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中部支部2018年度第1回研究会・国際ミニカンファランス「ワールド・シネマの新地平」【11月10日】

2018年度|中部支部|第1回研究会
日本映像学会中部支部第1回研究会は、名古屋大学映像学分野・専門による国際ミニカンファランス「ワールド・シネマの新地平」との合併企画として開催します。
日時:2018年11月10日(土)15:10より(国際ミニカンファランスは10:00より)
会場:名古屋大学(東山キャンパス)文系総合館7階カンファレンスホール   (〒464-8601  愛知県名古屋市千種区不老町)


◎スケジュール 
15:10-15:15 日本映像学会中部支部理事挨拶 
15:15-15:45 研究発表:馬定延(マ・ジョンヨン)会員(明治大学特任講師) 
15:45-16:15 研究発表:洞ヶ瀨 真人会員(中部大学人文学部非常勤講師) 
16:30-18:00 招待講演:トマス・エルセサー氏(アムステルダム大学名誉教授) 
18:00-18:20 支部総会  ※終了後、学内にて懇親会

◎招待講演
Transnational Cinema or World Cinema: Why Filmmakers Find Themselves Serving Two Masters
トランスナショナル・シネマ、またはワールド・シネマ: 映画制作者はどうして二人の主人に仕えることになるのか トマス・エルセサー氏(アムステルダム大学名誉教授)

Abstract:My lecture proposes the term “transnational cinema” and considers its typical features from several different perspectives: first, as a notion that competes with other terms which also want to characterise non-Hollywood cinema, such as ‘world cinema’, ‘independent cinema’, ‘accented cinema’, ‘peripheral cinema’. Despite being itself a problematic concept,  to my mind, transnational cinema best represents the situation of contemporary filmmaking under conditions of globalisation. Second, transnational cinema highlights the challenges, contradictions and possibilities inherent in its presence at the main site of encounter and exchange: the international film festival circuit. Third, transnational cinema helps us understand the changes brought by the digital turn to non-Hollywood filmmaking, and thereby redefines what we mean today by ‘national cinema’, ‘auteur cinema’ and the ‘cinema of small nations’. 

※共催:国際ミニカンファランス「ワールド・シネマの新地平」(名古屋大学映像学分野・専門)
11月11日(日)10時より、エルセサー先生自作の映画作品も上映されます。

トマス・エルセサー氏プロフィール
Thomas Elsaesser / アムステルダム大学名誉教授 50年間のフィルム・スタディーズの歴史のなかで、もっとも影響力のある研究者の一人。数々の受賞に加え、その功績はオランダ獅子勲章(2006年)やブリティッシュ・アカデミー客員会員(2008年)で認められている。日本語に訳されているものに、『現代アメリカ映画研究入門』(共著)水島和則訳、「響きと怒りの物語  ファミリー・メロドラマへの所見」石田美紀・加藤幹郎訳『「新」映画理論集成 1 歴史/人権/ジェンダー』所収など。https://en.wikipedia.org/wiki/Thomas_Elsaesser

◎研究発表(2件)
ビヨンド・シネマ:現代美術におけるスクリーン・プラクティス
馬定延(マ・ジョンヨン)会員(明治大学特任講師)

要旨:
現代美術におけるスクリーンは単なる上映装置を超えて、展示環境の物理的条件を構成する作品の一部であり、それゆえ二次元の平面よりは三次元の空間概念として捉える必要がある。本研究発表では、拡張されたスクリーンの概念を通じて、ホワイト・キューブとブラック・ボックスという展示空間とそれにまつわる美術の制度、イメージの生産、複製、共有、記録、保存に関わるテクノロジーと芸術表現の歴史、そしてそれらによって変容する観客性について考察する。
テレビ時代のメディア環境と水俣病ドキュメンタリーの映像表現――熊本放送初期作品を中心に洞ヶ瀨 真人会員(中部大学人文学部非常勤講師)
要旨:土本典昭の水俣関連ドキュメンタリー映画は、高度な表現を用いて目に見えない公害被害や犠牲者の苦悩を巧みに具象化していた(Marran 2017、 中村 2010)。だが、こうした映像表現は、1960~70年代のテレビドキュメンタリーも広く共有する特徴である。それらは、土本に匹敵する巧妙さで安易な被害者後援を超越し、水俣病事件が抱える複雑な内情を描出する。本発表では、地元の熊本放送作品を題材に、水俣病の社会背景とテレビ時代のメディア環境との狭間で、こうした新しいドキュメンタリー表現がどのように生じていたのかを考察したい。

◎補足情報(2件)
日本映像学会中部支部 幹事会 14:40-15:00(場所:7階705号室)

国際ミニカンファランス「ワールド・シネマの新地平」
11月10日(土): 
10:00-10:15  開会の辞:藤木秀朗(名古屋大学) 
10:15-12:15  名古屋-ウォリック・トーク
        The World Cracked: Sinkholes, GIFs, and Cinematic Ecologies
        / 砕かれた世界:シンクホーGIF、映画的エコロジー
        カール・シューノヴァー氏 (ウォリック大学)

        Affect of Scale: Small-gauge Film and Tourism in Imperial Japan
        / 空間的スケールの情動:帝国日本における小型映画と観光
        小川翔太氏(名古屋大学)

