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第48回映画文献資料研究会 【3月28日】

第48回映画文献資料研究会のお知らせ

日本映像学会映画文献資料研究会では、以下の研究例会を開催いたします。会員の皆様のご参加をお待ちしております。

「受容から考える映画史――近藤和都著『映画館と観客のメディア論』書評会」

概要:近年、映画をテクストとして分析するのみならず、映画館や観客といったコンテクストに着目しながら分析する研究が、映画研究および隣接諸学において隆盛をみせています。
映画文献資料研究会では、昨年刊行された『映画館と観客のメディア論』を手がかりに、著者の近藤和都氏と、映画館や観客に関する鋭い論考を発表されている板倉史明氏、仁井田千絵氏をお招きし、受容という面から映画史をどのように考えることができるのかを議論します。

日時:2021年3月28日(日)14時~16時
会場:オンライン(Zoomミーティング)

〇著者 近藤和都氏(大東文化大学社会学部)
〇評者 板倉史明氏(神戸大学大学院国際文化学研究科)
    仁井田千絵氏(京都大学大学院人間・環境学研究科)
〇司会 上田学(神戸学院大学人文学部)

参加方法:3月26日(金)までに、連絡先(mueda54691gmail.com)に、ご氏名・ご所属をお知らせください。
     
ご連絡いただきました皆様に、研究会前日の27日(土)に、当日のZoomのミーティングID、パスワード等をお知らせいたします。

主催:日本映像学会映画文献資料研究会(代表:西村安弘)
共催:令和2年度大学発アーバンイノベーション神戸「神戸の映画館文化の振興に向けた参加型デジタル・アーカイブ構築」

第6回ドキュメンタリードラマ研究会【2月28日】

今回は、ラジオとドキュメンタリードラマをテーマに研究会を開催します。
Zoomによるオンライン開催、要事前申し込みです。

第一部は、初期のラジオ、テレビ草創期における
ドキュメンタリー制作についての研究発表とディスカッションを行います。

第二部は、2019年放送『SCRATCH 差別と平成』
(TBSラジオ・RKB毎日放送共同制作)を聴取し
制作された神戸金史氏にご講演いただきます。

ほかゲストに、ラジオとテレビの制作に長年携わられてきた
辻一郎氏と今野勉氏をお迎えします。 

詳細はwebサイトをご覧ください。
https://docudoraeizo.wixsite.com/documentarydorama/untitled-c1ld2

日時:2021年2月28日(日)13時〜17時30分(18時まで延長の可能性あり) 

Zoomによるオンライン開催です。
参加費無料。
どなたでも参加できます。
一部もしくは二部のみ参加可
https://jasias.jp/wp-content/uploads/2021/02/210224-documentary_drama.pdf

参加には、事前申し込みが必要です。
下記のURL(Googleフォーム)からお申し込みください。
2月26日(金)17時00分 申し込み締め切り
チラシは、こちら

お問い合わせ: docudoraeizogmail.com

主催
福山大学人間文化学部メディア・映像学科映画会
専修大学人文科学研究所 
ドキュメンタリードラマ研究会

会報第190号PDF公開版を掲載しました。

会報第190号(2021年2月1日)を発行しました。
以下のPDFよりお読みください。[ペーパーによる完全版は会員配布]

JASIAS_NewsLetter190

PDFがウィンドウに表示されない(画面が真っ白や真っ黒等)ときは、
ウィンドウ右下端のサイズ調節をマウスで動かして調節してみてください。
ウィンドウの幅のサイズが会報の幅のサイズより大きいときなどに、
PDF表示画面が出ずに真っ白や真っ黒の画面になることがあります。
また、文字が一部しか表示されないときは、URL表示のそばにあるリロードボタンをクリックしてみてください。


会報への会員による投稿につきましては以下の投稿規定をお読みのうえ、末尾の連絡フォームによりご連絡ください。のちほど担当よりご連絡申し上げます。

日本映像学会 会報 投稿規定(2017年10月 理事会決定)

