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アナログメディア研究会主催「Phil Solomon Works/フィル・ソロモン作品集」上映【9月20日】

アナログメディア研究会主催「Phil Solomon Works/フィル・ソロモン作品集」上映のご案内
「溶けるフィルム・粒子の渦」
アメリカの実験映画作家フィル・ソロモンは、ステップ・プリンターを駆使した超絶なアナログ・テクニックによって他に類を見ない驚きの映像を作り上げている。銀幕スクリーンに漂う無数の粒子をお見逃し無く!!
Skypeでコロラド在住のフィル・ソロモンと東京の研究会とのあいだで行なったビデオインタビューも上映。フィル・ソロモンが語るフィルム作品について、デジタルについて、スタン・ブラッケージについて、最新の生の声を聞く事が出来る。
日時:2014年9月20日(土)
会場:UPLINK FACTORY
tel. 03-6825-5503 factory@uplink.co.jp
〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町37-18 トツネビル1階
http://www.uplink.co.jp/event/2014/30130

Aプログラム 17:30
〈フィル・ソロモン&スタン・ブラッケージ共同作品〉
CONCRESCENCE 3min. 1996 silent
ELEMENTARY PHRASES 33min. 1994 silent
Seasons… 19min. 2002 silent
合計 56min.

Bプログラム 19:30
〈フィル・ソロモン作品〉
NOCTURNE 10min. 1980 silent
Remains to be Seen 17min. 1989 (8mm→16mm)
The Snowman 8min. 1995
Psalm III: “Night of the Meek” 23min. 2002
Psalm II: “Walking Distance” 23min. 1999
合計 81min.

※AプロBプロ 全て16mmフィルムでの上映

フィル・ソロモン/Phil Solomon
アメリカ・コロラド州在住の実験映像作家。コロラド大ボウルダー校教授。ステップ・プリンター(ハンドメイドのオプチカルプリンター)を駆使して、ファウンド・フッテージをもとにした独自の映像世界を構築した作品を制作している。代表作として『The Passage of the Bride』(1978)、『Clepsydra』(1992)、『The Snowman』(1995)など。オーバーハウゼン国際短編映画祭、ブラック・マリア.フィルムフェスティバル等で受賞。スタン・ブラッケージとの共同作品として『ELEMENTARY PHRASES』(1994)、『Seasons…』(2002)等がある。

Aプロ 開場17:15 開演17:30
Bプロ 開場19:15 開演19:30
※Bプログラム上映終了後に「フィル・ソロモン最新インタビュー」映像の上映あり。

料金:Aプロ1,200円/Bプロ1,800円(1ドリンク付)
   ABプロ通し券(1ドリンク付):当日2,800円 予約2,600円
予約はUPLINK のサイトから
http://www.uplink.co.jp/event/2014/30130

企画・問い合わせ 日本映像学会 アナログメディア研究会
analogmedia2013@gmail.com
https://www.facebook.com/analogmedia
協力:ミストラルジャパン

日本映像学会アナログメディア研究会
代表 西村智弘
〒166-0011 東京都杉並区梅里1-3-3
阿佐ヶ谷美術専門学校(末岡一郎)

研究企画委員会からのお知らせ(研究会登録申請について)

日本映像学会会員各位

研究企画委員会からのお知らせ(研究会登録申請について)

会員のみなさまへ研究企画委員会から研究会活動にかんするお知らせです。新規発足予定の研究会を含む各研究会・会員は必ずお読みいただき、御対応のほどよろしくお願いします。

[研究会登録申請について]
  研究企画委員会は、前理事会より引継ぎを受け、本学会に所属する研究会活動のさらなる活性化を促し、新規の研究会の発足を奨励しています。
 *研究会の登録申請は代表者の所属する支部、または所属する研究員が多数を占める支部に登録申請をおこなってください。なお、研究会内にさらに支部会などを組織する場合は、必要に応じて各研究会内部で調整をおこなってください。
 *研究会に配分される活動費は登録する支部予算の中から支給されます(配分額については各支部の裁量)。
 *研究会の申請時期は春期(4月末)、秋期(9月末)の年2回とします。
 *過去2年間以上にわたり実質的な研究会活動が見られない研究会は、研究活動に対する休止の正当な理由、存続の必然性の有無、研究会を構成する会員の意欲および、今後の研究活動の継続への意思などが問われます。
 研究活動の休止の理由などについて充分な説得力が得られない場合には、研究企画委員会・理事会の審議を経て本学会が公認する研究会としての承認が得られない場合があります。
 なお、その対象となった研究会は、2年間同一の会員が主宰する同名の研究会として申請することができなくなります(以上、2013年7月6日の理事会の承認事項)。

