jasias のすべての投稿

映像心理学研究会・アニメーション研究会合同研究発表会【3月6日】

**********************************************************************
平成27年度
日本映像学会「映像心理学研究会・アニメーション研究会」
合同研究発表会のご案内
**********************************************************************
 早春の候、益々ご清祥のこととお喜び申し上げます。
 さて、日本映像学会東部支部映像心理学研究会ならびにアニメーション研究会では、このたび合同研究発表会を企画いたしました。
 詳細は下記の通りです。参加申込みに関しては文末をご覧下さい。
 どなたでもご参加いただけますので、是非ご出席くださいますようご案内申し上げます。

日本映像学会 映像心理学研究会・アニメーション研究会
代表 横田正夫
**********************************************************************

期日:平成28年3月6日(日)
時間:PM1:00~6:00
場所:日本大学文理学部百周年記念館会議室1
アクセスマップ http://www.chs.nihon-u.ac.jp/access/
キャンパスマップ http://www.chs.nihon-u.ac.jp/about_chs/campus_map/
東京都世田谷区桜上水3-25-40
京王線 下高井戸あるいは桜上水下車、徒歩8分

第1部 映像心理学研究会(1:00~3:55)

1:00~1:50
表題「静止画の連続呈示に何を見るのか~多様な運動対象とその動き~」
野川中氏(明星大学)
要旨
 静止図形を異なる位置に連続的に呈示すると、1つのものが移動するように見える。このように外的な動を伴わずに動きが知覚される現象は仮現運動と呼ばれる。静止画の連続呈示による動きの表現は、映画やアニメーションの根幹である。心理学では、前後の呈示の“間”が60msとする時に最適に運動が見えることが明らかにされている(Wertheimer,1912)。しかしながら、映画やテレビの呈示方法における各静止画の“間”は、非常に短いか、あるいは存在しない。2013年のパネルディスカッション「アニメーションと仮現運動~この似て非なるもの?~」では、動きが見えるための時間条件が異なるという観点から議論が行われた。
 本話題では、静止画の“呈示方法”に着目し、仮現運動として様々な運動現象が生じることを明らかにする。上記議論の的である時間条件の相違も、その諸相の一部として包括的に理解することができる。

2:00~2:50
表題「アニメーション制作実習課題の検討とその作品の印象評定」
野村康治会員・野村建太会員(日本大学)
要旨
 画力にばらつきがある学生を対象としたアニメーション制作の教育、特に動きの制作を習得する初歩として、日本大学芸術学部映画学科では、カットアウト人形を使用した歩きのアニメーション制作課題を課している。具体的には、人形の体の部位と関節の数を指定し、人形を制作。カメラの固定など撮影方法は各自検討し、自宅で行う。完成した動画は、講評会で見ながら問題点を指摘し、何度か作り直す。といったものである。
 本研究では、こうして制作された作品の動きについて、制作者である学生に自身が作ろうとした(頭に思い描いていた)作品の動き、造形と、完成した作品のそれとの齟齬の程度をマグニチュード推定法で回答してもらった。この回答をもとに実習課題の教育的効果と意義を検討したい。
 また、こうした課題作品を対象として、その動きに対する印象評定調査も併せて行った。芸術系ではない学生を評価者とし、先行研究の評定項目(25の形容詞)を用いて調査を行ったが、評定結果に先行研究で確認されたような明確な因子構造は確認されなかった。しかしながら、各作品の評定をプロフィール化したところ、特徴的なパターンがみられた。研究会では、この調査研究の結果も併せて報告したい。

3:00~3:25
表題「様々な顔の印象評価とアニメーションへの応用可能性」
渡邊伸行氏(金沢工業大)
要旨
 セマンティック・ディファレンシャル(SD)法を用いた、様々な顔の印象評価の研究を中心に紹介する。具体的には、ヴィジュアル系バンドのメイク、女性の上目遣いや伏し目、ヘアカラーの研究などを紹介する。ヴィジュアル系バンドのメイクの研究では、ファンの間で定義されているバンドのカテゴリーごとに、そのバンドメンバーの顔のメイクやヘアカラーから受ける印象が異なることが示唆された。女性の上目遣いや伏し目の研究では、上目遣いは社交性や魅力の度合いが高く、伏し目の研究では逆に社交性も魅力も低く評価されることが示された。ヘアカラーの研究では、4色のヘアカラーと、髪の長さや前髪を組み合わせた女性の顔画像の印象評価実験を行った結果、ヘアカラーによって顔の印象が左右される可能性が示された。以上の研究によって得られた知見が、アニメーション研究にどのように役立つか議論したい。