1.投稿資格

(1) 投稿の時点で正会員の資格を有していること。

(2) 投稿者本人が執筆者であること。共著の場合は、投稿者が筆頭執筆者であり、必ず他の共著者全員の承認を得た上で投稿しなければならない。

2.投稿内容

(1) 映像に関する研究を推進し、広く映像文化の向上に寄与するもの(「日本映像学会会則」第2章第4条にもとづく)。

(2) 未発表のもの。二重投稿は認めない。投稿者自身の既発表論文や口頭発表と関連がある場合には、そのことを必ず明記すること。

(3) 投稿者は、自らが著作権を有しない著作物や図版などを引用するに際しては、著作権法(第32 条第1項)が定める引用の条件に則って行なうものとし、必要な場合はその著作権所有者の許諾を得なければならない。

3.字数

(1) 字数は自由(1ページは2,400字程度・複数ページも可)

(2) 図版を添付する場合には、図版の大きさを文字数に換算し、全体の文字数に含める。

4.体裁

(1) 完成原稿であること。

(2) メール本文に、題名、執筆者名、住所、電話番号、Eメールアドレス、所属等を記すこと。なお、総務委員会が原稿を確認し、事務局からEメールで「原稿受付」の通知をする。

5.提出方法

(1) 電子データをメール添付で事務局に送信すること。

(2) メール本文にOSの種類とソフト名(Wordもしくはテキスト)を明記すること。

6.投稿先

E-mail: officejasias.jp

7.校正

著者校正は初校のみとし、以後は総務委員会が行なう。

8.著作権

会報に発表された研究報告等の著作権は日本映像学会に帰属する。他の著作に転載する場合には、事務的な手続きのため、事前に文書等で学会に連絡し、転載する際に、会報への掲載に関する基本的な書誌情報を明記すること。

9.締切

投稿は随時受け付ける。

10.その他

(1) 掲載の可否については、総務委員会が決定する(一部改稿を求めることもある)。また、「採否の通知」は事務局からEメールで送信する。

(2) 投稿原稿掲載部分はPDF電子版会報の内としてホームページ上で一般公開

以上

アジア映画研究会(第3期 第4回)開催のお知らせ【2月2日】

アジア映画研究会会員/日本映像学会会員各位
「日本映像学会アジア映画研究会(第3期第4回)開催のお知らせ」

アジア映画研究会(第3期第4回/通算第37回)を下記のとおり開催します。

日時:2021年2月2日(火)18時~20時
(ZOOMによるオンライン開催:事前申込制)
申込:1月28日(木)締切
下記URLより所定のフォームにご記入の上,お申込みください。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfdlAN3wFZCo3coXHJ6fMRhQ8Z1HZfpzV9sv3tOThCcX3UqSA/viewform?usp=pp_url

内容:
発表:阿部範之(同志社大学)
2000年代の台湾映画産業と『海角七号』(30分+討議)

要旨:『海角七号―君想う、国境の南』(魏徳聖監督、2008年)は、台湾映画市場における中国語映画最大のヒット作として知られる。このフィルムが登場する以前の台湾では、ハリウッド映画が市場を席巻する一方、台湾映画は観客の支持を得られず、製作数、興行成績ともに低迷していた。こうした中で、エドワード・ヤン監督の『カップルズ』(1996年)の助監督などを経て、『ダブル・ビジョン』(陳国富監督、2002年)の製作に大きく関わった魏徳聖(ウェイ・ダーション、1969年~)は、初の商業映画監督作としてこのフィルムを撮り、興行的に大成功を果たす。本発表では、3月刊行予定の論文の内容を基礎に、魏徳聖の経歴や、このフィルムの製作過程などを追った上で、2000年代の台湾映画産業の変化の道筋を探る。

報告:馬然(名古屋大学)・秋山珠子(神奈川大学)(30分+討議)
『華語独立映像観察/ Chinese Independent Cinema Observer』創刊号:現代日本と中国独立映画文化の関連性をめぐって