13:20-14:50  大学院生ワークショップ

11月11日(日):  10:30-12:00  映画上映『サン・アイランド』(2017)監督トマス・エルセサー
        監督との質疑応答

◎会場へのアクセス
地下鉄名城線名古屋大学駅下車すぐ(東山キャンパス)
下記リンク先の地図B4(4) 文系総合館7階カンファレンスホールhttp://www.nagoya-u.ac.jp/access-map/

以上

日本映像学会中部支部
http://jasias-chubu.org/wp/

〒503-0006
岐阜県大垣市加賀野4丁目1番地7
情報科学芸術大学院大学メディア表現研究科内

インターリンク:学生映像作品展[ISMIE]2018 【名古屋会場/10月27日~28日、京都会場/11月16日~18日】

映像表現研究会主催「インターリンク:学生映像作品展[ISMIE]2018」(名古屋会場・京都会場)開催のご案内

今年で第12回となる「インターリンク:学生映像作品展[ISMIE]2018」を映像表現研究会主催にて開催します。

名古屋会場は、10月27日(土)〜28日(日)に、愛知芸術文化センターにて開催される「ムービング・イメージ・フェスティバル (MIF) 2018」のプログラム内で実施します。「第23回アートフィルム・フェスティバル」(http://www-art.aac.pref.aichi.jp/movie/index.html)との同時開催となります。
10月28日(日)に、各校10分以内(2作品以内)又は10分以上20分以内(1作品)で選抜された代表作品を上映後、トークを予定しています。

京都会場は、11月16日(金)~18日(日)の3日間、Lumen Galleryにて開催される「KINO-VISION 2018」(http://www.kyoto-seika.ac.jp/kino/)のプログラムとして実施します。
11月17日(土)にこちらも各校で選抜された代表作品を上映し、その後トークを行う予定です。

なお、東京会場は、12 月1日(土)、12月2日(日)の2日間、日本大学芸術学部江古田校舎大ホールにて実施を予定しています。
東京会場では、各校25分以内で推薦された全作品を上映します。

何れの会場も会員諸氏や作者のみならず、在学生の方にご覧頂きたいと思っております。是非お誘い合わせの上、ご来場ください。
全て入場無料です。

上映作品の詳細は、映像表現研究会のブログ(http://d.hatena.ne.jp/e_h_kenkyu/)にて公開します。
プログラムにつきましては、以下をご参照下さい。

[ISMIE2018 参加校]
愛知淑徳大学
イメージフォーラム映像研究所
大阪芸術大学九州産業大学 
芸術学部京都精華大学 芸術学部(2018年度幹事校)
久留米工業大学 情報ネットワーク工学科
尚美学園大学 芸術情報学部
情報科学芸術大学院大学[IAMAS]
椙山女学園大学 文化情報学部
成安造形大学 情報デザイン領域
宝塚大学 東京メディア芸術学部
玉川大学 芸術学部 メディア・デザイン学科
東京工芸大学 芸術学部
東京造形大学 造形学部 デザイン学科 映画専攻
東北芸術工科大学 映像学科
名古屋学芸大学 映像メディア学科(2018年度幹事校)
日本工業大学 情報工学科
日本大学 芸術学部(2018年度幹事校)
文教大学 メディア表現学科北海道教育大学

[名古屋会場プログラム]

10/28(日)

13:30〜
代表作品プログラムⅠ(約70分)
愛知淑徳大学/イメージフォーラム映像研究所/大阪芸術大学/九州産業大学 芸術学部/京都精華大学 芸術学部/久留米工業大学 情報ネットワーク工学科/尚美学園大学 芸術情報学部/情報科学芸術大学院大学[IAMAS] /椙山女学園大学 文化情報学部/成安造形大学 情報デザイン領域

14:50〜
代表作品プログラムⅡ(約70分)+トーク
宝塚大学 東京メディア芸術学部/玉川大学 芸術学部 メディア・デザイン学科/東京工芸大学 芸術学部/東京造形大学 造形学部 デザイン学科 映画専攻/東北芸術工科大学 映像学科/名古屋学芸大学 映像メディア学科/日本工業大学 情報工学科/日本大学 芸術学部/文教大学 メディア表現学科/北海道教育大学

会場:愛知芸術文化センター12階アートスペースA(http://www.aac.pref.aichi.jp/
   地下鉄東山線または名城線「栄」駅下車、オアシス21経由にて徒歩3分
   名鉄瀬戸線「栄町」駅下車、オアシス21経由にて徒歩2分

[京都会場プログラム]

11/17(土)

15:30〜

代表作品プログラムⅠ(約70分)
愛知淑徳大学/イメージフォーラム映像研究所/大阪芸術大学/九州産業大学 芸術学部/京都精華大学 芸術学部/久留米工業大学 情報ネットワーク工学科/尚美学園大学 芸術情報学部/情報科学芸術大学院大学[IAMAS] /椙山女学園大学 文化情報学部/成安造形大学 情報デザイン領域

17:00〜
代表作品プログラムⅡ(約70分)+トーク
宝塚大学 東京メディア芸術学部/玉川大学 芸術学部 メディア・デザイン学科/東京工芸大学 芸術学部/東京造形大学 造形学部 デザイン学科 映画専攻/東北芸術工科大学 映像学科/名古屋学芸大学 映像メディア学科/日本工業大学 情報工学科/日本大学 芸術学部/文教大学 メディア表現学科/北海道教育大学

