ショートフィルム研究会主催「名古屋フィルムミーティング2015」【10月4日】

ショートフィルム研究会主催
「名古屋フィルムミーティング2015」(10月4日)開催のお知らせ
(ショートフィルム研究会第11回活動)

東海地区での学生と一般の映像制作を盛り上げる交流の場として、全国からの公募作品による上映会を開催します。

催事名 名古屋フィルムミーティング2015
期日 2015年10月4日(日)12:00開場
Aプログラム 12:30〜
Bプログラム 13:40〜
Sプログラム 14:40〜(ISMIE2014セレクト作品集)
Cプログラム 15:10〜
賞 上映作品から観客が選ぶ観客賞を各部門1点程度
入場無料
内容 上映、交流会

会場 愛知芸術文化センター12階・アートスペースEF(〒461-8525 名古屋市東区東桜一丁目13番2号/地下鉄・東山線、名城線「栄」駅下車、徒歩3分)
主催 日本映像学会ショートフィルム研究会
共催 名古屋フィルムミーティング実行委員会
公式HP http://filmm.info/

以上
日本映像学会ショートフィルム研究会
代表 林緑子
〒460-0011
愛知県名古屋市中区大須2丁目32-24
マエノビル2階


報告:会報第173号(2016年1月1日)6頁

第13回ヴィデオアート研究会【10月12日】

ヴィデオアート研究会 第13回研究会(10月12日)開催のお知らせ

日時:2015年10月12日(月・祝)17:00-19:30
会場:co-lab渋谷アトリエ2F 会議室3(東京都渋谷区宇田川町42-6)
http://co-lab.jp/locations/shibuya-atelier/access_shibuya-atelier
(当日は入り口の鍵が施錠されております。遅れていらっしゃる方は下記瀧にご連絡ください)

内容:ヴィデオアートの歴史を振り返る:イギリスを中心に

当研究会で何度か参考文献としてきた「ヴィデオ・アートの歴史その形式と機能の変遷」(三元社)の著者である、クリス・メイ=アンドリュースを迎え、ヴィデオ・アートの歴史をイギリスを中心に紹介して頂きます。自身 も作家活動を行っていたアンドリュース氏によるレクチャーに是非ご参加ください。
(*会場座席数20席となります。参加希望の方は、事前資料なども御座いますので下記連絡先、瀧までご連絡頂ければ幸いです。)

パネリスト:クリス・メイ=アンドリュース(セントラルランカシャー名誉教授・西イングランド大学客員教授)
参考リンク:
http://www.meigh-andrews.com/
http://www.sangensha.co.jp/Author/author-Meigh-Andrews_Chris.htm

進行:瀧健太郎会員(ビデオアートセンター東京代表)

お問合せ: 日本映像学会ヴィデオアート研究会
代表 瀧健太郎 e-mail:taki.kentarou@ebony.plala.or.jp
ビデオアートセンター東京
〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町42-6 co-lab 渋谷アトリエ内
tel:○8○- 4355-1721


報告:会報第173号(2016年1月1日)10頁

中部支部2015年度第1回研究会【9月26日】

中部支部では、2015年度第一回研究会を下記の通り開催します。

2015年度日本映像学会中部支部第1回研究会

日時:2015年9月26日(土)15:00より
会場:名古屋大学 情報科学研究科棟 第一講義室
住所:〒464-8601 名古屋市千種区不老町
http://www.nagoya-u.ac.jp/access-map/

◎スケジュール
-15:00-15:10 開催校挨拶
-15:10-15:40 研究発表:盧銀美会員
       (名古屋大学大学院 文学研究科 博士課程後期課程)
-15:40-16:10 研究発表:山本努武会員
       (名古屋学芸大学 メディア造形学部 映像メディア学科 講師)
-休憩
-16:20-17:40 ご講演:馬定延氏「日本メディアアート史における「名古屋」という場」
-17:40-18:00 質疑

