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関西支部第96回研究会【3月11日】

日本映像学会関西支部第96回研究会(3月11日)のお知らせ

下記の通り日本映像学会関西支部第96回研究会を開催いたします。対面のみでの実施ですが、関西支部会員に限らず多くの方の参加をお待ちしています。

日時:2023年3月11日(土)午後2時30分より4時30分頃まで。
会場:大阪経済大学大隅キャンパス 

研究発表1:『みんなのうた』のアニメーターとアニメーションの特徴からみる子どもの歌
—1980年半ばから90年半ばまでの番組テキストの資料を参考に —      
発表者:ノートルダム清心女子大学 葉口英子会員
要旨:
本研究は、NHKが1961年から放送開始した音楽番組『みんなのうた』を対象に、1980年半ばから90年代半ばにかけての番組テキストの資料をもとに、この時期『みんなのうた』で活躍したアニメーターの創造性やアニメーションの種類や手法を明らかとする。
 NHK『みんなのうた』は、歌詞の字幕が挿入された映像を伴う1、2曲の歌で構成される5分間の隙間番組である。先行研究では、1970年初頭までは実写、アニメーション、シルエット、絵・スチールなど多様な映像表現が見られたことが明らかとなっている。とりわけアニメーションの場合、外部クリエーターを多く起用しており、初期の頃から常連の作家が存在していた。アニメーションが主流となった80年代半ばから90年代半ばにかけても、『みんなのうた』を手がける常連のアニメーターが数多く存在した。
 そこで本研究では、番組テキストの「アニメーター訪問」「アニメーター素顔のスケッチ」「うたのアトリエ」という連載記事に掲載された内容を、各アニメーターにみる創作の手法・アイデアをはじめ、制作過程や番組スタッフとのやりとりといった項目で整理し、この時期の『みんなのうた』のアニメーターやアニメ映像にみる特徴を分析した。
 今回の発表では、当時の『みんなのうた』のアニメーターやアニメーションの種類・手法を確認すると同時に、「うた」の音楽的要素とも照らし合わせ、当時の『みんなのうた』が音楽とアニメ映像によって子どもの歌をいかに表現したのか、検証する。

研究発表2:ジャンルとしてのデスゲーム考察 『イカゲーム』『今際の国のアリス』『バトル・ロワイアル』を題材として
発表者:神戸芸術工科大学芸術工学部まんが表現学科 泉政文会員
要旨:
 2021年Netflixにおいて全世界で大ヒットとなった『イカゲーム』の監督ファン・ドンヒョクはインタビューで、『ライアーゲーム』『賭博黙示録カイジ』などのデスゲームを扱った日本の漫画を読んでインスピレーションを得たとし、それらとの違いをこう語っている。「他の作品ではゲームが難しく複雑なので天才のような主人公が進行するが、『イカゲーム』は単純なので見る人がゲームよりも人に集中するようになるという点が違い」(WEBサイト「HANKYOREH」『ネトフリ1位「イカゲーム」監督「敗者たちを忘れちゃいけない」』2021.9)。『イカゲーム』公開の前年には日本のデスゲーム漫画を原作とする『今際の国のアリス』が同じくNetflixで公開され、確かに難解なゲームを主人公の才気でクリアしていく展開だった(2022年に第2シーズン公開で完結)。
 本発表ではジャンルとしてのデスゲームを規定する要素がなにかをこのジャンルに大きく影響を与えたとさ れる『バトル・ロワイアル』(2000年)を起点とし、登場キャラクターや、ストーリー展開などの共通項から、デスゲームをジャンルとして規定する要素をまず見出したい。また『イカゲーム』を紹介する日本の記事には「なぜ日本で『イカゲーム』は生まれなかったのか?」という論調のものがあった。これに対してデスゲームというジャンルが持つ社会的な意義についても考察したい。それはデスゲームというジャンル名にある“ゲーム”をどう捉えるのかの違いがあると思われる。最後に人がゲームをする様を見る視聴体験の現代性について考察したい。

研究会会場:大阪経済大学大隅キャンパス B館3階 B32教室
交通アクセス https://www.osaka-ue.ac.jp/profile/access/areamap/index.html
構内マップ https://www.osaka-ue.ac.jp/profile/facility/

日本映像学会関西支部事務局
〒585-8555大阪府南河内郡河南町東山469
大阪芸術大学映像学科内(大橋)
Tel: 0721-93-3781(内線3327)
email:eizouosaka-geidai.ac.jp