3:30~3:55
表題「萌える顔、萌える声の設計に関する研究」
山田真司氏(金沢工業大学)
要旨
 最近のアニメ、ゲームにおいて「萌える」キャラクタが多く用いられている。本研究ではまず、ゲームのキャラクタクリエイト機能を用いて様々な顔を合成し、これらを刺激としてSD法による印象評定実験を行った。その結果、「萌える」顔は、美しく、子供っぽい顔であり、「美人」顔は、美しく、大人っぽい顔であることが明らかになった。さらにこれらの結果から、「萌える」顔を構成するためのサイズ比を明らかにした。次に、女性声優5人がそれぞれ100通りの状況設定の下で発話した「おにいちゃん」という音声を用いて、印象評定実験を行った。その結果、「快さ」と「興奮度」の因子が抽出され、萌える声は快さ高い必要があることが分かった。また、萌える声は、基本周波数、スペクトル重心ともに高く、発話者のサイズが小さい、すなわち幼いことを示唆する情報を持っていることが明らかになった。

第2部 アニメーション研究会:持永只仁研究特集(4:10~6:00)

4:10~5:00
表題「持永只仁のアニメーション」
横田正夫会員(日本大学)
要旨
 持永只仁が日本で監督した作品は良質な人形アニメーションであり、人間の健全な本性を描こうとする思想に満ちている。そこには人を怒らず、相手の良いところを見出し、それを伸ばそうとする教育者の理想的なあり方が見出せる。たとえば、「瓜子姫とあまのじゃく」では、あまのじゃくは瓜子姫に言われるままに、彼女の仕事を手伝おうとする。仕事をすることを媒介にして、あまのじゃくは人間的な本性を露わにする。このように持永のアニメーションの特質は、あまのじゃくといったように、差別され虐げられかねない対象との間に深い関係を築き、差別が描かれないということである。そうした表現は、持永が中国のアニメーションの仲間との深い交流を背景にしているのであろう。こうした持永の作品は、異なるものへの不寛容が繰り返し苛烈に描かれている現代日本の映像メディアに対して改めて取り組むべき重要なテーマを提起するものであり、現代的な意義が大きいといえる。

5:10~6:00
表題「1955-1963:人形映画製作所とMOMの映画~電通映画社に残された資料を中心に~」
和田敏克氏(東京造形大学)
要旨
 太平洋戦争敗戦後、中国におけるアニメーション映画製作の基盤を築いた持永只仁が帰国したのは1953(昭28)年。その後、国内での自身の本格的な制作活動は1955(昭30)年、元朝日映画社の稲村喜一プロデューサーとともに「人形映画製作所」を設立したことに始まる。その際大きな役割を果たしたのが、電通映画社の小畑敏一であり、雑司ヶ谷にある電通映画社の現像所内に敷地を提供、『瓜子姫とあまのじゃく』をはじめとする児童向け教育映画9作品の製作(教育映画配給社との共同)はもちろん、米ビデオクラフト社からの発注による『ピノキオの冒険』の日本側製作も電通映画社が担当した。またMOMの設立に際しても、田無の特撮スタジオの敷地提供、日米合作『ウィリーマックビーンの魔法の機械』製作など、その関係は続くことになった。昭和30年代を中心とした、日本国内における持永只仁の映画制作を考えるとき、果たして電通映画社は、どのようなきっかけで関わり、具体的にどのような役割を果たしていたのか。現・電通テックの倉庫に残されていた小畑敏一の資料をもとに、当時の状況を読み解く試みをここから開始してみたいと思う。

*********************************************************************
■参加申込み
どなたでも参加できますが、参加人数把握のため3月5日(土)までに申込み頂けますと助かります。

■参加申込み・問合せ先
日本大学文理学部心理学研究室(横田正夫)
E-mail: myokota@chs.nihon-u.ac.jp
Tel: 03-5317-9720 Fax: 03-5317-9427
**********************************************************************

