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東部支部研究発表会【12月3日】

<東部支部研究発表会のお知らせ>

2年半以上にも及ぶコロナ禍で、研究者の発表の場がなくなってしまったり、オンラインとなってしまったり、と研究者たちの活動にも大きな影響を及ぼしています。
そんな中、第48回全国大会の研究/作品発表が3年ぶりに対面で実施され、多くの研究者たちが救われたような気持ちになったのではないでしょうか。
次年度大会も対面での実施を目指しておりますが、その前に東部支部でも対面での研究発表会を開催したいと思います。

【日時】12月3日(土)午後
【場所】日本大学芸術学部江古田校舎
    東京都練馬区旭丘2丁目42番地1号
【発表形態】口頭発表(作品発表も含む)
      発表時間35分・質疑応答10分 計45分
【発表人数】4名程度を想定

発表希望者は
11月7日(月)17時までに
・氏名
・所属
・発表タイトル
・発表概要(800文字程度)
をword、PDFなどに明記の上
安部 裕(日本大学芸術学部放送学科)
abe.yutakanihon-u.ac.jp
宛にメールで送信してください。

※対面での開催を目指しておりますが、やむを得ない事情でオンラインになることもありますこと、ご承知おきください。
尚、対面とオンラインの併用での開催はいたしません。特段の事情がある方は別途ご相談ください。

中部支部2022年度第1回研究会【10月1日】

<第1回研究会・内容の詳細>

2022年度 | 日本映像学会 中部支部 | 第1回研究会
日時:2022年10月1日(土)13時30分より
会場:名古屋文理大学 FLOSホール(FLOS館 3階)
〒492-8520 愛知県稲沢市稲沢町前田365

◎研究会スケジュール(予定)

13:00 – 第1回研究会 受付開始
13:30 – 開会あいさつ
13:35 – 14:35 研究発表(2件)
休憩
14:50 – 15:50 招待講演(1件)
15:50 – 16:20 ディスカッション
16:20 – 閉会あいさつ
休憩
16:30 – 支部総会(研究会終了後に開催)

◎招待講演

ポストメディア時代のテレビの可能性
阿武野 勝彦氏

要旨:
カメラの小型化、低価格化がすすみ、またインターネットが普及した今日の情報環境において、「映像」はテレビ局や映画会社だけが扱えるものではなくなっている。あるいはメディア業界もそれに応じてさまざまに変化しているように見える。しかし、映像の民主化、あるいはジャーナリズムの民主化が実現されているかというと、必ずしもそうではないように思われる。
そうしたなかで、ドキュメンタリー作品を劇場公開しつづけている東海テレビの仕事は今日のメディア環境において一種の特異点であり、来たるべき時代のメディアのあり方を想像するための重要な手がかりを提供するものであるように考えられる。
この講演では東海テレビ放送ゼネラル・プロデューサーの阿武野勝彦氏を招き、これまでに携わってこられた仕事を振り返りながら、テレビマンとしてこれからのメディアと社会の関係をどのように捉えられているかをお話しいただく。

阿武野勝彦(あぶの・かつひこ)氏 プロフィール
1959年静岡県伊東市生まれ。81年同志社大学文学部卒業後、東海テレビに入社。アナウンサー、ディレクター、岐阜駐在記者、報道局専門局長などを経て、現在はゼネラル・プロデューサー。2011年の『平成ジレンマ』以降、テレビドキュメンタリーの劇場上映を始め、『ヤクザと憲法』『人生フルーツ』『さよならテレビ』などをヒットさせる。18年、一連の「東海テレビドキュメンタリー劇場」が菊池寛賞を受賞。著書に『さよならテレビ——ドキュメンタリーを撮るということ』(平凡社新書、2021年)。

◎研究発表(2件)

2020年代初頭の記憶について再考する作品展示
小寺 諒 会員(愛知淑徳大学)
要旨:
私は作品「Unforgettable Times」の展示を通して、2020年代初頭の記憶について再考する試みを行っている。新型コロナウイルス感染症との共存状態に慣れた私達は、人がほとんど消えた繁華街といった2020年頃 の特異な光景を、もう忘れかけているのではないだろうか。そこで、感染拡大期の記憶について再考する作 品展示を、二度実施した。発表では、その過程や結果について報告する。

