【日本映像学会西部支部 2023年度 研究例会・総会ご案内(3月13日(水)開催)】
下記のとおり日本映像学会西部支部2023年度研究例会・総会・第50回大会委員会を開催いたします。
万障お繰り合わせの上ふるってご参加ください。
日時:2023年3月13日(水) 14:00~16:30
(「研究例会」14:00~、「総会」16:00~)
場所:九州産業大学芸術学部17号館6階 デジタルラボ601
(九州産業大学アクセス https://www.kyusan-u.ac.jp/guide/summary/access.html)
1)オキーフ グレッグ (福岡女学院大学 国際キャリア学科 准教授)
タイトル:Visual Sociology: Transforming the classroom through Project Based Learning
この論文では、プロジェクトベースラーニング(PBL)のフレームワーク内での視覚社会学の応用を明らかにしようとしています。
この1年間のコースの目的は、学生が自ら選んだ社会学的枠組みを用いて、簡潔なドキュメンタリー(6-7分)を制作することです。
コース全体を通して、学生はさまざまな学習レベルで取り組みます。最初に、彼らは社会学的概念を物語の構成に統合する能力を身につけます。
その後、ビデオ制作のスタイリッシュなアプローチを開発し、視覚的、質的、量的データを収集します。
このプロジェクトの長期間の実施は、多くの学生にとって以前に長期的な取り組みに参加したことがないため、著しい挑戦を提供します。
そのため、このコースはコミュニケーションや時間管理などの重要なスキルの紹介として機能します。
プロジェクトの協調的な性質を考慮すると、効果的なコミュニケーションスキルが最重要視されます。
さらに、複数の締切が存在するため、学生はプロジェクトのタイムリーな完了を確実にするために時間管理に対する高い意識が求められます。
この論文は、このコースに直接参加した26人の学生の発言をまとめており、人間関係スキルと計画能力の明確な向上を示しています。
多くの学生が、将来の取り組みにおける経験の知覚価値を強調しました。これらの感情は、彼らの記録された発言で裏付けられています。
映像:15:26
2)八尋義幸(映画研究者)
タイトル:アジアフォーカス・福岡国際映画祭の達成と残したもの
アジアフォーカス・福岡国際映画祭は1991年から2020年まで、30年間にわたって福岡市で開催された映画祭である。
主催者はアジアフォーカス・福岡国際映画祭実行委員会であり、福岡市長をはじめ福岡市の大企業が実行委員会構成メンバーとなった。
福岡市が財政的な保証を行うことで安定した運営が行われた映画祭だった。
この映画祭は1991年当時の映画祭では珍しくディレクター制を採用し、日本を代表する映画評論家の佐藤忠男が1991年から2006年までディレクターを務めた。
映画祭の上映作品は、東は日本から西はトルコまでの広範囲なアジア地域の作品を選定し、日本語字幕だけでなく英語字幕を付けて上映された。
ベトナム、モンゴル、スリランカ、バングラデシュ、インド、イランなどアジアフォ-カス・福岡国際映画祭で日本初公開された作品は多い。
日本国内だけでなく国際的にも高く評価された映画祭だった。
また福岡市民主催による関連映画祭の誕生を促した事、映画祭上映作品を福岡市総合図書館が収蔵したことなど、他の日本国内の映画祭では見られない特徴ある映画祭でもあった。
本稿の目的はまず30年におよぶ映画祭の実績と特徴をまとめることにある。
その上で映画祭が終了した後の福岡市において継続して開催されている福岡市民による小規模な映画祭や、多くのアジア映画を収蔵している福岡市総合図書館の映画祭後の活動を見ることで、アジアフォーカス・福岡国際映画祭が福岡市に残したものを検証するものである。
西谷 郁(西部支部研究会代表)
連絡先 日本映像学会西部支部
住所 〒815-8503 福岡市東区松香台2-3-1
九州産業大学芸術学部内(趙瑞)
e-mail jasiaswestgmail.com