以上
日本映像学会
映像心理学研究会・アニメーション研究会
代表 横田正夫
〒156-8550
東京都世田谷区桜上水3-25-40
日本大学文理学部心理学研究室内

アナログメディア研究会協力「第11回中之島映像劇場―ラボ映画の冒険 日本の構造的/物質主義映画」【2月13・14日】

アナログメディア研究会協力事業
第11回中之島映像劇場
ラボ映画の冒険 日本の構造的/物質主義映画
http://www.nmao.go.jp/event/

ラボ・ワークに積極的な創造性を見出す日本の映画作家5名(伊藤隆介、大島慶太郎、奥山順市、末岡一郎、能登勝)のフィルム作品を2日間にわたり上映いたします。

開催日:2016年2月13日・14日
会場:国立国際美術館B1階講堂
〒530-0005大阪府大阪市北区中之島4-2-55
アクセスマップ:http://www.nmao.go.jp/info/access.html
主催:国立国際美術館
協力:イメージフォーラム、日本映像学会アナログメディア研究会
協賛:ダイキン工業現代美術振興財団

※無料・全席自由・先着130名・各プログラム入れ替え制
※各日10:00から当日の各プログラムの整理券を配布(1名様につき1枚)

13日(土)13:00から
Aプログラム:大島慶太郎 特集
※上映後に作家自身による作品解説あり
13日(土)15:00から
Bプログラム:奥山順市・伊藤隆介 特集
14日(日)13:00から
Cプログラム:末岡一郎 特集
※上映後に作家自身による作品解説あり
14日(日)15:00から
Dプログラム:能登勝 特集
※上映後に作家自身による作品解説あり

詳しくは以下PDFをご覧ください。
http://www.nmao.go.jp/event/pdf/nakanoshima11.pdf

以上
日本映像学会アナログメディア研究会
代表 西村智弘
〒166-0011 東京都杉並区梅里1-3-3
阿佐ヶ谷美術専門学校(末岡一郎)

2015年度第1回(第20回)映像理論研究会【2月21日】

2015年度第1回(通算第20回)映像理論研究会のお知らせ

インタビューセッション「濱口竜介監督に訊く:映画の演技の演出とは何か、それは理論化出来るか」

日時:2016年2月21日(日) 16:00−18:00
場所:成城大学731教室(7号館3F、小田急線「成城学園前駅」下車徒歩5分)
   〒157-8511東京都世田谷区成城6-1-20
   交通アクセス案内 http://www.seijo.ac.jp/access/index.html
話し手:濱口竜介(映画監督、『ハッピーアワー』『親密さ』『PASSION』等)
オーガナイザー・司会進行:木村建哉(成城大学)
訊き手:小河原あや(成城大学、エリック・ロメールを中心としたヌーヴェルヴァーグ研究)
    角井誠(早稲田大学、ジャン・ルノワールの俳優演出研究)
主催:日本映像学会東部支部映像理論研究会

 学会員以外の方々の来聴も歓迎します。事前の申込等は必要ありません(もちろん無料です)。気鋭の映画監督に中堅・若手の研究者が切り込むインタビューです。是非多くの方に聴いて頂きたいと思います。30分程度の質疑応答も行う予定です。お知り合いの方々に告知頂けると幸いです。
 終了後には懇親会(打ち上げ)を予定しております(会費3000円程度)。こちらへの参加希望者は(学会員以外の方々も、どなたでも大歓迎です)、会場に入れる人数に限りがありますので、下記問い合わせ先まで事前に御連絡下さい(学会員の方も可能な限り事前に御連絡下さい)。

問い合わせ先:木村建哉 kimura02●seijo.ac.jp(●を@に変えて下さい)

備考
・濱口竜介監督『ハッピーアワー』は東京では渋谷のシアター・イメージフォーラムで2月6日(土)から2月19日(金)までアンコール上映されます(連日12:50−)。大阪、京都、名古屋でも上映中です。
・濱口監督の演技論としては、『カメラの前で演じること 映画「ハッピーアワー」テキスト集成』(左右社、2015年)が出版されています。
・インタビューでは、濱口監督の論考「『東京物語』の原節子」(『ユリイカ』2016年2月号、青土社)も取り上げる予定です。

