2017年度第1回アジア映画研究会【12月6日】

日本映像学会会員各位

日本映像学会アジア映画研究会(第1回)開催のお知らせ

アジア映画研究会(通算第20回)の研究発表を下記のごとく開催します。

開催日時:2017年12月6日(水)18:00-20:00
場所:国際交流基金・御苑前オフィス7階アジアセンター
〒160-0004 東京都新宿区四谷4-16-3 7階
(東京メトロ丸ノ内線 四谷三丁目駅 2番出口 から徒歩8分)
アクセスマップ https://www.jpf.go.jp/j/access/map.html

以下研究発表のタイトル、発表者、概要です。

発表タイトル:「黄色い葉の精霊―遊動民ムラブリ族の映像による表象」
発表者:金子遊 45分+討議
今年の2月3月にアジアセンターのフェローシップを頂き、タイ・カンボジアにて滞在研究をさせて頂きました。そのときの調査で出会ったジャングルの遊動民、ムラブリ族の人たち。古くはオーストリアの民族学者ベルナツィークが、30年代に書いた民族誌で「黄色い葉の精霊」として呼び、彼らが文明に接触した後の80年代にはタイの娯楽映画『タワン・イム・チェーン』(85)に登場しています。それから30年後、ムラブリ族に邂逅した発表者が見たものは…。

発表タイトル:「アフリカ映画の歴史あるいはアイデンティティ」
ゲスト発表者:杉原賢彦 45分+討議
アフリカ映画は、1960年に始まった。アフリカ年=アフリカ諸国の独立と主権の確立という時代の流れのなかで、アフリカ映画を顕揚する「FESPACO(ワガドゥグ全アフリカ映画祭)」が1969年に始まり、1971年より優れた作品におくられるグランプリ「Etalon d’or」が制定される。だが、その受賞作を見てゆくと、奇妙なことに気づかざるを得ない。映画は、製作国のみばかりでなく、アフリカを表象するものでもあった。21世紀以降、その枠組みがどう変容しつつあるのか、先日、来日したアラン・ゴミス監督の作品と話しも交えつつ、アフリカ映画の歴史とそのアイデンティティを見てみたい。

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ご参加についていくつか注意点がございます。

<19時までにご来場の方>
御苑前オフィスビルの正面玄関からお入りいただき、直接7階アジアセンターフロアまでお越しください。

<19時以降ご来場の方>
19時以降はビルが施錠されます。ご来場の都度、中から職員がお迎えに参りますので、 到着次第ご連絡いただけますでしょうか。

<出席について>
国際交流基金の会場の都合で、前日までに参加者全員のお名前を報告する必要があります。
参加をご希望の方は「調整さん」でおこないますので、下記のサイトへ行き、「出欠を入力する」をクリックしてください。
「表示名」にお名前を入力、○(出席)△(不明)×(欠席)のいずれかを選ぶ。最後にコメントがあれば入力してください。

出席の方は、前日12/5(火)18:00までにお願いします。
https://chouseisan.com/s?h=9a0602a640504c14b5f1f0a4d1c9ae25

以上

日本映像学会アジア映画研究会
代表 石坂健治
〒215-0014
神奈川県川崎市麻生区白山2丁目2−1
日本映画大学内
(担当:金子遊)

第11回クロスメディア研究会【11月26日】

第11回クロスメディア研究会開催のお知らせ

第11回クロスメディア研究会の研究発表を下記のごとく開催します。

開催日時:2017年11月26日(日)14:00-18:40
開催場所:大妻女子大学千代田キャンパス E棟7階E753室
〒102-8357 東京都千代田区三番町12
03‐5275‐6026(斎藤恵)
アクセスマップ https://www.otsuma.ac.jp/access/chiyoda
キャンパスマップ http://www.otsuma.ac.jp/about/facilities/chiyodacampus
以下研究発表のタイトル、発表者、概要です。

 

「めのはなし―右側にも左側にも気をつけろ―」
万城目 純(映像研究/実践、ゲスト)

眼についての話。まずは、網膜に映る映像を自明の理として考えない。映像の専門家であるが故に見落としているもの。自身に一番違いメディアであるが故に死角となり続けるもの。まさしく視覚の死角をめぐる話。かつてスポーツマイムの達人であったジャック・タチはボクサーの死角を『左側に気をつけろ』と叫んだが、ゴダールはいや、本編こそ真っ向から批評すべき『右側に気をつけろ』と1989年に返歌を送った。そして21世紀になり、どちらもこの眼について、更に深堀の話が必要と考える。かつてバタイユの著作を『眼球譚』と重々しく呼んだ時代もあるが、新約では簡単明瞭に『目の話』と代わってきている。しっかりとした形のある眼球より、むしろアンフラマンな網膜に、その糸口は残されているような気がする。こうしたものを自らに起こった出来事の検証をふくめた「めのはなし」という論をすすめていくことにする。