中部支部2022年度第2回研究会【3月5日】

2022年度 | 日本映像学会 中部支部 | 第2回研究会
https://jasias-chubu.org/wp/?p=1084

日時:2023年3月5日(日)13:30より
会場:愛知県立芸術大学 新講義棟 大講義室
(〒480‒1194 愛知県長久手市岩作三ケ峯1‒114)
開催方式:対面

◎スケジュール(予定)
13:15 – 研究会 受付開始
13:30 – 開会あいさつ
13:35 – 14:05 研究発表
休憩
14:15 – 15:20 学生作品プレゼンテーション I
休憩
15:30 – 16:20 学生作品プレゼンテーション II
閉会

◎研究発表
角川映画の予告編とメディアミックス
北嶋玲子(名古屋大学大学院 人文学研究科 映像学専攻 修士課程2年)
要旨は、中部支部HPをご参照ください。
https://jasias-chubu.org/wp/?p=1084

◎学生作品プレゼンテーション
<参加校>(7校)
愛知淑徳大学 /情報科学芸術大学院大学 / 静岡理工科大学
椙山女学園大学 / 名古屋学芸大学 / 名古屋芸術大学 / 名古屋文理大学

作品については特設サイトをご参照ください。(12作品)
https://sites.google.com/view/jasias-chubu2022

学生プレゼンテーションでは、学生による自作解説(3分程度)と
質疑応答(5分程度)を行います。
当日、学生作品の上映は行いません。
事前に上記の特設サイトに掲載された作品の視聴を推奨します。

◎会場へのアクセス
http://bit.ly/3I6QwOy

<お車でお越しの方>
学内駐車場をご利用ください。(無料)
・東名高速道路 長久手ICから約5分

<公共交通機関でお越しの方>
・市営地下鉄東山線「藤が丘」駅下車、東部丘陵線(リニモ)に乗り換え「芸大通」駅下車 徒歩約10分
・市営地下鉄東山線「本郷」駅又は「藤が丘」駅からタクシーで約15分

研究会は入場無料、学会員でない方も聴講可能です。
興味がありそうな方にお知らせいただければ幸いです。

第53回映画文献資料研究会【3月11日】

「日本インディペンデント映画研究特別編 山川直人の発出departure」

企画概要:第53回の例会では、「日本インディペンデント映画研究特別編 山川直人の発出departure」(東京工芸大学芸術学部映像学科との共催)と題して、映画監督・東京工芸大学教授の山川直人会員をお迎えし、早大シネ研製作の『ビハインド』(1978)と商業映画デビュー作『ビリィ・ザ・キッドの新しい夜明け』(1986)の上映に併せて、70年代から80年代にかけての製作活動についてお話を伺います。
○山川直人(監督・東京工芸大学教授):1957年愛知県生まれ。1983年、早稲田大学教育学部卒業。在学中に早大シネ研で自主制作を開始、『ビハインド』(1978)がぴあオフシアターフィルムフェスティバルに入選。『イメージフォーラム』や『シナリオ』へ寄稿する一方、村上春樹原作の『パン屋襲撃』(1982)と『100%の女の子』(1983)を完成。パルコ製作の『ビリィ・ザ・キッドの新しい夜明け』(1986)で商業映画に進出し、松竹では大友克洋原作の『SO WHAT』(1988)を発表。TVドラマやCM、PVを多数手がけ、2011年東京工芸大学芸術学部映像学科教授に着任。2022年には、大学の講義をベースにしながら、名画の自作イラストを活用した『映画は生き方を教えてくれる 映画手法コレクション』(ジュピター出版)を刊行。

日時:3月11日(土)13時~17時(予定)
 第1部:映画『ビハインド(デジタル版)』
     映画『ビリィ・ザ・キッドの新しい夜明け』(参考上映)
 第2部:対談 山川直人
        高山隆一(東京工芸大学教授)
     進行:西村安弘(東京工芸大学教授)
会場:東京工芸大学藝術学部2号館B1 マルチメディア講義室
参加費:無料
事前申込制:先着50名
※参加を希望される方は、下記宛にお申し込みください。
nishimurimg.t-kougei.ac.jp
日本映像学会映画文献資料研究会(代表:西村安弘)
主催:東京工芸大学芸術学部映像学科、日本映像学会映画文献資料研究会

