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2017年度第2回アジア映画研究会【2月7日】

日本映像学会会員各位

日本映像学会アジア映画研究会(第2回)開催のお知らせ

アジア映画研究会(第2期第2回/通算第21回)を下記のとおり開催します。
日時:2018年2月7日(水)18:00-20:00
会場:国際交流基金・御苑前オフィス7階アジアセンター(702-703会議室)
〒160-0004 東京都新宿区四谷4-16-3-7F
(東京メトロ丸ノ内線 四谷三丁目駅 2番出口 から徒歩8分)
アクセスマップ https://www.jpf.go.jp/j/access/map.html

今回は報告1件、発表1件です。

①報告「チラナン 森に入る~1970年代タイの学生運動とその映画的表象」
    四方田犬彦氏(アジア映画研究会会員)30分+討議

②発表「徳間康快と中国映画」
    劉文兵氏(日本映像学会会員)45分+討議

———————-
ご参加についていくつか注意点がございます。

<19時までにご来場の方>
御苑前オフィスビルの正面玄関からお入りいただき、直接7階アジアセンターフロアまでお越しください。

<19時以降ご来場の方>
19時以降はビルが施錠されます。ご来場の都度、中から職員がお迎えに参りますので、到着次第、座長あてにご連絡ください。(2月座長:石坂090-4247-6394)

<出席について>
国際交流基金の会場の都合で、前日までに参加者全員のお名前を報告する必要があります。
参加をご希望の方は「調整さん」でおこないますので、下記のサイトへ行き、「出欠を入力する」をクリックしてください。
「表示名」にお名前を入力、○(出席)△(不明)×(欠席)のいずれかを選ぶ。最後にコメントがあれば入力してください。
出席の方は、前日2/6(火)18:00までにお願いします。
https://chouseisan.com/s?h=d9d18aca5713404c9a6f23509b9a646e

以上

日本映像学会アジア映画研究会
代表 石坂健治
〒215-0014
神奈川県川崎市麻生区白山2丁目2−1
日本映画大学内

会報第181号を発行しました。

会報第181号(2018年1月1日)を発行しました。
以下のPDFよりお読みください。

JASIAS_NewsLetter181
会報第181号

PDFがウィンドウに表示されない(画面が真っ白や真っ黒等)ときは、
ウィンドウ右下端のサイズ調節をマウスで動かして調節してみてください。
ウィンドウの幅のサイズが会報の幅のサイズより大きいときなどに、
PDF表示画面が出ずに真っ白や真っ黒の画面になることがあります。
また、文字が一部しか表示されないときは、URL表示のそばにあるリロードボタンをクリックしてみてください。


会報への会員による投稿につきましては以下の投稿規定をお読みのうえ、末尾の連絡フォームによりご連絡ください。のちほど担当よりご連絡申し上げます。

日本映像学会 会報 投稿規定(2017年10月 理事会決定)

1.投稿資格

(1) 投稿の時点で正会員の資格を有していること。

(2) 投稿者本人が執筆者であること。共著の場合は、投稿者が筆頭執筆者であり、必ず他の共著者全員の承認を得た上で投稿しなければならない。

2.投稿内容

(1) 映像に関する研究を推進し、広く映像文化の向上に寄与するもの(「日本映像学会会則」第2章第4条にもとづく)。

(2) 未発表のもの。二重投稿は認めない。投稿者自身の既発表論文や口頭発表と関連がある場合には、そのことを必ず明記すること。

(3) 投稿者は、自らが著作権を有しない著作物や図版などを引用するに際しては、著作権法(第32 条第1項)が定める引用の条件に則って行なうものとし、必要な場合はその著作権所有者の許諾を得なければならない。

3.字数

(1) 字数は自由(1ページは2,400字程度・複数ページも可)

(2) 図版を添付する場合には、図版の大きさを文字数に換算し、全体の文字数に含める。

4.体裁

(1) 完成原稿であること。

(2) メール本文に、題名、執筆者名、住所、電話番号、Eメールアドレス、所属等を記すこと。なお、総務委員会が原稿を確認し、事務局からEメールで「原稿受付」の通知をする。

5.提出方法

(1) 電子データをメール添付で事務局に送信すること。

(2) メール本文にOSの種類とソフト名(Wordもしくはテキスト)を明記すること。

6.投稿先

E-mail: jasias@nihon-u.ac.jp

7.校正

著者校正は初校のみとし、以後は総務委員会が行なう。

8.著作権

会報に発表された研究報告等の著作権は日本映像学会に帰属する。他の著作に転載する場合には、事務的な手続きのため、事前に文書等で学会に連絡し、転載する際に、会報への掲載に関する基本的な書誌情報を明記すること。

9.締切

投稿は随時受け付ける。

10.その他

(1) 掲載の可否については、総務委員会が決定する(一部改稿を求めることもある)。また、「採否の通知」は事務局からEメールで送信する。

(2) 投稿原稿掲載部分はPDF電子版会報の内としてホームページ上で一般公開

以上


日本映像学会会報への会員投稿に関する連絡フォーム

エラー: コンタクトフォームが見つかりません。

研究企画委員会からのお知らせ(研究会登録申請/2018年度春期締切:2018年4月30日)

