メディア考古学研究会(第3回)開催のお知らせ【7月13日】

メディア考古学研究会(第3回)開催のお知らせ【7月13日(土)】

日本映像学会メディア考古学研究会(第3回)を下記のとおり開催いたします。館内入場無料、事前予約などはございませんので、会場に直接お越しください。皆様のご参加をお待ちしております。

日時:2024年7月13日(土)
13:00~15:00(入退場自由)
会場:板橋区立教育科学館2階・教材製作室

〒174-0071東京都板橋区常盤台4-14-1
東武東上線 上板橋駅 北口下車 徒歩5分
https://www.itbs-sem.jp/access/

――――――――――――――
「たわむれるイメージ/GO STOP PROJECTION―エミール・レイノー生誕180周年記念」

斬新な発想でテアトル・オプティークをはじめとする多彩なアニメーション装置を生み出しつつも、シネマトグラフの登場に挫折したエミール・レイノーの生誕180周年を記念して、現代の若手研究者・若手作家たちのメディア考古学的な「温故知新」の試みを取り上げる。エミール・レイノーの幻の投影機「プラクシノスコープ・ア・プロジェクション」の再現実演、また戦前の短命規格の映像装置やアニメーションにインスパイアされて絵画・立体・アニメ作品を作る若手作家3名の作品展示体験と彼らとの対話を通じて、過去と現在の表現の概念的類似と技術的相違、そしてその可能性について掘り下げていきたい。

発表①山端健志(板橋区立教育科学館/武蔵野美術大学)
「プラクシノスコープ・ア・プロジェクションの再構築」
鏡を利用した動画装置「プラクシノスコープ」で知られるエミール・レイノー。彼の発明品のなかで光学玩具の水平走行とマジックランタンの映写が交差する、家庭用の反射映写式アニメーション装置「プラクシノスコープ・ア・プロジェクション(praxinoscope à projection)」について、発表者自らが再構築した方法の解説とその再現上映を行う。

発表②野田大地(武蔵野美術大学/日本画作家)
「日本画制作せず、日本画メディアを使う意識。」
様々な情報が飛び交う近年、日本画と言う名称がそぐわず疑問を感じたり定義の不明瞭さを感じ取ったりすることがあります。本発表はその疑問や不明瞭さを図式化、言語化し考察します。加えて、その解釈を拡大解釈した実験的な制作と意見を述べます。

発表③𠮷田航(東京藝術大学/メディアアーティスト)
「線路のフレームレート」 ※展示協力:東京藝術大学大学院映像研究科
これまでに制作してきた課題や作品を、参考作品や先行事例を述べながら、映像装置としての視点で振り返りたいと思います。今回展示される「線路のフレームレート」の作品解説を軸に、自分自身の映像装置に対する眼差しを共有できたら幸いです。

発表④かねひさ和哉(アニメーション研究家)
「”漫画映画”ふたたび~個人制作による古典的アニメーション表現の再解釈」
映像編集ソフトの普及は、フィルム時代の映像をノンリニア編集で模倣する試みを可能にした。セルアニメーションの撮影処理、またアニメーションの古典的表現をデジタル環境下で再現する方法、またその試みのメディア考古学的見地における意義について論じる。

全体シンポジウム
コメンテーター:松本夏樹(大阪芸術大学/現存する日本最古のアニメーション発見者)
司会:福島可奈子(早稲田大学)

お問い合わせ先:
日本映像学会メディア考古学研究会
代表・福島可奈子
korogattahotmail.co.jp

関西支部第100回研究会【7月6日】

日本映像学会関西支部第100回研究会(7月6日)

