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写真研究会 2022年 第8回研究発表会開催のお知らせ【4月2日】

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日本映像学会  写真研究会
2022年 第8回研究発表会開催のお知らせ
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日本映像学会会員各位

写真研究会の研究発表会を、新型コロナウイルス感染拡大防止のため下記のとおりオンラインにて開催致します。皆様のご参加をお待ちしております。

日本映像学会写真研究会
代表  倉石 信乃

【日時】
2022年4月2日(土) 15:00 開始 18:30 終了予定(日本時間) *オンラインによる開催。

【参加方法】*事前予約制 会議システム zoom を利用して 催いたします。下記URLにあるフォームから事前にお申し込み下さい。いただいたメールアドレスに zoom の ID とパスワードをお送りいたします。
登録期限は 4月1日12時 までとさせていただきます。
申し込みURL : https://forms.gle/c52RkGXEhNNrCXC49

【発表 ・発表内容・座談会】
発表1
「伝・島津斉彬、カロタイプ写真の位置づけの検討」
安藤千穂子 京都工芸繊維大学博士後期課程

発表2
「「差意識」から写真を考える−沖縄の事例から」
亀海史明(沖縄県立博物館・美術館 学芸員)

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【研究発表の要旨】
発表1
「伝・島津斉彬、カロタイプ写真の位置づけの検討」

安藤千穂子(京都工芸繊維大学博士後期課程)

 本発表は、 薩摩藩主の島津斉彬(1809−58)が作製に関わったとされるカロタイプ写真の、日本の黎明期における位置づけを検討するものである。この紙陰画(ネガ) の撮影年代は1850年代半ばと伝わり、被写体は鹿児島城の一部と推定されている。日本人が作製したカロタイプ写真として唯一現存するとともに、人以外の被写体が選択された日本の最初期の写真でもある。
知られているように、1857年にはダゲレオタイプで島津斉彬の肖像が撮影されている。つまり薩摩藩では、ダゲレオタイプとカロタイプという異なる技法によって、人と人ではない被写体の写真が作製された。その発想については、同藩で参照されていた和訳書と、その原本となった舶来の写真技法書に記された解説からの影響を指摘できる。
 ダゲレオタイプによる島津斉彬の肖像写真については、遺影の側面が先行研究によって指摘されている。発表者はこれに被複製性と技術的展開を加え、明治期に撮影され続けたアンブロタイプの肖像写真への連続的展開を推定している。一方、鹿児島城の紙陰画については、その後の日本における写真の展開との関連性が定かではない。この点にたいする発表者の研究は端緒についたばかりではあるものの、本発表では、現存するカロタイプ写真の 明期における位置づについたばかりではあるものの、本発表では、現存するカロタイプ写真の黎明期における位置づけを考察してみたい。
薩摩藩では、他に二点の紙陰画が作製されたようだ。いずれも現時点では現物を確認できないが、早くは1925年の『朝日グラフ臨時増刊 写真百年祭記念号』で紹介されている。一点は、端号の節句の行事を写したと推定できる陰画である。もう一点は、鹿児島城の一部を写した陰画であり、被写体や構図等から、現存するカロタイプ写真に近い印象を受ける。藩主という立場にあった島津斉彬にとって、城は、身近な撮影対象となったことだろう。動かない城は、初学者にとって取り組みやすい被写体であったとも想像される。
 上述のように鹿児島城の紙陰画は、既に日本人のなかに、人以外の被写体が選択肢としてあったことを示している。しかし当時、「日本の風景」を写真におさめたのは、主に使節団やプロの写真家をはじめとする来日西洋人であった。そこで発表者は、鹿児島城の紙陰画を「風景写真」とみなして、 膨大な風景写真が含まれる「横浜写真」との関係性を探ってきたが、制作者や受容者の違いから、比較対象とすることの困難さに直面した。したがって原点に戻り、鹿児島城の紙陰画を城という被写体で捉え直して、現存する幕末・明治期の写真をたどった。その結果、『旧江戸城写真帖』(1871年)をはじめとする城を被写体とした写真が、客観的な記録写真として撮影されている点に注目できた。
 以上をふまえ本発表では、名所浮世絵的な写真との比較も含めつつ、幕末・明治期の城の写真に見出せる記録性を考察しながら、島津斉彬にゆかりとされるカロタイプ写真である紙陰画の、写真黎明期における位置づけを検討する。