日本映像学会会員各位

2018年度春期
新規(変更を含む)研究会登録申請について

締め切り:2018年4月30日(月)

記入票(研究会登録申請書.xlsx)を学会ホームページ(https://jasias.jp/archives/4010)よりダウンロードし、別紙資料とともに郵送、あるいは電子メール(送信先アドレス:jasias@nihon-u.ac.jp )にて、映像学会事務局・支部宛(登録を希望する支部)に登録申請を行なってください。なお、既存の研究会についても、登録事項の変更がある場合に、申請の手順に従って提出をお願いいたします。

映像学会研究会の新規発足については以下のガイドラインに基づいてお考えください。

<ガイドライン>
*映像学会の研究会活動であるということをよく認識したうえで、研究テーマに普遍性、広がりがあること。
*研究会の運営が特定の個人に偏りすぎず、多くの会員の参加と交流が見込まれること。
*研究会の継続性が担保されるよう運営委員のバランスを考慮したものであること。
*事前に研究会活動に準じたような実績がない場合には、研究テーマが想定する専門性や業績を持った会員が運営構成員に含まれていること。

<その他>
*研究会の登録申請は代表者の所属する支部、または所属する研究員が多数を占める支部に登録申請を行なってください。なお、研究会内にさらに支部会などを組織する場合は、必要に応じて各研究会内部で調整を行なってください。
*申請書にある代表及び運営構成員とは別に、過去の研究活動への参加者も併せて、参加を予定している会員リストも添付してください。なお、運営構成員に会費納付の遅滞がないことを確認してください。
*申請された研究会の当該テーマにおける研究活動(勉強会や準備会など)を1年以上、複数回実施されていることを別紙資料として提出してください。
*研究会に配分される活動費は登録する支部予算の中から支給される場合もあります(各支部の裁量となります)。
*研究会承認後過去2年間以上にわたり実質的な研究会活動が見られない研究会は、研究活動に対する休止の正当な理由、存続の必然性の有無、研究会を構成する会員の意欲および、今後の研究活動の継続への意思などが問われます。
*研究活動の休止の理由などについて充分な説得力が得られない場合には、研究企画委員会・理事会の審議を経て本学会が公認する研究会としての承認が得られない場合があります。なお、その対象となった研究会は、2年間同一の会員が主宰する同名の研究会として申請することができなくなります(以上、2015年5月31日の理事会の承認事項)。

*「研究会登録申請書」の記入内容については記入票(研究会登録申請書.xlsx / URL https://jasias.jp/wp-content/uploads/2018/01/StudyGroupApplicationForm2018New.xlsx)をご確認ください。

 

xlsx.ico

記入票:研究会登録申請書.xlsx

以上

日本映像学会研究企画委員会
〒176-8525
東京都練馬区旭丘2-42-1
日本大学芸術学部内

2017年度第2回(第17回)映像テクスト分析研究会【1月20日】

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日本映像学会 映像テクスト分析研究会
2017年度第2回(通算第17回)研究発表会 開催のお知らせ
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日本映像学会会員各位
   
映像テクスト分析研究会の研究発表会を下記のとおり開催します。
みなさまのご来場をお待ちしています。
  
日本映像学会映像テクスト分析研究会
代表 藤井仁子
  
■日時===========================
2018年1月20日(土曜日)15時30分開始~18時終了予定
発表後に休憩をはさんで質疑応答あり
※発表に先だち、13時30分より参考上映を行ないます
   
■会場===========================
早稲田大学 戸山キャンパス 36号館2階演劇映像実習室(283教室/定員60人)
〒162-8644 東京都新宿区戸山1-24-1
最寄り駅:地下鉄東京メトロ東西線「早稲田駅」、副都心線「西早稲田駅」
交通アクセス
https://www.waseda.jp/top/access/toyama-campus
キャンパス案内図
http://www.waseda.jp/top/assets/uploads/2016/10/20161020toyama_campus_map.pdf
*スロープは上らず、スロープと工事フェンスの間の狭い通路を抜けて31号館に
突きあたったところで右折し、正面の階段を上っていただくのが近道です。
(あるいはスロープを上がり、31号館と33号館の間を通って中庭を抜けてください。)
   
■発表者==========================
早川由真(立教大学大学院現代心理学研究科映像身体学専攻博士後期課程)
 