 

「日本文化の発祥と伝播・変容に関する一考察 ―大和民族ユダヤ人説の謎について―」
渡部 英雄(湘南工科大学、会員)

日本の文化に大きく影響を与えたと思われる渡来人がいる。それは、古代イスラエル人である。「日本書紀」応神天皇(201-310)の時代、応神14年(283年)に弓月君が百済から、120県の人民(秦の民、九十二部、1万8千6百70人)を引き連れてやってきた。秦河勝を中心とした最高の技術集団であり、織物、土木、酒造、通貨など、殖産興業に力を発揮して、先端技術で日本の国家の基盤をつくった。本研究は彼らが日本文化に与えた影響について考察する。

 

「国策から見る韓国保育の中の伝統音楽―幼保一体型「ヌリ課程」と韓国国立国楽院の事業を中心に―」
山本 華子(大妻女子大学、洗足学園音楽大学非常勤講師、ゲスト)

自国の伝統音楽を発展させていくためには、幼児期から伝統文化に触れられる環境作りが望ましい。韓国では、国策として保育の中に伝統音楽が組み込まれている。本発表では、就学前幼児の教育課程「ヌリ課程」における5領域と伝統音楽に関する記述を抜粋し検討する。さらに、国楽(伝統音楽)の伝承機関である国立国楽院運営の幼児対象教育・体験事業を取り上げ、韓国政府が保育の中の伝統音楽に取り組む現状を明らかにする。

 

「太平洋戦争後に作られた日本の童謡・唱歌について」
斎藤 恵(大妻女子大学、会員)

前回のクロスメディア研究会(昨年8月)において発表者は「大正期に作られた日本の童謡について」というタイトルで発表したが、今回はその続編である。前回は大正期の「童謡運動」と、それに伴って出版されたこども向けの雑誌『赤い鳥』、『金の船』、『コドモノクニ』等について、そしてそこに掲載された童謡を中心に考察した。今回は前回の発表において今後の課題(一)として挙げた「ろばの会」(1955〜)の当事者や、主にその時期に書かれた「こどもの歌」について検討する。

 

「日本の近代建築における部分保存の可能性について」
小森 俊明(作曲家、ゲスト)

日本でポスト・モダン建築が隆盛を極めた30年前は、近現代建築のスクラップ・アンド・ビルドが進むと同時に、文化の成熟によって近代建築の保存の動きが模索された時代でもあった。そんな中で、諸々の事情により全面的な保存が難しいケースにおいては部分保存が試みられるようになったことは、大きなトピックであろう。本発表では、現在まで続く近代建築の部分保存の手法を類型化したうえで、それらにおける諸事例を分析し、今後の部分保存の可能性を探ってみたい。

 

「日本で活躍した外地出身のマンガ家」
牛田 あや美(京都造形大学、会員)

平成26年度から挑戦的萌芽研究において「戦時下の漫画に描かれた戦地及び植民地の表象研究」のテーマで日本統治下の「漫画」を中心に調べてきた。その研究調査過程により、戦前の外地で漫画を描いていた人々、さらに内地である日本国内で活躍していた日本語を母語としない漫画家の発掘があった。韓国名を金龍煥という。韓国に漫画文化を普及させた一人であり、彼のキャラクターである「コチュブ」は現在でも多くの人が知っている。戦前・戦中・戦後を通した日本での彼の作品を繙いていく。

 

「スポーツ系大学におけるメディアスポーツ関連科目の編成」
柴岡 信一郎(日本ウェルネススポーツ大学、会員)

スポーツ系大学の教育課程におけるメディアスポーツ関連科目編成の在り方について考察する。メディアスポーツは、「マスメディアにおいて報道されるスポーツ」「マスメディアにおいて広告・宣伝のツールとして用いられるスポーツ」と定義する。事例とする大学では科目区分として「共通科目、専門基礎科目、専門専攻科目」、科目種別として「概論科目、特講科目、演習科目」を重層的、体系的に編成する。これにより学生は自身のスポーツ経験と進路志望意識を融合する学びが可能となる。

 

「美術研究の再検討―皆本二三江を中心に―」
宮田 徹也(嵯峨美術大学客員教授、会員)