発表2
「差意識」から写真を考える −沖縄の事例から

亀海史明(沖縄県立博物館・美術館 学芸員)

 本発表は、沖縄県立博物館・美術館の所蔵作家に関する調査研究をもとに、沖縄ゆかりの写真家の証言を紹介しながら、写真について考える試みとしたい。その際、新川明の「差意識」に関する思考を手がかりとしたい。新川明は、1970年前後において、川満信一、岡本恵徳らとともに沖縄で展開されたいわゆる「反復帰論」の中心的な論客のうちのひとりである。これらの思考では、1969年における日米両政府の沖縄「返還」合意と、1970年に実施された「国政参加選挙」などのプロセスを経て、その政治決定に絡めとられてしまう沖縄の状況を痛烈に批判するものとして展開されたが、新川は「差意識」に注目し、意識の深層に刻印された、いわば内面の「差意識」を自覚することで、「〈国家としての日本〉に寄せる「復帰」の思想=忠誠意識を沖縄が歴史的、地理的に所有してきた異質性=「異族」性によって扼殺する」ことを「反復帰」の闘争として掲げた。ここで肝腎なことは、「差意識」とは、〈国家としての日本〉への「同一化」の不断のプロセスに伴う「みずからの内なる痛み」として生じるという点にあるといえる。こうした「同一化」のプロセスは時を変え立場を変えて遍在し、様々な言葉で個人を抑圧しうる。だからこそ「個の位相」から出発して「差意識」を思考することは、いまもなお充分にアクチュアリティを持った試みであるといえるのではないか。今回は、所蔵作家から石川真生、伊志嶺隆などいくつかの証言を紐解きながら、合わせて写真を考える機会とする。特に石川真生については、2021年に実施した企画展「石川真生展:醜くも美しい人の一生、私は人間が好きだ。」によって、包括的に紹介する機会を設けることができた。「組織と人は別」と語る写真家は、被写体である個人に役を与えて写真を撮る「創作写真」といわれる手法を継続しているが、〈沖縄芝居−仲田幸子一行物語〉(1977-1991)など最初期のシリーズから演劇への関心を持っており、演じ手が「素(ルビ:す)に戻る」 隙をついた写真を多く残している。個人が役割からはみ出た隙の写真は、必ずしも油断した様子ばかりではなく、「観る−観られる」という非対称な関係性を超えて、観ているこちらに切迫しもする。写真に潜む「撮る−撮られる」という非対象に対する被写体の「裏切り」は、様々な立場に囚われ矛盾や葛藤を抱える各々の個に内在する「差意識」のたたかいの結果ともいえ、時には写真家の、ひいては観者の想像をも超えた写真となって現れてくるのではないだろうか。
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以上
日本映像学会写真研究会
代表 倉石 信乃
明治大学理工学部
〒214-8571 川崎市多摩区東三田1-1-1

アジア映画研究会(第3期第11回)開催のお知らせ【4月5日】

アジア映画研究会(第3期第11回/通算第44回)を下記のとおり開催します。

日時:2022年4月5日(火)18時~20時
場所:ZOOMによるオンライン開催
申込:3月25日(金)締め切り

下記URLより事前登録してください。登録後、ZOOMミーティングのアドレスが届きます。
https://docs.google.com/forms/d/17Nun0GTKTKJkxDk3XIXLt6zPncb6XNdkHlRye8kTrP8

内容:
発表:伊藤雄馬(言語学者、『森のムラブリ』出演)
【言語学から考える映画『森のムラブリ』】

要旨:特定言語を包括的に研究する記述言語学の分野では「いかに良いデータを収集するか」が近年ますます重要になっている。「データ収集」は「記録」と「調査」の二つの作業からなり、通常は一人の研究者によってなされるが、タイとラオスを舞台にする映像人類学的なドキュメンタリー『森のムラブリ』の撮影は、結果として「データ収集」の分業となった。映画の撮影で得られた映像を「言語学的な分析が可能か」という観点で評価し、映画監督と言語学者の協働の可能性と課題を考察する。
(参考)
『森のムラブリ』(監督:金子遊)公式サイト 3/19〜シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
https://muraburi.tumblr.com/