■表題・概要===============================
ジョン・ハートの受難――『10番街の殺人』の分析を中心に

 映画において画面上に映しだされる身体とは、どのような存在なのか。この大きな問題について考える手がかりとして、画面上の身体にとって生命とは何かという問題を考えてみたい。そこで本発表は、60年代から21世紀のこんにちに至るまで数々のフィルムに出演した俳優ジョン・ハートの身体イメージに着目する。彼が演じる役柄は往々にして酷い目に遭い、しばしばその命を落とすことになる。ときに陰惨、ときに滑稽、そしてときに感傷的な死にっぷりこそが、ハートの独特の身体イメージを特徴づけている。では、画面上における彼の身体は、なぜそのようにたびたび暴力を被らなければならないのか。
 本発表はまず、初期の出演作から、母国イギリスだけでなくアメリカでの活躍も目立ちはじめる80年代中盤までの作品のなかで重要と思われる諸作品を取りあげ、具体的な画面上の要素に着目しつつ、ハートの身体イメージが担う意味について検証する。70年代末から80年代にかけて、レーガン政権成立に至るヴェトナム戦争後の保守化の流れのなか、シルヴェスター・スタローンやアーノルド・シュワルツェネッガーに代表されるアクション・ヒーローたちの鍛え上げられたハードな身体が、スペクタクル化した暴力を駆使しながらハリウッドを席巻していった。だがその裏側には、画面上において自らのソフトな身体を損傷させ続けるジョン・ハートの存在があった。たとえば1979年に始まる『エイリアン』シリーズで戦う女性としてのイメージを形作るシガニー・ウィーバーの背後で、あるいは、旧来の体制の決定的な崩壊と70年代ハリウッドの作家主義的な風潮の終焉を象徴してもいる『天国の門』(1980年)の砂埃のなかで、受難する彼の身体イメージはどのような意味をもつのか。そのことを明らかにしたうえで、初期の代表作『10番街の殺人』(1971年、リチャード・フライシャー監督)に着目し、演技をふくむハートの身体イメージの細部が示す「パッション」について、作品全体の分析を交えながら検証していく。分析を通じて、一方的に暴力をうける被害者という単純な位置づけには必ずしも還元できない、彼の独特の身体イメージが描きだされるだろう。偶然にも彼の訃報からほぼ一年後の開催となるが、何度でも画面上に蘇るハートの身体イメージを通じて、画面上の身体という不思議な存在の姿に迫りたい。

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お問合せ先:
日本映像学会東部支部 映像テクスト分析研究会
代表 藤井仁子
〒162-8644 新宿区戸山1-24-1
早稲田大学文学学術院
e-mail: jinfujii(a)waseda.jp

西部支部総会および2017年度第2回研究例会【12月23日】

日本映像学会会員各位

日本映像学会西部支部総会および2017年度第2回研究例会のご案内

西部支部では、下記の通り支部総会および研究例会を開催いたします。年末の慌ただしい時期ではありますが、会員の皆様のご参加をお待ちしています。なお総会終了後に懇親会も予定しています。
—–
日時:平成29年(2017)12月23日(土) 15:00-18:00
会場:九州産業大学芸術学部 17号館6階601教室(デジタルラボ601)
〒813-8503 福岡市東区松香台2-3-1
アクセスマップ:http://www.kyusan-u.ac.jp/guide/map/access.html
学内マップ:http://www.kyusan-u.ac.jp/guide/map/campus.html
—–
1) 研究例会 15:00-17:00
●研究発表1:「ライブ映像を素材とした地域イベントにおける情報提供について」九州産業大学芸術学部ソーシャルデザイン学科 岩田敦之 会員
要旨: 北九州市門司区で開催される関門海峡花火大会にて、2014年から毎回、プロジェクションマッピングの技術を活用した歩行者向けの誘導案内を実施している。2017年8月に開催された大会では、新たにライブ映像を活用し混雑状況を周知する実験を行った。本発表では、今年の活動内容の総括を行うとともに、今後の展開について報告する。
●研究発表2:「総合舞台芸術・現代舞楽『織・曼荼羅』の映像芸術について」九州産業大学芸術学部芸術表現学科 黒岩俊哉 会員
要旨: 九州大学ソーシャルアートラボ主催の現代舞楽『織・曼荼羅』が2017年12月15日(金)、アクロス福岡円形ホール(福岡市)にて開催される。これは、博多の伝統工芸である博多織のサウンドを基として、現代音楽家の藤枝守氏が作曲を行い、織機の音、日本・韓国・インドネシアの伝統音楽、およびダンスによって構成される舞台芸術である。発表者はここで映像を担当するが、それは天井に設置された十字の布をスクリーンに、4台のプロジェクタの映像空間を創出するというものである。今回の発表では、まずその技術的解説および表現趣旨について報告を行い、後に総合的なメディア芸術の問題と今後の可能性について考察する。

2) 支部総会 17:10-18:00
a) 2017年度会計報告とこれまでの状況報告
b) 2017年度支部活動報告とこれまでの状況報告
c) 2018年度から19年度にかけての支部活動計画
d) その他

3) 懇親会 18:20-20:20
会場近辺で行います。会費4,000円程度を予定。

以上
日本映像学会西部支部事務局
〒815-8540
福岡市南区塩原4-9-1
九州大学芸術工学府内

中部支部2017年度第2回研究会【12月9日】

日本映像学会会員各位

2017年度 日本映像学会 中部支部 | 第2回研究会 開催のお知らせ
http://jasias-chubu.org/wp/

日時:2017年12月09日(土)13:30より
会場:愛知県立芸術大学 新講義棟大講義室
   (〒480‒1194 愛知県長久手市岩作三ケ峯1‒114)