『Traffic』ー身体感覚の延長としての映像表現
伊藤 仁美 会員
要旨:
個展『Traffic』と関連作品による作品について発表。
ぼうっと佇んでいる状態の意識の形態をテーマに、身体感覚の延長として映像表現を繰り返し試みている。
パーソナルスペースを強く感じる視点から、個々の体験・記憶が想起されるイメージを元に再構築している。

◎補足情報

日本映像学会中部支部 幹事会
※幹事メンバーのみ
会場: FLOS館 3階 F304演習室
時間:12:30 – 13:00

◎会場へのアクセス
名古屋文理大学
名鉄名古屋本線「国府宮」駅より 徒歩15分
名鉄バスで5分(「アピタ稲沢店」「矢合観音前」行き、「稲沢町前田」下車徒歩1分)

*徒歩の方はキャンパス西側の正門よりお入りください。
*駐車場入口はキャンパス西側にございますが、利用台数が限られているため、可能な限り公共交通機関をご利用ください。
https://www.nagoya-bunri.ac.jp/about/access/

2022年度 中部支部 第1回研究会について
https://jasias-chubu.org/wp/?p=1024

日本映像学会メディアアート研究会【9/17-10/2】

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メディアアート研究会「仮想空間での映像表現について」と企画展示「仮想空間での映像表現展」を開催いたします。

仮想空間における映像表現へそれぞれアプローチしている研究者、作家にVR展示を中心に発表します。
身体認知研究を含むVR表現を進める小鷹研理氏を招待し、講演と展示をしていただきます。

皆様のご参加をお待ちしております。
メディアアート研究会代表 関口敦仁
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日本映像学会メディアアート研究会企画
「仮想空間での映像表現展」
日時:2022年9月17日(土)ー10月2日(日)12:00ー17:00 月曜・火曜休館
場所:愛知県立芸術大学芸術資料館 入場無料
展示作家:
小鷹 研理(名古屋市立大学芸術工学研究科准教授)
村上 泰介(愛知淑徳大学創造メディア学科教授)
山本 努武(名古屋学芸大学メディア造形学部准教授)
長谷 海平(関西大学総合情報学部准教授)
関口 敦仁(愛知県立芸術大学美術学部メディア映像専攻教授)

日本映像学会メディアアート研究会
「仮想空間での映像表現について」
講演:小鷹 研理(名古屋市立大学芸術工学研究科准教授)
発表:長谷 海平(関西大学総合情報学部准教授)
日時:2022年9月23日(金)14:00〜16:00 (質疑応答時間含む)
場所:愛知県立芸術大学芸術資料館演習室 入場無料
発表順は長谷氏>小鷹氏を予定

西部支部主催『韓国インディペンデント映画と〈場所性〉』【8月28日】

8月28日(日)に日本映像学会西部支部の上映会を福岡インディペンデント映画祭との共催で開催します。
会員の皆様のご参加をお待ちしております。

[タイトル]韓国インディペンデント映画と〈場所性〉

[概要]
2022年11月に開催されて14回目をむかえる福岡インディペンデント映画祭 (FIDFF)と、日本映像学会⻄部支部がコラボし、韓国インディ ペンデント映画の注目作をピックアップし4作品の上映会を開催します。
FIDFFと日本映像学会西部支部は、これまで作品の上映と合評を積み重ね人材交流と新たな映像表現の探求を行ってきました。
4作品の上映後には関係者を交えた トークを実施し、「地域」「観光」「場所性」など様々なキーワードを軸に議論を展開します。

Program1 10:00~ 入場無料 学外合評フォーラム 上映後トーク

荒木聡太郎 監督『Agent Smith』2020年,23分34
/『PEN DEVE SCENE』2021年, 27分32

九州産業大学大学院生の連続した2作。密室で繰り広げられる生死を追求したバイオレンスアクション。

Program2 13:00~ 参加費 1,000円均一 ※各回入替・要予約 上映後ZOOMトーク

オ・セヒョン監督『ウス(우수)』2021年,79分

プサン国際映画祭2021韓国パノラマ/全州映画祭2021韓国パノラマ/ソウル独立映画祭 オ・セヒョン監督第2作。オ監督は、ソウル出身。ヨンセ大学校でチャン・リュル(張律)監督に師事し、『慶州』(2014)『群山:鵞鳥を詠う』(2018)『福岡』(2019)共同プロデューサーはじめチャン・リュル監督作品において主要ス タッフとして活躍してきた。『福岡』で主演を務めたユン・ジェムン、『慶州 』出演のキム・テフンが出演するヒューマンドラマ。実在するウスという川をめぐり男の死と周辺の人々の苦悩と葛藤を描く。