報告:西芳実(京都大学)
【著者が語る『夢みるインドネシア映画の挑戦』】

要旨:1998年の民主化とメディアの自由化により、インドネシア映画は大衆娯楽の中核となるとともに、社会の課題や人々の希望を映すメディアに成長した。この20年余りのインドネシア映画から、基本となる物語の型とその翻案に込められた意図をインドネシアの文化・社会・歴史を踏まえて読み解くことで、父親の権威、宗教と暴力、歴史認識といった国民的課題への映画を通じた挑戦をたどった『夢みるインドネシア映画の挑戦』について、著者がその概要と背景を語る。
(参考)
西芳実著『夢みるインドネシア映画の挑戦』英明企画編集、2021
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784909151223

皆様のご参加をお待ちしております。

2月座長:金子遊
kanekoyu1974yahoo.co.jp

映像テクスト分析研究会 2021年度(通算第21回)研究発表会【3月30日】

日本映像学会会員各位

映像テクスト分析研究会の研究発表会を下記のとおり開催します。
Zoomによるオンライン開催となりますため、運営の都合上、事前に登録された方のみご参加いただけます。ご了承ください。
みなさまのご参加をお待ちしています。

日本映像学会映像テクスト分析研究会
代表 藤井仁子

■日時===========================
2022年3月30日(水曜日)14時開始~16時終了予定
発表後に休憩をはさんで質疑応答あり

■参加方法===========================
Zoomを利用してのオンライン開催です。下記のフォームを通じて3月29日(火)17時必着でお申し込みください。その後、登録されたメールアドレスに接続情報をお送りします。

https://forms.gle/8cmfrd6QvyszFtWS7

■発表者==========================
角井誠(東京都立大学)

■表題・概要===============================
身体の論理――ジャン・ルノワール『ゲームの規則』をめぐって

 第二次大戦前夜に公開された『ゲームの規則』(1939)は、ジャン・ルノワールの代表作の一つとして、これまで作家論から社会学、哲学、ジェンダー論に至るまで様々な観点から分析されてきた。本発表では、アンドレ・バザンの記念碑的な論考「フランスのジャン・ルノワール」を出発点としつつ、この作品を演技、身体の観点から読み直すことを試みたい。バザンによると、ルノワール作品においては、「色彩」が「デッサン」をはみ出すように、演技とドラマ上の主題のあいだに「ずれ」が存在する。そして俳優と事物の「一致」は、ドラマや心理の論理を超えたところで、一種の「啓示」としてなされるという。バザンの議論は、ルノワールの俳優たちが放つ魅力に迫りつつも曖昧さを残しているように思われる。人物たち、そして俳優たちは、心理やドラマに従うのでなければ、いったいどのような「演技の規則」(原題の『La Règle du jeu』は「演技の規則」とも読める)に従っているのだろうか。本発表では、作品の生成を踏まえたうえで、『ゲームの規則』を身体のドラマ、諸身体の関係性が織りなすドラマとして読み直すことで、本作の「規則」というと大袈裟であるが、その論理の一端に迫ることを試みたいと思う。

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お問合せ先:
日本映像学会東部支部 映像テクスト分析研究会
代表 藤井仁子
〒162-8644 新宿区戸山1-24-1
早稲田大学文学学術院
e-mail: jinfujiiwaseda.jp

2021年度 西部支部総会のご案内【3月12日】

2021年度 西部支部総会のご案内

西部支部では、支部総会を下記の通り開催いたします。

2021年度 西部支部総会
日時:2022年3月12日(土) 16:00-17:00
会場:Zoom Meeting によるオンライン開催

参加方法:下記メールアドレスに「ご所属」「ご氏名」を本文に含め、メールにてご連絡ください。折り返し Zoom Meeting の参加リンクを返信いたします。
出席連絡メール: kuroiwamail.kyusan-u.ac.jp
出席連絡締切: 3月3日(土) 12:00(正午)までに、メールにてご連絡ください。
担当: 九州産業大学芸術学部 黒岩俊哉