◎スケジュール(予定)
 13:30~13:35 開催校挨拶
 13:35~14:00 研究発表:石井晴雄会員(愛知県立芸術大学 准教授)
 14:10~15:30 招待講演:ロラン・ミニョノー氏 & クリスタ・ソムラー氏(リンツ美術工芸大学教授)

 ※終了後、学内にて懇親会(ティーパーティー)

◎招待講演(愛知県立芸術大学レジデンスアーティスト講演)
“Between audience participation and interaction: designing interactive art systems”
(観客の参加とインタラクションの狭間で:インタラクティブ・アート・システムのデザイン)
ロラン・ミニョノー氏 & クリスタ・ソムラー氏(リンツ美術工芸大学教授)

講演者略歴
Laurent Mignonneau & Christa Sommerer
国際的に活躍するメディアアーティスト、インタラクティブアートの研究者。米国と日本で10年にわたり研究と教育を行った後、オーストリアのリンツ美術工芸大学に教授としてに着任し、インタフェースカルチャー部門を開設した。二人は米国ケンブリッジのMIT CAV、米国イリノイ州シャンペインアーバナのベックマン研究所、東京のNTTインターコミュニケーションセンターの客員研究員、デンマークのオールボー大学のオベル客員教授、筑波大学の客員教授などを歴任、ロラン・ミニョノーはパリ第8大学のシャイア国際客員教授も歴任している。
これまで約30のインタラクティブな作品を制作し、スペインのマドリードで行われた2016年のARCO BEEP賞、1994年のGolden Nica Prix Ars Electronica Award、などをはじめとして数々の賞を受賞している。今年9月、愛知県立芸術大学芸術資料館にて開催した「インターフェイスとしての映像と身体」にて[Protrait on the fry]の展示を行った。

◎研究発表
『三ケ峯里山ハウス 自給自足からネットワーク、共生へ』
石井晴雄会員(愛知県立芸術大学 准教授)

要旨:
愛知県立芸術大学の石井研究室では2005年から大学の敷地内で農耕を始め、2007年から学生と家を建て始めるなど、自給自足的な暮らしを目指した活動を始めた。そして2008年から地域の住民と自然体験のワークショップを始め、その後地域の農ある暮らしのポータルサイトを制作し、地域の住民の交流イベントを開催するなど、ネットワークや地域の交流を含めた多様な活動をしている。本発表では学内で家を建てた経緯とその後の活動の推移を報告し、さらにその活動と1960年代以降のカウンターカルチャーとその後のサイバーカルチャーや共生の思想との関連について考察する。
農耕や家の建設、自然体験のワークショップなどの一連の活動を始めた当時は、2006年にアル・ゴア元アメリカ合衆国副大統領の映画『不都合な真実』(原題: An Inconvenient Truth)が公開され、地球温暖化などの環境問題がクローズアップされていた。また日本においても地域の過疎や環境破壊、森林の荒廃や農、食などの様々な問題が表面化していた。また当時はインターネットが高速回線に常時接続され、スマートフォンやSNSが普及しつつあり、誰もがどこでも多様なコミュニケーションができる様になりつつあった。そして都会や屋内の環境に縛られることなく、野外や地域、社会そのものが活動のフィールドになりつつあった。一方インターネット上には複製可能で再生可能な情報が氾濫し、複製不可能なモノや、再生不可能なその時その場でしかできないコトや体験が価値を持つ時代になりつつあった。
その様な時代背景の中で、環境やフィールドワーク、地域の特徴を生かしたモノやコトのデザインをテーマに、自然農による農耕や家の建築、地域の住民との自然体験のワークショップは継続された。しかし当初の自然農を中心とした自給自足的な暮ら 2011年に東日本大震災と福島第一原子力発電所の事故があり、エネルギーを自給することの重要性を感じ、建てた家にソーラーパネルや風力発電機とバッテリーを備え付けて自然エネルギーの利用の実験を始めた。また震災を通して地域の住民同士の関係を作ることの必要性を感じ、地域の農ある暮らしのためのポータルサイトや地域の観光・交流のためのwebサイトを制作した。また地域の住民が集まって交流できる音楽とアートのイベントを始めるなど、当初めざした自給自足的な暮らしから、インターネットを使ったネットワークへ、そして地域住民の交流と共生をめざす方向へとテーマは推移していった。
これらの推移は結果として、1960年代以降のカウンターカルチャーの時代のコミューンなどが目指していた自給自足的な共生社会への理想が挫折し、若者は都市へ回帰し、ネットワークなどのサイバーカルチャーの中で共生を目指した流れと重なるものがある。しかし1960年代のカウンターカルチャーの時代に自給自足的な共生社会の理想が挫折した背景には、それらを実現するための実際的なツールが存在しなかったことがあげられる。しかしその後Whole Earth Catalogなどの雑誌のよって様々なツールへのアクセスが可能になり、パーソナルコンピュータなどの個人の能力を拡張するツールや、パソコン通信などのネットワークのためのツールが開発されていった。そして現在ではスマートフォンやインターネット、様々なオンデマンド生産技術や自然エネルギー、電気自動車などの水平分散型の情報、生産、エネルギー関連の技術へのアクセスが可能になり、オープンやシェア、フィードバックといったサイバーカルチャーが目指した思想が社会の中で一般化しつつある。そして現在は1960年代に夢見た共生社会を、様々な現実的なツールを獲得しながら現実社会の中で実現して行く過程なのではないだろうか。その様な問いを元に、今後も地域において実践的に研究をおこなう。