◎「研究会登録申請書」について
 新規に発足を希望する研究会、およびすべての既存の研究会の主宰者は、ここに添付の記入票(研究会登録申請書.xls)に、必要事項を記入のうえ郵送、あるいは電子メール(送信先アドレス:jasias@nihon-u.ac.jp )にて、映像学会事務局・支部宛(登録を希望する支部)に登録申請を行なってください。
*なお、「研究会登録申請書」の記入内容についてはここに添付の記入票をご確認ください。

以上

2014年9月1日

日本映像学会研究企画委員会

xls.png

研究会登録申請書.xls

関西支部第36回夏期映画ゼミナール2014年【9月5・6・7日】

日本映像学会関西支部第36回夏期映画ゼミナール2014年
メロドラマの世界−その歴史的意義と展望

主催:日本映像学会関西支部・京都府・京都府京都文化博物館

プログラム
9月5日(金)      
 午後1:30~       開会の辞
 午後1:40~午後3:09 『愛染かつら』(野村浩将) 1938年 89分 松竹(大船)
 午後3:20~午後4:42 『濡れた二人』(増村保造) 1968年 82分 大映(東京)
 午後5:00~午後6:46 『金色夜叉』(野村芳亭) 1932年 ※106分 松竹(蒲田)※16駒/秒回転

9月6日(土)        
 午後1:30~午後2:50 『命美わし』(大庭秀雄) 1951年 80分 松竹(大船)
 午後3:00~午後4:45 『古都』(中村 登) 1963年 105分 松竹(大船)
 午後5:00~午後6:51 『また逢う日まで』(今井 正) 1950年 111分 東宝

9月7日(日)     
 午後1:30~午後3:34 『暖流』(吉村公三郎) 1939年 124分 松竹(大船)
 午後4:00~午後6:30 シンポジウム
  パネリスト:西岡琢也(脚本家、日本シナリオ作家協会理事長、大阪芸術大学映像
         学科教授。 主な脚本作品に『ガキ帝国』、『TATTOO<刺青>あり』、
         『人魚伝説』、『丑三つの村』、『獅子王たちの夏』、 『ネオチンピラ・鉄
         砲玉ぴゅー』など多数。)
         石塚洋史(日本映像学会会員、近畿大学非常勤講師)
         中村聡史(日本映像学会会員、関西学院大学/帝塚山学院大学非常
         勤講師)
  司会進行:豊原正智(日本映像学会会員、大阪芸術大学教授)
 午後6:30~午後6:40   閉会の辞

会場:京都市中京区三条高倉町 京都府京都文化博物館
    TEL075(222)0888  FAX075(222)0889     
    http://www.bunpaku.or.jp

アクセス:地下鉄「烏丸御池駅」下車、5番出口から三条通を東へ徒歩約3分
      阪急「烏丸駅」下車、16番出口から高倉通を北へ徒歩約7分 
      京阪「三条駅」下車、6番出口から三条通を西へ徒歩約15分
      市バス「堺町御池」下車、徒歩約2分

参加費:学会会員、一般、学生ともに1日 500円
      (※当日券でその日限り出入り自由)
     入館時、1階にて入場券(500円)をお買い求めの上、3階フィルムシアター へ
     お越しください。

問合せ先:日本映像学会関西支部事務局(遠藤)宛
       〒585-8555 大阪府南河内郡河南町東山469 
       大阪芸術大学映像学科内
       TEL 0721(93)3781 内線:3327 FAX 0721(93)6396
       Mail : eizou@osaka-geidai.ac.jp

( PDF版チラシはこちらからダウンロードしてお使いください。)


報告:会報第168号(2014年10月1日)48頁

第8回ヴィデオアート研究会【8月17日】

ヴィデオアート研究会 第8回研究会(8月17日)開催のお知らせ

日 時:2014年8月17日(日)16:00-18:00

会 場:co-lab渋谷アトリエ2F 会議室3
http://co-lab.jp/locations/shibuya-atelier/access_shibuya-atelier