下記の通り日本映像学会関西支部第100回研究会を開催いたします。関西支部会員に限らず多くの方の参加をお待ちしています。

日時:2024年7月6日(土)午後2時より4時頃まで
会場:甲南女子大学

研究発表1:ミア・ハンセン=ラヴの初期長編三作品における家の表象
発表者:中村莉菜会員 大阪大学大学院 人文学研究科 芸術学専攻 博士後期課程
要旨:
フランス人女性映画監督のミア・ハンセン=ラヴ(Mia Hansen-Løve , 1981-)は、現代フランスで活躍する映画監督の一人である。彼女の監督した初期の長編三作品『すべてが許される』(2007)、『あの夏の子供たち』(2009)、『グッバイ・ファーストラブ』(2011)は、少女が中心的な役割を担う点が共通しており、三部作として語られることが多い。ハンセン=ラヴ自身もこの三作品を三部作だと認めているが具体的な理由は明らかにしていない。先行研究では、この三作品について、少女とその家族に焦点を当てて分析がなされているが、物語の主な舞台となっている家についての言及は少ない。そこで、本発表では作品内における家の表象が、登場人物の心情や人物同士の人間関係をどのように表現しているかに着目し分析する。
 まず、長編第一作目の『すべてが許される』では、家の表象の変化や食卓のシーンが、人物の関係性の変化や感情の相違を示していることを指摘する。次に、長編二作目の『あの夏の子供たち』では、家の表象の変化と心理的状況の関係性を確認し、食卓が「家族」そのものの偶然性を示唆していると論じる。最後に、『グッバイ・ファーストラブ』では、主人公の設計した建築物に心情が反映されていることを示し、作中全体で複数回登場する「夢の家」が、最終的に三部作の要としての役割を果たすと結論づける。

研究発表2:研究発表:映画を逆撫でに読む——「火垂るの墓」
発表者:甲南女子大学 横濱雄二会員
要旨:
野坂昭如の短編小説「火垂るの墓」は、劇場公開作品に限っても高畑勲監督のアニメーション(1988年、新潮社・スタジオジブリ)と日向寺太郎監督による実写映画(2008年、「火垂るの墓」パートナーズ)の二回、映画化がなされている。
 歴史社会学者の土屋敦は当事者への聞き取り調査をもとにした著書『「戦争孤児」を生きる』(青弓社、2021年)のなかでアニメーションをとりあげ「「戦争孤児」たちの生活実態に近い場面が多く描かれた映画である」と述べる。一方、野坂は空襲で養父を失い妹と西宮の知人宅に身を寄せたが、養母は負傷で入退院の後に祖母と暮らしており(『新編「終戦日記」を読む』中公文庫、2020年)、その意味で孤児ではない。また、身を寄せた知人の女性を誇張的に悪く書いたとも言明している(「アニメ恐るべし」、『小説新潮』1987年9月号)。これらをみると、「火垂るの墓」の主人公の戦争孤児としての姿は、そのモデルが戦争孤児であったという歴史的事実によるものではない。
 いま論者は土屋が丹念にたどった戦争孤児の姿を否定するものではない。考察すべきは事実/虚構の二項対立を超えた表象体系のあり方である。ここで参考となるのは、四方田犬彦と田中純の映画論である。四方田は映画の権能を「複数の潜在的な力の束として多元的に解釈し直すこと」と述べ(『テロルと映画』中公新書、2015年)、田中はそれを「歴史の逆撫で」であり、「過去を局所的に未決定状態へと逆戻りさせ、「原—歴史」を露呈させること」であると説く(『イメージの記憶』東京大学出版会、2022年)。
 これらを踏まえると、「火垂るの墓」には戦争孤児ではなかったモデルの姿が潜在しているのと同様に、直接のモデルではないあまたの戦争孤児の姿も潜在していると見ることができる。映画が複数の潜在的な力の束としてとらえ、そのなかにある未決定なもの、決定的に描かれてはいないが潜在しているものをいかに触知するかが肝要である。本発表では、以上の見通しに基づき「火垂るの墓」の映画化作品をとりあげて検討したい。

研究会会場:甲南女子大学 10号館1034教室
交通アクセス https://www.konan-wu.ac.jp/access/
* 土日はスクールバスの運行はありません 
JR「甲南山手」駅より徒歩(約10分)または阪急「岡本」駅よりタクシーでおいで下さい。
キャンパスマップ https://www.konan-wu.ac.jp/institution/map/
キャンパスマップ|キャンパス施設|図書館・施設|甲南女子大学
https://www.konan-wu.ac.jp/institution/map/
甲南女子大学の「図書館や施設」についてご紹介するページです。

日本映像学会関西支部事務局
〒585-8555大阪府南河内郡河南町東山469
大阪芸術大学映像学科内
Tel: 0721-93-3781(内線3327)
email:eizouosaka-geidai.ac.jp

アジア映画研究会(第3期第24回)公開イベントのお知らせ【6月29日】

アジア映画研究会(第3期第24回)公開イベントのお知らせ【6月29日】

ベトナム映画の新星 ファム・ティエン・アン 監督特集
A New Star in Vietnamese Cinema: A Special Screening of Films by PHAM Thien An
会期:2024年6月29日(土) 

会場:アテネ・フランセ文化センター(東京都千代田区神田駿河台2-11アテネ・フランセ4階) 
料金:webページ参照 ※日本映像学会会員は入場無料(受付にて申告ください)