(文責:木村建哉)

日本映像学会映像理論研究会
代表 木村建哉
〒157-8511
東京都世田谷区成城6-1-20
成城大学文芸学部内

研究企画委員会からのお知らせ(研究会登録申請/2016年度春期締切:2016年4月30日)

研究会登録申請について(2016年度春期は4月30日締切)

1: 研究会登録申請について
研究企画委員会は本学会に所属する研究会活動のさらなる活性化を促し、以下のガイドラインに基づいて新規の研究会の発足を奨励しています。

<ガイドライン>
映像学会の研究会活動であるということをよく認識したうえで、研究テーマにある程度普遍性、広がりがあること。
研究会の運営が特定の個人に偏りすぎず、多くの会員の参加と交流が見込まれること。
研究会の継続性が担保されるよう運営委員のバランスを考慮したものであること。
事前に研究会活動に準じたような実績がない場合には、研究テーマが想定する専門性や業績を持った会員が運営構成員に含まれていること。

*研究会の登録申請は代表者の所属する支部、または所属する研究員が多数を占める支部に登録申請をおこなってください。なお、研究会内にさらに支部会などを組織する場合は、必要に応じて各研究会内部で調整をおこなってください。

*申請書にある代表及び運営構成員とは別に、過去の研究活動への参加者も併せて、参加を予定している会員リストも添付してください。なお、運営構成員に会費納付の遅滞がないことを確認してください。

*申請された研究会の当該テーマにおける研究活動(勉強会や準備会など)を1年以上、複数回実施されていることを別紙資料として提出してください。

*研究会に配分される活動費は登録する支部予算の中から支給されます(配分額については各支部の裁量)。

*研究会の申請時期は春期(4月末)、秋期(9月末)の年2回とします。

*過去2年間以上にわたり実質的な研究会活動が見られない研究会は、研究活動に対する休止の正当な理由、存続の必然性の有無、研究会を構成する会員の意欲および、今後の研究活動の継続への意思などが問われます。

研究活動の休止の理由などについて充分な説得力が得られない場合には、研究企画委員会・理事会の審議を経て本学会が公認する研究会としての承認が得られない場合があります。
なお、その対象となった研究会は、2年間同一の会員が主宰する同名の研究会として申請することができなくなります(以上、2015年5月31日の理事会の承認事項)。

◎「研究会登録申請書」について
新規に発足を希望する研究会、および申請内容に変更のある既存の研究会主宰者は、記入票研究会登録申請書.xlsx)を学会ホームページ(https://jasias.jp/archives/3246)よりダウンロードし、別紙資料とともに郵送、あるいは電子メール(送信先アドレス:jasias@nihon-u.ac.jp )にて、映像学会事務局・支部宛(登録を希望する支部)に登録申請を行なってください。

*2013年度より施行されている新制度にて、申請内容が理事会承認された研究会は、その内容に変更のある場合には、速やかに再申請を行ってください。なお、理事会承認後の研究会活動が継続している場合には、再申請の必要はありません。

*「研究会登録申請書」の記入内容については記入票研究会登録申請書.xlsx / URL https://jasias.jp/wp-content/uploads/2016/01/NEW_StudyGroupApplicationForm2016.xlsx)をご確認ください。

2: 2016 年度研究会活動の報告
各研究会は2016 年度中に行なった研究会活動の結果の報告書の提出が必要です。
*学会報に報告書を掲載される場合は、文字数など学会報の規定のフォーマットに従って報告書を作成してください。
*大会で研究発表される場合は、大会実行委員会の指示にもとづいて行なってください。

 

xlsx.ico

記入票:研究会登録申請書.xlsx

以上

日本映像学会研究企画委員会
〒176-8525
東京都練馬区旭丘2-42-1
日本大学芸術学部内

2016年度研究会活動費助成の公募について(応募期間:2016年2月1日~3月31日)

2016 年度研究会活動費助成の公募について

研究会活動費助成の公募
2016 年度、本学会は映像にかんする研究・活動の活性化を図るために、研究会が企画・運営する研究活動に対して研究会活動費助成の公募をします。
有意義と期待される研究活動や、継続的な研究活動を続けている研究会、および新規発足の研究会による研究活動の奨励を目的とし、研究会活動費助成の公募をします。
応募された「研究会活動費助成申請書」については審査委員会による研究・活動計画内容、実施の実現性などについて厳正な審査のうえ、助成対象となる研究・活動計画を決定します。