-18:00以降(講演終了後)支部総会(15分程度)
※支部総会後:懇親会を予定

◎ご講演
馬定延(ま・じょんよん)氏
タイトル:日本メディアアート史における「名古屋」という場

要旨:拙著『日本メディアアート史』のなかで、名古屋を中心にする出来事は、1980年代から1990年代をつなぐ連続性を見いだすミッシングリンクとして位置づけられます。本講演では、名古屋国際ビエンナーレARTEC(1989-1997年)のアーカイブ資料整理に取り組んだ経緯と現時点までの成果を切り口に、この分野における研究の現在と課題について考察します。当時の経済社会状況を如実に反映していた国際芸術祭が残したことは何であり、対象が獲得していた国際的な同時代性をアカデミックな知との関係性のなかで文脈化することの意義は何でしょうか。2020年東京オリンピックを目前に、テクノロジーの最先端で生まれる魔法のようなアートというかけ声がもう一度高まりつつある現在、同時代における表現の軌跡
を歴史として捉え直すことで得られる批評的視座について皆さんと一緒に考えてみたいと思います。

馬定延氏プロフィール
研究者。1980年韓国ソウル生まれ。学部で英語英文学と心理学を、修士課程で芸術工学を専攻。東京藝術大学大学院映像研究科修了(映像メディア学博士)。公益財団法人日韓文化交流基金招聘フェロー、東京藝術大学・国立新美術館客員研究員、国立音楽大学非常勤講師、韓国『月刊美術』東京通信員。著書『日本メディアアート史』(アルテスパブリッシング、2014)


◎研究発表(2件)
盧銀美(の・うんみ)会員(名古屋大学大学院 文学研究科 博士課程後期課程)
タイトル:トーキーの導入とヴォイス・オーヴァーの登場
要旨:「ヴォイス・オーヴァー(voice-over)」は、映画の語りの技法の一つで、映像に被せられる音声をさすのが一般的な定義である。現在様々なジャンルの映画で多く使用されているヴォイス・オーヴァーは、日本映画がサイレントからトーキーに転換していく1930年代から使われ始めた。しかし、1930年代のトーキーへの転換期に登場したヴォイス・オーヴァーは現在のものとは必ずしも同じではない。
そこで本発表では、1930年代のトーキー初期におけるヴォイス・オーヴァーを対象とし、それが日本でどのようなものとして認識され、またどのように使われたのかを当時の言説および映画の分析を通して考察する。特に、ヴォイス・オーヴァーを特徴づける同期性・非同期性/同時性・非同時性という当時の概念からこの声の特徴に注目する。そうすることで、当時、音声と映像を一致させるシンクロナイゼーションの技術が重視されていた一方で、トーキー映画にある種の芸術性を付与するための試みとして、ヴォイス・オーヴァーが採用されていたことを指摘する。
最初期のヴォイス・オーヴァーの使用例としては、映画『浪子』(1932年5月、田中栄三監督)がある。『浪子』に採用されているヴォイス・オーヴァーを中心に、該当するシーンのサウンド・トラックとイメージ・トラックの関係性、さらには弁士や字幕との関係性を分析することで、初期のヴォイス・オーヴァーの特徴を明らかにしたい。

山本努武会員(名古屋学芸大学 メディア造形学部 映像メディア学科 講師)
タイトル:映像作品の表現手法として全方位動画を扱う際の技術的考察
要旨:GoProなどのアクションカムの普及により一般ユーザが全方位動画の撮影を盛んに行っています。それに応じてYoutubeが全方位動画の再生に対応しました。これにより全方位メディアは更に身近なものになることが予想されます。
そんな中、私は全方位動画を映像作品の表現手法として用いる試みを行っています。現状分析を基にした技術的な研究内容を報告します。

以上
—–
日本映像学会中部支部
http://jasias-chubu.org/wp/
〒470-0196 愛知県日進市岩崎町竹の山57
名古屋学芸大学メディア造形学部映像メディア学科内

西部支部2015年度上映会「日常と非日常のまなざし—かわなかのぶひろ福岡上映会」【9月25日】

日本映像学会西部支部では下記の上映会を開催いたします。

タイトル:日常と非日常のまなざし—かわなかのぶひろ福岡上映会

日時:2015年9月25日(金)
18:30開場
19:00開演 (約1時間45分)

会場:屋根裏 貘
〒810-0001
福岡市中央区天神 3-4-14 2F
tel:  092 781 7597
fax: 092 771 2653
www.artspacebaku.net
artspacebaku@jcom.home.ne.jp

観覧料:1,500円(1ドリンク付/予約のみ)
    映像学会会員はドリンクオーダー500円のみ。

定員:30名

問い合わせ・予約:
屋根裏 貘 (092 781 7597)