会場:Lumen Gallery(http://www.lumen-gallery.com/index.html
   京都市営地下鉄「五条」駅1番出口より東へ7分
   阪急電車「河原町」駅11番出口より南へ10分
   京阪電車「清水五条」駅3番出口より西へ5分
   京都市バス「河原町五条」停留所から西へ徒歩2分

以上

日本映像学会映像表現研究会
ISMIE 2018 事務局
〒176-8525 東京都練馬区旭丘2-42-1
日本大学芸術学部映画学科(研究室A)
担当:奥野邦利/野村建太/古沢将太

会報第183号PDF公開版を掲載しました。

会報第183号(2018年10月3日)を発行しました。
以下のPDFよりお読みください。[ペーパーによる完全版は会員配布:10月中旬]

JASIAS_NewsLetter183

PDFがウィンドウに表示されない(画面が真っ白や真っ黒等)ときは、
ウィンドウ右下端のサイズ調節をマウスで動かして調節してみてください。
ウィンドウの幅のサイズが会報の幅のサイズより大きいときなどに、
PDF表示画面が出ずに真っ白や真っ黒の画面になることがあります。
また、文字が一部しか表示されないときは、URL表示のそばにあるリロードボタンをクリックしてみてください。


会報への会員による投稿につきましては以下の投稿規定をお読みのうえ、末尾の連絡フォームによりご連絡ください。のちほど担当よりご連絡申し上げます。

日本映像学会 会報 投稿規定(2017年10月 理事会決定)

1.投稿資格

(1) 投稿の時点で正会員の資格を有していること。

(2) 投稿者本人が執筆者であること。共著の場合は、投稿者が筆頭執筆者であり、必ず他の共著者全員の承認を得た上で投稿しなければならない。

2.投稿内容

(1) 映像に関する研究を推進し、広く映像文化の向上に寄与するもの(「日本映像学会会則」第2章第4条にもとづく)。

(2) 未発表のもの。二重投稿は認めない。投稿者自身の既発表論文や口頭発表と関連がある場合には、そのことを必ず明記すること。

(3) 投稿者は、自らが著作権を有しない著作物や図版などを引用するに際しては、著作権法(第32 条第1項)が定める引用の条件に則って行なうものとし、必要な場合はその著作権所有者の許諾を得なければならない。

3.字数

(1) 字数は自由(1ページは2,400字程度・複数ページも可)

(2) 図版を添付する場合には、図版の大きさを文字数に換算し、全体の文字数に含める。

4.体裁

(1) 完成原稿であること。

(2) メール本文に、題名、執筆者名、住所、電話番号、Eメールアドレス、所属等を記すこと。なお、総務委員会が原稿を確認し、事務局からEメールで「原稿受付」の通知をする。

5.提出方法

(1) 電子データをメール添付で事務局に送信すること。

(2) メール本文にOSの種類とソフト名(Wordもしくはテキスト)を明記すること。

6.投稿先

E-mail: jasias@nihon-u.ac.jp

7.校正

著者校正は初校のみとし、以後は総務委員会が行なう。

8.著作権

会報に発表された研究報告等の著作権は日本映像学会に帰属する。他の著作に転載する場合には、事務的な手続きのため、事前に文書等で学会に連絡し、転載する際に、会報への掲載に関する基本的な書誌情報を明記すること。

9.締切

投稿は随時受け付ける。

10.その他

(1) 掲載の可否については、総務委員会が決定する(一部改稿を求めることもある)。また、「採否の通知」は事務局からEメールで送信する。

(2) 投稿原稿掲載部分はPDF電子版会報の内としてホームページ上で一般公開

以上


日本映像学会会報への会員投稿に関する連絡フォーム

エラー: コンタクトフォームが見つかりません。

第44回大会 2018.5.26~27:東京工芸大学

日本映像学会第44回大会
2018年5月26日(土)、27日(日)
主催校:東京工芸大学(中野キャンパス)
大会実行委員長:李容旭

○総括
 2004年の第30回大会以来、14年ぶりとなる東京工芸大学での第44回大会は、お陰さまをもちまして、学会員167名、一般68名、学生40名、総計275名の参加した盛況なものとなりました。学会員以外の参加者の多くは、シンポジウム「越境する映像 松本俊夫の発見」を目当てに来場されたようで、広く一般社会に開かれた大会になったものと、大会実行委員会といたしまして、望外の喜びとなりました。

研究発表は60件、作品発表は13件、合計すると73件の発表という記録的な申し込み数となりました。研究発表用には7会場、作品発表用には3会場を用意しましたが、プログラム編成上1日におさめることが叶わず、大会初日の午後、シンポジウム開催前に、やむなく2セッションを入れさせていただきました。(残念ながら、発表申込者の都合により、作品発表が一件取り下げになった他に、当日の交通機関の遅延により、研究発表が1件キャンセルになっています。)

なお、アナログメディア研究会のご協力を得て、芸術情報館のギャラリーでフィルム映写機を使用した展示も行いました。最後にご多忙のところ、座長をお引き受けいただいた会員の方々には、改めて御礼申し上げます。