美術教育者の皆本二三江(1926-)は幼児期から男女に絵の差があることを突き止め、大人になっても性別によって指導が異なることを指摘した(『絵が語る男女の性差』1986年/『「お絵かき」の想像力』2017年)。美術を考える上で不可欠なのは、皆本のように人間として発生した時の姿の探求と、社会の一部であることの自覚、他の芸術分野や研究動向との融和であろう。美学、美術史、批評は近代に誕生した。現代に対応する研究姿勢を問う。

 

「音楽ビジネスの課題と展望:「間-共創成」に向けて」
河合 孝治(河合明、芸術メディア研究会、会員)

近代であれ、ポスト近代であれ、資本主義という消費社会の中で音楽が喚起されるという現実を受け入れるとすれば、売れるか売れないかは、音楽においても重要な価値基準の一つである。特に音楽の場合、造形作品のように1つの作品に高額な値段がつくのとは異なり、(作曲料や委嘱料の違いがあるにしても)有名無名に関わらず、1曲あたりの販売単価に変わりはないのであるのでる。従って、利益を生むためにはできるだけ多くの人たちに楽曲が聞かれることが必要となり、そのためのさまざまなメディアミックスの戦略が巨額の富を生むことも珍しくない。中でも大きな役割を担っているのが放送局系音楽出版社の存在がある。本発表ではそのような現状について、問題点を指摘すると共に、従来のクライアント中心主義による音楽ビジネスの現状を乗り越えるために、音楽家自らによる「間-共創成」による、「ポスト・音楽ビジネス論」を提案し、新たな音楽ビジネスの展開を模索する。

以上

日本映像学会クロスメディア研究会
代表 李 容旭
〒164-8678東京都中野区本町2-9-5
東京工芸大学芸術学部映像学科内
e-mail:lee@img.t-kougei.ac.jp

インターリンク:学生映像作品展[ISMIE]2017【京都会場/11月19日、名古屋会場/11月25日】

映像表現研究会主催「インターリンク:学生映像作品展[ISMIE]2017」(京都会場・名古屋会場)開催のご案内

今年で第11回となる「インターリンク:学生映像作品展(ISMIE)2017」を映像表現研究会主催にて開催します。

京都会場は、11月17日(金)~19日(日)の3日間、Lumen Galleryにて開催される「KINO-VISION 2017」(http://www.kyoto-seika.ac.jp/kino/2017/index.html)のプログラムとして実施します。
11月19日(日)に各校10分以内(2作品以内)又は10分以上20分以内(1作品)で選抜された代表作品を上映後、トークを予定しています。

名古屋会場は、11月21日(火)〜26日(日)に開催される「第22回アートフィルム・フェスティバル」(http://www-art.aac.pref.aichi.jp/movie/index.html)との同時開催として実施します。
11月25日(土)に、こちらも各校で選抜された代表作品を上映し、その後トークを行う予定です。

なお、東京会場は、12 月9日(土)12月10日(日)の2日間、日本大学芸術学部江古田校舎大ホールにて実施します。
東京会場では、各校25分以内で推薦された全作品を上映します。
東京会場につきましてはシンポジウム等特別プログラム詳細が決まり次第追ってご案内します。

何れの会場も会員諸氏や作者のみならず、在学生の方にご覧頂きたいと思っております。
是非お誘い合わせの上、ご来場ください。

全て入場無料です。

上映作品の詳細は、映像表現研究会のブログ(http://d.hatena.ne.jp/e_h_kenkyu/)にて公開します。

プログラムにつきましては、以下をご参照下さい。
[ISMIE2017 参加校]
イメージフォーラム映像研究所
大阪芸術大学 芸術学部
九州産業大学 芸術学部
京都精華大学 芸術学部(2017年度幹事校)
久留米工業大学
尚美学園大学
情報科学芸術大学院大学
椙山女学園大学 文化情報学部
成安造形大学 造形学部
宝塚大学 東京メディア芸術学部
東京工芸大学 芸術学部
東京造形大学 造形学部 デザイン学科 映画専攻
東北芸術工科大学 映像学科
名古屋学芸大学 メディア造形学部(2017年度幹事校)
名古屋市立大学 芸術工学部
日本工業大学 情報工学科
日本大学 芸術学部(2017年度幹事校)
文教大学 メディア表現学科
北海道教育大学

[京都会場プログラム]
11/19(日)
14:30〜
代表作品プログラムⅠ(約80分)
イメージフォーラム映像研究所/大阪芸術大学 芸術学部/九州産業大学 芸術学部/京都精華大学 芸術学部/久留米工業大学/尚美学園大学/情報科学芸術大学院大学/椙山女学園大学 文化情報学部/成安造形大学 造形学部