Program3 16:00~ 参加費 1,000円均一 ※各回入替・要予約 上映後ZOOMトーク

キム・ミングン監督『映画の通り(영화의 거리)』2021年,77分 韓国一般劇場公開。

キム・ミングン監督⻑編第1作。キム監督は、プサンの「映画の殿堂」ワークショップで映画制作をスタートさせた後、短編『母の家』(2016) をプサン独立映画祭で発表し脚光を浴び、FIDFF2018に参加。その後⻑編映 画の脚本開発を進め、プサンにある独立映画配給会社シネ・ソパ(Cine Sopa) の協力のもと、イ・ワンと元Secretメンバーのハン・ソナを主演に起用した プサン・ロケ作品『映画の通り』を公開した。キム監督は、一般の人がもつプサンのイメージだけではない路地裏など新しいプサンの魅力を知ってほしいという思いから丹念にロケハンを行い、 観光を誘発するような作品に仕上げている。
かつて恋人同士だった二人が映画のロケ地となる釜山を舞台に繰り広げるラブコメディ。

[タイトル]韓国インディペンデント映画と〈場所性〉

[主催]福岡インディペンデント映画祭・日本映像学会⻄部支部
[会場]
中洲大洋メディアホール 〒810-0801 福岡県福岡市博多区中洲4-6-10大洋ビル6F
福岡市営空港線中洲川端駅1番出口徒歩3分

[事前予約制]
予約は下記メールにて受付
xiguyu(@マーク)hotmail.com
担当:西谷

関西支部第42回夏期映画ゼミナール2022年【9/2・3・4】

日本映像学会関西支部第42回夏期映画ゼミナール2022年
特集・東映京都撮影所 ― スターシステムから実録路線をこえて ―

主催:日本映像学会関西支部・京都府京都文化博物館 
*日本映像学会研究活動助成対象研究*

9月2日(金)
午後1:30 ~ 開会の辞
午後1:40 ~ 午後2:25 『笛吹童子第1部』(萩原遼) 1954年 45分
午後2:45 ~ 午後4:16 『ひばり捕物帳 かんざし小判』(沢島忠)1958年 91分
午後4:35 ~ 午後6:11 『新吾十番勝負』(松田定次・小沢茂) 1959年 96分
                                    
       
9月3日(土)
午後1:30 ~ 午後3:19 『妖刀物語 花の吉原百人斬り』(内田吐夢))1960年 109分
午後3:40 ~ 午後5:04 『関の弥太っぺ』(山下耕作)       1963年 84分
午後5:25 ~ 午後6:54 『893愚連隊』(中島貞夫)       1966年 89分

9月4日(日)     
午前10:30 ~ 午後0:09 『緋牡丹博徒 お竜参上』(加藤泰)     1970年 99分
午後 1:30 ~ 午後3:09 『仁義なき戦い』(深作欣二)       1973年 99分
午後 3:30 ~ 午後6:00  シンポジウム
パネリスト:中島貞夫(映画監督、大阪芸術大学名誉教授)
パネリスト:吉田 馨(日本映像学会会員、大阪芸術大学非常勤講師)
パネリスト:石塚洋史(日本映像学会会員、近畿大学非常勤講師)
司会進行 :豊原正智(日本映像学会会員、大阪芸術大学名誉教授)
午後6:00 ~ 閉会の辞

会場:京都市中京区三条高倉 京都文化博物館 http://www.bunpaku.or.jp
TEL075(222)0888  FAX075(222)0889
[ 交通機関 ] ○地下鉄「烏丸御池駅」下車、5番出口から三条通を東へ徒歩約3分 
○阪急「烏丸駅」下車、16番出口から高倉通を北へ徒歩約7分 
○京阪「三条駅」下車、6番出口から三条通を西へ徒歩約15分 
○JR・近鉄「京都駅」から地下鉄へ 
○市バス「堺町御池」下車、徒歩約2分