内容:
◉作品上映(2本)(1時間15分)
◉アーティストトーク(25分)
講師:かわなかのぶひろ
司会:黒岩俊哉

主催:河合文化教育研究所身体表現研究会・日本映像学会西部支部
協力:舞踏青龍會・屋根裏貘・九州産業大学黒岩研究室

以上

日本映像学会西部支部
代表 伊原久裕
〒815-8540福岡市南区塩原4-9-1
九州大学芸術工学府内

ショートフィルム研究会共催「アニメ・レクチャー ネット世代の自主アニメ制作」【9月19日】

日本映像学会ショートフィルム研究会共催「アニメ・レクチャー ネット世代の自主アニメ制作」開催のお知らせ
(ショートフィルム研究会第10回活動)

催事名:アニメ・レクチャー ネット世代の自主アニメ制作
期日:2015年9月19日(土) 15時~16時半(予定)
定員:17名
参加費:無料、要1ドリンク(500円)注文
内容:上映、講演
会場:シアターカフェ
主催:シアターカフェ
共催:日本映像学会ショートフィルム研究会
主旨 商業アニメ業界志望者向け交流サークル「COROMO」の設立や、自主制作アニメサークル「グラフィックパーク」の設立・運営など、アニメに関した活動を行う、秋吉亮氏をお招きし、お話を伺うことで、現在の短編アニメーション制作環境の具体的な実情を知り、視聴者の理解や制作者の制作発表方法の手がかりとなることを期待する。

■秋吉亮氏プロフィール
大阪在住の会社員。自主制作アニメサークルグラフィックパーク代表。高校時代にアニメーター志望の高校生たちとの交流がきっかけで、アニメーターの労働問題を研究開始。大学時代にCOROMOを設立し、アニメ業界志望者向けの企画を実施。
■グラフィックパークプロフィール
自主制作アニメサークル。アニメ制作者主導の作品制作とアニメ制作者の人材育成を目的に活動。2015年1月に第1弾作品「Cirque le coeur」を公開。ニコニコ動画にてボカロ部門デイリーランキング1位・累計12万再生を記録。

会場:シアターカフェ(Theater cafe)
〒460-0011
愛知県名古屋市中区大須2丁目32-24 マエノビル2階
Tel, 052-228-7145
E-mail, main@theatercafe.jp
WEB, http://www.theatercafe.jp
営業時間 13:00-21:00(火休)
最寄駅 地下鉄・鶴舞線「大須観音駅」2番出口より徒歩4分
    地下鉄・鶴舞線/名城線「上前津」8番出口より徒歩5分

以上

日本映像学会ショートフィルム研究会
代表 林緑子
〒460-0011
愛知県名古屋市中区大須2丁目32-24
マエノビル2階


報告:会報第173号(2016年1月1日)6頁

研究会登録申請について(2015年度秋期は9月30日締切)

日本映像学会会員各位

 研究会登録申請について(2015年度秋期は9月30日締切)

 1: 研究会登録申請について

  研究企画委員会は本学会に所属する研究会活動のさらなる活性化を促し、以下のガイドラインに基づいて新規の研究会の発足を奨励しています。

<ガイドライン>

  1. 映像学会の研究会活動であるということをよく認識したうえで、研究テーマにある程度普遍性、広がりがあること。
  2. 研究会の運営が特定の個人に偏りすぎず、多くの会員の参加と交流が見込まれること。
  3. 研究会の継続性が担保されるよう運営委員のバランスを考慮したものであること。
  4. 事前に研究会活動に準じたような実績がない場合には、研究テーマが想定する専門性や業績を持った会員が運営構成員に含まれていること。

 *研究会の登録申請は代表者の所属する支部、または所属する研究員が多数を占める支部に登録申請をおこなってください。なお、研究会内にさらに支部会などを組織する場合は、必要に応じて各研究会内部で調整をおこなってください。

 *申請書にある代表及び運営構成員とは別に、過去の研究活動への参加者も併せて、参加を予定している会員リストも添付してください。なお、運営構成員に会費納付の遅滞がないことを確認してください。

 *申請された研究会の当該テーマにおける研究活動(勉強会や準備会など)を1年以上、複数回実施されていることを別紙資料として提出してください。

 *研究会に配分される活動費は登録する支部予算の中から支給されます(配分額については各支部の裁量)。

 *研究会の申請時期は春期(4月末)、秋期(9月末)の年2回とします。

 *過去2年間以上にわたり実質的な研究会活動が見られない研究会は、研究活動に対する休止の正当な理由、存続の必然性の有無、研究会を構成する会員の意欲および、今後の研究活動の継続への意思などが問われます。