16:00〜
代表作品プログラムⅡ(約80分)+トーク
宝塚大学 東京メディア芸術学部/東京工芸大学 芸術学部/東京造形大学 造形学部 デザイン学科 映画専攻/東北芸術工科大学 映像学科/名古屋学芸大学 メディア造形学部/名古屋市立大学 芸術工学部/日本工業大学 情報工学科/日本大学 芸術学部/文教大学 メディア表現学科/北海道教育大学

会場:Lumen Gallery(http://www.lumen-gallery.com/index.html
京都市営地下鉄「五条」駅1番出口より東へ7分
阪急電車「河原町」駅10番出口より南へ10分
京阪電車「清水五条」駅3番出口より西へ5分
京都市バス「河原町五条」停留所から西へ徒歩2分

[名古屋会場プログラム]
11/25(土)
13:30〜
代表作品プログラムⅠ(約80分)
イメージフォーラム映像研究所/大阪芸術大学 芸術学部/九州産業大学 芸術学部/京都精華大学 芸術学部/久留米工業大学/尚美学園大学/情報科学芸術大学院大学/椙山女学園大学 文化情報学部/成安造形大学 造形学部

15:00〜
代表作品プログラムⅡ(約80分)+トーク
宝塚大学 東京メディア芸術学部/東京工芸大学 芸術学部/東京造形大学 造形学部 デザイン学科 映画専攻/東北芸術工科大学 映像学科/名古屋学芸大学 メディア造形学部/名古屋市立大学 芸術工学部/日本工業大学 情報工学科/日本大学 芸術学部/文教大学 メディア表現学科/北海道教育大学

会場:愛知芸術文化センター12階アートスペースA(http://www.aac.pref.aichi.jp/
地下鉄東山線または名城線「栄」駅下車、オアシス21経由にて徒歩3分
名鉄瀬戸線「栄町」駅下車、オアシス21経由にて徒歩2分

以上

日本映像学会映像表現研究会
ISMIE2017事務局
奥野邦利/野村建太
〒176-8525
東京都練馬区旭丘2-42-1
日本大学芸術学部映画学科内

アナログメディア研究会「『ヒカルオンナ―フィルム・エクスプレッション―』女性作家たちのフィルム上映会」【11月3日】

日本映像学会会員各位

アナログメディア研究会主催
『ヒカルオンナ―フィルム・エクスプレッション―』女性作家たちのフィルム上映会
開催のお知らせ

【日時・会場】
■日程:2017年11月3日(祝金) 16:35開場 16:40上映
■会場:人形町ビジョンズ 東京都中央区日本橋堀留町2-2-9ASビル1F
■上映会当日資料代:¥500
■主催: 日本映像学会 アナログメディア研究会
https://www.facebook.com/analogmedia
e-mail:analogmedia2013@gmail.com

2015年11月から毎年行われてきた「ヒカルオンナ」上映会ですが、初のギャラリー展示+1日上映会を企画します。
ギャラリー展示では、フィルムメディアに関係する絵画、フィルム作品を制作する上での工程を視覚化したものや、映写機を使ったループ上映、フィルム撮影した作品をデジタル化した作品等を扱っていきます。フィルム作品を制作するのに欠かせないカメラやフィルム、現像・製作工程等にも人を惹きつける力があると思います。
今回の展示でスクリーンに投影したフィルムの魅せる世界以外にも、フィルムメディアの魅力を感じてもらえたらと考えています。
上映会はフィルムで制作している女性作家の作品を上映していきます。
尺は1時間程度を予定しています。

上映場所、地図などは以下のURLをご参照下さい。
http://www.visions.jp/
また、今回はギャラリー展示も10月31日(火)〜11月4日(土)まで開催しております。

■■■プログラム■■■
■ 8ミリフィルム上映
白木羽澄【てんぐんて】
早見紗也佳【おともだち】
三谷悠華【うごめき】
原侑里【色染】
徳永彩加【鹿児島8ミリ探訪】
黄木可也子【藍にゆく粒の声】

■ 8ミリフィルムインスタレーション
横江れいな【film delete】

■ 16ミリフィルム上映
徳永彩加【玻璃の少女】
狩野志歩【揺れる椅子】

以上。

日本映像学会アナログメディア研究会
代表 西村智弘
〒166-0011 東京都杉並区梅里1-3-3
阿佐ヶ谷美術専門学校(末岡一郎)