○会計報告
以下、詳細は会報183号をご参照ください。

会報第183号PDF公開版を掲載しました。

会報第183号(2018年10月3日)を発行しました。
以下のPDFよりお読みください。[ペーパーによる完全版は会員配布]

JASIAS_NewsLetter183

PDFがウィンドウに表示されない(画面が真っ白や真っ黒等)ときは、
ウィンドウ右下端のサイズ調節をマウスで動かして調節してみてください。
ウィンドウの幅のサイズが会報の幅のサイズより大きいときなどに、
PDF表示画面が出ずに真っ白や真っ黒の画面になることがあります。
また、文字が一部しか表示されないときは、URL表示のそばにあるリロードボタンをクリックしてみてください。


会報への会員による投稿につきましては以下の投稿規定をお読みのうえ、末尾の連絡フォームによりご連絡ください。のちほど担当よりご連絡申し上げます。

日本映像学会 会報 投稿規定(2017年10月 理事会決定)

1.投稿資格

(1) 投稿の時点で正会員の資格を有していること。

(2) 投稿者本人が執筆者であること。共著の場合は、投稿者が筆頭執筆者であり、必ず他の共著者全員の承認を得た上で投稿しなければならない。

2.投稿内容

(1) 映像に関する研究を推進し、広く映像文化の向上に寄与するもの(「日本映像学会会則」第2章第4条にもとづく)。

(2) 未発表のもの。二重投稿は認めない。投稿者自身の既発表論文や口頭発表と関連がある場合には、そのことを必ず明記すること。

(3) 投稿者は、自らが著作権を有しない著作物や図版などを引用するに際しては、著作権法(第32 条第1項)が定める引用の条件に則って行なうものとし、必要な場合はその著作権所有者の許諾を得なければならない。

3.字数

(1) 字数は自由(1ページは2,400字程度・複数ページも可)

(2) 図版を添付する場合には、図版の大きさを文字数に換算し、全体の文字数に含める。

4.体裁

(1) 完成原稿であること。

(2) メール本文に、題名、執筆者名、住所、電話番号、Eメールアドレス、所属等を記すこと。なお、総務委員会が原稿を確認し、事務局からEメールで「原稿受付」の通知をする。

5.提出方法

(1) 電子データをメール添付で事務局に送信すること。

(2) メール本文にOSの種類とソフト名(Wordもしくはテキスト)を明記すること。

6.投稿先

E-mail: office@jasias.jp

7.校正

著者校正は初校のみとし、以後は総務委員会が行なう。

8.著作権

会報に発表された研究報告等の著作権は日本映像学会に帰属する。他の著作に転載する場合には、事務的な手続きのため、事前に文書等で学会に連絡し、転載する際に、会報への掲載に関する基本的な書誌情報を明記すること。

9.締切

投稿は随時受け付ける。

10.その他

(1) 掲載の可否については、総務委員会が決定する(一部改稿を求めることもある)。また、「採否の通知」は事務局からEメールで送信する。

(2) 投稿原稿掲載部分はPDF電子版会報の内としてホームページ上で一般公開

以上

アジア映画研究会(第2期第6回)開催のお知らせ【10月3日】

日本映像学会アジア映画研究会開催のお知らせ

アジア映画研究会(第2期第6回/通算第25回)を下記のとおり開催します。

日時:2018年10月3日(水)18:00-20:00
会場:国際交流基金・御苑前オフィス7階アジアセンター(702-703会議室)
〒160-0004 東京都新宿区四谷4-16-3-7F
(東京メトロ丸ノ内線 四谷三丁目駅 2番出口 から徒歩8分)
アクセスマップ https://www.jpf.go.jp/j/access/map.html

テーマ:インド映画研究に向けて


①発表「字幕は映画のストーリーを変えるか?
~サタジット・レイ監督作『チャルラータ』の字幕をめぐって」
大西美保(字幕翻訳者) 30分+討議

②発表「南インドの神話映画  ——  その歴史、ジャンル、地域特性」
安宅直子(南インド映画研究者) 40分+討議
———————-

ご参加についていくつか注意点がございます。

<19時までにご来場の方>
御苑前オフィスビルの正面玄関からお入りいただき、直接7階アジアセンターフロアまでお越しください。
<19時以降ご来場の方>
19時以降はビルが施錠されます。ご来場の都度、中から職員がお迎えに参りますので、到着次第、座長あてにご連絡ください。
(10月座長:松岡 気をつけていますが、静音モードで気がつかないことがありますので、時間を置いて再度ご連絡ください)
<出席について>
国際交流基金の会場の都合で、前日までに参加者全員のお名前を報告する必要があります。

参加をご希望の方は「調整さん」でおこないますので、下記のサイトへ行き、「出欠を入力する」をクリックしてください。「表示名」にお名前(フルネーム)を入力、○(出席)、△(不明)、×(欠席)のいずれかを選び、にコメント欄にはご所属、さらにあればご連絡事項を記入して下さい。

出席の方は、前日10/2(火)18:00までにお願いします
https://chouseisan.com/s?h=2f594a6cfc89447a97a9f66102f4d7c8

 以上

第45回映画文献資料研究会【10月6日】

第45回映画文献資料研究会のお知らせ

日本映像学会文献資料研究会では、下記のように研究例会を開催いたします。会員の皆様のご参加をお待ちします。

「スタインベックなんか知らない 『ロング、ロングバケーション』におけるアメリカ旅行」

発表者:西村安弘会員(東京工芸大学芸術学部映像学科)