上映作品
『ビハインド』 BHIND(1978/早大シネ研/8mm→デジタル/60分)
  監督・脚本:山川直人
出演:伊藤清彦・石井葉子・室井滋 
   ・ぴあ オフシアターフィルムフェスティバル ’79入選
     ・1984 ベルリン国際映画祭招待

『ビリィ・ザ・キッドの新しい夜明け』THE NEW MORNING OF BILLY THE KID
(1986/PARCO・VAP/35mm/109分)
   製作:増田通二 / プロデューサー:森重晃 / 原案:高橋源一郎/ 撮影:高間賢治
脚本:高橋源一郎・山川直人 / 音楽:千野秀一・ZELDA / 監督:山川直人
出演:三上博史・真行寺君枝・室井滋・内藤剛志・石井章雄・原田芳雄・石橋蓮司
・1986 エジンバラ国際映画祭招待
    ・1986 シドニー現代日本映画祭招待
    ・1986 モントリオール・ヌーヴォーシネマ国際映画祭招待
    ・1986 ハワイ国際映画祭招待
    ・1986 高崎映画祭 グランプリ(新人監督賞)受賞
    ・1987 ロッテルダム国際映画祭招待
    ・1987 香港国際映画祭招待
    ・1987 バンクーバー国際映画祭招待
    ・1987 トロント国際映画祭招待
    ・1989 ベローナ国際映画祭(イタリア)招待
    ・1991 USフィルムツアー・アジア映画祭(EWC主催)招待

メディア考古学研究会(第1回)開催のお知らせ【3月11日】

メディア考古学研究会(第1回)開催のお知らせ【3月11日(土)】

メディア考古学研究会(第1回)を下記のとおり開催いたします。板橋区立教育科学館にて、当時の映像機器と実物史料をもちいた実演による研究発表会(対面)になります。館内入場無料、事前予約などはございませんので、会場に直接お越しください。皆様のご参加をお待ちしております。

日時:2023年3月11日(土)午後13時〜16時頃
会場:板橋区立教育科学館2階・教材製作室
https://www.itbs-sem.jp/event/detail?id=3407

〒174-0071東京都板橋区常盤台4-14-1
東武東上線 上板橋駅 北口下車 徒歩5分
https://www.itbs-sem.jp/access/

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東日本大震災から12年×関東大震災から100年
「「動く」装置でよみがえる戦前の天災と防災意識」

第一部 幻燈と印刷物で見る:明治の大水害と水難救護・衛生問題
解説:福島可奈子(早稲田大学)
実演:松本夏樹(大阪芸術大学)

第二部 活動写真と蓄音機で見聞きする:関東大震災後の復興と防災意識
進行・機械操作:山端健志(板橋区立教育科学館)
ゲスト:菊田鉄男(KWorx代表、電気システム技術者)

概要:
これまで日本は何度も未曽有の災害に襲われてきた。なかでも今から100年前に起きた関東大震災(1923年)は、首都機能を失わせかねないほどの大災害であった。だが政府主導の復興計画のもとで、かつての古い街並みは近代モダン都市へと生まれ変わり、1927年には日本初の地下鉄(上野‐浅草間)が開通した。また翌年には御大礼、1930年には復興祭がおこなわれ、壊滅状態だった東京はわずか5年ほどで復興を遂げた。明治期以降、人々に災害の恐怖を伝えて防災のあり方を示し、その復興を「見える」「聞こえる」形で後押ししたのが、当時の主要メディアである新聞、雑誌、写真、絵葉書、活動写真(映画)、レコードなどであった。
今回の研究発表会では、第一部で、幻燈や新聞が伝えた1896年の明治三陸大津波、雑誌や絵葉書写真による1896年と1910年の東京大水害、そしてその結果高まった水難救護と衛生意識について、当時の幻燈機をもちいてみていく。第二部では、関東大震災後の復興と防災意識のあり方が、それ以前とどのように変化したかを、実物の活動写真機や蓄音機レコードなどを動かしつつ体験的に検討する。

お問い合わせ先:
日本映像学会メディア考古学研究会
代表・福島可奈子
korogattahotmail.co.jp

アナログメディア研究会主催:実験映画を観る会 vol.3【2月26日】

実験映画を観る会 vol.3

■2023年2月26日日曜日 13時上映

■会場:小金井市中町天神前集会所〒184-0012 東京都小金井市中町1 丁目7-7
武蔵小金井駅南口から徒歩約14分
https://loco.yahoo.co.jp/place/g-Zs8NitBrVqI/

