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関西支部第101回研究会【12月21日】及び関西支部総会

日本映像学会関西支部第101回研究会(12月21日)および関西支部総会のお知らせ

下記の通り日本映像学会関西支部第101回研究会を開催いたします。関西支部会員に限らず多くの方の参加をお待ちしています。
オンラインでの参加を希望される方は、研究会前日までに下記グーグル・フォームに記入送信願います。当日メールにてZoom参加リンクをお送りいたします。
https://forms.gle/V9wmJuRjhmkp7skH9

日時:2024年12月21日(土)午後2時00分より4時30分頃まで。
会場:大阪芸術大学7号館51教室

研究発表1:鈴木清順問題共闘会議再訪―自主上映史の視座から―
発表者:田中晋平会員 日本大学研究員 
要旨:
1968年、日活による鈴木清順監督の突然の契約打ち切りと、東京のシネクラブ研究会が予定していた同監督の特集上映に対する作品貸し出し拒否に端を発して抗議活動が起き、〈鈴木清順問題共闘会議〉が結成された。鈴木清順による日活との裁判闘争の支援と作品封鎖の解除を求めたその活動に関して、本発表では、主に自主上映史の視座からの再考を試みる。〈清順共闘〉に関連する資料に基づき、インディペンデントな上映活動の担う可能性が、当該期においてどのように捉えられていたかを検討するのが狙いである。
 1960年代は日本における映画産業の衰退が進んだ時代だが、戦後の非商業的上映活動の転換期としても、先行研究で位置付けられてきた。製作・配給・興行のシステムを築いてきた旧来の映画産業側に対し、勃興した新たな映画運動、すなわち観たい映画を自らの手で上映する自主上映グループやシネクラブの活動が衝突して生じた鈴木清順問題は、時代を象徴する出来事としても事後的に把握されてきた。『鈴木清順全映画』(立風書房、1986年)で上野昻志は、「それまでの、作る側中心にしか展開しなかった映画運動を、見る側へ開いてゆく大きな力になった」(同書、224頁)とシネクラブ研究会などの活動を位置付け、〈清順共闘〉について論じている。
 ただし、当時の〈清順共闘〉での討論記録や映画雑誌に掲載された関連する論考や座談会、新聞記事などを確認すると、鈴木清順の映画を観るための上映活動のみが議論されていたわけでは全くない。映画産業内の労働者の権利や著作権の問題、五社体制のオルタナティブとなる映画の創造と批評運動のありかたなど、さまざまな論点が噴出していた。そのため、「観客の“映画を観る自由”」、「〈観る権利〉を確立せよ!」といった表現は散見されるものの、自主上映の活動の可能性や意義について議論が尽くされていたとは、むしろ言い難い面がある。しかし、〈清順共闘〉で中核的役割を果たした大島渚に対し、その政治主義的側面を批判した上で、映画運動/観客運動としての固有の問題を探った松本俊夫のテキストなど、注目すべき論点は提示されていた。自主上映史の視座から整理すれば、政治運動に従属する「運動の映画」ではなく、(鈴木清順の作品含め)映画と観客の関係から形成されるべき「映画の運動」として自主上映を捉える主張、あるいはその萌芽を認めることができる。こうした論点を、〈清順共闘〉に関連する言説から掘り起こす作業を進め、作品封鎖に対抗し、観る権利を唱えた上映活動への認識、その可能性の一端に迫りたい。