◎会場へのアクセス
名古屋東部丘陵線リニモ「芸大通駅」徒歩10分
詳細は、下記のリンク先をご確認ください。
https://www.aichi-fam-u.ac.jp/guide/guide04/guide04-01.html

以上
日本映像学会中部支部
http://jasias-chubu.org/wp/
〒470-0196 愛知県日進市岩崎町竹の山57
名古屋学芸大学メディア造形学部映像メディア学科内

インターリンク:学生映像作品展[ISMIE]2017【東京会場/12月9・10日】

映像表現研究会主催「インターリンク:学生映像作品展(ISMIE)2017」(東京会場12月9・10日)開催のご案内

映像表現研究会が主催する「インターリンク:学生映像作品展(ISMIE)2017」東京会場のお知らせです。
東京会場は、12/9(土)、10(日)の2日間、日本大学芸術学部江古田校舎大ホールにて実施します。

12/9(土)は、13:00~16:00に各校10分以内(2作品以内)又は10分以上20分以内(1作品)で選抜された代表作品プログラムを上映し、16:20~17:50には作品推薦教員による公開ディスカッション「RemediationとMusic Video ~ポストTV時代のMusic Videoを中心に~」を予定しています。
今回の公開ディスカッションは、伊奈新祐会員(映像表現研究会代表)に基調報告を行っていただき、そのテーマに沿ったラウンドテーブルでのフリートークを予定しています。

12/10(日)は、12:00~18:00に各校25分以内で推薦された全作品を上映します。

上映作品の詳細は、映像表現研究会ブログ(http://d.hatena.ne.jp/e_h_kenkyu/)にて公開しています。
全て入場は無料です。
是非お誘い合わせの上、ご来場ください。

[東京会場プログラム]
12/9(土)

13:00〜 代表作品プログラムⅠ(81分)
イメージフォーラム映像研究所/大阪芸術大学 芸術学部/九州産業大学 芸術学部/京都精華大学 芸術学部/久留米工業大学/尚美学園大学/情報科学芸術大学院大学/椙山女学園大学 文化情報学部/成安造形大学 造形学部

14:40〜 代表作品プログラムⅡ(79分)
宝塚大学 東京メディア芸術学部/東京工芸大学 芸術学部/東京造形大学 造形学部 デザイン学科 映画専攻/東北芸術工科大学 映像学科/名古屋学芸大学 メディア造形学部/名古屋市立大学 芸術工学部/日本工業大学 情報工学科/日本大学 芸術学部/文教大学 メディア表現学科/北海道教育大学

16:20〜(90分)
公開ディスカッション「RemediationとMusic Video ~ポストTV時代のMusic Videoを中心に~」
基調報告:伊奈新祐(京都精華大学)
参加者:黒岩俊哉(九州産業大学)、大山麻里(日本工業大学)、奥野邦利(日本大学)、野村建太(日本大学)
他、現在調整中につき研究会のブログ(http://d.hatena.ne.jp/e_h_kenkyu/)にて情報更新を行います。

12/10(日)
12:00〜 Aプログラム(77分)
イメージフォーラム映像研究所/大阪芸術大学 芸術学部/九州産業大学 芸術学部/京都精華大学 芸術学部/久留米工業大学

13:35〜 Bプログラム(82分)
尚美学園大学/情報科学芸術大学院大学/椙山女学園大学 文化情報学部/成安造形大学 造形学部/宝塚大学 東京メディア芸術学部/東京工芸大学 芸術学部

15:15〜 Cプログラム(68分)
東京造形大学 造形学部 デザイン学科 映画専攻/東北芸術工科大学 映像学科/名古屋学芸大学 メディア造形学部/名古屋市立大学 芸術工学部

16:40〜 Dプログラム(77分)
日本工業大学 情報工学科/日本大学 芸術学部/文教大学 メディア表現学科/北海道教育大学

[会場]
日本大学芸術学部江古田校舎大ホール
〒176-8525 東京都練馬区旭丘2-42-1
(西武池袋線各駅停車にて江古田駅下車 北口より徒歩2分)
http://www.art.nihon-u.ac.jp/information/access.html