 研究活動の休止の理由などについて充分な説得力が得られない場合には、研究企画委員会・理事会の審議を経て本学会が公認する研究会としての承認が得られない場合があります。

 なお、その対象となった研究会は、2年間同一の会員が主宰する同名の研究会として申請することができなくなります(以上、2015年5月31日の理事会の承認事項)。

 

◎「研究会登録申請書」について

 新規に発足を希望する研究会、および申請内容に変更のある既存の研究会主宰者は、学会ホームページに掲載の記入票(研究会登録申請書.xls)に、別紙資料とともに郵送、あるいは電子メール(送信先アドレス:jasias@nihon-u.ac.jp )にて、映像学会事務局・支部宛(登録を希望する支部)に登録申請を行なってください。

*2013年度より施行されている新制度にて、申請内容が理事会承認された研究会は、その内容に変更のある場合には、速やかに再申請を行ってください。なお、理事会承認後の研究会活動が継続している場合には、再申請の必要はありません。

*「研究会登録申請書」の記入内容については上記の記入票(研究会登録申請書.xls / URL https://jasias.jp/wp-content/uploads/2015/09/NEW_StudyGroupApplicationForm2015.xls )をご確認ください。

 

2: 2015 年度研究会活動の報告

 各研究会は2015 年度中に行なった研究会活動の結果の報告書の提出が必要です。*学会報に報告書を掲載される場合は、文字数など学会報の規定のフォーマットに従って報告書を作成してください。*大会で研究発表される場合は、大会運営委員会の指示にもとづいて行なってください。

以上

日本映像学会研究企画委員会
〒176-8525
東京都練馬区旭丘2-42-1
日本大学芸術学部内

研究会登録申請書.xls
研究会登録申請書.xls

アナログメディア研究会協力「現代美術展 小田原ビエンナーレ 2015」16ミリフィルム映画上映【9月5・6日】

アナログメディア研究会協力事業
現代美術展 小田原ビエンナーレ 2015
映画上映のお知らせ

上映場所の地図などは以下の FACE BOOK PAGE をご参照下さい。
https://ja-jp.facebook.com/analogmedia/posts/10206536416585679

浅野優子 アニメーション 上映
太田曜 実験映画 (美術と映画)上映
■ 2015 年 9 月 5 日土曜日 6 日日曜日 PM1 : 00 ~ 3 : 00 、 PM3 : 30 ~ 5 : 30   ( 1日2回上映 )  
■ 場所:岩瀬邸 〜巨欅の居〜 [ おおけやきのいえ ]
小田原市鴨宮 692 JR 東海道線鴨宮駅北口下車5分 TEL:0465-49-6077 (岩瀬邸)
巡礼街道ダイソーの裏手です。ダイソーより脇の道を南側に 30 メートル程。
■■入場無料■■

■■■プログラム■■■
全て 16 ミリフィルム映画作品  16 ミリフィルムで上映します

● 浅野優子 アート・アニメーション 全6作品 32分
◇ 螺旋迷宮  1982 年 3分
◇ 紙の家  1986 年 2分 
◇ 水辺の植物  1986 年 3分
◇ 五つの指の庭  1988 年 5分
◇ 爬虫類  1987 年5分 ◇ 蟻の生活  1994 年 14分

● 太田曜 実験映画 美術と映画 全6作品39分
◇ 根府川  2012 年 6分
◇  INCLINED HORIZON 2007 年 8分
◇  FANTOME 2011 年 8 分
◇  REFLEX/REFLECTION   2009 年 8分
◇  ULTRAMARINE   2014 年5分
◇ フランス・バニング・コック隊長の市警団  2015 年 4分
                  
現代美術展 小田原ビエンナーレ 2015 「感性の磁場」 8/26 ~ 9/14
http://tetumuro.wix.com/odawara#!biennare/c10fk
主催 小田原ビエンナーレ実行委員会  
後援 小田原市  NPO 法人小田原まちづくり応援団 合同会社まち元気小田原
  ( 株 ) ジェイコム小田原 株式会社ポスト広告  tvk( テレビ神奈川 )      
        
協力 日本映像学会アナログメディア研究会 Workroom I  ハーツデザイン

協力&会場 小田原宿なりわい交流館 小田原邸園交流館清閑亭 アオキ画廊 飛鳥画廊 ツノダ画廊 ギャラリー新九郎 巨欅の居ホール&ギャラリー回廊「瞬」  POEM ギャラリー   
協賛 小田原銀座商店会
助成 公益財団法人朝日新聞文化財団
平成 27 年度小田原市市民活動応援補助金交付事業