要旨:欧米とアジアに拠点を置く複数の中国映画の研究者、キュレーター、評論家たちによって設立された中国独立映画アーカイブ/CIFA(est2019)は、今年バイリンガル・ジャーナル『華語独立映像観察/ Chinese Independent Cinema Observer』を発刊し、中国語圏の独立映画及び映像文化、特に中国大陸のインディペンデント映像文化に焦点を当てます。2月発行の創刊号では、中国のインディペンデント映画文化の発生と発展は決して「孤島」ではないという視点から、中国のインディペンデント映画と現代日本の映画文化との関連性を描き出します。 本発表は、共同責任編集者である馬と秋山が、今号のテーマと内容を俯瞰し、紹介するものです。

皆様のご参加をお待ちしております。

2月座長:韓燕麗

2020年度 西部支部研究例会および支部総会のご案内【1月24日】

2020年度 第1回 西部支部研究例会および支部総会のご案内

西部支部では、研究例会および支部総会を下記の通り開催いたします。会員の皆様のご参加をお待ちしています。
なお、西部支部の研究例会および支部総会は、従来は対面方式により開催してまいりましたが、新型コロナウィルス感染防止の観点から、今回は Zoom によるオンライン方式にて開催することになりました。参加を希望される方は、下の参加方法をご参照いただき、あらかじめご連絡をいただきますようお願いいたします。

日時: 2021年1月24日(日) 15:00-18:10
方法: Zoomによるオンライン開催
参加方法:下記メールアドレスに「ご所属」「ご氏名」を本文に含め、メールにてご返信ください。追って Zoom の招待URLを送付させていただきます。
kuroiwamail.kyusan-u.ac.jp
締切: 1月24日(日) 12:00(正午)までに、メールにてご連絡ください。
担当: 九州産業大学芸術学部 黒岩俊哉

(1)研究例会 15:00-17:00
発表1:短編映画『Keep Moving』について─デジタル技術を駆使した映像表現
発表者:二羽恵太 (九州産業大学芸術学部)
要旨:『Keep Moving』は、発表者が2020年に制作した短編映画作品である。本作は九州産業大学創立60周年記念イベント「さよならからの遭遇」(2020年4月)において公開されており、イベント会場である体育館をモチーフに制作されている。一方、発表者のこれまでの作品の特徴は、非現実的な世界観をデジタル技術を駆使した映像で作り上げながらも、テーマは現代的なものを扱っており、本作でも同じ構造となるようアプローチした過程や表現方法について発表する。

発表2:デザイン教育における動画を活用したオンライン授業について
発表者:岩田敦之 (九州産業大学芸術学部)
要旨:令和2年度、新型コロナウィルス感染症の影響により、九州産業大学芸術学部ソーシャルデザイン学科でもオンライン授業が開始されることとなった。デザイン分野におけるオンライン授業の方式やツールの選定をするにあたり、発表者の研究分野であり、より対面に近いと考えられる動画の活用を念頭に計画を行った。様々な状況下にある学生の学習機会を保障しつつ、より効果の高いデザイン教育を提供するべく、WEBサイトによる情報提供を軸とし、導入教育ではYouTubeによるライブ配信型、実践教育ではzoomによる双方向型を採用した。今回の発表では、実際に1年間実施した授業方法の解説を行いながら、学生アンケートなどによる教育効果の検証や、今後の展開について報告を行う。

発表3:福岡と映画とアジアの30年
発表者:西谷郁 (西南学院大学非常勤講師・アジア映画研究)
要旨:福岡市は「アジアの玄関口」として、30年にわたり「福岡アジア文化賞」や「アジアフォーカス・福岡映画祭(後に福岡国際映画祭)」をスタートし、全国の地方行政としては珍しく、映画を通した文化行政を展開してきた。
最初の約10年はアジアの映画の収集を専門に行い、福岡市総合図書館にアジア映画の収蔵を行うなど、文化重視の企画を実施していたが、2007年、映画祭の初代ディレクターの佐藤忠男氏が勇退すると、新ディレクターの梁木靖弘氏の下で、経済重視の映画祭へ、大きく舵を切っていく。
その背景として、福岡市が主催する文化イベントや政策にも採算性を重視するようになったことが要因として考えられる。
こうした文化から経済へとアジアの視点が変化していくプロセスを日本の文化政策の特徴との関係に注目し、映画祭プログラミング・チームの一員として、福岡市総合図書館 映像ホール・シネラプログラム部会委員として2007年以降携わってきた筆者の立場から、30年にわたる福岡市の対アジア映画の文化政策を体系的に言説分析することで、アジア映画に関する文化政策の未来像を考察する。

