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メディア考古学研究会(第4回)開催のお知らせ【6月24日】

メディア考古学研究会(第4回)開催のお知らせ【6月24日(火)】

日本映像学会メディア考古学研究会(第4回)を下記のとおり開催いたします。館内入場無料、事前予約などはございませんので、会場に直接お越しください。皆様のご参加をお待ちしております。

開催日時:2025年6月24日(火)17:30~19:00(17:00会場)
開催場所:大阪大学中之島芸術センター3階スタジオ(大阪市北区中之島4丁目3-53)
入場料:無料(予約不要・先着順)

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「映像メディア論講義・特殊講義VI—メディア考古学からみた日本の映像文化―」特別講義・上映会および日本映像学会メディア考古学研究会第4回研究発表会
『よみがえる紙フィルム映画―日本の新旧アニメーション夢の競演』

【概要】
1930年代、国内の映画館で映画のトーキー化がはじまり、はじめてのフルカラーアニメーションがアメリカから輸入されました。人々が日本製のフルカラートーキーアニメーションも見てみたいと思いはじめた頃、その願いを叶えるべく販売されたのが、この「紙フィルム映画」です。家庭向けの玩具ゆえにこれまでほとんど知られていなかった戦前のフルカラーアニメーションが、紙フィルム研究プロジェクト(バックネル大学)のご尽力による最新のデジタル技術で、今ここに生き生きとよみがえります。また当時の製作技法で再現製作された、かねひさ和哉氏による最新のアニメーション作品を、修復された当時の家庭用「トーキー」映写機でご覧いただきます。現在と過去が交錯するアニメーション、一夜限りの夢の競演です。

【スケジュール】
1.特別講義・上映会の趣旨とその歴史的意義:福島可奈子(大阪大学大学院人文学研究科助教/中之島芸術センター兼任教員)
2.デジタルでよみがえる日本の紙フィルムについて:エリック・フェーデン(バックネル大学映画・メディア学部教授)
3.紙フィルム映画デジタル上映+生演奏(デュオ夢乃(木村伶香能(箏)玉木光 (チェロ))
4.よみがえった「家庭トーキー發聲映寫器」による新作紙フィルムアニメーションの上映:山端健志(板橋区立教育科学館研究員、武蔵野美術大学大学院博士後期課程)、かねひさ和哉(アニメーション作家・アニメーション研究家)

主催:大阪大学大学院人文学研究科芸術学専攻アート・メディア論コース
共催:日本映像学会メディア考古学研究会
協力:紙フィルム研究プロジェクト
協賛:柳井イニシアティブ、公益財団法人徳間記念アニメーション文化財団(三鷹の森ジブリ美術館)

問い合わせ先:
日本映像学会メディア考古学研究会
代表・福島可奈子
korogattahotmail.co.jp

アジア映画研究会(第3期第27回)公開イベントのお知らせ【6月17~20日】

アジア映画研究会(第3期第27回)公開イベントのお知らせ【6月17~20日】

「イラン映画を福岡の宝に」(AIFM)プロジェクト                   
モフセン・マフマルバフ監督『川との対話』特別上映会             
Special Screenings: Talking with Rivers by Mohsen Makhmalbaf

会期:2025年6月17日(火)~20日(金)
会場:アテネ・フランセ文化センター(東京都千代田区神田駿河台2-11アテネ・フランセ4階)
料金:webページ参照 ※日本映像学会会員は入場無料(受付にて申告ください)
主催:「イラン映画を福岡の宝に」(AIFM)プロジェクト、アテネ・フランセ文化センター
共催:日本映像学会アジア映画研究会
協力:福岡市総合図書館、コミュニティシネマセンター、映画美学校、株式会社スモールトーク

【概要】
イランの映画作家モフセン・マフマルバフ監督が、混迷する世界に向けて発信した近作『川との対話』を特別上映。これに関連してハナ・マフマルバフ監督の最新作『苦悩のリスト』、モフセン・マフマルバフ監督とアフガニスタンをつなぐ伝説的な劇映画『サイクリスト』、さらにはマフマルバフ監督がイラン映画史上の問題作と評価するドキュメンタリー映画『あの家は黒い』をマフマルバフ監督からのオリジナルメッセージを併映して上映します。