発表概要:『ロング、ロングバケーション』The Leisure Seeker(2017)は、東京創元社の<海外文学セレクション>として邦訳もされているアメリカ人作家マイケル・ザドゥリアンの小説『旅の終わりに』(原題はThe Leisure Seeker)を、イタリア人監督のパオロ・ヴィルズィが映画化したものである。アルツハイマーの老夫(ドナルド・サザーランド)と末期癌の老妻(ヘレン・ミレン)がキャンピング・カーに乗って、ディズニーランドを目指して旅するロード・ムーヴィーである。原作は、ジョン・スタインベックが<マザー・ロード>とも<アメリカのバックボーン>とも呼んだルート66の足跡を辿るもので、スタインベックの『怒りの葡萄』やジャック・ケルレアックの『オン・ザ・ロード』、キャロル・オコネルの『ルート66』(原題はShark Music)など、同趣向の多くのアメリカ文学の系譜に連なる小説として位置付けられるだろう。

 監督のヴィルズィは、映画実験センターでスカルペッリに師事し、デビュー作の『美しき人生』La bella vita(1994)以降、イタリア式喜劇の後継者として着実なキャリアを重ねて来た。シチリアの若者がアメリカ人旅行者を本国まで追って行くロード・ムーヴィー『マイ・ネーム・イズ・タニーノ』My Name Is Tanino(2002)は、外国人の視点からアメリカン・ドリームの挫折を描いたものだった。再びアメリカ大陸を舞台にした『ロング、ロングバケーション』は、イタリア映画の出演経験のある英語圏の俳優(サザーランドとミレン)を起用し、アメリカ人の視点を採用したが、ルート66を辿る原作をフロリダへ南下する旅程へと改変してしまった。設定上のこの大幅な変更は、アメリカ人夫婦がナポリを旅するロベルト・ロッセッリーニの『イタリア旅行』Viaggio in Italia(1954)及びその元ネタとなったジェイムズ・ジョイスの小説『ダブリン市民』への言及でもある。

 また、ヴィルズィの前作『歓びのトスカーナ』La pazza gioia(2016)が精神病院から脱走した2人組の逃避行であったように、『ロング、ロングバケーション』は老人介護及び終末医療施設からの解放を求める老人の闘争の旅でもある。1978年に公布された通称<バザーリア法>によって、精神科病院の廃絶へ向かったイタリア社会からアメリカ人に向けたメッセージであると同時に、正気と狂気の境界を往還するルイジ・ピランデッロやマルコ・ベッロッキオの主題の発展的継承としても評価されるだろう。

日時:2018年10月6日(土)15:00~16:30

会場:東京工芸大学芸術学部1号館1階ゼミ室7

   東京都中野区本町2-9-5

※例会の後に、有志による懇談会を予定

主催:日本映像学会映画文献資料研究会(代表:西村安弘)

問合先:nishimurimg.t-kougei,ac,jp

※ご来場の際は、1号館入口の警備室で、入館証をお受け取り下さい。

映画文献資料研究会
西村安弘

メディアアート研究会【9/22】、企画展示「拡張する知覚展」【9/15-】のお知らせ

日本映像学会会員各位

メディアアート研究会より、

平成30年度メディアアート研究会9月22日ならびに企画展示「拡張する知覚展」9月15日(土)ー9月30日(日)のお知らせをいたします。お立ち寄り頂けますようよろしくお願いいたします。
メディアアート研究会代表:関口敦仁

 

芸術講座/日本映像学会メディアアート研究会
「見えない世界から見えるもの」

講演:田中みゆき(キュレーター/プロデューサー)
ディスカッション:田中みゆき、小鷹研理、関口 敦仁、ほか
日時:2018年9月22日(土)16:00~18:00
場所:愛知県立芸術大学芸術資料館演習室 入場無料

田中 みゆき
1980年生まれ、キュレーター/プロデューサー。21_21 DESIGN SIGHT、山口情報芸術センター[YCAM]、日本科学未来館に勤務後、フリーランス。障害を「世界を新しく捉え直す視点」としてカテゴリーにとらわれないアプローチを展開する。近年の活動に『義足のファッションショー』『“subliminal wave of light” otto & orabu×高木正勝 LIVE at Miraikan』(共に2014年、日本科学未来館)、『国際交流基金 障害xパフォーミングアーツ特集 “dialogue without vision”』(2016 年、KAAT神奈川芸術劇場)、『大いなる日常』展(2017年、ボーダレス・アートミュージアムNO-MA)、見えない人と音声ガイドを通してダンスを観る『音で観るダンスのワークインプログレス』(2017年~、KAAT神奈川芸術劇場)などがある。プロデューサーとして携わる映画、生まれながらの全盲者が映画をつくるプロセスを追うドキュメンタリー『ナイトクルージング』が2019年公開予定。http://miyukitanaka.com/

芸術講座問い合わせ先:芸術情報・広報課TEL.0561-76-2873(平日 9:00~17:00)

 

 