(2)支部総会 17:10-18:10

以上

映画ビジネス研究会(2020-2021期 第1回)のお知らせ【12月21日】

映画ビジネス研究会(2020-2021期 第1回)

今年度より映像学会研究会として発足した、映画ビジネス研究会の第1回研究会を下記において行います。
(zoomでのオンライン研究会となります)
会員の皆様のご参加をお待ちしております。

日時:2020年12月21日(月)18時〜19時30分
(Zoomによるオンライン開催:事前申込制)
申込締め切り:12月16日(水)
▶︎申し込み方法
参加をご希望の方は、メールアドレス<eigabusinessjasiasgmail.com>まで、ご氏名・ご所属を記してメールで申し込んで下さい。
送信元メールアドレスに、zoomのURLを12月20日(日)までに返信いたします。

▶︎内容
発表:田村順也(株式会社ティ・ジョイ(総務部総務室総務チーム サブ・マネージャー)/本学会員)

「社会的な危機の中の映画館の現状 〜コロナ禍と東日本大震災時を比較して〜」

①東日本大震災とコロナ禍の前年の共通点―2010年と2019年の比較。
どちらも歴代最高の興行収入をマーク。年間興行収入ランキングの共通点。
②東日本大震災が与えた映画館への影響―2011年。
興行通信のデータ、ボックスオフィスを参照して何が起きたかを分析。
③コロナ禍が与えた映画館への影響―2020年。
興行通信のデータ、ボックスオフィスを参照して何が起きたかを分析。
④映画館と映像配信事業―2011年と2020年の違いについて。
⑤今後の展望―映画業界が社会的危機を乗り越えるために。

座長:鳥山正晴(本学会員)

関西支部第89回研究会【12月26日】

日本映像学会関西支部第89回研究会(12月26日)

下記の通り日本映像学会関西支部第89回研究会をリモート(Zoom)にて開催いたします。関西支部会員に限らず多くの方の参加をお待ちしています。

日時:2020年12月26日(土)午後2時より4時頃まで。

研究発表1:新中国映画における満映の影響~映画『寂静の山林』を中心に~
発表者:神戸学院大学人文学部(博士課程) 張少博
要旨:
 近代中国では満洲映画は植民地主義の文化機関として、製作された映画は文化侵略道具の称号と理解されており、この観点は中国映画史研究者の間では共通認識となってる。中国における満映研究は初期、すべての研究は被植民者の立場に立って満映を批判するものだったが2005年、中国百年映画史学会は映画史の観点を修正し、大中国映画史(内地、台湾、香港)を抱合するスローガンを打ち出した。このような環境で、中国の満映研究は次第にマルクス主義唯物論を用いて満映を客観的に見るようになって、満映と中国映画史の関連を検討することは、中国の満映研究に欠かせない新たな課題となっている。
1957年に長春電影制片廠が公開した『寂静的山林』は、満映が新中国映画とどのような関連にあるのかを検討するための最適な突破口の一つであると考えられる。俳優陣から見ると、この映画には浦克、白玫、鄭暁君、侯健夫、夏佩傑などの満映出身の映画人が出演しているし、さらに監督の朱文順、撮影の包傑も満映の出身である。一方、映画の内容から見れば、『寂静的山林』には満洲映画の特徴と満州で流行した「実、奇、暴、色」の文化要素を持っている。ここに当時の延安派監督が作った映画との差異が容易に見出せる。この点は中国建国初期の映画が満州文化の影響を受けた証拠の一つである。
本発表は最新の中国満映研究資料『吉林省社会科学基金項目“満映”及其文化侵略史料在華保存状况調査ー満映影評史料』(2019年12月)及び満映の付属機構である満州雑誌社が創刊し、満州で最大の発行部数を誇った大衆文学雑誌『麒麟』を用いて、満州映画の特徴と満州で流行した娯楽文化を考察しながら、満映出身の中国人監督及び俳優が共同して完成した『寂静の山林』を詳しく分析し、満映が新中国初期の映画にどのような影響を与えたのか、満州で流行した娯楽文化とはなにかなどの問題に答えようとするものである。