※日本映像学会会員で参加希望の方は8月30日(火)までに関西支部事務局へメールかFAXにて連絡願います。

2022夏期映画ゼミナールチラシ

問合せ先:〒585-8555  
大阪府南河内郡河南町東山469 
大阪芸術大学映像学科内 日本映像学会関西支部事務局(大橋)宛
TEL 0721(93)3781 内線:3327  FAX 0721(93)6396
Mail : eizouosaka-geidai.ac.jp 

日本映像学会アニメーション研究会【8月27日】

日本映像学会アニメーション研究会 研究発表会のご案内

 東映アニメーション企画部シニアプロデューサーの野口光一氏による研究発表「アニメーション製作におけるプロデュース業務」を、Zoomを用いたオンライン形式で開催いたします。参加登録をしていただければ、どなたでも参加いただける会です。
 ご興味、ご関心がございましたら、是非ご参加くださいますようご案内申し上げます。

日本映像学会アニメーション研究会 代表:横田正夫

■開催概要

曜日:令和4(2022)年8月27日(土曜日)
時間:14:30~16:30
場所:Zoomを使ったオンライン研究会
参加費:無料

参加登録:参加をご希望される方は、8月25日(木曜日)までに下の参加登録フォームに必要事項をご記入ください。
https://forms.gle/1Tb5wtJzzsfZU5aC9
※登録後、ご記入いただいたメールアドレスに参加用URLをご案内いたします。ご案内のメールは野村 (nomura.worksgmail.com) よりお届けいたします。登録から数日経っても連絡がない場合は、お手数ですが野村までお問い合わせください。
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発表タイトル
「アニメーション製作におけるプロデュース業務」

発表者
 東映アニメーション 企画部 シニアプロデューサー  野口光一
 1989年リンクス(現IMAGICA Lab.)、1995年からBOSS FILM STUDIOS(米・ロサンゼルス)でリチャード・エドランドに師事し『スピーシーズ』(1995)、『エアフォース・ワン』(1997)のVFX制作を担当。その後、東映アニメーションのVFXスーパーバイザーとして『男たちの大和/YAMATO』(2005)、『カツベン!』(2019)、『大怪獣のあとしまつ』(2022)に参加。『楽園追放』(2014)、『正解するカド』(2017)、『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』(2020)、『怪獣デコード』 (2021)ではプロデューサーを務める。日本映像学会•日本アニメーション学会会員。博士(総合社会文化、2020)。

発表概要
 アニメーション製作におけるプロデュース業務を分類する。製作委員会方式による作品では複数人のプロデューサーがクレジットされるが、中心となるプロデューサーの業務を解説する。私が所属している東映アニメーションは、アニメーション制作会社でもあるが、そこでのプロデューサー業務に焦点を当てる。プロデューサーの業務は、企画立案、委員会調整、監督・脚本・キャラクターデザイナーの選出、シナリオ作成、制作スケジュールの確認、アフレコ、ダビング、本編集、宣伝活動、商品展開等がある。また、東映アニメーションにおけるアニメーション制作は、他社とは作り方が違うと言われている。1年(4クール)を通して1つの作品を作り続けることが他社との大きな違いであり、制作において音響監督を立てない特殊性もある。加えて、作画枚数の制限やシリーズディレクターを監督とクレジットしないことなどのルールがある。そこで、企画、制作、営業の視点でプロデューサー業務を分類する。