(当日は入り口の鍵が施錠されております、お手数ですが遅れていらっしゃる方は下記瀧にご連絡ください)

内 容:「ヴィデオ・ヴォイド」(Y.シュピールマン『VIDEO』p.365-373)
研究発表担当:角尾宣信 氏

本研究会は、ヴィデオアートのアカデミックな研究と、制作や展示現場のフィールドワークを交互に行なう方針で発足されました。今回はY.シュピールマン 「ヴィデオ」の文献研究を引き続き行なうことになりました。また今後のアカデ ミックな研究方針として、美術史の中でのヴィデオアートの位置づけについての発表や、未訳の外国語文献について更に研究してゆくこととなりました。
(*会場座席数20席となります。参加希望の方は、事前資料なども御座いますので下記連絡先、瀧までご連絡頂ければ幸いです。)

予定パネリスト
角尾 宣信 氏(東京大学大学院 総合文化研究科 表象文化論 博士課程)
進行/資料作成:瀧 健太郎 会員(ビデオアートセンター東京代表)

お問合せ:
日本映像学会ヴィデオアート研究会
代表 瀧健太郎
e-mail:taki.kentarou@ebony.plala.or.jp
ビデオアートセンター東京
〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町42-6 co-lab 渋谷アトリエ内
tel:○8○- 4355-1721


報告:会報第169号(2015年1月1日)11頁

第7回ヴィデオアート研究会【7月13日】

ヴィデオアート研究会 第7回研究会(7月13日)開催のお知らせ

日 時:2014年7月13日(日)16:00-18:00
会 場:co-lab渋谷アトリエ2F 会議室3
http://co-lab.jp/locations/shibuya-atelier/access_shibuya-atelier
(当日は入り口の鍵が施錠されております、お手数ですが遅れていらっしゃる方は下記瀧にご連絡ください)

内 容:イヴォンヌ・シュピールマン「VIDEO」読解と研究報告に関する討議

本研究会は、ヴィデオアートのアカデミックな研究と、制作や展示現場のフィールドワークを交互に行なう方針で発足されました。今回は文献研究とこれまで第1~6回までの研究会の総括として、パネリスト・参加者の論考の寄稿など成果報告のための討議も行います。(*会場座席数20席となり ます。参加希望の方は、下記連絡先、瀧までご連絡頂ければ幸いです。)

予定パネリスト
原島 大輔氏(東京大学大学院総合文化研究科表象文化論博士課程)
河合 政之氏(東京造形大学・東北芸術工科大学非常勤講師)

進 行:瀧 健太郎 会員(ビデオアートセンター東京代表)

お問合せ:
日本映像学会ヴィデオアート研究会
代表 瀧健太郎
e-mail:taki.kentarou@ebony.plala.or.jp
ビデオアートセンター東京
〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町42-6 co-lab 渋谷アトリエ内
tel:○8○- 4355-1721


報告:会報第169号(2015年1月1日)11頁

会報第167号を発行しました。

会報第167号(2014年7月1日)を発行しました。
以下のPDFよりお読みください。

JASIAS_NewsLetter167
会報第167号

PDFがウィンドウに表示されない(画面が真っ白や真っ黒等)ときは、
ウィンドウ右下端のサイズ調節をマウスで動かして調節してみてください。
ウィンドウの幅のサイズが会報の幅のサイズより大きいときなどに、
PDF表示画面が出ずに真っ白や真っ黒の画面になることがあります。
また、文字が一部しか表示されないときは、URL表示のそばにあるリロードボタンを
クリックしてみてください。

第34回映画文献資料研究会【7月26日】

第34回映画文献資料研究会(7月26日)開催のお知らせ

日本映像学会映画文献資料研究会では下記の如く研究例会を開催いたします。会員の皆様のご参加をお待ちしています。

日 時:2014年7月26日(土) 15時~17時

場 所:日本大学芸術学部江古田校舎東棟2階E204教室
     西武池袋線江古田駅下車 徒歩5分

発表者:冬樹 薫氏(映画史家)

テーマ:「戦前池袋映画街の形成と小林商会池袋撮影所」
     今回は戦前の池袋を知悉している映画史家の冬樹薫氏をお招きし、貴重な資料を交えながら、これまでの研究成果を発表して頂きます。