映画ビジネス研究会【3月20日】

映画ビジネス研究会/研究会開催のお知らせ
(zoomによるオンラインで開催します。申し込み方法は最後にあります)

テーマ:コロナ禍の映画撮影の実際と今後の展望
日 時:令和4年3月20日(日) 14:00〜15:20
ゲスト:映画監督・谷口正晃
(この2年間のコロナ禍の状況の中で、谷口監督はテレビドラマ・劇場用映画などを監督しています。コロナ禍の中で実際の撮影の状況はどうだったのか、また今後、どういうことが予想されるのか、対談形式でお話を伺います)

【谷口正晃監督の主なフィルモグラフィー】
1989年『洋子の引越し』(ぴあフィルムフェスティバル最優秀16mm賞)
2010年『時をかける少女』(主演・仲里依紗)で映画監督としてデビュー
・第32回 ヨコハマ映画祭 新人監督賞
2012年『シグナル 〜月曜日のルカ〜』(劇場用映画)
2014年『人質の朗読会』(WOWOW)
・第4回衛星放送協会オリジナル番組アワードオリジナル番組賞 最優秀賞(ドラマ番組部門)
・第55回モンテカルロ・テレビ祭 モナコ赤十字賞・SIGNIS賞
・第43回国際エミー賞 ノミネート
2014年『マザーズ』(中京テレビ)
・平成26年度文化庁芸術祭賞 テレビ・ドラマ部門 優秀賞
・平成27年日本民間放送連盟賞 番組部門 テレビドラマ番組 最優秀賞
2016年『水族館ガール』(NHK)
・第54回ギャラクシー賞 奨励賞
2017年『愛を乞うひと』(主演・篠原涼子 読売テレビ・日本テレビ)
・平成29年日本民間放送連盟賞 番組部門 テレビドラマ番組 優秀賞
・平成29年度文化庁芸術祭賞 テレビ・ドラマ部門 優秀賞
2019年『長閑の庭』(NHK)
〜コロナ禍以降〜
2020年『夜がどれほど暗くても』(WOWOW)
2021年『ミュジコフィリア』(劇場用映画)
2022年『正体』(主演・亀梨和也 WOWOW)3月12日より放送(第三話、第四話担当)

司 会:鳥山正晴(日本大学芸術学部映画学科)

申し込み方法
参加をご希望の方は、メールアドレス<eigabusinessjasiasgmail.com>まで、ご氏名・ご所属を記して3月17日(木)までにメールで申し込んで下さい。
送信元メールアドレスに、zoomのURLを3月18日(金)までに返信いたします。

東部支部第4回講演会【3月12日】

日本映像学会東部支部研究会第4回講演会

企画:映画『なぜ君は総理大臣になれないのか』上映と大島新監督講演

企画趣旨:日本映像学会東部支部では、2010年3月に高畑勲、同年12月に松本俊夫、2011年11月に波多野哲朗の各氏をお招きし、講演会を開催していましたが、諸般の事情により、開催が暫く滞っていました。今期において、東部支部研究会の再開を準備しておりましたが、近年のコロナ感染症のため、やむなく繰り延べになっていました
 12年ぶりの再開となる今回は、キネマ旬報の文化映画ベスト1位、日本映画ペンクラブ賞文化映画2位に選ばれたドキュメンタリー映画『なぜ君は総理大臣になれないのか』(2020)を上演し、監督の大島新氏に本作の制作についてご講演いただくものです。衆議院議員の小川淳也を17年に渡って取材した本作に続いて、デジタル庁初代長官の平井卓也氏と小川淳也氏とが立候補した昨年10月の衆議院選挙の激戦を取り上げた『香川一区』も、話題になったばかりです。
 大島新氏は、大島渚監督のご次男で、フジテレビの勤務を経て、『情熱大陸』などを演出。2009年に制作会社ネツゲンを設立、『園子温という生きもの』(2016)を発表している気鋭のドキュメンタリー監督です。TVの報道番組とは異なったアプローチで製作された『なぜ君は総理大臣になれなかった』の上映と監督の後援が、本学会の会員に示唆するものは少なくないものと期待しています。