以上

日本映像学会映像表現研究会
ISMIE2017事務局
奥野邦利/野村建太
〒176-8525
東京都練馬区旭丘2-42-1
日本大学芸術学部映画学科内

関西支部第82回研究会【12月9日】

日本映像学会関西支部第82回研究会(12月9日)のお知らせ

下記の通り日本映像学会関西支部第82回研究会を開催いたします。研究会終了後には支部総会、懇親会も予定しております。会員の皆様の参加をお待ち申し上げます。

日時:平成29年12月9日(土)午後2時より
会場:谷岡学園梅田サテライトオフィス『CURIO-CITY(キュリオ・シティ)』

研究発表1:剪紙アニメーションがもたらすデジタル映像表現の可能性について
発表者:京都精華大学大学院芸術研究科博士後期課程 王鍵芝(オウケンシ)会員
要旨:中国剪紙(切り紙・切り絵)は中国の民間芸術の母体といわれ、 中国における民間芸術文化の集大成である。「万古蟾」という有名なアニメーション監督の発想によリ、中国の伝統的な民間芸術で、 デザインはくっきりとして明快で色彩鮮明な剪紙を、 初めてアニメに応用した。万さんへのインタビューによると、 中国の「剪紙(切り紙)アニメーション」 は中国の独創的なものではないが、 他国の切り紙アニメーションと比べると、 切り紙のスタイルの違いだけでなく、色、デザインの面では、 民族的な特徴がある。
 本発表は「上海美術映画製作所」 が制作した中国剪紙アニメーションについての研究から始まる。製作所は創立以来、民族性のあるアニメーショ ンの制作を目指し、努力してきたが、 民族的で芸術性の高いアニメーションを多く制作した。また、そのようなアニメーションは中国で「美術映画」と呼ばれている。その呼び方から発想され、本研究は「美術」と「映画」の二つの面か剪紙アニメーションを検討する。「美術」の面はキャラクター、背景、材質から剪紙アニメーションのビジュアル的な表現を分析する。「映画」の面はショット、モンタージュ、音楽から剪紙アニメーションの映像表現手法を分析する。この二つの面から剪紙アニメーションの特徴をまとめる。そして、同時に現代のデジタル映像表現を通して、一層効率的に新たな視覚効果をもたらすために、剪紙アニメーションを制作する。

研究発表2:日本の地域社会における写真館の社会的役割について:家族の記念写真を中心として
発表者:大阪芸術大学 属託助手 李京彦(イギョンオン)会員
要旨:デジタル写真時代の到来以後、町の写真館の姿が消えつつある。
 写真の発明以後、写真が急速に普及した背景には様々な要因があったが、写真館の登場は、写真の普及に大きな役割を果たした。写真館は肖像画の代替であった肖像写真を撮影することで成立した商業施設である。また、誕生、成年、結婚など、既存の各儀式の記念写真を撮影することに営業領域を広げ、大都市だけでなく小さな町にも存在する一般的な商業施設として定着した。
 写真館で(または写真師に)写真を撮影する行為は、非日常の自分を演じる行為であり、一定の形式を持つ写真館スタイルの写真に自分を当てはめるという点で、「擬似儀式」、すなわち「儀式的行為」として考えることができる。
 本研究は、今日大抵の写真館の主な業務になっている家族の記念写真を中心に考察を行う。また、大阪・兵庫地域の写真館の事例を基にし、写真館の「儀式的行為」としての家族の記念写真撮影が社会的にどのような意味を持つのか、その儀式的行為によりどのような事象が生じているのかについて考える。

谷岡学園梅田サテライトオフィス『CURIO-CITY(キュリオ-シティ)』
〒530-0011大阪府大阪市北区大深町4番20号 グランフロント大阪タワーA(南館)16階
①JR大阪駅中央北口アトリウム広場から2階連絡デッキで、グランフロント大阪タワーAへ(直結)!
②オフィスビル専用エレベータで9階へ!
③9階で階層別エレベータに乗り換えて16階へ!
http://www.tanigaku.ac.jp/contents/guide/satellite.html
・支部総会 午後4時30分〜 同会場にて
・懇親会 午後6時頃より 会費5,000円程度
     「世界のビール博物館」グランフロント大阪店
     06-6371-6968 下記URL
     http://www.world-liquor-importers.co.jp/osaka/osaka_beer/access.html

以上
日本映像学会関西支部事務局
〒585-8555
大阪府南河内郡河南町東山469
大阪芸術大学映像学科内
Tel: 0721-93-3781(内線3327)
email:eizou@osaka-geidai.ac.jp

2017年度第1回アジア映画研究会【12月6日】

日本映像学会会員各位

日本映像学会アジア映画研究会(第1回)開催のお知らせ

アジア映画研究会(通算第20回)の研究発表を下記のごとく開催します。

開催日時:2017年12月6日(水)18:00-20:00
場所:国際交流基金・御苑前オフィス7階アジアセンター
〒160-0004 東京都新宿区四谷4-16-3 7階
(東京メトロ丸ノ内線 四谷三丁目駅 2番出口 から徒歩8分)
アクセスマップ https://www.jpf.go.jp/j/access/map.html