◆ 浅野優子 プロフィール
もともと好き勝手に作りはじめた人形とアニメーションを今もやっている。粘土、和紙、木、布、羊毛 … いろんな素材で人形を作り、動かす。絵を描く。勝手、と言ったけれど、やっぱり違うかも知れない。名も知らない何十億もの人々の手仕事や物語が私に方向を指し示している。
今回は 16mm の一寸昔の映像作品を上映します。
◆ 8 月 26 日~ 9 月 7 日、新作人形などの展示もあります。
 場所:小田原邸園交流館清閑亭
  ( 小田原駅から徒歩 15 分・ 11 ~ 16 時開館・火曜休館・入館無料 )
◆ 作品解説
■螺旋迷宮 紙に手描きのアニメーション。同じ形の絵が画面を埋め尽くす、エッシャーの版画を取り入れたところあり。音楽:田中信幸
■紙の家 トレーシングペーパーに筆ペンと色鉛筆で描き、紙を重ねて撮影して、夢の中のようなフワフワした感じを出そうとした。音楽:有頂天
■水辺の植物 ドローイングから立体のアニメーションへと変わっていく過渡期に作られた作品のひとつ。今見ると、 80 年代の美術の傾向が感じられるように思う。合成はしないで、全部その場で動かし、撮影している。
■五つの指の庭 多角柱や多角錐の側面のひとつひとつに絵を描いて回転させながらコマ撮りした。これもドローイングと立体の中間と言える。関節の動く鳥の人形が登場し、少しばかりパペットアニメーションに近づいてきている。音楽:三木黄太
■爬虫類 実写+ちょこっと立体アニメーション。これもエッシャーの版画「爬虫類」からイメージを引用している。と言っても爬虫類は殆ど出てこないのだが。
■蟻の生活 パペットアニメーション。タイトルは、メーテルリンクの昆虫記と同じで、影響はあるが、原作というわけではない。私のアニメーションで初めての物語性を持つ作品と言える。蟻の社会には全体でひとつの意思があるように見える。音楽:三木黄太

◆ 太田 曜 プロフィール
実験映画制作/研究。 1953 年東京生まれ。パリ第8大学映画科でギィ・フィマン、クローディーヌ・エジックマンから実験映画を、フランクフルトのシュテーデル美術大学でペーター・クーベルカから実験映画と料理を学ぶ。 フランスと日本との実験映画を通しての交流活動も行なう。
◆ 作品解説
■根府川  根府川の旧片浦中学校でアートイベントが行われた。これに参加して作品上映しなかったら、根府川駅で降りる事は決してなかっただろう。会場の元中学からは海が見えた。飯室哲也氏のインスタレーションは窓から海が見える理科の教室に設置されていた。
■ INCLINED HORIZON 山梨県の白州で行われたアートイベントに美術家の原口典之氏が斜面という作品を制作した。技面が斜めに傾いている。この作品を映像的に解釈しようと作られた映画。
■ FANTOME 原口典之氏は横浜の展覧会のファントムを白州へ設置した。山に囲まれた休耕地に置かれた銀色の機体はのどかな田園風景を一変させた。
■ REFLEX/REFLECTION  彫刻家山本衛士氏の作品を反射/内省という観点から映像化を試みた。町中や田舎にあって周囲の風景を映し出す彫刻作品、それを映し出すスクリーンもまた反射する光で出来ている。
■ ULTRAMARINE  “画家”藤村克裕氏の“絵画”は均一に塗り込められた色面と、遠近法的な引っ掻き傷で出来ていた。海を越えてやって来た青はやがて空の色と一体化して闇に溶け込んで行く。
■ フランス・バニング・コック隊長の市警団 はじめて、面識のない美術家の作品で映画を作った。実際に写されているのは“夜警”そのもですらないのだが、もちろんレンブラントとその作品への尊敬がこの映画を作らせた。

以上。

日本映像学会アナログメディア研究会
代表 西村智弘
運営構成員 末岡一郎・太田 曜・川口 肇
〒166-0011 東京都杉並区梅里1-3-3
阿佐ヶ谷美術専門学校(末岡一郎)


報告:会報第172号(2015年10月1日)54頁