研究発表2:『トーク・トゥ・ハー』の劇中映画『縮みゆく男』とクールベの『世界の起源』
発表者:伊集院敬行会員 島根大学
要旨:
ペドロ・アルモドバルの『トーク・トゥ・ハー』(2002)には『縮みゆく男』という劇中映画が登場する。この映画は主人公ベニグノが見た映画で、劇中、彼はその内容を語りながら眠れる美女アリシアをマッサージしている。しかし、そうしているうちにベニグノは興奮し、ついに超えてはいけない一線を越えてしまう。だがそれは画面に映し出されることはない。なぜならこの『縮みゆく恋人』のある場面がベニグノの卑劣な行為を覆い隠すからである。その場面とは、恋人の科学者アンパロの作った痩せ薬のせいでペニスサイズにまで縮んでしまったアルフレドが、眠っている彼女の膣に滑り込んでいくというものである。
 『トーク・トゥ・ハー』が論じられるとき、一般にこのシーンは、「トーク・トウ・ハー」というセリフとともに、アリシアをレイプしたベニグノに対して我々鑑賞者を同情と反感、好意と嫌悪、賞賛と非難に引き裂く仕掛けとして考察されることが多い。
 だが、精神分析的な視点で見るならこのシーンは、フロイトが「快感原則の彼岸」(1920)で論じたエロスとタナトスの分かちがたい関係を見ることもできる。そしてそうだとすれば、劇中映画でアルフレドが眠っているアンパロの膣に潜り込むときの構図が、クールベの『世界の起源』(1866)を思わせるものであることは重要である。なぜなら『世界の起源』の最後の所有者はジャック・ラカンであり、彼が『世界の起源』を、アンドレ・マッソンがそれをもとにして描いた風景画で覆い隠したことは、『精神分析の四基本概念』で論じられる「眼差し」を説明する図を連想せるからである。そこで本発表は『トーク・トゥ・ハー』の精神分析的解釈を通し、『縮みゆく恋人』もまた、ラカンの装置におけるマッソンの線画のように、「眼差し」を隠していることを明らかにする。

研究会会場:大阪芸術大学7号館51教室

・研究会終了後、同会場にて2024年度日本映像学会関西支部総会を行います。4時半頃開始予定。

交通アクセス:https://www.osaka-geidai.ac.jp/guide/access
近鉄南大阪線「喜志駅」下車 大阪芸術大学スクールバス(無料・随時発車)

構内マップ:https://www.osaka-geidai.ac.jp/guide/access/campus

日本映像学会関西支部事務局
〒585-8555大阪府南河内郡河南町東山469
大阪芸術大学映像学科内(大橋)
Tel: 0721-93-3781(内線3327)
email:eizouosaka-geidai.ac.jp

「インターリンク:学生映像作品展[ISMIE]2024」【名古屋会場/11月30日-12月1日】開催のご案内

映像表現研究会主催「インターリンク:学生映像作品展 [ISMIE] 2024」(名古屋会場)開催のご案内

映像表現研究会が主催する「インターリンク:学生映像作品展 [ISMIE] 2024」名古屋会場のお知らせです。

名古屋会場は、11月30日[土]、12月1日[日]に愛知芸術文化センターで開催される「ムービング・イメージ・フェスティバル / MIF 2024」のプログラムとして実施します。
各校で選抜された作品の上映と、近隣の芸術系大学や映像系専門学校より選出された特別上映プログラム、参加校教員等による公開トークを予定しています。
会員諸氏や作者のみならず、在学生の方にもご覧頂きたいと思っております。
入場無料です。是非お誘い合わせの上、ご来場ください。

<名古屋会場:ムービング・イメージ・フェスティバル(MIF)2024 共催>
日 時:2024年11月30日(土)、12月1日(日)開催
会 場:愛知芸術文化センター 12階 アートスペースA

11月30日[土]13:00〜17:30頃
-ISMIE 代表作品プログラムA (約65分)
-ICAF2024 実行委員セレクションA(約50分)
-ISMIE 代表作品プログラムB (約70分)
-名古屋特別プログラムA + 出品者挨拶(約50分)

12月01日[日]13:00〜17:30頃
-ISMIE 代表作品プログラムC + 出品者挨拶(約80分)
-ICAF2024 実行委員セレクションB + 出品者挨拶(約55分)
-名古屋特別プログラムB + 出品者挨拶(約45分)
-参加校教員による公開トーク

詳細は以下のURLよりご確認ください。
https://sites.google.com/view/movingimagefestival

愛知芸術文化センターへは、
地下鉄東山線または名城線「栄」駅下車、オアシス21経由にて徒歩3分
名鉄瀬戸線「栄町」駅下車、オアシス21経由にて徒歩2分
https://www.aac.pref.aichi.jp/access.html