日本映像学会平成30年度メディアアート研究会企画展示
「拡張する知覚ー人間表現とメディアアート」

日時:2018年9月15日(土)ー9月30日(日)11:00ー17:00 月曜火曜休館
場所:愛知県立芸術大学芸術資料館 入場無料
「拡張する知覚展」問い合わせ:芸術資料館  TEL. 0561-76-4698

ゲスト/小鷹研理 (認知科学、メディア表現、名古屋市立大学芸術工学部准教授)
ゲスト/大﨑のぶゆき(アーティスト、愛知県立芸術大学美術学部准教授)
大泉和文(美術家、中京大学工学部教授)
ゲスト/BCL [福原志保・Georg Tremmel](バイオアーティスト/アーティスティック・リサーチ・フレームワーク)
山本努武(メディアーティスト、名古屋学芸大学メディア創造学部准教授)
ゲスト/木下雄二(美術家、愛知県立芸術大学美術研究科)
関口敦仁(美術家、愛知県立芸術大学美術学部教授)

人の知覚の拡張をテーマにメディアアートの新しいアプローチを問う展覧会。世界と接するインターフェイスとしての映像や情報のなかで、私たちは自身の肉体をどのように認知しているのであろうか。また、そのような状況を表現としてどのように評価しているのであろうか。これらの点に着眼し、この展覧会では目の前で起きていることが、私たちの体はどのように捉え、どのように接しようとしているのかという問いにアプローチしようとしている。認知科学的なアプローチや身体記号的アプローチを、自身で確かめながら外の世界へアクセスしようとする「拡張する知覚」をテーマに作品展示を行います。

 

写真研究会 2018年度 第1回研究発表会開催のお知らせ【9月12日】

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日本映像学会 写真研究会

2018年度 第1回研究発表会開催のお知らせ

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日本映像学会会員各位

 

写真研究会の研究発表会を下記のとおり開催致します。

皆様のご来場をお待ちしております。

 

日本映像学会写真研究会

代表 前川 修

日時===========================

2018年9月12日(水曜日)13:30 開始 -18:00 終了予定

発表後に質疑応答の時間があります。

 

会場===========================

早稲田大学(戸山キャンパス) 第11会議室(33号館低層棟6階)

〒162-8644    新宿区戸山1-24-1

交通アクセス

https://www.waseda.jp/top/access/toyama-campus

戸山キャンパス構内案内図

https://www.waseda.jp/top/assets/uploads/2016/10/20161020toyama_campus_map.pdf

 

発表者・発表内容===========================

報告1 ゲスト/松井奈菜子(早稲田大学 文学研究科博士前期課程)

「地球表象と写真」(仮)

 

報告2 ゲスト/北澤周也(沖縄県立芸術大学 芸術文化学研究科博士後期課程 )

「東松照明と『日本』(1967年)―「群写真」概念の誕生と発展を辿る、遡及的読解の試み―」

 

報告3 孫沛艾(明治大学 理工学研究科博士後期課程)

「菅木志雄の「写真」について」

 

発表要旨

 

報告1

「地球表象と写真(仮)」

ゲスト/松井奈菜子(早稲田大学文学研究科博士前期課程)

 

本発表は、地球儀と写真の類似点を浮かび上がらせ、地球表象と写真の関係について考察するものである。地球儀は、古代ギリシャの時代から、人々が地球を知る手段としてつくられてきた。かつては地球儀と天球儀がセットで販売され、人々の地球や天体への関心は常に途切れることはなかった。写真術の発明以降、天体写真や地球の写真は、人々に宇宙への好奇心を駆り立てている。
地球が球体であるというイメージは、地球儀を通して人々が認識してきた。1889年第5回パリ万国博覧会では、地球の100万分の1サイズの地球儀が展示された。この地球儀は直径約13メートル、円周40メートルの大きさであり、地球儀を囲むように螺旋状のスロープが設置されていた。観者はここで地球儀を俯瞰することができ、見上げることもできた。この地球儀は、「大きな地球儀」でありながらも「小さな地球」という二重の感覚を観者に与える。これは、宇宙空間で地球の周りを飛行する以前の、地球を疑似体験する場であったと言えるだろう。19世紀は地理学や地質学が発展し、徐々に地球の姿が顕になる時期であった。それと同時に、人々の上空への関心も高まっていった。ナダールが気球から撮影した写真は、世界初の空中写真で有名である。ナダール以後、空中写真は飛行技術の発展とともに撮影高度が上昇していき、地上を俯瞰で観察する手段として利用されてきた。NASAのアポロ計画で月へ向かった宇宙飛行士たちによって、私たちの視点は地球上に留まることなく、宇宙から地球を捉えることが可能になった。それまで人々は地球に暮らしながらも、その地球自体を見たことがなかった。初めて本物の地球を目の当たりにした宇宙飛行士たちの言葉は、地球儀を通して知っていた地球との違いの気づきであった。
写真術の誕生前は、人々は客観的に捉えられた自分の顔を見ることができなかった。同様に、現在でも宇宙に行くことができるのは限られた人々だけで、私たちは地球を見ることができない。唯一写真を通してしか見ることができないという点において、「私」の肖像写真も地球の写真も、自己イメージである、と言えるだろう。母なる大地は「私」の身体の一部であり、宇宙から写された地球は肖像写真なのである。以上を踏まえた上で、地球を見ることとは私たちにとってどのような意味を持つのかを考察する。

 