応募期間:2016 年2 月1 日~3 月31 日
応募資格:各支部に所属する研究会の代表者
公募内容:研究会が企画・運営する研究会活動費として以下の2 種の助成金を交付します。企画内容にそってどちらかを選択し応募してください。ただし、応募状況により予算額の調整を行なう場合があります。特に予算額Aについては上映会場費や作品賃借料などを含むものとします。(作品賃借料については会員の作品は含まない)

予算額A: ¥150,000以内(2 件程度)
予算額B: ¥80,000以内(3 件程度)
(総額¥500,000程度)

審査結果の通知:2016 年5 月中旬
助成金の交付:審査結果にもとづき助成金額を通知します。原則として年度末に領収書と引き換えに交付します。事情により事前の交付についても柔軟に対応する用意があります(総務扱い)。
研究会活動の結果の報告書の提出:年度末 3月31日(学会報、大会などでの公表)
研究会活動費の運用についての報告:年度末 3月31日(総務へ提出、理事会にて審査)

*なお、申請内容に食い違いが生じたものや、実施できなかったものについては報告と、助成金の返還を求める場合があります。

「研究会活動費助成申請書」について
応募する研究会の主宰者は記入票(研究会活動費助成申請書.xlsx)及び予算案を学会ホームページ(https://jasias.jp/archives/3228)よりダウンロードし、必要事項を記入のうえMail にて映像学会事務局・研究企画委員会宛に送ってください。(電子メールの場合の送信先アドレス: jasias@nihon-u.ac.jp )

*「研究会活動費助成申請書」の記入内容については記入票をご覧ください。

xlsx.ico

記入票:研究会活動費助成申請書.xlsx

docx.ico

予算案.docx

以上

日本映像学会研究企画委員会
〒176-8525
東京都練馬区旭丘2-42-1
日本大学芸術学部内

 

会報第173号を発行しました。

会報第173号(2016年1月1日)を発行しました。
以下のPDFよりお読みください。

JASIAS_NewsLetter173
会報第173号

PDFがウィンドウに表示されない(画面が真っ白や真っ黒等)ときは、
ウィンドウ右下端のサイズ調節をマウスで動かして調節してみてください。
ウィンドウの幅のサイズが会報の幅のサイズより大きいときなどに、
PDF表示画面が出ずに真っ白や真っ黒の画面になることがあります。
また、文字が一部しか表示されないときは、URL表示のそばにあるリロードボタンをクリックしてみてください。

2015年度第2回(第13回)映像テクスト分析研究会【1月9日】

******************************
日本映像学会 映像テクスト分析研究会
2015年度第2回(通算第13回)研究発表会 開催のお知らせ
******************************

日本映像学会会員各位

映像テクスト分析研究会の研究発表会を下記のとおり開催します。
みなさまのご来場をお待ちしています。

日本映像学会映像テクスト分析研究会
代表 中村秀之

■日時===========================
2016年1月9日(土曜日)15時30分開始~18時(終了予定)

■会場===========================
立教大学 池袋キャンパス 4号館別棟1階4151教室
〒171-8501 東京都豊島区西池袋3-34-1
JR各線・東武東上線・西武池袋線・
東京メトロ丸ノ内線/有楽町線/副都心線
「池袋駅」下車。西口より徒歩約7分。

交通アクセスマップ
http://www.rikkyo.ac.jp/access/ikebukuro/direction/
キャンパスマップ
http://www.rikkyo.ac.jp/access/ikebukuro/campusmap/
*4号館は上記キャンパスマップで中央下にありますが、「別棟」の名称が記載されていませんので,以下リンクPDFの「略図」でご確認ください。
https://jasias.jp/wp-content/uploads/2015/12/bldg4s_RikkyoIkebukuroCampus.pdf

■発表者・討論者
発表者:玉田健太(早稲田大学大学院)
■表題・概要===============================
表題:雪解けの前に――ニコラス・レイ『危険な場所で』のラストシーン再訪