■資料代 1000円(会場でお支払いください)

■[お申込み]事前登録制・定員56名(先着順)
こちらからお申し込みください
https://forms.gle/pHRJNAwLBHRjdySv9

■12時40分開場
■13時〜14時30分 プログラム1:狩野志歩 フィルム作品 8mm 16mm 56分
■14時30分〜14時45分 休憩
■14時45分〜16時45分 プログラム2:太田曜 海外撮影映画 プログラム 79分
■16時45分〜17時 休憩
■17時00分〜18時00分 トーク:狩野志歩、太田曜、水由章、

●フィルムで制作された実験映画作品をフィルムで上映します。上映予定映画は全て16mmか8mmのフィルム作品です。

〈実験映画を観る会〉は、フィルム作品をフィルムで上映し、解説とともに鑑賞する実験映画(アンダーグラウンド映画)の入門的な上映会である。松本俊夫が1960年代前半に主宰した〈実験映画を見る会〉の意志を受け継ぎ、国内外の実験映画を紹介することを目的にしている。
今日、実験映画をフィルムで観る機会はほとんどなくなった。しかし、フィルムで制作された作品はフィルムで観ることを前提につくられており、それはDVDやインターネットで見ることことはまったく異なる体験なのだ。わたしたちは、実験映画を本来あるべき姿で上映することで、実験映画がもつ魅力を引き出したいと考えている。(西村智弘)

プログラム1:
狩野志歩 フィルム作品 8mm 16mm 56分
『浸透圧』 1997年 S-8 4分 18コマ/秒 マグネ音声
『うちへ』 1998年 S-8 5分 18コマ/秒 マグネ音声
『情景 Landscape』 1998年 S-8 13分 18コマ/秒 マグネ音声
『スチール STILL』1999年 S-8 15分 18コマ/秒 マグネ音声
『揺れる椅子 Rocking Chair』2000年 16ミリ13分 光学音声
『Lily in the Glass』2003年 16ミリ6分 光学音声

プログラム2:
太田曜 海外撮影映画 プログラム 79分
日本以外で撮影された作品
『UN RELATIF HORAIRE』1980年 16ミリ 2分 カラー サイレント
『UNE SUCCESSION INTERMITTENTE』1980年 16ミリ 2分カラー サイレント
『UN RELATIF HORAIRE No3』1980年 16ミリ カラー 3分 サイレント
『STÄDEL』1986年 16ミリ カラー 7分 サイレント
『5400Secondes』1987年 16ミリ カラー 10分 サイレント
『ANTONYM of CONCORD(E)』2005年 16ミリ カラー 9分 光学音声
『PILGR IMAGE of TIME』2008年 16ミリ カラー 13分 光学音声
『L’Image de la Pucelle 2』2013年 16ミリ カラー 12分 光学音声
『The Militia Campany of Captain Frans Banning Cocq』 2015年 16ミリ カラー 5分 光学音声
『Les Grands Boulevards』 2019年 16ミリ モノクロ 6分 光学音声(+別だし)
『ブライドピーク(Bride Peak) チョゴリザ 花嫁の峰』2021年8mm(24コマ/秒)10分 音声別だし

トーク:狩野志歩、太田曜、水由章、

狩野 志歩 (かのう しほ)
武蔵野美術大学映像学科卒業。イメージフォーラム付属映像研究所21期、22期修了。1990年代後半よりフィルム、ビデオを用いた映像作品、マルチチャンネル・インスタレーション、ライブパフォーマンスを国内外の映画祭、美術館等で発表している。
http://shihokano.info/

太田曜
1953年東京生まれ。実験映画制作、研究。パリ第8大学映画科で実験映画を、フランクフルトのシュテーデル美術大学でペーター・クーベルカから実験映画と料理を学ぶ。1982年第12回パリ青年ビエンナーレ展で上映以来国内外での上映多数。
http://www.tokyo100.com/ota/
https://www.facebook.com/yo.ota.18/

水由 章
1961年生まれ。1980年代から8mm、16mm映画フィルムで実験的映画作品を制作する。主な作品として『或る情景・都市河川』(1993)『瞬息』(1997)『水光色』(2002)『Perception』(2019)など。ミストラルジャパン代表として実験的映像作品の制作・配給・DVDリリースを行う。