主催:アテネ・フランセ文化センター
共催:日本映像学会アジア映画研究会、映画美学校

協力:福岡市総合図書館、東京フィルメックス、ムービー・アクト・プロジェクト

作品提供:JK Film、CERCAMON

【概要】
近年活況を呈しているベトナム映画の新星ファム・ティエン・アンは、これまでに2本の短編映画と1本の長編映画を監督している。長編第一作『黄色い繭の殻の中』は、昨年のカンヌ国際映画祭でカメラドール(新人監督賞)を受賞。独学で到達したと言われるその個性的な映画言語はアンドレ・バザン賞を受賞するなど世界的な注目を集めている。
今回の特集ではファム・ティエン・アン監督の全作品3本を上映するとともに、トークを実施し、同監督の現在と未来の可能性について考えることとする。

【タイムテーブル】
14:00~『黄色い繭の殻の中』(178分/DCP/日本語字幕)
17:30~『静黙』(15分/DCP/日本語字幕)+『常に備えよ』(14分/DCP/日本語字幕)
    トーク:四方田 犬彦(映画研究者、比較文化研究者)
        石坂 健治(日本映像学会アジア映画研究会代表)

※作品解説・監督プロフィールなど詳細はwebページ参照
http://www.athenee.net/culturalcenter/program/ph/pham.html

写真研究会 2024年 第13回研究発表会開催のお知らせ【7月13日】

日本映像学会写真研究会 第13回研究発表会
2024年7月13日(土) 14:00-18:00

研究発表1 14:00-15:00
内村麻奈美(早稲田大学博士課程)「フォト・コラージュ史における岡上淑子作品――エルンスト、ヘッヒ、タイゲとの比較から」
研究発表2 15:10-16:10
高橋倫夫(早稲田大学博士課程)「『小梅日記』にみる死者の像と写真――幕末・明治の和歌山の事例から――」
研究発表3 16:20-17:20
ショーン・ハンスン(Hansun HSIUNG)(ダラム大学)「空飛ぶ眼差し——念写/Thoughtographyの戦後——」
全体討議 17:30-18:00 司会:橋本一径(早稲田大学)

場所:早稲田大学戸山キャンパス 32号館128教室
共催:早稲田大学総合人文科学研究センター「イメージ文化史」部門

写真研究会チラシ20240713

アナログメディア研究会 協力企画のご案内【6月23日】

アナログメディア研究会 協力企画のご案内です。
小池照男のコスモロジー「生態系 微動石から密度へ そして多重奏へ」を開催いたします。

映画「生態系」シリーズを40年以上に渡って制作してきた映画作家の小池照男は、2022年3月に惜しくも病によって亡くなった。残された映画とビデオ、未整理の素材などを有志でアーカイヴ作業を続け、全4巻のDVD「映画作品集 小池照男のコスモロジー」がついに完成した。
DVD発売を記念して、砂つぶよりも高密度な映像にこだわった、生態系シリーズの集大成ともいえる傑作『生態系-29-密度3』と、闘病日記としてFacebook上で日々発信してきた「多重奏」の一部と『生態系-5- 微動石』を上映。またアーカイヴプロジェクトのメンバーでもある南俊輔(アナログメディア研究会)が、30数年の時を経て『生態系-5- 微動石』の撮影地に赴き、小池照男の手法にならって映像を再現した経験をもとに作品解説をおこなう。トークも交えて、改めて小池照男の映画について考究していきたい。

プログラム
①上映 小池照男 映画作品 
『生態系-29- 密度3』Digital/ 35min./ 2020
『多重奏を楽しむ』 Digital/ 15min./ 2020
『生態系-5- 微動石』8mm(デジタル上映)/ 17min./ 1988
②作品解説 南 俊輔(アナログメディア研究会) 
〈生態系シリーズ〉の聖地で『生態系5』を考察する  
③トーク 南 俊輔&水由 章&櫻井篤史
(小池照男映像作品アーカイヴプロジェクト メンバー)

日時:2024年6月23日(日)19:00(開場18:45)
会場:小金井 宮地楽器ホール 小ホール(小金井市民交流センター)
JR中央線 武蔵小金井駅南口1分 https://koganei-civic-center.jp/map/
参加資料代: 映像学会員1,000円
主催:ミストラルジャパン/小池照男映像作品アーカイヴプロジェクト
協力:日本映像学会 アナログメディア研究会
予約・問合せ:infomistral-japan.co.jp(ミストラルジャパン)

Facebookイベントページ
https://www.facebook.com/events/368108605735826

予約フォーム
https://docs.google.com/forms/d/1D-fM4uWqZu7HThDNjlQMBHID3Y-8yJvhLLMh6Xbi4-8/edit?pli=1