第52回映画文献資料研究会【8月6日】

映画文献資料研究会では、下記の要領で、第52回例会を開催いたします。
会員の皆様のご参加をお待ちしています。

映画文献資料研究会第52回例会
シンポジウム「『日本映像カルチャーセンター』に眠る映像コレクションの利活用研究」

概要
 映像文化が現代社会を大きく支える今日にあって、映像遺産の発掘、収集、保存、利用は映像の発展のみばかりでなく、社会の発展にとってもきわめて重要な意味をもつ。しかしわが国には、このうえなく貴重であるにもかかわらず、正当な評価がされないまま、埋もれてしまっている映像遺産が少なからずある。「日本映像カルチャーセンター」(1972年設立)が所蔵する映像作品コレクションは、その代表格のひとつである。2016年度から2018年度にかけて実施してきた科研費研究では、この一大コレクションに再び光をあて、その意義をあきらかにしようとした。この成果を引き継ぐかたちで2020年度からあらたに開始した科研費研究が「『日本映像カルチャーセンター』に眠る映像コレクションの利活用研究」である。今回の研究ではさらに次の段階へと歩を進めた。すなわち、前回のカタロギング完成を受けての所蔵作品のデータベース化と、日本語添付の最適なスタイルの探究である。これらの実現あるいは検証作業の眼目は、このコレクションの利活用を積極的に推進するとともに、これら作品群の存在意義について広く再認識を促すことにあった。
 今回のシンポジウムでは、コレクションに含まれる具体的な作品事例をとりあげながら、3年間にわたるこうした研究調査の結果を報告する。

日時:2022年8月6日(土)13時30~17時30分
(1)基調報告:奥村賢(明星大学)
(2)参考上映:『ビム、小さなロバ』Bim, le petit âne(アルベール・ラモリス監督 1951年/フランス/51分 )
『沈黙の村』The Silent Village(ハンフリー・ジェニングス監督 1943年/イギリス/35分)
(3)パネルディスカッション
パネリスト:中山信子(早稲田大学演劇博物館招聘研究員)
      堤龍一郎(相模原女子大学)
      入江良郎(国立映画アーカイブ)
全体進行:西村安弘(東京工芸大学)

会場 東京工芸大学芸術学部2号館マルチメディア講義室(2号館B2)
主催:日本映像学会映画文献資料研究会/明星大学デザイン学部奥村研究室
事前申込制:先着50名 ※入場無料
申込先:西村安弘(映画文献資料研究会代表)
nishimurimg.t-kougei.ac.jp

※本企画は、2020年度 科研費基盤研究(C)の助成を受けています。
問い合わせ先:明星大学デザイン学部奥村研究室
masaru.okumuradesign.meisei-u.ac.jp

「ラリー・ガットハイム作品上映+西川智也氏によるトーク」【7月22日】

アメリカの実験映画のキーマン、ラリー・ガットハイムの初期3作品を日本初公開します。
ガットハイムの初期作品はアメリカの実験映画を語る上で重要な作品でありながら、そのほとんどは日本で紹介されていません。構造映画の影響を受けながら、風景と季節、カメラと被写体の相対的な関係を題材とした3作品を上映します。
上映後に西川智也氏による「Larry Gottheimとその作品」のレクチャーがあります。

【上映予定作品】
※上映作品は変更される可能性があります

■《Thought》(1970)
16mm/カラー/サイレント/7分
ガットハイムが作品全体を一つのカットで構成した最後の作品。それまでの作品は撮影技法や構図、作品の構造などのアイデアから制作していたが、この作品は作品の意味を意識して制作された。

■《Doorway》(1970)
16mm/白黒/サイレント/7.5分
ガットハイムの妻の陶器工房にある広いドアの片側から反対側に、ゆっくりとパンニングして撮影した作品。

■《Horizons》(1971-73)
16mm/カラー/サイレント/77分 ※デジタル上映を予定
長編4作品によって構成される『Elective Affinities(親和力)』の「序曲」に位置される作品。作家の生活圏を一年を通して撮影し、比較的短いショットをグループとして季節ごとにまとめた作品。

ラリー・ガットハイム Larry Gottheim
イエール大学で比較文学の博士号を習得した後、ニューヨーク州立大学ビンガムトン校(ビンガムトン大学)英語学部で教鞭をとるかたわら、1960 年代後半から映像作品を作り始める。その後、実験映像作家のケン・ジェイコブズとともに、アメリカ初となる実験映画に特化した映画学部をビンガムトン大学に設立した。1960~70 年代に作られた初期の16 ミリ作品は、ニューヨーク州北部のランドスケープや季節を題材としたものが目立ち、作品を一つのカットで構成する作品や、長回しを使った作品が多い。ガットハイムの作品はニューヨーク近代美術館(MoMA)やホイットニー美術館などのほか、ベルリン国際映画祭やニューヨーク映画祭など、数多くの映画祭やその他の上映施設で紹介されている。
https://film-makerscoop.com/filmmakers/larry-gottheim