以上
日本映像学会映像表現研究会
ISMIE 2024 事務局
日本大学芸術学部映画学科(研究室A)
担当:奥野邦利
名古屋会場担当:伏木 啓

第57回映画文献資料研究会【11月30日】

第57回映画文献資料研究会のお知らせ

日本映像学会映画文献資料研究会では、下記のように、研究例会を開催いたします。会員の皆様のご参加をお待ちいたします。

「大島渚の韓国」

企画概要:松竹ヌーヴェル・ヴァーグ、創造社とATGの共作、『愛のコリーダ』(1976)裁判、『戦場のメリークリスマス』(1983)の国際的成功など、日本映画史における大島渚(1932~2013)の軌跡は、これまで様々な切り口で語られて来ました。2021年12月に出版された、大島渚プロダクション監修、樋口尚文編著の『大島渚全映画秘蔵資料集成』は、今後の大島渚の作家研究の礎石となるだけなく、日本映画史研究にとっても里程標となることでしょう。
征韓論で知られる対馬藩士・大島友之允を先祖とする大島渚は、韓国・朝鮮に最も強い関心を寄せた日本の映画人です。『夏の妹』(1972)で沖縄返還を題材にした大島は、しかしながら、沖縄よりも寧ろ韓国・朝鮮を好んで取り上げたように見えます。ポスト植民地主義の立場から、大島の描いた韓国・朝鮮にアプローチすることは、日本映画史の研究を比較映画史へ繋げることにもなります。
「大島渚の韓国」と題した今回のシンポジウムでは、日本と韓国の両方の立場から、改めて大島渚の作品に現れた韓国・朝鮮の表象についての再考を試みます。

〇基調講演「大島渚と韓国」
第1部 韓国人の表象~大島監督は韓国人をどのように表現したのか
1,日本映画の中の韓国人
2,大島渚の映画と韓国人
3,『忘れられた皇軍』から見る韓国人の表象
4,韓国人の表象の流れ
第2部 韓国国内における大島渚~マスコミでの紹介と映画の受容
1,マスコミでの紹介
2,映画の受容
3,韓国内における大島の評価
・卜煥模(ボク・ファンモ):韓国湖南大学校映像公演学科元教授(1996年3月~2023年8月)。韓国漢陽大学校演劇映画学科卒業。早稲田大学大学院文学研究科修士・博士号(演劇映像学専攻)取得。主な論文:「成瀬巳喜男作品の様式」、「韓国映画史初期における伊藤博文の映画利用に関する研究」。著書:『朝鮮総督府のプロパガンダ』(2023)。
〇パネラー
・大島新:東京工芸大学教授、ドキュメンタリー監督・プロデューサー。1995年フジテレビ入社、1999年同退社。2009年映像制作会社ネツゲン設立。監督作品:『なぜ君は総理大臣になれないのか』(2020)、『香川一区』(2022)、『国葬の日』(2023)。プロデュース作品:『ぼけますから、よろしくお願いします。』(2018)、『私のはなし 部落のはなし』(2022)、『うんこと死体の復権』(2024)。著書:『ドキュメンタリーの舞台裏』(2022)。
・丁智恵:東京工芸大学准教授。専門はメディア史、在日コリアン研究。主な論文:「歴史の忘却と抵抗の痕:1960年代社会派ドラマの放送中止事件から」浅野豊美編『和解学叢書6 文化・記憶 想起する文化をめぐる記憶の軋轢:メディアの和解と行方』(2023、明石書店)、「朝鮮戦争報道と占領期日本――映像メディアの分析を中心に」蘭信三ほか編『帝国のはざまを生きる:交錯する国境、人の移動、アイデンティティ』(2022、みずき書林)など。
進行
・西村安弘:東京工芸大学教授。

日時:2024年11月30日(土)13:30~17:00(予定)
会場:東京工芸大学芸術学部1号館B1大講義室
東京都中野区本町2-9-5
(最寄り駅:地下鉄丸ノ内線及び大江戸線・中野坂上駅)
入場無料
連絡先:西村安弘 nishimurimg.t-kougei.ac.jp

