関西支部第106回研究会【7月11日】

日本映像学会関西支部第106回研究会(7月11日)のお知らせ

下記の通り日本映像学会関西支部第106回研究会を開催いたします。関西支部会員に限らず多くの方の参加をお待ちしています。

日時:2026年7月11日(土)午後3時00分より5時00分頃まで。
会場:大阪経済大学 大隅キャンパス

研究発表1:3D映像において猫をキャプチャーせずにインターフェースを増殖させること――QRコード、デバイス、情報、そして画像の接合
発表者:ホワイト・ケアラ会員 大阪経済大学情報社会学部
要旨:
3D映像による猫のキャプチャーは、人間と非人間からなる複数のアッサンブラージュによって構成される技術的かつ偶発的な実践である。また、3D映像は撮影されるだけでなく、視聴されるためにレンダリングされなければならない。360度カメラは二つの魚眼レンズによる同時撮影を通じて映像を記録するが、むしろソフトウェアによる画像処理の過程にその特徴がある。クリックや設定変更のたびに新たな画像が生成され、ソフトウェアごとに異なる可能性と制約が生じる。こうした過程では、視覚データは一貫した映像として再構成されるために歪められ、操作されるが、その整合性はソフトウェアの限界や不完全性に左右される。したがって、映像を視聴するデバイスが用いられる以前から、ファイルやソフトウェア間の調整や互換性の問題は増殖している。
 本発表ではまず、QRコードから議論を始める。QRコードはそれ自体が一つの画像でありながら、約3KBの情報を二次元マトリクスとして格納するだけでなく、その読み取りや誤読訂正のためのアルゴリズム、さらには情報整理のための複数のマスク処理をも内包している。
 本発表はインタラクティブな形式で行われる。参加者とともに、猫を「キャプチャー」する瞬間を経験しようとするなかで立ち現れる多様なインターフェースと、そのあいだに生じる裂け目や脱落を辿っていく。さらに、その映像をコンピュータで視聴したい場合はどうだろうか。スマートフォンからコンピュータへどのようにリンクを移動させるのか。技術的なインターフェースと同時に、それはキャプチャーという実践に寄り添いながら、一種の分析的な仕事も担っている。インターネットを構成する他の偶発的要素と同様に、QRコードの有用性は、それを機能させる社会物質的アッサンブラージュが維持される限りにおいてのみ存続する。それらが失われれば、QRコードはかつてのデジタルな連結性を示す痕跡として、テキストや画面上に残されるのみである。
本発表では、テクノロジー、キャプチャー、人間、猫を縫い合わせようとする際に現れるインターフェースの裂け目に注目する。そして、読者とテキスト、テキストと映像、紙とデジタルを結びつける媒介としてQRコードを加えることで、その利用によって形成される関係性が開かれていく。このような「画像のあいだ」に位置する単純なイメージによって、いかなる関係性やインターフェースが増殖するのだろうか。

研究発表2:「映画作法」を紐解く
発表者:豊浦律子会員 大阪芸術大学映像学科
要旨:
1895年にリュミエール兄弟が動く写真をスクリーンに投影して公開、これが現代までつながる映画の起源とされている。フィルムで撮影し、映写機で上映する。専用の施設が必要であり、それら映画館と呼ばれる施設で上映されるものが「映画」と呼ばれる。
 しかし、デジタルの台頭により、劇場でもフィルムの上映はほぼなくなりつつある。映画の発明からおよそ100年以上フィルムが主流であった世界が、たった数年でデジタル技術にほぼ変わってしまった。それに合わせて、映画の制作現場も大きく変わってきている。フィルムが主流の頃に映画界を支えてきた重鎮たち(大映京都撮影所で活躍された本研究者の師匠)は今の世の中をどのように思っているのだろう。
 本研究は富士フィルムがフィルム生産を廃止した2012年に、京都で映画製作を牽引してきた方々へのインタビューをまとめ、映画制作の技術の変遷とこれからの課題を見直すものである。

研究会会場:大阪経済大学 大隅キャンパス,B32教室(B館3階)
周辺マップ・アクセス https://www.osaka-ue.ac.jp/profile/access/areamap/index.html
構内マップ https://www.osaka-ue.ac.jp/profile/facility/

日本映像学会関西支部事務局
〒585-8555大阪府南河内郡河南町東山469
大阪芸術大学映像学科内(大橋)
Tel: 0721-93-3781(内線3327)
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