概要:ニコラス・レイは映画を発明し直すことが出来るというジャン=リュック・ゴダールの言葉が、たとえレイとリュミエールをかけた名前の洒落に過ぎないとしても、レイの監督による『危険な場所で』(On Dangerous Ground, 1951)ほど、闇とそこに投げかけられる光が問題となる映画はないだろう。
 本作は、40年代以降に現れた、現在言うところのフィルム・ノワールの代表的な一本として言及されることも多い。しかし、一方で『危険な場所で』はその特異な画面・物語構成でその一群の映画から突出する存在であることも知られている。物語は主人公の刑事が住む、まさに「ノワール」な漆黒の都会から始まるが、途中で急に山地へと舞台が変わり、雪に覆われた白銀の世界となるのだ。また先行研究が示すように、本作では犯罪の捜査そのものに代わって、犯人検挙のためとなれば暴力を抑えられない独り身の刑事が、捜査中に出会った盲目の女性との交流を通じて、いかに自らの変容を遂げるのかということが焦点として浮上する。それは触れることの主題を通じて表現されており、ラストシーンの手と手が触れ合うという印象的なアクションに辿り着く。
 本発表では触れることの主題の展開を辿りつつ、本作がその主題にどのような意義を見出しているのかを明らかにしていく。主人公に訪れた救済として特権的な、手と手の触れ合うショットが、ゴダールも引用するなどして有名だが、果たしてあの唐突なラストは厳密に何を意味しているのだろうか。それは本作のラストショットが、雪化粧の山地の風景ショットであることにも関係する。見ることと触れること、漆黒の都市と雪の山地という、二対の対比の交点として考える必要があるだろう。その上で、本作がハリウッド映画の展開の中でどのように位置づけられるのかという点についても考察する。

******************************
お問合せ先:
日本映像学会 映像テクスト分析研究会
代表 中村秀之
〒352-8558 埼玉県新座市北野1-2-26
立教大学現代心理学部映像身体学科
e-mail:hideyukin@rikkyo.ac.jp
mobile: ○8○-3770-5972

中部支部2015年度第2回研究会【12月5日】

2015年度日本映像学会中部支部第2回研究会

日時:2015年12月5日(土)13:00より
会場:中部大学春日井キャンパス「不言実行館 ACTIVE PLAZA」一階「アクティブホール」
所在地:〒487-8501 愛知県春日井市松本町1200
http://www3.chubu.ac.jp/about/location/

◎スケジュール
13:00〜13:05:開催校挨拶
13:05〜14:15:研究発表(2件を予定)
-林桃子会員
-佐近田展康会員+伏木啓会員

14:30〜15:30:長門洋平氏によるご講演
15:30〜16:40:ディスカッション
-ディスカッサント:福田貴成氏(中部大学人文学部共通教育科教員)、尾鼻崇会員(中部大学人文学部教員)
17:30〜:懇親会(会場:中部大学春日井キャンパス「不言実行館 ACTIVE PLAZA」六階「アロハテーブル」)

◎研究発表
林桃子会員
タイトル:「リンケージを示すイメージリテラシー・ツール」
要旨:本研究は、電子ネットワーク社会におけるイメージの理解や発見をリンケージ(繫がり)を通して促すためのツールを開発することを目的としている。その基礎的な技術として、写真の形や色などの構成要素から類似検索することができるコンテンツベースト・イメージリトリーバル(CBIR)を用いている。人が写真を見る際の注視行動を、写真への注視範囲に関する調査用紙とアイカメラを用いた被験者の注視点データ分析により測定した。そしてその分析結果を考慮に入れ、写真の類似検索を通して三種類のリンケージを表わす機能を持たせたイメージリテラシー・ツールを開発した。

佐近田展康会員+伏木啓会員
タイトル:「映画における〈音〉の機能」ビデオクリップ集の制作を巡って
要旨:本研究は、科研費基盤研究(B)「映画における〈音〉の機能──その多角的分析と映像教育資源の開発」(課題番号25284045、2013~2015年度)の助成を受けて進行中の研究であり、映画における「音」(声・音楽・物音・音響操作すべてを含む)について、過去の理論研究と映画作品事例の検証を通じて、それが果たしている「機能」を多角的に分析するものである。最終的な研究成果として、分析された音の機能が顕著に分かるシーン事例を映像化し、同一映像に対する〈音〉機能の有無や複数の解釈による音付けを比較対照できるオリジナルのビデオクリップ集を制作する。完成したビデオクリップ集は、理論的解説を付したうえで、インターネット上に無償公開することを企図している。
今回の発表においては、現時点における〈音〉の機能の分析枠組みを提示したうえで、ビデオクリップ集制作の進捗状況について報告したい。

