
ローズ・ローダー「SOURCES」(5’22/silent/2012/16mm)
マルセル・ティラッシュ「Fenice」(3’00/sound/2003/16mm)
ミッシェル・ボカノフスキー「FENETRES」(8’48/silent/2004/16mm)
フレデリック・デヴォー「K (Berberes)」(5’00/sound/2007/16mm)
マヤ・デレン「カメラのための振付けの研究]」(3’00/silent/1945/16mm)

※上映後、skypeでフレデリック・デヴォー氏の作品解説有り

以上。

日本映像学会アナログメディア研究会
代表 西村智弘
〒166-0011 東京都杉並区梅里1-3-3
阿佐ヶ谷美術専門学校(末岡一郎)


報告:会報第173号(2016年1月1日)11頁

2015年度第1回(第12回)映像テクスト分析研究会【11月28日】

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日本映像学会東部支部 映像テクスト分析研究会
2015年度第1回(通算第12回)研究発表会 開催のお知らせ
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日本映像学会会員各位

映像テクスト分析研究会の研究発表会を下記のとおり開催します。
みなさまのご来場をお待ちしています。

日本映像学会東部支部 映像テクスト分析研究会
代表 中村秀之

■日時===========================================
2015年11月28日(土曜日)15:00開始~18:00(終了予定)

■会場===========================================
立教大学 池袋キャンパス 5309教室(5号館3階)
〒171-8501 東京都豊島区西池袋3-34-1
JR各線・東武東上線・西武池袋線・東京メトロ丸ノ内線/有楽町線/副都心線
「池袋駅」下車。西口より徒歩約7分。
交通アクセスマップ
http://www.rikkyo.ac.jp/access/ikebukuro/direction/
キャンパスマップ
http://www.rikkyo.ac.jp/access/ikebukuro/campusmap/
*5号館はマップの右上隅です。

■発表者・討論者
発表者:木下耕介(群馬県立女子大学)
討論者:木村建哉(成城大学)

■表題・概要====================================
表題:パズル・フィルム、焦点化の限界、そしてもう一つの系譜
   ――クリストファー・ノーラン『メメント』を例に
概要:今日の英語圏での映画研究においてクリストファー・ノーランは、所謂“現代の作家監督”の一人として、間違いなく高評価を受けている。
このことは、今夏出版された論文集The Cinema of Christopher Nolanをはじめとして、彼の作品について非常に多数の文献、論文が著されていることからも明らかである。
このような状況を作り上げた要因のうちのひとつは、彼の映画作品に見られる複雑かつ独創的な物語構造だろう(例えば『インセプション』Inception (2010)、『プレステージ』The Prestige (2006)、そして『メメント』Memento (2000)など)。こうした複雑な物語構造を持つ映画を今日「パズル・フィルム」という名のジャンル・サイクルとして措定する研究者たちは、皆一様にノーランに重要なポジションを割り当てている。
また彼の作品には、ある面ではこの物語構造に支えられる形で、非常に多様な方法論からの分析が寄せられている。精神分析批評、ジャンル批評、社会文化的批評、メディア生態学的分析、歴史的詩学(historical poetics)的分析などがその例に挙げられる。
こういった状況を踏まえつつ、本発表では、物語論の古典的概念である「焦点化(focalization)」の理論モデルとノーランの『メメント』の物語構造を突き合わせることで、新たな議論の糸口を探る。こうすることで、「焦点化」概念の理論的限界――というよりも「焦点化」概念が暗黙の裡に対象として想定してきた特定の種類の物語テクストの形式的限定性とそれ以外の種類の物語テクストの歴史的存在――を明らかにし、理論的改案の方向性を探るとともに、そういった「それ以外」のテクストの、物語映画における系譜ないし歴史的出現の典型例としての『メメント』の意義を検討することを試みる。
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お問合せ先:
日本映像学会 映像テクスト分析研究会
代表 中村秀之
〒352-8558 埼玉県新座市北野1-2-26
立教大学現代心理学部映像身体学科
e-mail:hideyukin@rikkyo.ac.jp
mobile: 〇8〇-3770-5972


報告:会報第173号(2016年1月1日)16頁