以下研究発表のタイトル、発表者、概要です。

発表タイトル:「黄色い葉の精霊―遊動民ムラブリ族の映像による表象」
発表者:金子遊 45分+討議
今年の2月3月にアジアセンターのフェローシップを頂き、タイ・カンボジアにて滞在研究をさせて頂きました。そのときの調査で出会ったジャングルの遊動民、ムラブリ族の人たち。古くはオーストリアの民族学者ベルナツィークが、30年代に書いた民族誌で「黄色い葉の精霊」として呼び、彼らが文明に接触した後の80年代にはタイの娯楽映画『タワン・イム・チェーン』(85)に登場しています。それから30年後、ムラブリ族に邂逅した発表者が見たものは…。

発表タイトル:「アフリカ映画の歴史あるいはアイデンティティ」
ゲスト発表者:杉原賢彦 45分+討議
アフリカ映画は、1960年に始まった。アフリカ年=アフリカ諸国の独立と主権の確立という時代の流れのなかで、アフリカ映画を顕揚する「FESPACO(ワガドゥグ全アフリカ映画祭)」が1969年に始まり、1971年より優れた作品におくられるグランプリ「Etalon d’or」が制定される。だが、その受賞作を見てゆくと、奇妙なことに気づかざるを得ない。映画は、製作国のみばかりでなく、アフリカを表象するものでもあった。21世紀以降、その枠組みがどう変容しつつあるのか、先日、来日したアラン・ゴミス監督の作品と話しも交えつつ、アフリカ映画の歴史とそのアイデンティティを見てみたい。

———————-
ご参加についていくつか注意点がございます。

<19時までにご来場の方>
御苑前オフィスビルの正面玄関からお入りいただき、直接7階アジアセンターフロアまでお越しください。

<19時以降ご来場の方>
19時以降はビルが施錠されます。ご来場の都度、中から職員がお迎えに参りますので、 到着次第ご連絡いただけますでしょうか。

<出席について>
国際交流基金の会場の都合で、前日までに参加者全員のお名前を報告する必要があります。
参加をご希望の方は「調整さん」でおこないますので、下記のサイトへ行き、「出欠を入力する」をクリックしてください。
「表示名」にお名前を入力、○(出席)△(不明)×(欠席)のいずれかを選ぶ。最後にコメントがあれば入力してください。

出席の方は、前日12/5(火)18:00までにお願いします。
https://chouseisan.com/s?h=9a0602a640504c14b5f1f0a4d1c9ae25

以上

日本映像学会アジア映画研究会
代表 石坂健治
〒215-0014
神奈川県川崎市麻生区白山2丁目2−1
日本映画大学内
(担当:金子遊)

第11回クロスメディア研究会【11月26日】

第11回クロスメディア研究会開催のお知らせ

第11回クロスメディア研究会の研究発表を下記のごとく開催します。

開催日時:2017年11月26日(日)14:00-18:40
開催場所:大妻女子大学千代田キャンパス E棟7階E753室
〒102-8357 東京都千代田区三番町12
03‐5275‐6026(斎藤恵)
アクセスマップ https://www.otsuma.ac.jp/access/chiyoda
キャンパスマップ http://www.otsuma.ac.jp/about/facilities/chiyodacampus
以下研究発表のタイトル、発表者、概要です。

 

「めのはなし―右側にも左側にも気をつけろ―」
万城目 純(映像研究/実践、ゲスト)

眼についての話。まずは、網膜に映る映像を自明の理として考えない。映像の専門家であるが故に見落としているもの。自身に一番違いメディアであるが故に死角となり続けるもの。まさしく視覚の死角をめぐる話。かつてスポーツマイムの達人であったジャック・タチはボクサーの死角を『左側に気をつけろ』と叫んだが、ゴダールはいや、本編こそ真っ向から批評すべき『右側に気をつけろ』と1989年に返歌を送った。そして21世紀になり、どちらもこの眼について、更に深堀の話が必要と考える。かつてバタイユの著作を『眼球譚』と重々しく呼んだ時代もあるが、新約では簡単明瞭に『目の話』と代わってきている。しっかりとした形のある眼球より、むしろアンフラマンな網膜に、その糸口は残されているような気がする。こうしたものを自らに起こった出来事の検証をふくめた「めのはなし」という論をすすめていくことにする。

 

「日本文化の発祥と伝播・変容に関する一考察 ―大和民族ユダヤ人説の謎について―」
渡部 英雄(湘南工科大学、会員)

日本の文化に大きく影響を与えたと思われる渡来人がいる。それは、古代イスラエル人である。「日本書紀」応神天皇(201-310)の時代、応神14年(283年)に弓月君が百済から、120県の人民(秦の民、九十二部、1万8千6百70人)を引き連れてやってきた。秦河勝を中心とした最高の技術集団であり、織物、土木、酒造、通貨など、殖産興業に力を発揮して、先端技術で日本の国家の基盤をつくった。本研究は彼らが日本文化に与えた影響について考察する。

 

「国策から見る韓国保育の中の伝統音楽―幼保一体型「ヌリ課程」と韓国国立国楽院の事業を中心に―」
山本 華子(大妻女子大学、洗足学園音楽大学非常勤講師、ゲスト)