主催:日本映像学会東部支部研究会
日時:2022年3月12日(土)14時~17時
第1部:映画『なぜ君は総理大臣になれないのか』上映
第2部:大島新監督講演
場所:東京工芸大学芸術学部5号館(旧芸術情報館)メイン・ホール
入場無料・事前申込制

申し込み先:東京工芸大学 西村安弘 nishimurimg.t-kougei.ac.jp
※申し込み受付の返信はいたしません

中部支部2021年度第2回研究会【3月5日】

2021年度 | 日本映像学会 中部支部 | 第2回研究会
日時:2022年3月5日(土)13時30分よりオンライン開催
担当校:愛知淑徳大学

学会員はメーリングリストで受信した案内に掲載されたアドレスから接続してください。
(会員は事前登録不要)
学会員以外で研究会に参加希望の方は、こちらのフォームから事前登録をお願いします。
https://forms.gle/rmWFiMwQPTnrY7e69

◎研究会スケジュール(予定)
13:15 –  第1回研究会 受付開始
13:30 –  開会あいさつ
13:35 – 14:05 研究発表(1件)
休憩
14:10 – 15:05頃 学生作品プレゼンテーション I
休憩
15:10 – 16:15頃 学生作品プレゼンテーション II
閉会あいさつ

◎研究発表
「Moving Text -映画資料を読む-」における資料活用と展覧会設計
池田泰教会員(静岡文化芸術大学 講師)
要旨は、中部支部HPをご参照ください。
https://jasias-chubu.org/wp/?p=980

◎学生作品プレゼンテーション
<参加校>(9校)
愛知淑徳大学、静岡文化芸術大学、情報科学芸術大学院大学、椙山女学園大学、中部大学、名古屋学芸大学、名古屋芸術大学、名古屋市立大学、名古屋文理大学
作品については特設サイトをご参照ください。(13作品)
https://sites.google.com/view/jasias-chubu2021-02

学生プレゼンテーションでは、
学生による自作解説(3分程度)と質疑応答(5分程度)を行います。
当日、学生作品の上映はしません。
事前に上記の特設サイトに掲載された作品の視聴を推奨します。

映像心理学研究会・アニメーション研究会 合同研究会【3月6日】

日本映像学会映像心理学研究会とアニメーション研究会の合同究発表会を、Zoomを用いたオンライン形式で開催いたします。参加登録をしていただければ、どなたでも参加いただける会です。
ご興味、ご関心がございましたら、是非ご参加くださいますようご案内申し上げます。

日本映像学会 映像心理学研究会・アニメーション研究会 代表:横田正夫

■開催概要

曜日:令和4(2022)年3月6日(日曜日)
時間:14:00~17:10
場所:Zoomを使ったオンライン研究会
参加費:無料

参加登録:参加をご希望される方は、3月4日(金曜日)までに下の参加登録フォームに必要事項をご記入ください。
https://forms.gle/3N9BWRVLPKraQqp27
※登録後、ご記入いただいたメールアドレスに参加用URLをご案内いたします。ご案内のメールは野村(nomura.worksgmail.com)よりお届けいたします。登録から数日経っても連絡がない場合は、お手数ですが野村までお問い合わせください。
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■プログラム

第1部 アニメーション研究会

14:00~14:45(発表30分、質疑応答15分)
表題:映画とアニメーションにおける「異常心理」の映像表現研究
発表者:景燁(京都芸術大学大学院)
発表要旨:現代社会は人々に物質的には満足のいく生活を実現したが同時に、大きな精神的圧迫ももたらした。薬物やアルコールによる心理的異常もまた社会問題化しており、精神疾患を患う人の数はますます増加している。精神疾患は現代人の健康を脅かす問題になってきていると言ってよい。 研究の内容は映画とアニメーション両方における「異常心理」の映像表現についての考察であり、具体的な「異常心理もの」の表現方法を映画とアニメーションの両面での分析を試している。そして、「異常心理」というものが映画やアニメでどのように表現されるか、という研究に基づいて、精神的な病気を持っている人たちが感じていることを描き、アニメーション作品を制作する。 本発表では、それらの研究内容に基づいて、「制作中の作品」、「異常心理もの」ジャンル研究、「これまでの研究で得たもの」という三つ部分から、今までの博士一年、二年に得た成果を発表する。