◎ご講演
長門洋平氏
タイトル:映画産業における「サントラ」レコードの諸問題――初期角川映画と薬師丸ひろ子を中心に
要旨:近年、日本の大衆文化産業における「メディアミックス」についての学術的議論がみられるようになってきた。しかし、わが国のメディアミックスに関するこれまでの言説において、映画と音楽との関係に関するまとまった考察はほぼ皆無である。本講演では、1976年に設立された角川春樹事務所=「角川映画」を代表するアイドル/女優/歌手の薬師丸ひろ子と、彼女の声を中心化した「サントラ」レコードに注目してみたい。スタジオ・システムおよび戦後日本映画の中核たるプログラムピクチャーの凋落から、異業種主導のメディアミックスへという時代の流れを決定的に印象づけた初期角川映画は、まさに日本映画界における「戦後」の終焉を象徴するプロダクションであったと言える。本講演の主眼は、薬師丸のサントラ・レコードに注目することで映画産業におけるサントラ盤の意義を整理するとともに、いわゆる「角川商法」が映画界に与えたインパクトを聴覚面から再考することにある。

長門洋平氏プロフィール:
国際日本文化研究センター機関研究員。総合研究大学院大学文化科学研究科国際日本研究専攻、博士後期課程修了。博士(学術)。
『映画音響論― 溝口健二映画を聴く』(2014年、みすず書房)にて、第36回サントリー学芸賞(〈芸術・文学部門〉)受賞。
http://www.msz.co.jp/event/07809_suntory_prize/


日本映像学会中部支部
http://jasias-chubu.org/wp/
〒470-0196 愛知県日進市岩崎町竹の山57
名古屋学芸大学メディア造形学部映像メディア学科内


報告:会報第173号(2016年1月1日)5頁

ショートフィルム研究会共催「Birth – つむぐいのち – 女性監督によるアニメーション」【上映:12月4-7,9-10日、講演:12月5日、展示:12月4-27日】

ショートフィルム研究会共催「Birth ― つむぐいのち ― 女性監督によるアニメーション」開催のお知らせ
(ショートフィルム研究会第14回活動)

催事名:「Birth ― つむぐいのち ― 女性監督によるアニメーション」
若見ありさ氏を始めとし、3名のアニメーション監督により制作される出産がテーマの、ドキュメンタリー・アニメーション作品(平成26年度文化庁芸術振興費補助金助成対象作品)を軸に、講演や展示を行う。

詳細はこちら
http://theatercafe.blog.fc2.com/blog-entry-525.html

●展示
タイトル「作品ができるまで~制作の現場と思考。アイデアとイメージ」
日時 12月4日(金)-12月27日(日)13:00-21:00(火曜定休)※最終日のみ-17:00
入場無料、要1ドリンク(500円)注文

●講演
「砂が動き出すとき ― アニメーションとドキュメンタリー 日常と現実と妄想」
日時 12月5日(土)講演 18:00-19:00
入場無料、要1ドリンク(500円)注文
定員 17名

●上映
「Birth ― つむぐいのち ― 女性監督によるアニメーション」
日時 12月4日(金)14:00/19:30、5日(土)14:00、6日(日)14:00/19:30、7日(月)19:30、9日(水)19:30、10日(木)19:30
入場無料、要1ドリンク(500円)注文
定員 1回15名
上映作品(62分)
「air」若見ありさ/9min30sec/2000年
「chorus」若見ありさ/4min26sec/2009年
「sand animation集」若見ありさ/1min/2009-2011年
「blessing0-5」若見ありさ/4min/2015年
「DREAMS」荒井知恵/2分/2008年
「鈍行列車」あしたのんき/4分30秒/2003年
「FRANK’S FEAST」あしたのんき/2分/2005年
「yokohama girl」あしたのんき/20秒/2010年
「relax」あしたのんき/1分/2013年
「6 pieces」あしたのんき/ほぼ15秒/2013年
「雪渡り」こぐまあつこ/13分30秒/2004年
「Birth-つむぐいのち-」/荒井知恵 こぐまあつこ 若見ありさ/19分/2015年 助成:文化庁文化芸術振興費補助金