主催:日本映像学会映画文献資料研究会(代表:西村安弘)/科研費若手研究「冷戦下東
アジアにおける〈ポスト帝国〉の越境的映画人ネットワーク」(課題番号:23K12048)研究代表 丁智恵

アナログメディア研究会主催:実験映画を観る会 vol.11【11月24日】

実験映画を観る会 VOL-11
浅野優子 特集上映
“ドローイングも人形も繊細・華麗なアニメーション”
日時:2024年11月24日 日曜日 14時から上映
場所:小金井市中町天神前集会所
(〒184-0012 東京都小金井市中町1丁目7-7)
https://www.mapion.co.jp/phonebook/M13007/13210/21331137107/
武蔵小金井駅南口から徒歩約14分
参加は予約制です。予約フォームにご記入ください。
https://forms.gle/8sWSKt1BLpLZAuQE7
上映作品の詳細なども研究会facebook twitter にアップ予定
参加資料代千円(当日現金でお支払い下さい)
スケジュール
13時45分開場
14時00分 〜 16時30分 上映 解説
16時30分 〜 16時45分 休憩
16時45分 〜 17時30分 トーク 浅野優子 聞き手 工藤雅 & 質疑応答
実験映画を観る会は、フィルムで制作された実験映画(実験アニメーション)をフィルムで上映することをコンセプトに、これまで10回行ってきた。第11回目は、実験アニメーション浅野優子特集上映。全て8mm、16mmフィルムで作られた作品で、フィルム映写機で上映。上映と作家による解説、浅野優子のトーク&質疑応答が予定されている。
プログラム 18作品 約80分
『in dark trees』 1978年制作 8mm 24コマ 2分20秒
『水の音』  1980年制作 8mm 24コマ 3分
『西のマントラ』 1981年制作 8mm 24コマ 2分40秒
『ペリザンナ』1981年制作 8mm 24コマ 2分40秒
『晴れ』1982年制作 8mm 24コマ 2分30秒
『BAMBiNO』1982年制作 16mm マグネ 2分
『螺旋迷宮』 1982年制作 16mm マグネ 2分30秒
『月の娘』 1983年制作 8mm 24コマ 4分
『鳥たちの棲むところ』1983年制作 8mm 24コマ 2分
『花粉』1984年制作 8mm 24コマ 8分40秒
『柳水華苑』1985年制作 16mm 音声:マグネ 4分
『木の中刺す魚の気』1985年制作 8mm 24コマ 5分50秒
『聖エルモの灯』1985年制作 8mm 24コマ 2分10秒
『水辺の植物』1986年制作 16mm 音声:マグネ 3分
『爬虫類』 1987年制作 16mm 音声:マグネ 4分40秒
『ナルコレプシー』1987年制作 8mm 18コマ 7分10秒
『五つの指の庭』1988年制作 16mm 音声:光学 5分10秒
『蟻の生活』1994年制作 16mm 音声:光学 14分10秒
※8mm作品は全て、シングル8、音声:マグネ・1トラック

FACEBOOK イベントページ:https://www.facebook.com/events/901236295303102/

主催:
日本映像学会 アナログメディア研究会
https://www.facebook.com/analogmedia
https://twitter.com/analogmedia2022
8ミリフィルム小金井街道プロジェクト
http://shink-tank.cocolog-nifty.com/perforation/
https://twitter.com/8mmfkkp

アジア映画研究会(第3期第25回)開催のお知らせ【11月7日】

アジア映画研究会会員/日本映像学会会員各位
「日本映像学会アジア映画研究会(第3期第25回)開催のお知らせ」

アジア映画研究会(第3期第25回)を下記のとおり開催します。
日時:2024年11月7日(木)19:00~20:30  ZOOMによるオンライン開催

下記URLより事前登録してください。会議前日にミーティング参加に関する情報の確認メールをお届けします。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdDVFvTWaMmDdNdyn-Go2y_H7HIMuIn3hyH30Q4NUCEa2vzTg/viewform?usp=pp_url

タイムテーブル:
報告1:19:00-19:30 龐 鴻(東京大学大学院総合文化研究科博士課程)
【書評:Ying Qian, Revolutionary Becomings: Documentary Media in Twentieth-Century China(Columbia University Press,2024)に触発されて】
 英語圏における中国ドキュメンタリー映画に関する最新鋭の研究成果を紹介・分析する。