5分休憩

14:50~15:35(30分発表、質疑応答15分)
表題:「関係性」とトランスナショナル・ヒストリーとしての「漫画映画」
発表者:堀 ひかり(東洋大学文学部) 
発表要旨:本発表では、『戦争と日本アニメ 『桃太郎 海の神兵』とは何だったのか』(青弓社、2022年1月刊行)について、編者の一人として企画趣旨を論じ、また発表者自身が担当した章について論じる。
 本書は、日本の戦時期アニメーションの代表的存在として扱われてきた『海の神兵』をそのアニメーション技術の特色、テクスト分析、同時代のメディアスケープにおける位置づけ、中国・韓国との関係性について論じたものである。企画趣旨の一つは、『海の神兵』を、日本の特殊性・特異性といった日本の国民アイデンティティを強固に構築するような語り方ではなく「関係性」というキーワードで考察することであった。つまり「日本初」の長編アニメーションとして、ともすれば愛国的な言説や非歴史的な感情とともに称賛されもしてきた作品を、歴史的にコンテスト化することである。
 歴史的な作品を分析してはいるが、現代アニメーション研究の手法にも通じると視点を提供したい。

5分休憩

15:40~16:15(30分発表、15分質疑応答)
表題:戦時期の日本アニメーション研究―歴史・現在・未来―
発表者:佐野明子(同志社大学文化情報学部)
発表要旨:佐野明子・堀ひかり編『戦争と日本アニメ 『桃太郎 海の神兵』とは何だったのか』(青弓社、2022年1月刊行)は、戦時期の日本アニメーションに焦点を絞り、東アジアを中心とする国際的な視野から、戦争と日本アニメーションの関わりを検証する初の論集である。
本発表ではまず、執筆者(渡辺泰、大塚英志、秦剛、キムジュニアン、木村智哉、堀ひかり、佐野明子)および国内外の研究者によって取り組まれてきた戦時期の日本アニメーション研究の歴史と現状を概観し、本論集の意義を確認する。そして、日本アニメーションが現在は多様な分野で検討されているものの、海外に流通する「Anime」のような近年の作品群が主要な研究対象となっている傾向を鑑みて、今後どのように戦時期のアニメーション研究を学際的・分野横断的に展開させうるか、その現在的な意義は何か、展望を示していく。

10分休憩

第2部 映像心理学研究会

16:25~17:10(30分発表、15分質疑応答)
表題:アニメーション鑑賞時における認知過程の特徴
発表者:野村康治(松蔭大学コミュニケーション文化学部)
発表要旨:多くの人にとって馴染みのあるセルルックの2Dアニメーションは、マンガと類似した表現ととらえられることがある。2次元の線画によるキャラクター造形は、確かに共通した印象をもたらすし、また実際、マンガ作品を原作としたアニメ作品は数多く存在している。一般の鑑賞者にとって、アニメーションとマンガは極めて親和性の高いものとごく自然に受け止められているのではないだろうか。しかし、アニメーション表現にはマンガ表現にはない動きや音といった情報が付加される。こうした情報の違いは鑑賞時の認知過程にも影響を及ぼすと考えられる。本発表では、アニメーションとマンガにおける表現の違いを確認し、そこからアニメーション作品を鑑賞する際の認知過程の特徴を特に自動的処理と統制的処理という観点から検討していく。また、これを通してアニメーションという映像表現の特異性について考察を行いたい。

映像人類学研究会第2回研究会【3月26日】のお知らせ

日本映像学会映像人類学研究会第2回研究会(2022年3月26日)のお知らせ

下記の通り日本映像学会映像人類学研究会第2回研究会をオンライン(Zoom)にて開催いたします。会員に限らず多くの方の参加をお待ちしております。
『萬里の長城(第一夜)』(実尺およそ115分,1991,TBS)を題材に、「テレビ・ドキュメンタリーにおける民族誌映像の可能性」を考える