問い合わせ先:日本映像学会アナログメディア研究会
analogmediazoom@gmail.com

主催:
日本映像学会アナログメディア研究会
https://www.facebook.com/analogmedia
8ミリフィルム小金井街道プロジェクト
http://shink-tank.cocolog-nifty.com/perforation/

第24回ヴィデオアート研究会【2月25日】開催のお知らせ

第24回ヴィデオアート研究会(2月25日)開催のお知らせ

日時:2023年2月25日(土)15:00-17:00
オンライン開催(ZOOM会議形式)

アクセス方法:
当日12時までに下記メールにご連絡頂ければ、ZOOMのアクセス先のURLをご返信致します。

内容:ナム・ジュン・パイク《Fuku/Luck,Fuku=Luck,Matrix》修復の現場から
本研究会は、ヴィデオアートのアカデミックな研究と、制作や展示現場のフィールドワークを交互に行なう方針で発足されました。今回はオンライン開催の研究会で、ブラウン管の経年劣化によってしばらく稼働停止となっていた、福岡キャナルシティ内設置のナム・ジュンパイク《Fuku/Luck,Fuku=Luck,Matrix》(1996)が一昨年修復されたことを受け、事業担当された溝口直美氏をゲストに作品再生の経緯についてお話しを伺いたいと思います。修復関係者の特別インタビュー映像もご覧いただきながら、メディアの特異性を利用したヴィデオアートやメディア芸術作品の修復・保存についての課題について考えていきます。

パネリスト: 溝口直美(株式会社エフ・ジェイエンターテインメントワークス キャナルシティ博多事業部)
1991年、千葉大学工学部工業意匠学科卒、福岡地所株式会社入社。1994年、キャナルシティ博多開発事業参画。2014年から現職でN.J.パイク作品修繕担当開始。

進行:瀧健太郎(ビデオアートセンター東京/学会員)

お問合せ:
日本映像学会ヴィデオアート研究会
代表 瀧健太郎
e-mail:taki.kentarouebony.plala.or.jp

会報第196号を発行しました。

会報第196号(2023年2月1日)を発行しました。
以下のPDFよりお読みください。

JASIAS_NewsLetter196

PDFがウィンドウに表示されない(画面が真っ白や真っ黒等)ときは、
ウィンドウ右下端のサイズ調節をマウスで動かして調節してみてください。
ウィンドウの幅のサイズが会報の幅のサイズより大きいときなどに、
PDF表示画面が出ずに真っ白や真っ黒の画面になることがあります。
また、文字が一部しか表示されないときは、URL表示のそばにあるリロードボタンをクリックしてみてください。


会報への会員による投稿につきましては以下の投稿規定をお読みのうえ、末尾の連絡フォームによりご連絡ください。のちほど担当よりご連絡申し上げます。

日本映像学会 会報 投稿規定(2017年10月 理事会決定)

1.投稿資格

(1) 投稿の時点で正会員の資格を有していること。

(2) 投稿者本人が執筆者であること。共著の場合は、投稿者が筆頭執筆者であり、必ず他の共著者全員の承認を得た上で投稿しなければならない。

2.投稿内容

(1) 映像に関する研究を推進し、広く映像文化の向上に寄与するもの(「日本映像学会会則」第2章第4条にもとづく)。

(2) 未発表のもの。二重投稿は認めない。投稿者自身の既発表論文や口頭発表と関連がある場合には、そのことを必ず明記すること。

(3) 投稿者は、自らが著作権を有しない著作物や図版などを引用するに際しては、著作権法(第32 条第1項)が定める引用の条件に則って行なうものとし、必要な場合はその著作権所有者の許諾を得なければならない。

3.字数

(1) 字数は自由(1ページは2,400字程度・複数ページも可)

(2) 図版を添付する場合には、図版の大きさを文字数に換算し、全体の文字数に含める。

4.体裁

(1) 完成原稿であること。

(2) メール本文に、題名、執筆者名、住所、電話番号、Eメールアドレス、所属等を記すこと。なお、総務委員会が原稿を確認し、事務局からEメールで「原稿受付」の通知をする。