報告2:19:40-20:10 陳麗英(日本大学芸術学部 研究員)
【1990年代における日本と香港の合作映画について】
 1990年代の香港映画の製作現場における発表者の実体験を交えて語る。

全体討論:20:10-20:30

皆様のご参加をお待ちしております。
11月座長:韓燕麗

2024年度 秋期新規研究会登録申請について(応募締切:2024年11月22日12:00)

日本映像学会 会員各位

平素より日本映像学会の活動にご参加・ご協力いただき、ありがとうございます。 日本映像学会では会員のみなさまに活発な学会活動をおこなっていただくため、2023年度秋期の新規研究会を募集します。 従来の研究会にない枠組みでのご活動を検討されている方、映像学への新たな視点をお持ちの方、是非ご申請ください。

〆切は2024年【11月22日(金)12:00まで(厳守)】となっております。 みなさまのご応募お待ちしております。

日本映像学会 研究企画委員会

詳細のご案内や申請フォーマットは、以下よりダウンロードしてご使用ください。
2024年度_秋期新規研究会登録申請について.pdf
新規研究会登録申請書.xlsx

会報第201号PDF公開版を掲載しました。

会報第201号(2024年10月1日)を発行しました。
以下のPDFよりお読みください。[ペーパーによる完全版は会員配布]

JASIAS_NewsLetter201

PDFがウィンドウに表示されない(画面が真っ白や真っ黒等)ときは、
ウィンドウ右下端のサイズ調節をマウスで動かして調節してみてください。
ウィンドウの幅のサイズが会報の幅のサイズより大きいときなどに、
PDF表示画面が出ずに真っ白や真っ黒の画面になることがあります。
また、文字が一部しか表示されないときは、URL表示のそばにあるリロードボタンをクリックしてみてください。


会報への会員による投稿につきましては以下の投稿規定をお読みのうえ、末尾の連絡フォームによりご連絡ください。のちほど担当よりご連絡申し上げます。

日本映像学会 会報 投稿規定(2017年10月 理事会決定)

1.投稿資格

(1) 投稿の時点で正会員の資格を有していること。

(2) 投稿者本人が執筆者であること。共著の場合は、投稿者が筆頭執筆者であり、必ず他の共著者全員の承認を得た上で投稿しなければならない。

2.投稿内容

(1) 映像に関する研究を推進し、広く映像文化の向上に寄与するもの(「日本映像学会会則」第2章第4条にもとづく)。

(2) 未発表のもの。二重投稿は認めない。投稿者自身の既発表論文や口頭発表と関連がある場合には、そのことを必ず明記すること。

(3) 投稿者は、自らが著作権を有しない著作物や図版などを引用するに際しては、著作権法(第32 条第1項)が定める引用の条件に則って行なうものとし、必要な場合はその著作権所有者の許諾を得なければならない。

3.字数

(1) 字数は自由(1ページは2,400字程度・複数ページも可)

(2) 図版を添付する場合には、図版の大きさを文字数に換算し、全体の文字数に含める。

4.体裁

(1) 完成原稿であること。

(2) メール本文に、題名、執筆者名、住所、電話番号、Eメールアドレス、所属等を記すこと。なお、総務委員会が原稿を確認し、事務局からEメールで「原稿受付」の通知をする。

5.提出方法

(1) 電子データをメール添付で事務局に送信すること。

(2) メール本文にOSの種類とソフト名(Wordもしくはテキスト)を明記すること。

6.投稿先

E-mail: officejasias.jp

7.校正

著者校正は初校のみとし、以後は総務委員会が行なう。

8.著作権

会報に発表された研究報告等の著作権は日本映像学会に帰属する。他の著作に転載する場合には、事務的な手続きのため、事前に文書等で学会に連絡し、転載する際に、会報への掲載に関する基本的な書誌情報を明記すること。