概要:参加者の皆さんにはゲスト講師(藤原道夫氏)が制作した上記の作品を事前に鑑賞し
て頂き、当日はこの作品についてゲスト講師の藤原道夫氏への事前VTRによるインタビュ
ー(聞き手:奥村健太氏)を視聴したのち、パネリスト・奥村健太氏と会員・田淵俊彦で
「テレビ・ドキュメンタリーにおける民族誌映像の可能性」というテーマでディスカッシ
ョンを行い、その後、参加者で活発な意見交換を行いたいと思います。

日時:2022年3月26日(土)14時00分〜16時00分
形式:Zoomを使ったオンライン開催(当該番組の映像を事前にご覧になってご参加下さい)
参加費:無料
どなたでも参加できます。学生さんも歓迎です。
出入り自由ですので、お気軽にお申し込みください。若手制作者、若手研究者の方で興味がある方も是非ご参加ください。

参加申し込み方法:下記 Googleフォーム、もしくは研究会のメールからお申し込みください。参加者リスト作成のため締め切りは3月19日(土)17:00厳守とさせていただきます。
お申し込みを頂いた方には、『萬里の長城(第一夜)』を事前視聴して頂けるように順次、映像共有のURLをご指定のメール宛に送付させて頂きます。
Googleフォーム:https://forms.gle/VbvWC6cVTVPsorXu5
メールでのお申し込み、お問い合わせ: visualanthropology2021gmail.com

『萬里の長城(第一夜)』(実尺およそ115分,1991,TBS)
作品概要:企画立案から5年、取材2年にも及んだ故・井上靖草案によるTBS創立40周年記念番組。長期ロケと零下20℃から灼熱の砂漠まで過酷な気象条件のもと、中国をこよなく愛する俳優・緒形拳が厳しい寒気が残る北京から長城10万キロの遥かなる旅路へと向かう。万里の長城は紀元前8世紀に造られ始め、秦の始皇帝によって一本化。その後も建設が続き、現在知られているものは14~17世紀に栄えた明王朝の手による部分が多い。大陸をおよそ一万五千キロにわたって横たわり、龍にたとえられる萬里の長城。それは遊牧の民と南方農耕民族を隔てるまさに「壁」の存在であり、常に襲来する北方騎馬民族の脅威を感じながらそこを境に多くの民族が興亡を繰り返してきた。その周辺に暮らす人々の今を、そして萬里の長城の全貌を追うドキュメンタリー大作。第三夜にわたる放送のうちの第一夜を今回は取り上げる。

ねらい:映像人類学はさまざまな社会や文化の比較研究を行う人類学の一分野である。その中で、テレビ・ドキュメンタリーは、テレビ番組を通して取材・記録、放送することによって、家族、親族、政治・経済組織、宗教、儀礼などの多様な文化を幅広く視聴者に紹介することに力点を置いている。時によっては、「演出」を施すことによって伝えやすさを優先することもある。テレビ・ドキュメンタリーの特色や課題とはどのようなものであるのか。映像人類学の領域における民族誌映像としてテレビ・ドキュメンタリーを扱うとすれば、どのような点に留意が必要となるのか。様々な観点から、テレビ・ドキュメンタリーの映像人類学としての可能性と課題を探る議論を行いたい。