研究発表2:母性幻想、同性愛、〈クィア〉な女優―戦後文芸映画『挽歌』、『女であること』をめぐって
発表者:大阪大学大学院言語文化研究科博士後期課程 徐玉会員
要旨:
 戦後の文芸映画において特徴的なのは、女性の生き方に重点を置いている点である。当時の文芸映画は主要な女性映画の型のひとつと見なされ、そこで描かれる女性の主体的な恋愛は、当時の女性観客の期待を満たす重要な主題として多くの作品で取り入れられた。『挽歌』(五所平之助1957)(原田康子原作)、『女であること』(川島雄三1958)(川端康成原作)の映画化もそうした流れのなかにある。
 『挽歌』と『女であること』は、物語内容においても配役においても、類似したところがある。『挽歌』では、左腕が不自由な少女怜子(久我美子)が、妻子のある建築家桂木(森雅之)に好奇心を抱き、桂木と関係を持つようになる。しかし、母親がいない怜子は、桂木夫人あき子(高峰三枝子)の優しさに癒されつつ、夫人のことも慕うようになる。『女であること』では、母との関係がうまくいかず、家出した少女さかえ(久我美子)が憧れていた母の友人市子(原節子)のところに飛び込み、「小母さまの子にしてほしい」と甘えて世話してもらうが、やがて市子の夫佐山貞次(森雅之)にも好意を持つようになり、佐山に接近する。
 このように、いずれの作品においても、一種の疑似家族関係―特に怜子とあき子、さかえと市子、という〈母娘〉関係―が構築されると言える。しかしながら、女性の欲望や女性の恋愛が前景化されているとはいえ、これらの映画については、従来「姦通」や三角関係に目が奪われがちで、同性愛的な要素も含まれる女性同士の関係に注目する研究は少なかった。本発表は、怜子とあき子、市子とさかえの関係を中心に、カーヤ・シルバーマンの「同性愛的母性幻想」(Silverman 1988)やパトリシア・ホワイトの「レズビアン表象可能性」(White 1999)といった概念を援用しながら、両作品における女性の欲望のあり方を考察する。また、久我美子、原節子といった女優に注目し、女優のスター・ペルソナがもつクィアの可能性がこれらの作品にもたらす意味について探りたい。

研究会終了後に関西支部総会を引き続きZoomにて開催予定です。※関西支部会員のみ対象。

参加希望の方は前日12月25日(金)までに eizoukansaigmail.com までメールをお送り下さい。メールにはご所属・氏名のみ記入いただければ結構です。追ってZoomの招待メールを返送いたします。

日本映像学会関西支部事務局
〒585-8555大阪府南河内郡河南町東山469
大阪芸術大学映像学科内
Tel: 0721-93-3781(内線3327)
email:eizouosaka-geidai.ac.jp

中部支部2020年度第1回研究会 【12月12日】

2020年度 日本映像学会中部支部 第1回研究会

例年、日本映像学会中部支部は年に3回の研究会を開催しています。
12月12日に第1回研究会をオンラインで開催することになりました。
会員による2件の研究発表と招待講演を準備しています。
中部支部会員ではない方も、こちらのページからご視聴いただけます。
(お申し込み不要)
http://jasias-chubu.org/wp/?p=806