報告2

東松照明と『日本』(1967年) 「群写真」概念の誕生と発展を辿る、遡及的読解の試み

ゲスト/北澤周也(沖縄県立芸術大学 芸術文化学研究科博士後期課程

 

本発表の目的は、1967年に写研より出版された東松照明(1930-2012)の二冊目の写真集『日本』を手掛かりに、東松が唱えた「群写真」概念の誕生経緯と発展を遡って解明することである。東松照明の初期写真集『日本』(1967年)は、東松が唱えた「群写真」概念の本質を写真集という形式において内包させた作品であり、そこでは「群写真」が、異なる時空間軸で撮影された写真群をイメージの類似性――構図やテクスチャーの類似――によって結合させることで表象困難な抽象概念――「戦後日本」――を、言わば事後的に立ち上がらせるシステムとして見出されるのだ。

「戦後日本」のイメージで構成された『日本』は、東松が1955年から1967年までの12年間に撮影した写真のうち、その間に既に発表されたものや未発表のものを含め、新たに「再構成」した写真集である。本発表では、そこに見出されるような異質な写真群――作品群――を意図的に再構成するという行為に関して、その再構成のされ方に着眼する。というのも、東松による写真の再構成が、彼を特徴づける重要な思想に基づいているからである。それこそが「群写真」なのだ。

「群写真」とは、東松が名取洋之助(1910-1962)の「組写真」のあり方に対して異議を唱え、写真の「読み方」の更なる可能性について主張し、提唱した東松のスタイルを決定づける概念である。東松によって「群写真」という言葉が実際に命名されたのは1970年のことであるが、その思想の前段は、1960年の「名取・東松論争」に見出すことが可能である。論争は、周知のとおり、写真の組み合わせと説明的なキャプションによって単線的なストーリーを明確に伝える手法としての「組写真」にこそ写真の可能性があると主張したベテランの名取と、当時「新しい写真」と評された若手写真家の東松との対立によるものであった。東松は、論争から10年後の1970年に「名取氏のいう組写真と区別するために」と前置きをした上で、自らの手法に「群写真」と命名したのである。

以上を踏まえて特筆すべきは、『日本』が、「組写真」からの決別を宣言した1960年の論争から、自らの方法論に対する明確な命名と定義が成された1970年までの葛藤と自立の10年間のうちに制作された作品であるという点だ。それ故、『日本』の内部には「群写真」の誕生と発展の痕跡を数多く見出すことが可能なのである。

本発表では、先行研究は存在するものの未だ不明瞭な点が数多く残されてきた「群写真」概念の本質を明らかにすると同時に、写真集という書籍形態の中で試みられた「群写真」には編集上のシステムとして如何なる普遍性が見出されるのかという点を、『日本』を主たる手がかりとして、「名取・東松論争」及び戦前の写真状況にまで遡及することで明確にしてゆく。

 

報告3

菅木志雄の「写真」について

孫沛艾(明治大学 理工学研究科博士後期課程)

 

本発表ではもの派の代表的な作家である菅木志雄の「写真」について考えてみたい。とくに初期の屋外での仮設的作品が撮影されること、また2006年以降頻繁に行われるようになったそれらの作品の再制作の機会に、再び撮影されることを題材に、それらの写真の中に、どのような思考と論理が内包されているのかを考察したい。

まず、菅だけではないもの派にとっての制作行為である物体表出と写真との関係を探り、そのことが日本美術史でどのように位置付けられていたのかを確認する。そのうえで菅以外に、写真を用いて表現していたもの派あるいはその周辺に位置づけられる高山登と榎倉康二と菅木志雄の異同を論じる。

彼らの作品で写真が用いられる目的の一つは、持続的・反復的に展示できない仮設的な美術作品を写真メディアの「記録性」に依存することで、実質的に代行させようとすることであった。1960年代、アメリカ人美術家ロバート・スミッソンは美術作品と展示場所の関係を探り、「サイト」(site)と「ノン・サイト」(non-site)の概念を導き出した。菅もまた、スミッソンの理論を踏まえた上で、エッセイでスミッソンの「行為の性質」についての論考を残している。

菅のスミッソンに対する関心の深さを考える上で、当時の「アースワーク」の文脈と写真の関係は非常に重要である。スミッソンもまた写真や映像と深く関わりを持った作家であるが、アースワークにおけるスミッソンの作品写真の意味を加味しつつ、菅の屋外での設置について議論を展開したい。

例えば1971年当時、アトリエを持っていなかった菅は「変則的」なやり方で、初期の代表作《狀況律》を制作した。イメージや感情の働きを一切排除する菅は、その代わりに思考や理念の多様性、場や状況の事実性などのほうをより制作上の重要なファクターとしていた。《狀況律》においては、湖水に浮かぶ強化プラスチックでできた板が水中に少し沈んでいる、一方で水面を通して見ることができる。このような状態はさらに大がかりで高名なスミッソンの代表作《スパイラル・ジェッティ》と同様、写真や映像によってしかうまく全体的に把握しにくいものである。