ゲスト講師略歴:
藤原道夫 / ドキュメンタリー作家・監督
記録映画では片桐直樹、田中徹監督など、劇映画では篠田正浩、金子精吾監督などに師事したのち、日本映像記録センターにてNTV『知られざる世界』の制作に携わる。フリー・ディレクターとしてテレビ・ドキュメンタリーの制作を行う一方、(株)メディア・ワンを設立し、各放送局のドキュメンタリー番組を数多く手がける。代表作にTBS『萬里の長城』(1991)、TBS『日本海大紀行』(1995)、映画『「自尊(Elegance)を弦の響きにのせて~ 96歳のチェリスト青木十良~』(2012,文化芸術振興費補助対象作品)、映画『水と風と生きものと~中村桂子・生命誌を紡ぐ~』(2015)がある。
パネリスト略歴:
奥村健太 / テレビディレクター・プロデューサー/(株)メディア・ワン代表取締役
大学卒業後、(株)メディア・ワンに入社。藤原道夫に師事し、報道番組・情報番組を経てディレクターになる。2015年、(株)メディア・ワン代表取締役に就任した後も自ら現場に出かけ、ディレクター・プロデューサーを務める。ANB『素敵な宇宙船地球号』を何本も制作し、現在もTBS『世界遺産』を担当。代表作にTX『封印された三蔵法師の謎』(2010)、BSフジ『Earth Walker』(2012~)、主な著書に『映像メディアのプロになる!』『それでもテレビは死なない』がある。

司会:本研究会メンバー(田淵俊彦、中垣恒太郎)

式次第(予定):
14時00分〜 開会の挨拶、事前に観て頂いた『萬里の長城』についてゲスト講師の藤原道夫氏への事前VTRによるインタビュー(聞き手:奥村健太氏)を視聴
14時30分〜 パネリスト・奥村健太氏と田淵俊彦によるディスカッション
15時00分〜 参加者との意見交換
16時00分頃 終了

映像人類学研究会代表:田淵俊彦

第51回映画文献資料研究会【2月26日】

日本映像学会第51回映画文献資料研究会
日本映像学会映画文献資料研究会では、以下のように研究例会を通常開催いたします。

 記

「『ラヂオの時間』の撮影」

 企画概要:撮影監督の高間賢治氏は、1949年東京に生まれ、1971年に都立大学を卒業。若松プロで伊東英男の撮影助手を経て、1975年にCMカメラマンとして独立。1981年に文化庁芸術家在外研修制度で米留学。アメリカの撮影監督システムを本格的に日本に導入し、村野鐵太郎の『月山』(1979)、山川直人の『ビリィ・ザ・キッドの新しい夜明け』(1986)、椎名誠の『あひるのうたがきこえてくるよ。』(1993)、中江裕司の『ナビィの恋』(1999)、金子修介の『DEATH NOTE デスノート』(2006)など、新人監督のインディーズ映画からメジャー作品まで幅広くてがける。日本映画撮影監督協会の機関誌『映画撮影』に「撮影報告」を多数寄稿。著書に、『撮影監督ってなんだ?』(1992)、『シーナ映画とコーキ映画』(2001)、『撮影監督 高間賢治の映画撮影記』(2018)、訳書に『マスターズオブライト―アメリカン・シネマの撮影監督たち』(1988)など。
中原俊の『12人の優しい日本人』(1991)を始め、三谷幸喜の映画デビュー作『ラヂオの時間』(1997)と続く『みんなのいえ』(2001)も担当。ラジオ収録中のスタジオで起こった密室殺人ものという構想から始まった『ラヂオの時間』は、フジテレビのドラマ『振り返れば奴がいる』(1993)と同時進行で執筆されたために、プロットの大幅な変更を経ることとなった。最終的にはバック・ステージものの喜劇として、93年に舞台化されたものを映画化したもので、ラジオ局のスタジオが大がかりなセットで作りこまれた。今回は、『ラヂオの時間』の参考上映の後、高間賢治氏に製作当時のお話を伺う。

日時:2月26日(土)14時~17時(予定)
  第1部:映画『ラヂオの時間』(参考上映)
  第2部:鼎談 高間賢治(撮影監督)
         龔主(東京工芸大学大学院博士課程)
         高山隆一(東京工芸大学教授)
会場:東京工芸大学藝術学部2号館B1 マルチメディア講義室
参加費:無料
事前申込制:参加を希望される方は、下記宛にお申し込みください。
(人数制限はありませんので、返信はいたしませんが、延期または中止になった場合は、ご連絡します。)
※入校規制が実施されているため、当日は上映開始10分前に1号館入口にご参集ください。
nishimurimg.t-kougei.ac.jp
日本映像学会映画文献資料研究会(代表:西村安弘)