招待講演では佐藤時啓氏が登壇されます。
現在、佐藤氏は原美術館「光―呼吸 時をすくう5人」展に出品されており、
そこで行われたトークが公開されています。
こちらをご覧になってから招待講演をご視聴いただくことをお薦めします。
https://www.youtube.com/watch?v=_rRtMxw7Yos&feature=youtu.be&t=2135

お問合せ:
日本映像学会中部支部
jasias.chubu@gmail.com
http://jasias-chubu.org/

以下、詳細
―――――――
2020年度 日本映像学会中部支部 第1回研究会
12月12日(土)13時30分よりオンライン開催

[招待講演]
佐藤 時啓 氏(写真家)

[研究発表]
須藤 信 会員(愛知淑徳大学人間情報学部 助教)
鈴木 浩之 会員(金沢美術工芸大学 美術科油画専攻 准教授)

モデレーター:前田 真二郎 会員
(中部支部担当理事・情報科学芸術大学院大学 教授)

◎研究会スケジュール(予定)
13:30 –  開会あいさつ
13:35 – 14:30 研究発表
(2件、発表20分、質疑応答5分 予備時間5分)
休憩 10分
14:40 – 15:15 招待講演(1件 35分)
15:15 – 15:30 ディスカッション(15分)
15:30 –  閉会あいさつ
15:35  終了

◎招待講演
Camera Obscura から Magic Lanternプロジェクトー 光に触れるこころみ ー
佐藤 時啓氏(写真家)

デジタル時代の今日、光が孔を通じて暗闇にイメージを成すこと、その光と闇との呼応関係に気づく機会はほぼ無いと言って良い。しかしその実、映像が生じる仕組みとしては針孔の原理が発見されカメラオブスクラが発明された時代から何も変わっていないのだ。どんなに高級なデジタルカメラを使って写真を写そうにも、8Kのプロジェクターでイメージを投影しようとも、今のところ光学原理の根本である、孔を通じたイメージのやり取りやレンズガラスの屈折による集光という仕組みから逃れることは出来ない。しかしながら現在はその部分を全く意識せずにインターフェースの操作でイメージが得られる時代になった。私はそんな時代を生きながら、光学原理の原点を用いて作品を制作し、そして人々ともに様々なワークショップの活動を行っている。また美術のコンテクストから始まった私の行為も、モダンからポストモダン、そしてさらなる時代への思考から人々との関係性を構築する活動がベースになってきた。

佐藤 時啓(さとう ときひろ)氏 プロフィール
1957年、山形県酒田市に生まれる。1981年、東京芸術大学美術学部彫刻科卒業。1983年、同大学大学院美術研究科彫刻専攻修了。1990年、第6回東川賞新人作家賞受賞。1993年、メルセデス・ベンツ・アート・スコープ賞受賞によりフランス滞在。1994年、文化庁在外研修員としてイギリス滞在。2015年、第65回芸術選奨文部科学大臣賞受賞。国内外で個展を多数開催、グループ展にも多数参加。東京都写真美術館、埼玉県立近代美術館、シカゴ美術館、ヒューストン美術館などに作品が収蔵されている。現在、東京芸術大学美術学部先端芸術表現科教授。

◎研究発表(2件)
「手が潰される感覚」を味わうメディアアートの開発
須藤 信 会員(愛知淑徳大学人間情報学部 助教)※発表者
山口 李々菜(愛知淑徳大学人間情報学部 4年)※共同研究者

要旨:
近年のHMDを用いるVRコンテンツでは、身体所有感の研究が進められている。名古屋市立大学大学院の研究者らが発表したStretchar (m)(2017)では、ぶら下がり運動を用いて腕の伸縮感を誘発させることが可能であることが明らかにされた。このように、HMDを用いて体験者に疑似的な感覚を与えるVRコンテンツが開発されているが、手指の動きが連動するコンテンツの制作は進んでいない。手指がVR環境で連動することは、体験の没入感や身体所有感を高めることが期待できるため、本研究では現実環境とVR環境の手指の動きが連動し「手が潰される感覚」が得られるメディアアートを開発した。
本作品は、鋼板が設置された机の前で、HMDを装着して体験する。椅子に座った体験者の視界に、作業台、椅子、ドア、蛍光灯、ハンマーが設置された空間が展開される。その空間では、巨大なハンマーが作業台に数秒おきに振り下ろされており、体験者は自身の手を鋼板へ伸ばすことで、振り下ろされるハンマーによって手が潰されることを疑似体験することができる。