5.提出方法

(1) 電子データをメール添付で事務局に送信すること。

(2) メール本文にOSの種類とソフト名(Wordもしくはテキスト)を明記すること。

6.投稿先

E-mail: officejasias.jp

7.校正

著者校正は初校のみとし、以後は総務委員会が行なう。

8.著作権

会報に発表された研究報告等の著作権は日本映像学会に帰属する。他の著作に転載する場合には、事務的な手続きのため、事前に文書等で学会に連絡し、転載する際に、会報への掲載に関する基本的な書誌情報を明記すること。

9.締切

投稿は随時受け付ける。

10.その他

(1) 掲載の可否については、総務委員会が決定する(一部改稿を求めることもある)。また、「採否の通知」は事務局からEメールで送信する。

(2) 投稿原稿掲載部分はPDF電子版会報の内としてホームページ上で一般公開

以上


アジア映画研究会(第3期第16回)開催のお知らせ【2月7日】

アジア映画研究会[第3期第16回(通算49回)]を下記の通り開催いたします。

日時:2023年2月7日(火) 18:00 – 20:00
(ZOOMによるオンライン開催:事前申込制)
申し込み締め切り:2月3日(金)
下記URLより所定のフォームにご記入の上、お申し込みください。
https://forms.gle/nMd6ZwboPZp8EaEx8

    *    *    *    *    
「インドネシア映画再訪」

昨年の東京フィルメックスでは、インドネシア映画『自叙伝』がグランプリを受賞。また、新たな世代を牽引してきたカミラ・アンディニの作品も特別招待枠で上映されました。
これら2作品に代表されるように、ここ数年でこれまでになかったインドネシア映画の胎動が始まっているように思われます。2月のアジア映画研究会では、研究サイドと現場サイド、ふたつの方向から、インドネシア映画を再訪してみたいと思います。

報告1:
「インドネシア映画の変化を読む」
西 芳実[映画研究者・京都大学 東南アジア地域研究研究所准教授]

インドネシア映画はどこに向かいつつあるのか。2021年、2022年のインドネシア映画は、今を生きる若者たちの戸惑いを描いた『自叙伝』(マクブル・ムバラク)や『フォトコピー』(レガス・バヌテジャ)といった1990年代生まれの監督作品や、『復讐は私にまかせて』(エドウィン)や『ナナ』(カミラ・アンディニ)といった「時代もの」が国内外に鮮烈な印象を残した。
本報告では、ガリン・ヌグロホ以降のインドネシア映画の系譜にこれらの作品を位置づけるとともに、独立戦争やスハルト時代、1998年民主化といったインドネシア現代史が映画によってどのように語り直されようとしているのかを考えることで、インドネシア映画の現状と今後を探る。
[参考]
西芳実著『夢みるインドネシア映画の挑戦』英明企画編集、2021
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784909151223 

報告2:
「現場から見る、インドネシア映画の現在・未来」
森永泰弘[サウンドデザイナー/サウンドアーティスト]

長らく東南アジアの映画制作を実践するなかで、インドネシア現代映画の中心人物たち、ガリン・ヌグロホ、カミラ・アンディニ、イファ・イスファンシャ、ヨーゼプ・アンギらと協働し作品を創ってきた。今回、彼らとの実践経験を通じて、いま現在のインドネシア映画の実情を、多角的な観点から語ってみたい。

2月座長:杉原賢彦

クロスメディア研究会第16回研究会のお知らせ【2月11日】

クロスメディア研究会第16回研究会のお知らせ

下記の通り日本映像学会クロスメディア研究会第16回研究会を開催します。
今回は新型コロナウイルス感染拡大防止のためオンライ開催になります。
会員の皆様の参加をお待ちしております。

【日時】:2023年2月11日(土)15:00-17:00

【参加方法】*事前申し込み制
ZOOM会議システムを利用して開催します。下記のURLで事前にお申し込みをお願いします。
申込み後、ZOOMのID, PASSをお知らせいたします。
https://forms.gle/pqmS7YppFg51gQYG7

 

【発表内容】NFTの動画コンテンツへの可能性

近年注目されているNFT(Non-Fungible Token)ですが、デジタルコンテンツを中心にその可能性と応用範囲に期待が集まっています。映像分野においても例外でなく、すでに様々な萌芽事例の試みが進行中です。今回はNFTとは何か、といった基礎知識から始まり、各コンテンツにおけるNFT活用の具体事例、大手企業のNFTビジネス参入動向、NFTがもたらす未来の展望までを紹介していきます。

【発表者】
内山雄介 東京工芸大学芸術学部デザイン学科映像情報領域准教授

 