【タイムテーブル】
6月17日(火) 
16時40分 ビデオメッセージ「マフマルバフ監督『あの家は黒い』を語る」『あの家は黒い』『川との対話』(計83分)                          
18時30分 『苦悩のリスト』(67分)
      トーク:石坂健治(日本映像学会アジア映画研究会代表)
      山口吉則(「イラン映画を福岡の宝物に」(AIFM)プロジェクト代表)

6月18日(水) 
17時10分 『サイクリスト』(83分) 
19時00分 ビデオメッセージ「マフマルバフ監督『あの家は黒い』を語る」『あの家は黒い』『川との対話』(計83分)

6月19日(木)                                 
16時40分 ビデオメッセージ「マフマルバフ監督『あの家は黒い』を語る」『あの家は黒い』『川との対話』(計83分)
18時30分 『サイクリスト』(83分)
      トーク:ショーレ・ゴルパリアン(映画プロデューサー)

6月20日(金)
17時20分 『苦悩のリスト』(67分)
19時00分 ビデオメッセージ「マフマルバフ監督『あの家は黒い』を語る」『あの家は黒い』『川との対話』(計83分)

※作品解説・監督プロフィールなど詳細はwebページ参照
https://umbarsec.sslspace.jp/www.athenee.net/culturalcenter/program/ma/makhmalbaf2025.html

2025年度 研究会活動費助成の公募について(応募締切:2025年6月23日12:00)

日本映像学会 会員各位

 平素より日本映像学会にご参加およびご協力いただきありがとうございます。映像にかんする研究・活動の活性化を図るために、研究会が企画・運営する本年度の研究活動に対して研究会活動費助成の公募をおこないます。有意義と期待される研究活動や、継続的な研究活動を続けている研究会、および新規発足の研究会による研究活動の奨励を目的とします。「2025年度研究会活動費助成申請書」に必要事項を記入の上、応募期限までにご提出ください。
 応募された「研究会活動費助成申請書」については審査委員会による研究・活動計画内容、実施の実現性などについて厳正な審査のうえ、助成対象となる研究・活動計画を決定します。

〆切は2025年【6月23日(月)12:00まで(厳守)】となっております。
みなさまのご応募お待ちしております。

日本映像学会 研究企画委員会

詳細のご案内や本年度の申請フォーマットは、以下よりダウンロードしてご使用ください。
2025年度研究企画委員会による研究活動助成について」.pdf
2025年度研究会活動費助成申請書」.xlsx
日本映像学会 研究会活動費助成 予算書」.docx
[参考]「日本映像学会 研究会活動費助成 決算報告書」.docx *研究会活動費の運用についての報告書式

会報第203号を発行しました。

会報第203号(2025年5月15日)を発行しました。
以下のPDFよりお読みください。

JASIAS_NewsLetter203
会報203号

PDFがウィンドウに表示されない(画面が真っ白や真っ黒等)ときは、
ウィンドウ右下端のサイズ調節をマウスで動かして調節してみてください。
ウィンドウの幅のサイズが会報の幅のサイズより大きいときなどに、
PDF表示画面が出ずに真っ白や真っ黒の画面になることがあります。
また、文字が一部しか表示されないときは、URL表示のそばにあるリロードボタンをクリックしてみてください。


会報への会員による投稿につきましては以下の投稿規定をお読みください。

日本映像学会 会報 投稿規定(2017年10月 理事会決定)

1.投稿資格

(1) 投稿の時点で正会員の資格を有していること。

(2) 投稿者本人が執筆者であること。共著の場合は、投稿者が筆頭執筆者であり、必ず他の共著者全員の承認を得た上で投稿しなければならない。

2.投稿内容

(1) 映像に関する研究を推進し、広く映像文化の向上に寄与するもの(「日本映像学会会則」第2章第4条にもとづく)。

(2) 未発表のもの。二重投稿は認めない。投稿者自身の既発表論文や口頭発表と関連がある場合には、そのことを必ず明記すること。

(3) 投稿者は、自らが著作権を有しない著作物や図版などを引用するに際しては、著作権法(第32 条第1項)が定める引用の条件に則って行なうものとし、必要な場合はその著作権所有者の許諾を得なければならない。