講師:西川智也
映像作家/キュレーター。2003 年より映像作品を発表し、2007 年から映像キュレーターとして活動を始める。クアラルンプール実験映画音楽祭、アメリカ学生実験映画祭、トランジェント・ヴィジョンズ映像祭の設立メンバー。現在、ニューヨーク州立大学ビンガムトン校映画学部の学部長を務める。
_____________________
ラリー・ガットハイム作品上映+西川智也氏によるトーク

●日時:2022年7月22日(金)
上映開始 19:00/開場 18:30

●会場:小金井 宮地楽器ホール 地下練習室2•3
(〒184-0004 東京都小金井市本町6-14-45)
https://koganei-civic-center.jp/map/

●映像学会会員資料代:1,000円

主催:アナログメディア研究会
https://www.facebook.com/analogmedia
協力:ミストラルジャパン
申込・問合せ:analogmediazoom[at]gmail.com(アナログメディア研究会)
※[at]を@に変えてください。

映像アーカイブ研究会第3回研究会のお知らせ【7月22日】

第3回映像アーカイブ研究会

日本映像学会第3回映像アーカイブ研究会では、筑波大学教授であられる辻泰明氏を講師としてお招きし、2020 年に出版された『映像アーカイブ論——記録と記憶が照射する未来——』について、また、NHK 映像アーカイブの設立までの経緯やその後の状況に焦点を当てながら、テレビとアーカイブの関係についてお話しいただきながら、映像をアーカイブするとはどういった営みなのかを考えます。

タイトル:「日本におけるテレビ番組アーカイブの特性と今後の課題 」

辻泰明氏について
筑波大学教授。博士(情報学)。日本放送協会において、ドラマ部、ナイトジャーナル部、 スペシャル番組部、教育番組部などで番組制作に従事。その後、編成局にて視聴者層拡大 プロジェクトおよびモバイルコンテンツ開発、オンデマンド業務室にてインターネット配信業務を担当。著書に『映像メディア論――映画からテレビへ、そして、インターネットへ』 (2016)、『昭和期放送メディア論――女性向け教養番組における「花」の系譜』(2018)、『イ ンターネット動画メディア論――映像コミュニケーション革命の現状分析』(2019)。

日時:2022年7月22日 [金] 13:30-15:30

会場:オンライン(Zoom)

参加方法フライヤーにあります QR コード、または https://forms.gle/qPciYSjqJTWgBQDV9 より、予約フォームにご登録ください。

問合せ先:wadamarciano.mitsuyo.6wkyoto-u.ac.jp (代表 ミツヨ・ワダ・マルシアーノ)

主催:日本映像学会映像アーカイブ研究会  
共催:科研基盤研究 (B) デジタル映像アーカイブの未来研究

アジア映画研究会(第3期第12回)公開イベントのお知らせ【6月27日-7月2日】

福岡市総合図書館所蔵作品アジア映画セレクション Dedicated to the late Tadao Sato

◎会期:2022年6月27日(月)~7月2日(土)
◎会場:アテネ・フランセ文化センター(御茶ノ水・水道橋)
◎料金:一般1,200円、学生/シニア1,000円、アテネ・フランセ文化センター会員800円、3回券(一般/学生/シニア/会員共通)2,400円
※「日本映像学会会員」または「アジア映画研究会会員」は当日受付にて申し出てください。

【開催趣旨】
アジア映画研究会は本年度の公開イベントとして、アテネ・フランセ文化センターと共催で「福岡市総合図書館所蔵作品アジア映画セレクション Dedicated to the late Tadao Sato」を開催します。
福岡市総合図書館はFIAF(国際フィルム・アーカイブ連盟)の準会員として、アジアフォーカス・福岡国際映画祭(1991ー2020)で上映された優れたアジアの作品を中心に積極的に収集・保存してきました。このたび同館は収蔵作品を日本国内で広く活用するためにBlu-ray化に着手し、上映機会の拡大を図ることとなりました。 本特集では、今回Blu-ray化された7作品に加えて2作品を特別上映するとともに、当研究会のメンバーも加わって、日本におけるアジア映画普及の足跡と展望を語る2つのトークを実施します。
なお、本特集を、福岡市総合図書館アジア映画ライブラリーの設立と推進に尽力し、本年3月に逝去された佐藤忠男さん(日本映像学会創立メンバー)に捧げます。