地球観測衛星と電波反射器を利用した地上絵制作プロジェクトについて
/2019年度の制作記録と8K映像化の試み
鈴木 浩之 会員(金沢美術工芸大学 美術科油画専攻 准教授)

要旨:
本発表では、継続中のアートプロジェクト「だいちの星座」(共同研究者:宇宙航空研究開発機構 研究開発員 大木真人氏 / JAXA地球観測研究センター第4回研究公募[2013~17年度]、JSPS科研費[2013~15年度、2016~18年度、2019~21年度]採択)の活動のうち、2019年11月に埼玉県久喜市にて実施された地上絵制作プロジェクト(主催|文化庁、埼玉県教育委員会)について振り返る。
2019年の埼玉県での活動は、小学校の校庭で児童らと臨んだ地上絵制作において電波反射器を自立・配置する手法を試みた。また、従来〈写真〉としてデジタルCプリント出力してきた「だいちの星座」作品を、「おさなごころを、きみに」展(2020年/東京都現代美術館)にてUHD 8K映像作品として上映した。コロナ禍でのプロジェクトの状況とあわせて、近年の活動を紹介する。
(参考映像「だいちの星座―えづらだいに彗星」4Kバージョン )
https://www.youtube.com/watch?v=lXL79D83VIA&feature=youtu.be

「インターリンク:学生映像作品展[ISMIE]2020」オンライン開催のご案内

 今年で第14回となる「インターリンク:学生映像作品展[ISMIE]2020」を映像表現研究会主催にて開催いたします。
本年は新型コロナウィルス感染症の拡大を受け、例年同様の上映会場での開催を見送り、オンラインで行うことにいたしました。
特設サイト(https://sites.google.com/view/ismie2020/)にて参加校教員による推薦作品を共有し、Zoomにて情報交換を行うオンラインでの研究会を行います。

会員諸氏や作者のみならず、在学生の方にも是非ご覧頂きたいと思っております。
詳細は以下をご参照ください。

【参加校一覧】
愛知淑徳大学
イメージフォーラム映像研究所
大阪芸術大学
九州産業大学芸術学部
京都精華大学
久留米工業大学
尚美学園大学
椙山女学園大学 文化情報学部
成安造形大学
玉川大学 芸術学部 メディア・デザイン学科
東京工芸大学芸術学部
東京造形大学
東北芸術工科大学 映像学科
名古屋学芸大学
日本工業大学 情報メディア工学科
日本大学 芸術学部(本年度幹事校)
文教大学 情報学部 メディア表現学科
北海道教育大学

【推薦作品の視聴】
12月13日(日)から、ISMIE2020特設サイト(https://sites.google.com/view/ismie2020/)にて各校推薦作品を公開します。
※公開は12月27日(日)までです。

【研究会概要】
日時:2020年12月27日(日)15:00〜17:00
会場:Zoom

事前に、各校推薦作品をご覧になった上でご参加ください。
参加する推薦教員から自校と他校の作品について講評を行い、その後、議論を行います。

ISMIE2020特設サイト(https://sites.google.com/view/ismie2020/)にて参加申込みを受け付けております。
研究会前日までに申込みいただいた方には、当日メールにてZoomへの参加リンクをお送りします。
また、研究会当日にISMIE2020特設サイトにもZoomへの参加リンクを設置します。

日本映像学会映像表現研究会
ISMIE 2020 事務局
〒176-8525 東京都練馬区旭丘2-42-1
日本大学芸術学部映画学科(研究室A)
担当:奥野邦利/野村建太/山﨑汐音