問合せ先:日本映像学会映画文献資料研究会代表 田島良一
       日本大学芸術学部映画学科内
       TEL03-5995-8220・8944


報告:会報第168号(2014年10月1日)44頁-45頁

映像心理学研究会・アニメーション研究会合同研究発表会【7月6日】

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日本映像学会 映像心理学研究会・アニメーション研究会
合同研究発表会開催のご案内
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青葉の候、益々ご清祥のこととお喜び申し上げます。
さて、日本映像学会東部支部 映像心理学研究会・アニメーション研究会の合同研究発表会を下記の如く開催いたします。
参加申込みに関しては文末をご覧下さい。どなたでもご参加いただけますので、是非ご出席くださいますようご案内申し上げます。

映像心理学研究会・アニメーション研究会代表 横田正夫

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日本映像学会東部支部
平成26年度 映像心理学研究会・アニメーション研究会合同研究発表会

日時:2014年7月6日(日)1:00~5:30
会場:日本大学文理学部百周年記念館会議室2
〒156-8550 東京都世田谷区桜上水3-25-40
(http://www.chs.nihon-u.ac.jp/access/)

第1部 映像心理学研究会
1:00~2:00
「ポイント・ライト・ウォーカーを使った、アニメーションの動きの解析と評価について」
野村建太会員(日本大学芸術学部映画学科)

要旨
人体を10数個の点によって表現すると、点の運動だけで人体の運動を知覚させることができます。
この点によって人体を表現したものを、「ポイント・ライト・ウォーカー」と呼びます。
アニメーションの作画は従来、感覚的に評価されることがほとんどでしたが、作画されたキャラクターを「ポイント・ライト・ウォーカー」に変換し、解析することによって、客観的に作画を評価することが出来るのではないかと考えました。
本発表者が大学で勤務していることから、数名の学生が作画したアニメーションを素材にして、動きの解析を試みます。

2:10~3:10
「仮現運動の長短二分法をアニメーションの実際の作画に照らし合わせたとき見えて来るもの」
片渕須直会員(日本大学)

要旨
 昨年5月の日本アニメーション学会大会でのシンポジウムで、おおよそ以下のような問題提起を行った。
「アニメーションの実作上の表現の背後にあるはずの基本原理を明確化することで、それぞれの表現の意味合いを明確に言語化することを目指したい。しかしながら、アニメーション制作の実作者の側も、アニメーション教育に携わる教育者の側も、実作上の経験則に偏重していて、そうした基本原理を明確なものとして多く持ち合わせていないように思える。そのことで適切な言語化が妨げられることがあり、結果としてアニメーションの作品表現全体の中での『動き』を評価する部分が必要以上に小さなものとなってしまっているのではないか」
これが契機となって、アニメーションの「動き」について専門的に研究する立場の方々と我々実作者の立場とのあいだで意見交換を行う機会を設けていただけるようになり、そうした場を通じていくつかの知見を新たにすることができるようになった。
特に、いわゆる仮現運動はSRAMとLRAMという認知機構の異なる二種類に分かれるのではないか、という二分説に接することができたことは大きな刺激となった。これまでの実作を通して経験則として持ち合わせていたことと、符合する部分が多いように思われたのである。
今回は、この仮現運動二分法によって、実作者である自分自身がどのように納得する部分を得たか、その上でさらに浮上して来た疑問点にどのようなものがあるのかを提示してみたい。それをもって今後の「アニメーションの動きについての掘り下げ」がさらに活発なものなることを願えれば、と思う。

第2部 アニメーション研究会
3:20~4:20
「東映動画株式会社に関する産業史的研究――1960年代後半から70年代を例に――」
木村智哉氏(ゲスト)(日本学術振興会 特別研究員)

要旨
 東映動画株式会社についての歴史記述では、1972年前後を一つの転機とすることが多い。創業者である大川博の死去、80分規模の長編製作の継続的製作中断、一般的に長期の「ロックアウト」として知られる「事業所閉鎖」、後年有名になる一部人員の他社への流出、テレビアニメ『マジンガーZ』のヒットに伴う商品化権ビジネスの躍進などといった要素が、その認識を構成していよう。
 しかし本報告では、そうした転機に至る経緯とその結果とを、むしろ連続したものとして捉える。そして60年代後半から70年代にかけての東映動画の経営改革の推移を、独自の調査を行った各種資料を基に、同社のアニメーション製作会社としての特質を表出したものとして分析する。
またこれにより、主として作品と人員の面から東映動画の変容を捉える、既存の歴史記述とは異なる視角を提示したい。