主催:アテネ・フランセ文化センター
共催:日本映像学会アジア映画研究会
協力:福岡市総合図書館、コミュニティシネマセンター、シネマトリックス、株式会社スモールトーク

webページ:http://www.athenee.net/culturalcenter/program/as/asiancinema.html

【スケジュール】

6月27日(月)

18:00 オープニングトーク:「開催から40年―国際交流基金「南アジア映画祭」(1982年開催)がもたらしたもの」
四方田犬彦(映画誌・比較文学研究者)
清水展(文化人類学者)
モデレーター:石坂健治(日本映像学会アジア映画研究会代表)
19:30 特別上映『悪夢の香り』(95分)

6月28日(火)

15:10 『私はガンディーを殺していない』(104分)
17:20 『ヴィレッジ・オブ・ホープ』(72分)
19:30 『トゥルー・ヌーン』(83分)

6月29日(水)

13:50 『虹の兵士たち』(125分)
16:20 『夢追いかけて』(127分)
19:00 『ジャングル・スクール』(90分)

6月30日(木)

15:10 『トゥルー・ヌーン』(83分)
17:00 『ジャングル・スクール』(90分)
19:00 『ヴィレッジ・オブ・ホープ』(72分)

7月1日(金)

14:00 『土曜の午後に』(86分)
16:00 『虹の兵士たち』(125分)
18:30 『夢追いかけて』(127分)

7月2日(土)

12:00 『土曜の午後に』(86分)
14:00 クロージング・トーク:「アジアフォーカス・福岡国際映画祭から未来へ」
ショーレ・ゴルパリアン(映画プロデューサー)
山口吉則(アジアフォーカス・福岡映画祭元事務局次長)
モデレーター:石坂健治(日本映像学会アジア映画研究会代表)
15:30 特別上映『牛』(105分)

【作品解説】(text by 石坂健治)
●『悪夢の香り』※特別上映
Perfumed Nightmare

1977年/95分/16mm
監督・脚本:キドラット・タヒミック
出演:キドラット・タヒミック ジェジェット・ボードリィ マン・フェリィ

ジープニー(乗合バス)運転手がアメリカ人に雇われて車ごとパリに移動し、珍妙な労働に従事させられる。監督自ら主演して先進国の独善を揶揄する本作が1982年「南アジア映画祭」で上映されると衝撃が走り、四方田犬彦はゴダールとの比較論をただちに発表。清水展はタヒミックや先住民と暮らして30年後に文化人類学の著作を上梓した。詳しくはオープニングトークで!

●『私はガンディーを殺していない』
I Did Not Kill Gandhi

2005年/104分/35mm→Blu-ray
監督:ジャヌ・バルア
脚本:ジャヌ・バルア サンジャイ・チョウハーン
撮影:ラージャー・チャクラヴァルティー
出演:アヌパム P.ケール ウルラミー・マートーンドカル プラヴィーン・ダバス

退職した大学教授に認知症が兆し、自分はガンディー殺害犯だという妄想に取り憑かれていく…。アジアフォーカス映画祭の初代ディレクター・佐藤忠男はアッサム語映画界の名匠バルアの作品を愛し、『河は流れる』(99)『虹に乗って』(02)に続いて任期最後の2006年に本作を福岡に紹介した。福岡観客賞(コダックVISIONアワード)受賞作。

●『トゥルー・ヌーン』
True Noon

2009年/83分/35mm→Blu-ray
監督:ノシール・サイードフ
脚本:サファール・ハクドドフ
撮影:ゲオルギー・ザラエフ
出演:ユーリー・ナザーロフ ナシパ・シャリポワ ナスリディン・ヌリディノフ

ソ連邦崩壊後にタジキスタン共和国で初めて製作された長編劇映画。国境沿いの二つの村はソ連時代から人々が自由に行き来していたが、ある日突然軍隊が国境線を作り往来が妨げられてしまう。気象観測所に勤めるロシア人キリルは国境越えの一計を案じるが…。映像美に圧倒されるサイードフ監督のデビュー作。福岡観客賞受賞作。

●『虹の兵士たち』
Laskar Pelangi

2008年/125分/35mm→Blu-ray
監督:リリ・リザ
原作:アンドレア・ヒラタ
脚本:サルマン・アリスト リリ・リザ
撮影:ヤディ・スガンディ
出演:チュッ・ミニ ズルファニ フェルディアン