3.字数

(1) 字数は自由(1ページは2,400字程度・複数ページも可)

(2) 図版を添付する場合には、図版の大きさを文字数に換算し、全体の文字数に含める。

4.体裁

(1) 完成原稿であること。

(2) メール本文に、題名、執筆者名、住所、電話番号、Eメールアドレス、所属等を記すこと。なお、総務委員会が原稿を確認し、事務局からEメールで「原稿受付」の通知をする。

5.提出方法

(1) 電子データをメール添付で事務局に送信すること。

(2) メール本文にOSの種類とソフト名(Wordもしくはテキスト)を明記すること。

6.投稿先

E-mail: officejasias.jp

7.校正

著者校正は初校のみとし、以後は総務委員会が行なう。

8.著作権

会報に発表された研究報告等の著作権は日本映像学会に帰属する。他の著作に転載する場合には、事務的な手続きのため、事前に文書等で学会に連絡し、転載する際に、会報への掲載に関する基本的な書誌情報を明記すること。

9.締切

投稿は随時受け付ける。

10.その他

(1) 掲載の可否については、総務委員会が決定する(一部改稿を求めることもある)。また、「採否の通知」は事務局からEメールで送信する。

(2) 投稿原稿掲載部分はPDF電子版会報の内としてホームページ上で一般公開

以上


第3回 「映像身体論」研究会【6月15日】

第3回 日本映像学会「映像身体論」研究会「奥まで触れて──映画にみる接触へのクィアな欲望」

本研究会は、近年興隆する映像身体論の潮流を検討し、従来の美学・芸術学が対象化してこなかった「brain tingles(脳のうずき)」や「head orgasm(頭のオーガズム)」等の映像がもたらす「快/不快」情動、あるいはインターフェイスの視/触覚的側面について理解を深めることを目的とし、多様な学術分野から代表的な論者をお招きして、意見交換を進めてまいります。

第3回オンライン公開研究会では、異性愛規範の「磁場」において不可視化された欲望と接触との関係や、映画空間内で触感的イメージを喚起する映像技法について、金沢大学の久保豊先生から「奥まで触れて──映画にみる接触へのクィアな欲望」と題するご講演をいただく予定です。ご関心のある方はどうぞ奮ってご参加ください。

【日時】2025年6月15日(日)14:00-16:15(日本時間)
【会場】オンライン(無料)
【参加方法】
参加を希望される方は、名前、所属を明記の上、下記アドレスまで問い合わせください。
head.orgasmgmail.com

【定員】
20名(※先にお申し込みの方を優先的にご案内いたします。)

【プログラム】
趣旨説明:難波阿丹(聖徳大学)
講演:久保豊(金沢大学)

14:00-14:30 趣旨説明:難波阿丹(「映像身体論」研究会代表、聖徳大学)「クィア映画批評における触感的イメージ」
14:30-15:30 講演:久保豊(金沢大学)「奥まで触れて──映画にみる接触へのクィアな欲望」
15:30-16:15 質疑応答

【使用言語】日本語
【主催】日本映像学会「映像身体論」研究会
【助成】科研費「触覚的な「快」情動によるアテンション管理の研究:ASMR動画を題材として」(研究代表:難波阿丹、研究課題番号24K15927)

アナログメディア研究会主催:実験映画を観る会 vol.13【4月20日】

実験映画を観る会 VOL.13
IKIF 特集上映 
“光の遊戯:素材と技法のアニメーション実験工房”