お問い合わせ
日本映像学会クロスメディア研究会
代表 李 容旭
〒164-8678東京都中野区本町2-9-5
東京工芸大学芸術学部映像学科内
e-mail:leeimg.t-kougei.ac.jp

アナログメディア研究会 協力企画のご案内【1月29日】

アナログメディア研究会 協力企画のご案内です、

ブラジルコンテンポラリー8ミリフィルム 作品上映&トーク
「小さなしぐさについての小さな心覚」

[日程]
2023年1月29日(日) 16時00分〜

[会場]
イメージフォーラム3F「寺山修司」
東京都渋谷区渋谷2-10-2
TEL. 03-5766-0116
※ご来場の際は必ずマスクをご着用ください。

映像学会会員 資料代 800円 (イメージフォーラム 会員は600円)

[主催]
丸山徹也
イメージフォーラム

[協力]
Spice Films
日本映像学会アナログメディア研究会
株式会社ダゲレオ出版

イントロダクション
ブラジル在住の映像作家・丸山徹也によるセレクション。ニューヨークやリオ・デ・ジャネイロの映画祭で紹介された、知られざるインディペンデントでエクスペリメンタルなブラジルの映像作家による8ミリフィルム作品を特集する。宇宙に行くなどのグランジェスチャー(Grand Gesture)がグランメディア(Grand Media)で祝福される世界では、昆虫の死体を集めるなどの小さなジェスチャー(しぐさ)が変位の点となりえるだろうか? ブラジルのさまざまな場所のアーティスト/シネアスタ(artista-cineasta)によって作られたこれらの作品郡は、その場での小さな仕草を祝うための断片化された時空間を提供する。祖先への儀式的な呼びかけ、母なる大地の頭蓋骨から盗用/発掘された自然文化(nature-culture)、8ミリフィルムという素材に対面する作家自身の仕草、人間と人間以外の一時的な生まれ変わり。すべてではないがほとんどの作品は組織的な支援無しにアーティスト自身によって現像、製作された。プログラム内のすべての作品はオリジナルフォーマットである8ミリフィルムで上映され、その性質上それぞれのフィルムが唯一無二のものである。映写技師の存在は体験の重要な部分を占める。 このプログラムは、一つしか存在しない我が子を提供する各作家の信頼によるネットワークによって可能になった。スーパー8は今も昔も、非商業的なアーティストにとって完璧な媒体である。16ミリや35ミリなどの大きな形式とは異なり、この小型映画形式は、そのアマチュア (amador)と認識される特徴において、ブラジルの軍事独裁政権の間、検閲を通過しなかった。今日のブラジルの芸術的土壌におけるスーパー8を熟考することは適切であり、現在の巨大なメディア/資本力の存在においてはなおさらである。(企画・文:丸山徹也)

作品紹介

レヴェン・ナチュラ(Revém Natura) Ж / 7分/ 2013 「地球」(それは何か)「天国(それは無)から逃れられない」(エックハルト・フォン・ホッホハイム)『レヴェン・ナチュラ』は、CI.NE(Natural Expanded Cinema)と呼ばれる大規模な研究の一部を形作っている。これは人間以外のものと接触しながら生物中心のバイオリズムについての映画を制作する試みである。映画システムにネイティブ・アメリカンの遠近法を取り入れた実践的な経験であり、スーパー 8 フィルム(海に投げ出され回収されたもの)とその装置(スクリーン、プロジェクター)からなるこのシステムを、「水、海、“環境”」と生命システムとの共生の中に位置づけた経験でもある。 偽りの分裂した自然と文化を破壊するシンプルな試み。食人映画の提案。「食人とは環境を飲み込むこと」(H. Oiticica)

フィルムは戦場(A Film is a Battleground) ニコラス・キャンディド(Nikolas Candido )/ 5分/ 2022  最初に白い先端の上の音。 金属音。 文字。 ばらばらの手紙。 戦闘的な音。 汚れ。 白地に赤のレイヤー。 映画制作の象徴的な戦いを想起させる音と映像の質感の断片。

デデントロ(Dedentro) マテウス・ホーザ(Mateus Rosa) / 3分/ 2018 この映画は人類の出現についての祖先の体験であり、彼らが人生の始まりにおいてどのように泥の中を移動したかを描いている。