アンドレア・ヒラタのベストセラー小説(邦訳「虹の少年たち」)を21世紀のインドネシア映画を牽引するリリ・リザが映画化した大ヒット作。スズ鉱山で知られるブリトン島のイスラム小学校を舞台 に、新任女性教師と10人の貧しい児童のふれあいと成長の物語。リザはアジアフォーカス映画祭で最も愛された監督の一人で、多くの作品が上映されている。

●『夢追いかけて』
Sang Pemimpi

2009年/127分/35mm→Blu-ray
監督:リリ・リザ
原作:アンドレア・ヒラタ
脚本:サルマン・アリスト ミラ・レスマナ リリ・リザ
撮影:グンナール・ニムプノ
出演:レンディ・アフマド アズウィル・フィトゥリアント フィクリ・セプティアワン

『虹の兵士たち』の大ヒットを受けて直ちに制作された続編。高校生になった少年たちは新たな友人とも出会い、それぞれの進路を見つめて勉学に励むが、スズ相場の暴落で家庭が困窮し、暗雲が立ち込める。悩みながらも成長していく若者の姿に社会的不平等や不公正な富の分配といったテーマも加わった辛口の青春映画。

●『ジャングル・スクール』
Sokola Rimba

2013年/90分/DCP→Blu-ray
監督:リリ・リザ
原作:ブテット・マヌルン
脚本:リリ・リザ
撮影:グンナール・ニムプノ
出演:プリシア・ナスティオン ニュンサン・ブンゴ

スマトラ南部の熱帯林で活動する環境NGOの女性職員ブテットは「森の民」の子どもたちに読み書きや算数を教えようとするが、現地の大人たちとの軋轢、彼女の活動に理解のない上司、違法な森林伐採を目論む業者たち、といった試練が次々と降りかかる。実在の人物ブテット・マヌルンに取材し、文明とは何かを問うリザの福岡観客賞受賞作。

●『ヴィレッジ・オブ・ホープ』
Village of Hope

2013年/72分/DCP→Blu-ray
監督:ブンソン・ナークプー
脚本:ブンソン・ナークプー
撮影:ティーラワット・ルジンタム
出演:グライソーン・ナークプー トゥープ・ナークプー シリモンコン・ワイプット

若い兵士ソーンは半年後の除隊を控えて故郷の村に一時帰省するが、父・母・兄とも所在不明の離散状態で孤独に苛まれる。農業を営む親戚たちも彼を疎んじるが不作で生活は厳しい。「ロマンティックな故郷ではないので白黒で撮影しました」とブンソン監督は語る。 大島渚『愛と希望の街』にも似てタイトルと内容が皮肉なねじれを示している。

●『土曜の午後に』
Saturday Afternoon

2019年/86分/DCP→Blu-ray
監督:モストファ・サルワル・ファルキ
脚本:モストファ・サルワル・ファルキ
撮影:アジズ・ジャンバキエフ
出演:ジャヒド・ハサン ポロムブロト・チャテルジー ヌストラ・イムロズ・ティシャ

ラマダン期間中、首都ダッカのレストランがイスラム過激派に占拠される。警察に包囲された彼らは人質のうち異教徒から殺していく…。22人が殺害された実際のテロ事件をもとに全篇ワンカットで撮り上げた意欲作。世界が注目するファルキ監督の「アイデンティティー三部作」は本作と次作『ノー・ランズ・マン』(大阪アジアン映画祭2022出品)まで進行中。

●『牛』※特別上映
The Cow

1969年/105分/35mm→DCP
監督・脚本:ダリウシュ・メールジュイ
撮影:フェレイデュン・ゴワンルー
出演:エザットラー・エンテザミ マヒン・シャハビ アリ・ナシリアン

イラン映画に革新をもたらしたメールジュイの代表作。可愛がっていた牛を失ったショックで自分を牛と思い込んでしまう男の錯乱と妄執、それを取り巻く農村の閉鎖性を描く。東京フィルメックス 2019でデジタル修復版が上映され、その際にアミール・ナデリ監督が「『牛』はイラン映画史上の『羅生門』である」とコメントした。