IKIF(石田木船イメージ・ファクトリー)は、東京造形大学の学生だった石田園子と木船徳光が1979年に結成したユニットである。初期の頃は主に、アニメーションの自主グループ「アニメーション80」で活動した。さまざまな素材と多様な技法による実験的なアニメーションに特徴があり、立体作品やパフォーマンスなど発表形態もさまざまである。また早くからコンピュータグラフィックスに着手し、さまざまな作品の3DCGを手がける。昨年のイメージフォーラム・フェスティバルでも特集が組まれたが、今回の特集ではより多くの作品が含まれており、すべてがフィルムによる上映となる。二面スクリーンの『回転AB』も二台の映写機で上映する予定である。

日時:2025年4月20日(日曜日) 14時から上映
場所:小金井市中町天神前集会所
(〒184-0012 東京都小金井市中町1丁目7-7)
https://www.mapion.co.jp/phonebook/M13007/13210/21331137107/
武蔵小金井駅南口から徒歩約14分

参加は予約制です。予約フォームにご記入ください。
https://forms.gle/4MNjTPQDmEASedvM8

参加資料代:1000円(当日現金でお支払い下さい)

【上映作品】
『ZOO Ⅱ』 8ミリ / 4分 / 1980年
『M氏の3333』 8ミリ / 3分 / 1980年
『CIRCLE』 8ミリ / 4分 / 1981年
『FACE』 8ミリ / 3分 / 1981年
『走馬灯(一)』 8ミリ / 3分 / 1982年
『転化(1)』 8ミリ / 3分 / 1983年
『アニメーション百科 1980-83』 8ミリ / 5分 / 1980-83 年
『SCRIBBLE BOARD砂鉄3』 8ミリ / 2分 / 1986年
『回転AB』 8ミリ二面映写 / 2分 / 1983年
『乱PART2 RADIANCE』 16ミリ / 9分 / 1982年 
『石化(一)』 16ミリ / 6分 / 1982年 
『カメラオブスクラ3』 16ミリ / 3分 / 1984年 
『DIM』 16ミリ / 4分 / 1984年 
『(二)海の底/At the bottom of the sea』 16ミリ / 3分 / 1985年 
『阿耳曼陀羅(二)』 16ミリ / 5分 / 1986年 
『流砂/QUICK-SAND』 16ミリ / 6分 / 1987年 
『SIGN』 16ミリ / 4分 / 1990年 
『スクリーン・トーン・ミュージック』 16ミリ / 5分 / 1992年 

【スケジュール】
13:45 開場
14:00~14:30 上映、解説
16:30~16:45 休憩
16:45 トーク&質疑応答 (聞き手:西村智弘)
17:30 終了予定

主催:
日本映像学会 アナログメディア研究会
https://www.facebook.com/analogmedia
https://twitter.com/analogmedia2022
8ミリフィルム小金井街道プロジェクト
http://shink-tank.cocolog-nifty.com/perforation/
https://twitter.com/8mmfkkp

2025年度 春期新規研究会登録申請について(応募締切:2025年4月30日12:00)

日本映像学会 会員各位

平素より日本映像学会の活動にご参加・ご協力いただき、ありがとうございます。
日本映像学会では会員のみなさまに活発な学会活動をおこなっていただくため、2025年度春期の新規研究会を募集します。
従来の研究会にない枠組みでのご活動を検討されている方、映像学への新たな視点をお持ちの方、是非ご申請ください。

〆切は2025年【4月30日(水)12:00まで(厳守)】となっております。
みなさまのご応募お待ちしております。

日本映像学会 研究企画委員会

詳細のご案内や申請フォーマットは、以下よりダウンロードしてご使用ください。
2025年度春期_新規研究会登録申請について.pdf
新規研究会登録申請書.xlsx

2024年度 西部支部研究例会・総会ご案内【3月30日】

【日本映像学会西部支部 2024年度 研究例会・総会のご案内(2025年3月30日(日)開催)】

下記のとおり日本映像学会西部支部2024年度研究例会・総会を開催いたします。
万障お繰り合わせの上ふるってご参加ください。

日時:2025年3月30日(日)14:00~

(「研究例会」14:00~、そのあと「総会」も予定しております。)

場所:九州産業大学芸術学部17号館6階 デジタルラボ601
(九州産業大学アクセス https://www.kyusan-u.ac.jp/guide/summary/access.html