自国の伝統音楽を発展させていくためには、幼児期から伝統文化に触れられる環境作りが望ましい。韓国では、国策として保育の中に伝統音楽が組み込まれている。本発表では、就学前幼児の教育課程「ヌリ課程」における5領域と伝統音楽に関する記述を抜粋し検討する。さらに、国楽(伝統音楽)の伝承機関である国立国楽院運営の幼児対象教育・体験事業を取り上げ、韓国政府が保育の中の伝統音楽に取り組む現状を明らかにする。

 

「太平洋戦争後に作られた日本の童謡・唱歌について」
斎藤 恵(大妻女子大学、会員)

前回のクロスメディア研究会(昨年8月)において発表者は「大正期に作られた日本の童謡について」というタイトルで発表したが、今回はその続編である。前回は大正期の「童謡運動」と、それに伴って出版されたこども向けの雑誌『赤い鳥』、『金の船』、『コドモノクニ』等について、そしてそこに掲載された童謡を中心に考察した。今回は前回の発表において今後の課題(一)として挙げた「ろばの会」(1955〜)の当事者や、主にその時期に書かれた「こどもの歌」について検討する。

 

「日本の近代建築における部分保存の可能性について」
小森 俊明(作曲家、ゲスト)

日本でポスト・モダン建築が隆盛を極めた30年前は、近現代建築のスクラップ・アンド・ビルドが進むと同時に、文化の成熟によって近代建築の保存の動きが模索された時代でもあった。そんな中で、諸々の事情により全面的な保存が難しいケースにおいては部分保存が試みられるようになったことは、大きなトピックであろう。本発表では、現在まで続く近代建築の部分保存の手法を類型化したうえで、それらにおける諸事例を分析し、今後の部分保存の可能性を探ってみたい。

 

「日本で活躍した外地出身のマンガ家」
牛田 あや美(京都造形大学、会員)

平成26年度から挑戦的萌芽研究において「戦時下の漫画に描かれた戦地及び植民地の表象研究」のテーマで日本統治下の「漫画」を中心に調べてきた。その研究調査過程により、戦前の外地で漫画を描いていた人々、さらに内地である日本国内で活躍していた日本語を母語としない漫画家の発掘があった。韓国名を金龍煥という。韓国に漫画文化を普及させた一人であり、彼のキャラクターである「コチュブ」は現在でも多くの人が知っている。戦前・戦中・戦後を通した日本での彼の作品を繙いていく。

 

「スポーツ系大学におけるメディアスポーツ関連科目の編成」
柴岡 信一郎(日本ウェルネススポーツ大学、会員)

スポーツ系大学の教育課程におけるメディアスポーツ関連科目編成の在り方について考察する。メディアスポーツは、「マスメディアにおいて報道されるスポーツ」「マスメディアにおいて広告・宣伝のツールとして用いられるスポーツ」と定義する。事例とする大学では科目区分として「共通科目、専門基礎科目、専門専攻科目」、科目種別として「概論科目、特講科目、演習科目」を重層的、体系的に編成する。これにより学生は自身のスポーツ経験と進路志望意識を融合する学びが可能となる。

 

「美術研究の再検討―皆本二三江を中心に―」
宮田 徹也(嵯峨美術大学客員教授、会員)

美術教育者の皆本二三江(1926-)は幼児期から男女に絵の差があることを突き止め、大人になっても性別によって指導が異なることを指摘した(『絵が語る男女の性差』1986年/『「お絵かき」の想像力』2017年)。美術を考える上で不可欠なのは、皆本のように人間として発生した時の姿の探求と、社会の一部であることの自覚、他の芸術分野や研究動向との融和であろう。美学、美術史、批評は近代に誕生した。現代に対応する研究姿勢を問う。

 

「音楽ビジネスの課題と展望:「間-共創成」に向けて」
河合 孝治(河合明、芸術メディア研究会、会員)

近代であれ、ポスト近代であれ、資本主義という消費社会の中で音楽が喚起されるという現実を受け入れるとすれば、売れるか売れないかは、音楽においても重要な価値基準の一つである。特に音楽の場合、造形作品のように1つの作品に高額な値段がつくのとは異なり、(作曲料や委嘱料の違いがあるにしても)有名無名に関わらず、1曲あたりの販売単価に変わりはないのであるのでる。従って、利益を生むためにはできるだけ多くの人たちに楽曲が聞かれることが必要となり、そのためのさまざまなメディアミックスの戦略が巨額の富を生むことも珍しくない。中でも大きな役割を担っているのが放送局系音楽出版社の存在がある。本発表ではそのような現状について、問題点を指摘すると共に、従来のクライアント中心主義による音楽ビジネスの現状を乗り越えるために、音楽家自らによる「間-共創成」による、「ポスト・音楽ビジネス論」を提案し、新たな音楽ビジネスの展開を模索する。

以上

日本映像学会クロスメディア研究会
代表 李 容旭
〒164-8678東京都中野区本町2-9-5
東京工芸大学芸術学部映像学科内
e-mail:lee@img.t-kougei.ac.jp