会場 シアターカフェ
(〒460-0011愛知県名古屋市中区大須二丁目32-24マエノビル2階)
主催 シアターカフェ
共催 日本映像学会ショートフィルム研究会、Child Pokke

●作家プロフィール
こぐまあつこ
徳島県生まれ。グラフィックデザイナーを経て、アニメーションの世界に入る。99年よりフリーランス。現在は、主にTV-CM、ビデオなどのアニメーションの企画・演出・制作を多彩な技法で手掛ける。その他に、人形制作・イラストレーションなどでも活躍。仕事以外の活動では、子ども達を対象にしたワークショップ・講演など、アニメーション芸術の普及、振興に勤めている。日本アニメーション協会(JAA)常任理事

荒井知恵
手描きアニメーター、イラストレーター。アニメーションプロダクションに勤務後、2002年よりフリーランス。仕事の傍ら、フリップブック、絵本、映像等を気ままに製作、発表を続ける。
ウェブサイト「あしたのんきショウ」(http://a-nonki.net)上で、小品を公開。ぱらぱらマンガ(フリップブック)への愛がグループ展の企画に発展。2006年より現在まで、主に東京都内にて不定期に開催。日本アニメーション協会(JAA)会員。

若見ありさ
ガラス台を使用した叙情的な砂絵アニメーション『chorus』や赤ちゃんと出産祝いをコマ撮りアニメーションにした『blessing』等制作。子ども番組のアニメーション制作をする一方、工作のひとつとして子ども向けのアニメーションワークショップにも力を入れている。

以上

日本映像学会ショートフィルム研究会
代表 林緑子
〒460-0011
愛知県名古屋市中区大須二丁目32-24
マエノビル2階
シアターカフェ 内


報告:会報第173号(2016年1月1日)8頁

第2回ドキュメンタリードラマ研究会【11月28日】

第2回ドキュメンタリードラマ研究会(11月28日)開催のお知らせ

第2回研究会を下記のとおり開催いたします。
是非、多くの会員の皆様にご出席いただけましたら幸いです。

日時 2015年11月28日(土) 14:00-16:40

会場 専修大学 神田キャンパス 7号館763教室(座席数35)
〒101-8425 東京都千代田区神田神保町3-8
水道橋駅(JR)西口より徒歩7分
九段下駅(地下鉄/東西線、都営新宿線、半蔵門線)出口5より徒歩3分
神保町駅(地下鉄/都営三田線、都営新宿線、半蔵門線)出口A2より徒歩3分
キャンパスマップ http://www.senshu-u.ac.jp/univguide/profile/campus.html
内容 ドキュメンタリードラマ研究の射程について考える

研究会メンバー3名のそれぞれの関心から研究発表を行う。
その後ディスカッションを行い、今後の研究会で取り上げていくテーマ、キーワード、作品などを挙げ、ドキュメンタリードラマ研究の射程について議論する。また、年度末で研究会主催の上映会企画について立案する。

式次第
14:00 開会 挨拶

14:05-14:30 発表1「これまでのドキュメンタリードラマの探索〜データベース構築に向けて〜」杉田このみ(千葉商科大学)

14:30-15:00 発表2「モキュメンタリードラマの現在」中垣恒太郎(大東文化大学)

15:00-15:30 発表3「高校での映画教育から生まれる作品の可能性」昼間行雄(文化学園大学)

15:30-15:40 休憩

15:40-16:40 パネルディスカッション
参加無料。どなたでも参加できます。

資料の用意の都合で事前に、本会webサイトの申し込みフォーマットから
もしくは、下記メールにてご連絡いただけますと幸いです。

申し込み用フォーマットURL http://docudoraeizo.wix.com/documentarydorama

お問い合わせ
日本映像学会ドキュメンタリードラマ研究会
代表 杉田このみ
〒272-8512千葉県市川市国府台1-3-1
千葉商科大学政策情報学部内

以上


報告:会報第173号(2016年1月1日)10頁