4:30~5:30
「クリエイターを目指すには、技術以前に教養と知識を身に付けるべし」
黒田昌郎会員(アニメーション監督)

要旨
急速なデジタル科学の進歩に、学生は技術の習得を目指すことに執着します。
しかし、その前に、もっとアナログ的な感性を磨いて欲しいと思います。
道具を使う前に、その道具が無い時にはどうやっていたのか?
アナログ世代の人間の歴史と、過去の作品に、あるいは、なまな作品…演劇、音響、絵画に触れて生な感動を体感して欲しいと思います。歴史の中の時代、知識を教養として身に付けることからスタートして欲しいと思います。
アニメーションの本質、本来動かないものに、動きを与え、命(魂)を吹き込むという手法であるというスタートに立ちたい。
静止画のキャラクターの魅力、台詞に頼るストーリーの魅力に頼る事無く、動きの中で伝える作品を志向して欲しいと思います。

会場アクセス
京王線「 下高井戸」あるいは「桜上水」駅下車、徒歩8分
http://www.chs.nihon-u.ac.jp/access/

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■参加申込
どなたでも参加できますが、資料作成の都合上、7月4日(金)までに下記までお申し込み頂けますと助かります。
■参加申込・問合せ先:
日本大学文理学部心理学研究室(横田正夫)
E-mail: myokota@chs.nihon-u.ac.jp
Tel: 03-5317-9720 Fax: 03-5317-9427
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報告:会報第168号(2014年10月1日)41頁-42頁

第6回ヴィデオアート研究会【5月31日】

第6回ヴィデオアート研究会(ミニ研究会:5月31日)開催のお知らせ

日時:2014年5月31日(土)15:00-17:00
会場:co-lab渋谷アトリエ2F 会議室3
http://co-lab.jp/locations/shibuya-atelier/access_shibuya-atelier
(当日は入り口の鍵が施錠されております、お手数ですが遅れていらっしゃる方は下記瀧にご連絡ください)

内容:マデロン・ホーイカースを迎えて、70年代オランダヴィデオ黎明期から現代までについて

本研究会は、ヴィデオアートのアカデミックな研究と、制作や展示現場のフィールドワークを交互に行なう方針で発足されました。今回は来日中のオラ ンダのヴィデオアートの先駆者、マデロン・ホーイカースさんを急遽お迎えすることとなりました。当時のオランダの状況や、制作パートナーのエ ルザ・スタンスフィールドとのコラボレーションについてなど制作背景について参考作品上映と併せて研究会で伺いたいと思います。

(*当日会場に、20名程度の人数が御座います。参加希望の方は、下記連絡先、瀧までご連絡ください。)

パネリスト:マデロン・ホーイカース(ヴィデオアーティスト)
http://www.madelonhooykaas.net/

進行:瀧 健太郎 会員(ビデオアートセンター東京代表)

お問合せ:
日本映像学会ヴィデオアート研究会
代表 瀧健太郎
e-mail:taki.kentarou@ebony.plala.or.jp
ビデオアートセンター東京
〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町42-6 co-lab 渋谷アトリエ内
tel:○8○- 4355-1721


報告:会報第167号(2014年7月1日)7頁

2014年度第2回(第11回)映像テクスト分析研究会【6月21日】

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日本映像学会 映像テクスト分析研究会 
2014年度第2回(11回)研究発表会 開催のお知らせ
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日本映像学会会員各位
  
映像テクスト分析研究会の研究発表会を下記のとおり開催します。
今回はヒッチコックの『ロープ』(1948)に関する発表2本です。
みなさまのご参加をお待ちしています。
  
日本映像学会映像テクスト分析研究会
代表 中村秀之
   
■日時===========================================
2014年6月21日(土曜日)15:00開始~18:30(終了予定)
  
■会場===========================================
成城大学3号館1階312教室
(小田急線「成城学園前」駅北口より徒歩5分)
〒157-8511東京都世田谷区成城6-1-20
交通案内 http://www.seijo.ac.jp/access/index.html
  