プログラム(予定)
1)発表者:坂口将史 (日本経済大学 経営学部 准教授)
タイトル:「特撮を見る」というフレームワークがもたらす映像認識

2)発表者:趙瑞 (九州産業大学 芸術学部 准教授)
タイトル:『New Animation Art』の概念整理とその技術・芸術的意義 ― アルスエレクトロニカを基盤とした考察

3)発表者:黒岩俊哉 (九州産業大学 芸術学部 教授)
タイトル:実験映像インスタレーション「存在の証明」シリーズ─構造映画における実験的アプローチの考察

・研究例会終了後、同会場にて2024年度日本映像学会西部支部総会を行います。

映像テクスト分析研究会 2024年度(通算第24回)研究発表会【3月28日】

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日本映像学会 映像テクスト分析研究会
2024年度(通算第24回)研究発表会 開催のお知らせ
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日本映像学会会員各位

映像テクスト分析研究会の研究発表会を下記のとおり開催します。
対面のみでの開催です。みなさまのご参加をお待ちしています。

日本映像学会映像テクスト分析研究会
代表 藤井仁子

■日時===========================
2025年3月28日(金曜日)17時(19時40分終了予定)
各発表後に質疑応答あり

■会場===========================
早稲田大学 戸山キャンパス 36号館2階演劇映像実習室(283教室/定員60人)
〒162-8644 東京都新宿区戸山1-24-1
最寄り駅:地下鉄東京メトロ東西線「早稲田駅」、副都心線「西早稲田駅」
https://www.waseda.jp/flas/hss/access/

■発表1 17:00~17:50
中村秀之(東部支部会員)
幾重にも時は折られて――『河内山宗俊』(1936年)の〈雪の場〉のテクスト分析

『河内山宗俊』(1936年)の〈雪の場〉(と呼んでおく)については、比類なく美しいショットの出現と物語の決定的転換の生起という2つの特長が(それぞれ蓮實重彥氏と藤井仁子氏によって)正当に語られてきた。本発表ではさらに進んで、そこに居るのに無視されがちな広太郎(市川扇升)という人物に焦点を合わせ、この場面の遥かに特異な実相を明らかにしたい。まず、脇の人物でしかないように見える広太郎の作品全体における中心性をアダプテーションとステージングの二面から簡潔に立証する。これを踏まえて〈雪の場〉の映像と音響を詳細に分析し、そこで(慣習的技法におさまらない方法によって)複数の異質で不定形な時間が折り重ねられる、という言語化が容易でない効果の解明を企てる。さらに、その重層的な時間性と広太郎のライトモチーフと呼べる〈水の三態〉との結びつきを指摘し、素材の指示性に関する理論的考察を手短に経由して、件の雪の動きの映画的力能を論じる。

■発表2 18:00~
堅田諒(北海道大学大学院文学研究院専門研究員/東部支部会員)
演技の実験――ジョン・カサヴェテス『チャイニーズ・ブッキーを殺した男』をめぐって

『チャイニーズ・ブッキーを殺した男』(The Killing of a Chinese Bookie, 1976, 以下『ブッキー』)は、ジョン・カサヴェテスがベン・ギャザラを主演に迎え、自身のフィルモグラフィーにおいて初めてギャング映画の要素を取り入れて制作した作品である。従来の研究では、『ブッキー』をギャング映画として評価し、その完成度の低さを批判する論調が主流であった。一方で、カサヴェテス自身は、前作『こわれゆく女』のインディペンデントな制作に限界を感じ、本作において「人間的、芸術的経験の別の領域を扱い」、「知的な実験」を試みたかったと述べている。この発言を踏まえるならば、『ブッキー』は単なるギャング映画ではなく、カサヴェテスが初期から実践してきた俳優重視の映画制作を、新たな視点から探求する試みだったと考えられる。本発表では、この仮説をもとに『ブッキー』を演技論・パフォーマンス論の観点から再考する。具体的には、銃撃を受けて傷を負うギャザラ演じるコズモの身体とそのパフォーマンス、さらに作中に虚構内虚構として導入されているストリップクラブ「クレイジー・ホース・ウェスト」の分析を通じて、カサヴェテスの俳優演技に関する実践の意義を明らかにする。