9.締切

投稿は随時受け付ける。

10.その他

(1) 掲載の可否については、総務委員会が決定する(一部改稿を求めることもある)。また、「採否の通知」は事務局からEメールで送信する。

(2) 投稿原稿掲載部分はPDF電子版会報の内としてホームページ上で一般公開

以上


中部支部2024年度第1回研究会【10月19日】

中部支部では、下記の通り2024年度 中部支部支部 第1回研究会を開催いたします。
中部支部会員に限らず多くの方の参加をお待ちしています。

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2024年度 | 日本映像学会 中部支部 | 第1回研究会
https://jasias-chubu.org/wp/?p=1245

日時:2024年10月19日(土)(13:30 開始予定)
会場:名古屋大学 全学教育棟 本館北棟 406室
〒464-8601 名古屋市千種区不老町

スケジュール(予定)
 13:00 – 第1回研究会 受付開始
 13:30 – 開会あいさつ
 13:35 – 14:35 研究発表(2件)
 休憩
 14:50 – 15:50 招待講演(1件)
 15:50 – 16:20 ディスカッション
 16:20 – 閉会あいさつ
 休憩
 16:30 – 支部総会(研究会終了後に開催)

 - 終了後 別会場にて懇親会を予定 –

◎招待講演タイトル:
Shooting Mothers──ポスト・パンデミック時代の中国インディペンデント映画と新たな創造のプラットフォーム

要旨:
中国におけるメディアや芸術への規制が強化される中、かつて隆盛を誇った中国インディペンデント映画は、公的言説から排除され、その存在は非常に見えにくくなっている。しかし、そうした厳しい状況下でも常に創造の芽は育まれており、新しいプラットフォームや、これまでにない作り手が登場し、世代を超えた共創が活発に行われている。

本講演では、中国の老舗映像コレクティブ、草場地(Caochangdi)ワークステーション主催のオンライン映画祭「フィルム・フォー・マザー」に焦点を当て、パンデミック以降、インターネット上に築かれたプラットフォームにおけるユニークな制作と流通の過程を検証する。「母」をテーマにしたこの映画祭では、母と子、撮る者と撮られる者、見る者と見せる者が千変万化に交替し、融通無碍に交錯する。

特別ゲストとして、同映画祭で高い評価を得た短編処女作『紅娣(Hongdi)』(2023/モノクロ/ 15分)の監督、楊眉(Yang Mei)氏をオンラインでお迎えし、上海の初老女性の婚活を描いた同作を上映する。[助成:JSPS 基盤研究(C) 23K00224]

ゲスト紹介:
秋山 珠子(あきやま たまこ)
神奈川大学外国語学部中国語学科准教授。1990年代初めより中国語圏の映画監督・美術家らと多く親交を結び、研究・通訳・翻訳を通して彼らの活動に伴走する。共著に『動物×ジェンダー―マルチスピーシーズ物語の森へ』(青弓社、2024)、『Chinese Cinemas in Translation and Dissemination』(Routledge、2021)、共編著に『華語独立影像観察』1「特集=現代日本と中国インディペンデント映画のコネクション(1989–2020)」(CIFA、2021)、訳書に『侯孝賢の映画講義』(侯孝賢著、みすず書房、2021)、字幕翻訳に『鉄西区』(共訳、王兵監督、2003)など多数。

◎研究発表(2件)

・セルフヒーリングのアプローチとしてのインディペンデント映画制作
(Independent Filmmaking as an Approach of Self-healing)
 王 馨怡(ワン シンイー)(金沢21世紀美術館)

要旨:
本研究は山岡瑞子の自伝的ドキュメンタリー映画『Maelstromマエルストロム』(2022年)に着目し、一人称視点を通して、9.11事件、東日本大震災、コロナ禍など混乱した大環境における事故、家族や友人の死、家の売却などの様々な出来事を乗り越え、自己救済(self-salvation)とセルフヒーリング(self-healing)の過程を描いた。健常者から障がい者への変化、および制御不能な災害を経験した後の記憶を整理しながら、個人の主体性を際立たせている。また、横断的に活動するアーティストとして、美術館やギャラリーという場を利用し、映画上映と映画に登場する絵画、写真、装置、日記などの作品展示に結びつけている。こうした記憶の担い手である物事の物質性を強調し、観客は監督の数十年にわたる歩みを目撃する「証人」として、そのセルフヒーリングのプロセスを共有する。