また菅は《狀況律》のような作品について、出来上がった当初はたしかにそこにあるのだが、客体に対する意識の流通作用がなくなると同時に、事物は解体するのだと言う。この局面について菅は、「有る」状態から「在る」状態に移行するのだと考えている。「有る」は「在る」に比して、観念や意識を前提にした存在の仕方を指しており、「在る」状態にすること、すなわち露わな物の実在(物自体)を出現させるためには、「有る」状態を時として「強引に」突き崩す必要があると菅はみている。「在る」状態は人間の個人的な観念と意識に囚われている「有る」状態よりも、永続性・普遍性と連関するが、このような「状態を超えてある」状態は、「仮設」されるほかはない。こうした逆説に、「永続性を仮設性によって表出する」という菅の造形的なプロセスは、写真がはかない一瞬を凝結させることで、永続性を指示する構造と相似性を持つとみることができる。菅の仮設的作品を写した写真は、ものそれ自体ではなく、そのものが置かれた周囲を含めた状況全体を記録し、保存するのである。

別の見方でいえば、菅の言う「有る」は刹那の存在と理解してもいいだろう。それと対照に、「在る」は永続的な状況を指している。刹那の存在が如何にして永続的な状態に移行しうるかというのは、菅の造形の矛盾に満ちた問いである。しかし、それは菅だけの矛盾ではあるまいし、仮設的提示の矛盾であり、かつ写真というメディウム/表現自体の矛盾とも言える。

菅のものの扱いは、「もの」と「もの」、「もの」と「場」、「もの」と「人」をつなぎ、囲い、相互依存させる。まるで、ものが新たな視覚の形式や状況まで出現させるかのようだ。そして、写真だけではなく、映像、映画、ミステリー小説と様々な手法を用いて多角的に、可視的な世界だけでなく不可視性をも取り込みつつ、根源的な世界の在り方を抽出しようとするのである。本発表ではそうした菅の試みの中で、写真の機能がどのような範囲と形式で関与しているかの一端を明らかにしたい。

 

以上

日本映像学会写真研究会

代表 前川修

〒657-0013 兵庫県神戸市灘区六甲台町1−1

神戸大学人文学研究科 前川修研究室

2018年度第1回(第18回)映像テクスト分析研究会開催のお知らせ【9月22日】

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日本映像学会 映像テクスト分析研究会
2018年度第1回(通算第18回)研究発表会 開催のお知らせ
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日本映像学会会員各位

映像テクスト分析研究会の研究発表会を下記のとおり開催します。
みなさまのご来場をお待ちしています。

日本映像学会映像テクスト分析研究会
代表 藤井仁子

■日時===========================
2018年9月22日(土曜日)15時30分開始~18時終了予定
発表後に休憩をはさんで質疑応答あり

■会場===========================
早稲田大学 戸山キャンパス 36号館2階演劇映像実習室(283教室/定員60人)
〒162-8644 東京都新宿区戸山1-24-1
最寄り駅:地下鉄東京メトロ東西線「早稲田駅」、副都心線「西早稲田駅」
交通アクセス
https://www.waseda.jp/top/access/toyama-campus
キャンパス案内図
http://www.waseda.jp/top/assets/uploads/2016/10/20161020toyama_campus_map.pdf
*スロープは上らず、スロープと工事フェンスの間の狭い通路を抜けて31号館に
突きあたったところで右折し、正面の階段を上っていただくのが近道です。
(あるいはスロープを上がり、31号館と33号館の間を通って中庭を抜けてください。)

■発表者==========================
川﨑佳哉(早稲田大学)

■表題・概要===============================
奥行きという「闇の奥」——『市民ケーン』のスクリーンをめぐって

1939年に映画会社RKOと契約を交わしたオーソン・ウェルズが、ハリウッドでの監督第一作目としてジョゼフ・コンラッドの小説『闇の奥』の映画化を企画したことは、映画史上の傑作として名高い『市民ケーン』(1941)の前史としてしばしば言及されてきた。主に主人公の回想形式で展開する一人称小説である原作と同様に、ウェルズはほぼ全編を主人公の視点から見せる=一人称カメラによって撮影するという構想を持っていたが、技術的な困難を多く抱えていたこの企画は予算の問題等から実現しなかった。
先行研究においては、この『闇の奥』の映画化企画が『市民ケーン』の同じく回想形式で進行する語りやカメラの視点に影響を与えた可能性について指摘されてきた。しかし本発表では、『市民ケーン』がこの企画から受け継いだものが、物語構造や映画スタイルの次元にとどまるものではなく、スクリーンと観客の関係という、映画というメディアの根底に関わるものであったことを明らかにする。ハリウッドにやってくる以前はニューヨークで演劇活動をしていたウェルズは、演劇と映画を比較し、後者が観客との関係という点である大きな問題を抱えていると考えていた。『闇の奥』の一人称カメラが、その問題に対する解決策として導入される予定であったことが資料の検討を通じて明らかになるだろう。また、こうした観点から『市民ケーン』を分析することによって、その問題意識がこの映画の画面を貫いていることを示していく。最終的には、『市民ケーン』の特徴として繰り返し挙げられてきた奥行きのある画面について、それが映画スタイルの問題ではなく、スクリーンと観客の関係を変革することを試みた『闇の奥』という実験の延長線上にあったことを論じたい。

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お問合せ先:
日本映像学会東部支部 映像テクスト分析研究会
代表 藤井仁子
〒162-8644 新宿区戸山1-24-1
早稲田大学文学学術院
e-mail: jinfujii(a)waseda.jp