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お問合せ先:
日本映像学会 映像テクスト分析研究会
代表 藤井仁子
〒162-8644 新宿区戸山1-24-1
早稲田大学文学学術院
e-mail: jinfujiiwaseda.jp

中部支部2024年度第3回研究会【3月14日】

中部支部では、下記の通り中部支部 第3回研究会を開催いたします。
中部支部会員に限らず、多くの方の参加をお待ちしています。

今回は、1件の研究発表の他に、8校・11作品による学生作品のプレゼンテーションを実施します。
皆様のご参加をお待ち申し上げます。

https://jasias-chubu.org/wp/
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2024年度 | 日本映像学会 中部支部 | 第3回研究会
日時:2025年3月14日(金)(13:30 開始予定)
会場:椙山女学園大学 星が丘キャンパス メディア棟127教室
・*正門より入り直進、右手の赤い柱があるメディア棟にお越しください。
・学部棟の入口はグランドフロア(GF)とカウントされております。
・127教室(1F)は、階段もしくはEVをご利用の上、お越しください。
開催方式:対面

◎研究会スケジュール
13:00 – 研究会受付開始
13:30 – 開会あいさつ
13:35 – 14:05 研究発表
(1件 / 発表20分、質疑応答5分 予備時間5分)
 休憩
14:15 – 15:45頃 学生作品プレゼンテーション I
 休憩
16:00 – 17:30頃 学生作品プレゼンテーション II

 - 終了後 – 20:00 メディア棟4F学生控室にて懇親会を予定 –

◎研究発表
「クレショフ効果」に関する実験的研究
鈴木 清重|愛知淑徳大学

要旨:
「クレショフ効果」は、映画編集の原理となっている心理学的現象と考えられます。しかし、どのような現象といえるか未解明な点も多く(鈴木, 2003)、学術的な検討の余地が残されていると考えられます。
 本研究では、クレショフ効果に関する検討課題を整理することを目的に、発表者自身の実験心理学的研究の成果(鈴木, 2021, 2024 他)を中心に、現在までの研究の状況を概観いたします。

◎学生作品プレゼンテーション
<参加校>(8校)
愛知県立芸術大学 / 静岡文化芸術大学 / 情報科学芸術大学院大学(IAMAS) / 椙山女学園大学 / 中部大学 / 名古屋学芸大学 / 名古屋芸術大学 / 名古屋文理大学

作品については特設サイトをご参照ください。(11作品)
学生作品プレゼンテーション_2024

学生プレゼンテーションでは、各大学20分以内の発表と質疑応答(5分程度)を行います。
当日、プレゼンテーション内で作品の上映も行われますが、時間の都合により全編を鑑賞できない作品もあると思います。
事前に上記の特設サイトに掲載された作品の視聴を推奨します。

◎補足情報
日本映像学会中部支部 幹事会
※幹事メンバーのみ
会場:椙山女学園大学 星が丘キャンパス メディア棟1F123学生控室
時間:12:30 – 13:00

◎会場へのアクセス
「椙山女学園大学 星が丘キャンパス」
地下鉄東山線「星ヶ丘」下車、6番出口より徒歩5分
正門より直進右手の赤い柱の建物にお越しください。
https://www.sugiyama-u.ac.jp/univ/access/index.html

<お車でお越しの方>
学内には来客用駐車場はございません。
お車でお越しの際は、近隣の星が丘駐車場(星が丘三越・星が丘テラス併設 https://www.hoshigaoka-terrace.com/access/)もしくは、近隣のコインパーキングをご利用ください。

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研究会は入場無料、学会員でない方も聴講可能です。
興味がありそうな方にお知らせいただければ幸いです。
このメールも転送を歓迎します。ご活用ください。

以上、よろしくお願いします。

日本映像学会 中部支部事務局
email: msaitonuas.ac.jp (齋藤)