美術館訪問(Visita ao Museu) リジア・テイシェイラ、フランシスコ・ベンヴェヌー ト(Lígia Teixeira & Francisco Benvenuto) / 4分/ 美術館での午後、花とブルーベリーのスープ。 コロナのパンデミックの隔離中に撮影された。 ブルーベリー、秋の花、ハーブのスープで自家現像された。2021 年 3月。

ヴェール2(Véu II) ホドリーゴ・ファウスチーニ(Rodrigo Faustini) / 3分/ 2022「ヴェール」は、フィルム上映、上映会場、イメージとしての神秘的なフィルムロール、サウンドを使うためにチューニングを外したAMラジオなどを素材とした、偶然と機会によるシリーズである。『ヴェールI』 は、40年の眠りから覚めて復活したカメラで撮影されたフィルムロールの投影だった。『ヴェールII』 は、ブラジルの路上で現像前に発見されたロールの最初の投影であり、1974年頃にコダクロームで撮影され、2020年に白黒ネガとして処理されたものである。それは「幽霊」のような人々の偶然の映像で、時間が経過が感じられ、親密な雰囲気で統一されているが、文脈や色彩が欠如している。それらがスクリーン上で新たに再構築される。

我を復活せよ(Ressuscita-me) アトス・デ・ムーカ・コレクティブ(Coletivo Atos da Mooca) / 6分/ 2017 糸車の前で老婆が糸を紡いでいる。繭と糸玉の間で遊んでいる子供。糸、生地、質感、テキスト – 言葉についての言及が現れる。本作はスーパー 8で撮影された各ショットによる集合的な構成の、詩的な実験の結果である。映画的な恍惚。

ナルキッソスの変身または頭の上のタマネギ(Metamorfose de Narciso ou Uma cebola na cabeça) デュオ・ストラングロスコープ & アンヘル・ルエダ(Duo Strangloscope&Angel Rueda)/ 4分/ 2016 この少年は何をもって一日中鏡で自分自身を見なければならないのか? 頭には玉ねぎ。人間は疲労による深い眠りによって野菜になり、神々は彼らの情熱 による透明な催眠術によって植物になる。しかしナルキッソス、あなたは透明な思春期の恐ろしい香りの現れによって形成され、水の花のように眠る。動けなくなったナルキッソスは、食虫植物の消化の遅さを反映して、姿が見えなくなる。彼に残っているのは彼の頭の幻覚的な真っ白な曲線だけで、頭は再び繊細になり、愚かな手の指先で、恐ろしい手で、食糞の手で、彼自身の反射による死すべき手で支えられる。この頭が分かれるとき、この頭が割れるとき、この頭が激しく砕けるとき、それは花になる、新しいナルキッソス、レアンドロ – 私たちの愛。

閉じ込められた流転(Fluxo Confinado) ヘルダー・マルティノフスキー(Helder Martinovsky)/ 3分/ 2022 閉じ込められた流転から脱出する短い試み。

破れ目(Rasgos) ホザーナ・カシアトーレ(Rosana Cacciatore)/ 3分/ 2022 野生の混沌から身を守るために、人間は自分の周りに驚異的な要塞を築くが、この防御は彼らを窒息させる。そのため、生命を維持しようと、太陽への窓、シミュラクラ現象、色鮮やかな混沌の粗い複製を描く。

若人頌歌(Ode aos Jovens) ナタリア・ポリ(Natália Poli)/ 3分/ 2022 無情な昆虫の死骸のコレクション。 残されたもの。 無情な人骨のコレクション。 残されたもの。 ヴァニタスのシンボル、メメントモリ。 有限性。 儚さ。 無常。

アンチフィルム(ANTFILM) 丸山徹也(Tetsuya Maruyama)/ 3分/ 2021 あなたがその一部である場合、どのようにシステムに反対することができますか?

丸山徹也
1983年、横浜生まれ。映画、パフォーマンス、サウンド、インスタレーションとそのすべてを学際的に実践するアーティストである。彼の作品は日常的に見受けられる誰も気に留めない記録としての、ファウンド・フッテージの素材やその質感の再文脈化から始まっている。彼の作品は各国の映画祭、美術館、ギャラリーなどで幅広く展示されており、ハイチの同名民話から着想を得たデビュー作は、2018年のVIII FestivalMárgenes(マドリード、スペイン)で最優秀作品賞を受賞した。現在リオ・デ・ジャネイロ在住。アーティストが運営するフィルムラボ 「Megalab」 を設立し活動している。

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