■発表者・表題===============================
小河原あや(成城大学)
「ヒッチコック『ロープ』における長廻し移動撮影、映画空間、
精神の遍歴——バザン対ロメール&シャブロルの議論を再読する」 
木村建哉(成城大学)
「神を演じる「同性愛者/全体主義者≒共産主義者」:
(対抗)アンチ・クリスト映画としてのヒッチコック『ロープ』」
  
■発表要旨
小河原あや(成城大学)
「ヒッチコック『ロープ』における長廻し移動撮影、映画空間、
精神の遍歴——バザン対ロメール&シャブロルの議論を再読する」
ヒッチコックの『ロープ』は一本の映画全体を、基本的にカメラ移動と長廻しで撮影し、目立たないように8回のカットつなぎを入れて作られた作品である。この長廻しについて、アンドレ・バザンは古典的な切り返しの連続に過ぎないと批判した(“Panoramique sur Hitchcock”, 1950)。しかしバザンに反対したエリック・ロメールとクロード・シャブロルは、バザンが評価したウェルズらのディープ・フォーカスこそは、古典的な切り返しと同様に物語上重要な事物を観客が順に観ていく空間に過ぎないのであり、『ロープ』において新しいのは「時空間における連続性の感覚」なのだと論じた(Hitchcock, 1957)。これらの議論を再読しつつ、本発表は、『ロープ』の中で①一つの部屋から別の部屋へと主人公達が移動するところ、②切り返しに準じる仕方で諸事物・顔が映しだされて行くところ、③長廻しの中で実は「視線つなぎ」が為されているところ、の三つの映像表現を中心に分析する。それによって、長廻し移動撮影で構築される空間全体と、その中に生きる人物の精神とがいかに共鳴して示されているか、ひいては時空間の連続性が現実主義、サスペンス、そして主人公達の精神の遍歴といかに一体であるかを考察するのが、目的である。
 そこからさらに本発表は、1.バザンの議論が諸持物の均質的な存在という外面・身体性に焦点を当てているのに対して、ロメールとシャブロルは身体的存在の向こうに浮かび上がる精神の在り方を重視していること、2.バザンはそのような存在を論じる時に、基本的にフレーム構成を変えぬ一ショット内の空間を見ているのに対して、ロメールとシャブロルは存在と、フレームを変えていく空間との関係を問題にしていることに注目して、「映画とは何か」を空間の観点から問う。

木村建哉(成城大学)
「神を演じる「同性愛者/全体主義者≒共産主義者」:
(対抗)アンチ・クリスト映画としてのヒッチコック『ロープ』」
ヒッチコック『ロープ』(1948年)においては、既に多くの論者(e.g. ロメール&シャブロル、ドナルド・スポトー)が指摘しているように、ブランドン(ジョン・ドール)とフィリップ(ファーリー・グレンジャー)という二人の若い殺人者達が同性愛関係にあることは、プロダクション・コードを憚って暗示されるに止まっているにはせよ、かなり明瞭に見て取ることが出来る。
 これに加えて、発表者は、彼ら二人が、神を恐れず、自らが神に成り代わろうとする(神を演ずる)「全体主義者≒共産主義者」として表象されていることを明らかにする。
 発表者は更に、ヒッチコックが観客を感情移入へと導くのは、探偵役のルパート・カデル(ジェームズ・スチュアート)に対してではなく、殺人者二人に対してであること(言い換えれば、主人公はルパートではなく、彼ら二人であること)、又、殺人の罪責は本来ルパートにあり、殺人者二人にはないこと(主人公ではないにもかかわらず、映画の中心はルパートであり、言い添えればもう一人のある人物であること)が映画において示されていることを明らかにする。
 こうした分析を通じて、『ロープ』が、単に犯罪が露見して犯罪者達が処罰されることになる映画ではなく、むしろ反キリスト者(アンチ・クリスト)であることの不可避性(神を信じることの不可能性)と、にもかかわらず最終的にはアンチ・クリストであることの不可能性(神を信じずにいることの不可能性)とをともに描いた、(対抗)アンチ・クリスト映画であることが判明するであろう。

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お問合せ先:
日本映像学会 映像テクスト分析研究会
代表 中村秀之
〒352-8558 埼玉県新座市北野1-2-26
立教大学現代心理学部映像身体学科
e-mail:hideyukin■rikkyo.ac.jp(■を@に変えて下さい)


報告:会報第168号(2014年10月1日)43頁