・戦後日本、映像作品における風景の構築と転回
 -瀬戸内海を舞台とする作品を中心にして
 永井聖子(名古屋大学 人文学研究科 映像学専攻 博士後期課程3年)

要旨:
今回の発表では、戦後間もない1950年代から1980年代までの瀬戸内海を舞台とする映像作品の中で描かれた風景に注目する。空間論を示したルフェーブルの例では、建造物などにより知覚される「空間的実践」、意図的に空間の役割を操作される「空間の表象」、日々を生きる人々の生きられる空間、メディアによるイメージをも取り込み構築されていく「表象の空間」を3つの空間の次元として提示した。しかし、戦後、映像作品のフレームの中で表現された風景には、これらの既存の空間分析のスケールでは捉えきれない社会的表象としての独自の風景が構築されているのではないかとの仮説を今回の発表では掲げ、その分析に挑むこととする。

◎補足情報
日本映像学会中部支部 幹事会
※幹事メンバーのみ
会場:全学教育棟 本館北棟 406室(研究会会場と同じ)
時間:12:30 – 13:00

◎会場へのアクセス
https://www.nagoya-u.ac.jp/contact/directions.html
https://www.sssj.jimu.nagoya-u.ac.jp/docs/20206nagoya.pdf
名城線をご利用の場合、最寄りは「名古屋大学」駅 1番出口です。
出口後、研究会用の路標に従って北棟までお越しください。

日本映像学会 中部支部事務局
email: msaitonuas.ac.jp (齋藤)

第3回東部支部研究発表会【12月21日】

第3回東部支部研究発表会の開催について

残暑お見舞い申し上げます。
さて、第3回東部支部主催の研究発表会を下記の要領で開催いたしますので、奮ってご参加ください。

【日時】12月21日(土)
【場所】東京工芸大学芸術学部1204教室(予定)
    東京都中野区2丁目9番地5号
【発表形態】口頭発表
      発表時間30分・質疑応答10分 計40分

発表希望者は、11月8日(金)までに、以下の内容を下記宛までにメールをお送りください。
(支部の所属に拘わらず受け付けますが、希望者多数の場合は、東部支部会員を優先させていただく場合もあります。)

・氏名
・所属
・発表タイトル
・発表概要(800字以上~1000字未満、wordまたはPDF)

発表会場では、ブルーレイ・プレイヤーの他、UDMIでの入出力でプロジェクターが使用できます。
Macのノート・パソコンを使用される場合は、変換プラグをご持参ください。

主催:日本映像学会東部支部
担当:東京工芸大学 西村安弘
nishimurimg.t-kougei.ac.jp

アナログメディア研究会主催: Alain ESCALLE アラン・エスカル 作品上映【9月15日】

Alain ESCALLE アラン・エスカル 作品上映

最新デジタル映像システムでアナログ的な、絵画的映像世界を創造するアラン・エスカルがフランスから来日。最新作『ETREINTES – 抱擁(2020 / 13 minutes)』を含む5作品を上映。PLACE M でのアラン・エスカル作品上映は2019年に続いて2回目、今回も作家本人が会場で皆様と交流します。

● 2024年9月15日日曜日 16時〜18時
● PLACE M 東京都新宿区新宿1-2-11 近代ビル3F
電話:03-3341-6107
http://www.placem.com/map.html
● 入場資料代:1500円(映像学会会員1000円)

●予約:https://forms.gle/DmspX1aSPagfpfRd8
 座席に限りがありますので、必ずご予約下さい。

●上映予定作品 約87分
1- FINAL GATHERING – (2016 / 13 minutes)
2- ETREINTES – 抱擁(2020 / 13 minutes)
3- LE LIVRE DES MORTS Edition Spéciale – 死者の書(2018 / 35 minutes)
4- L’OBJET DU DESIR – (2001 / 2 minutes 30)
5- LE CONTE DU MONDE FLOTTANT – 浮世物語(2001 / 24 minutes)

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